ラウンド 5: 石田格 vs. Jeff Cunningham

更新日 Event Coverage on 2003年 8月 6日

By Koichiro Maki

 本家青緑。オデッセイブロックが初めてエクステンドで使用された Pro Tour New Orleans 以降、常にいかなる環境であろうともマッドネスを愛し使用し続けてきた Jeff 。勿論今回も本家本元の名に恥じず青緑マッドネスを使用している。
 対する石田だが、先日行われた Hobby EXPO が彼に取って重要な意味を持っていた。まさかガンスリンガーが調整の場になっていたとは、来客者も気付いていなかった事だろう。今回彼が使用したのは、その中から最も感触の良かったリアニメイトである。

Game 1

 静かに沼を並べていく石田に対して、Jeff は忙しく動きをとり続ける。まずは《入念な研究/Careful Study》、続けて《野生の雑種犬/Wild Mongrel》の召還。だが、この雑種犬はすぐさま石田の《燻し/Smother》によってご臨終。

 Jeff がフルタップしている隙を逃さず石田は《生き埋め/Buried Alive》、墓地に送り込むのは《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful》《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》《全能なる者アルカニス/Arcanis the Omnipotent》の三枚。Jeff は返しのターンを行動する事無く終了。

 石田もこの意味を十分に理解していた。まずは《最後の儀式/Last Rites》を使用し Jeff の防御壁を一枚削りにかかる。勿論これは《堂々巡り/Circular Logic》される。

 ここで Jeff はフルマナタップで《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》のフラッシュバック。それに呼応するかのように石田の動きも速度を増す。まずは《陰謀団式療法/Cabal Therapy》を自らに使用し、墓地にあってこそ意味をなす《憤怒/Anger》を冥界送り。同時に墓地七枚以上という制限を満たした石田は《縫合/Stitch Together》により《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful》を覚醒させる。ヴィザラはすぐさま能力を発揮し、ワームトークンを一刀両断。

 だが、Jeff は慌てずに《送還/Unsummon》を使用する。ここで一旦場が小康。

 この間に、Jeff は《アクアミーバ/Aquamoeba》を召還しそこから陣営を《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》、《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》と拡大していく。だが、石田も同時に力を蓄えていた。墓地から掘り起こした《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》をブロッカーには使わず、《陰謀団式療法/Cabal Therapy》のフラッシュバックの材料に確保しておく。そして三体の攻撃を受けてから、練り上げた
気を拳に送る。

 《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》を生け贄に捧げ、指定するカードは《堂々巡り/Circular Logic》。
 
 ずばり。Jeff の手札から《堂々巡り/Circular Logic》が取り除かれ《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful》は安全に再び戦場へ舞い戻る。

 Jeff も墓地に落ちた《綿密な分析/Deep Analysis》をフラッシュバックで使用し一生懸命対抗策を探すが、フルタップせざるを得なかったが故に《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》の復活をも許してしまい...
二体の怪物がゲームの幕を。

Ishida -1, Jeff -0

Game 2

 汚い話で申し訳ないが、この日の石田は体調を著しく欠いていた。渡独して以来激しい腹痛が彼を襲い、トイレとはすっかりまぶの仲。本日も既に片手ほど親友のお世話になっている。しかし、それでも石田が自分のペースと判断能力を失う事は無い。これは驚嘆に値する。筆者も前日食べた牡蠣に大当たりした経験があるが、鬼きつい。
 
 話をゲームに戻そう。
 
 Jeff が 2 ターン目に出した《野生の雑種犬/Wild Mongrel》には再び《燻し/Smother》が。この対決において青緑側が序盤のダメージソースを残せるかどうかは大きな分岐点となる。

 しかし、すぐさま Jeff は陣営を補充にかかる。二匹目の《野生の雑種犬/Wild Mongrel》から《アクアミーバ/Aquamoeba》と並べマッドネスに必要不可欠なエンジンの設置に成功する。

 一気に残りターンを縮められてしまった石田。とりあえずサポート無しに《宿命のネクロマンサー/Doomed Necromancer》を場に。正直、墓地に《憤怒/Anger》無く相手の手札も未確認のこの状況では一時凌ぎに過ぎない事は解っているが、かといって一時を過ごせなければ即死が待つのみ。

 召還酔いが覚めるまでの1ターン、石田はブロックを行わず二体を本体にスルー。Jeff はすかさず《綿密な分析/Deep Analysis》を《アクアミーバ/Aquamoeba》の変形に使用すると共にフラッシュバックで使用し石田の挽回手段への対抗策を増やしていく。

 この形になってしまったマッドネスを止めるのは容易じゃない。《堂々巡り/Circular Logic》《マナ漏出/Mana Leak》《送還/Unsummon》を始めとした様々な低マナの防御手段が幾重にも Jeff を守るからだ。

 次の攻撃で、ネクロマンサーは《野生の雑種犬/Wild Mongrel》をブロックし《幻影のニショーバ/Phantom Nishoba》へと変身するが、それは攻撃クリーチャー指定後に虚しく手札へと戻されてしまう。

 打開手段はあるのか? 
 
 ...
 
 ないな。
 
 自問自答を終えた石田は冷静にターンを終了。次なる Jeff の攻撃で致死ダメージまでパンプされた事を確認すると、《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》をサイクリングしてから投了を宣言した。無駄な情報を相手に渡す事無く。

Ishida -1, Jeff -1

Game 3

 これまでに無く淡々とゲームは続くいていく。隙を突かねばならないリアニメイトはまだ解るが、速度こそがデッキの生命であるマッドネスが動かないのは何故だろうか。

 その答えは石田が 4 ターン目に使用した《陰謀団式療法/Cabal Therapy》で明らかとなる。石田が宣言したのは、《堂々巡り/Circular Logic》であるが、Jeff が開示した手札には...

 《送還/Unsummon》x 3、《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》、それに幾ばくかの土地。
 
 まじですか。
 
 これには石田も意表を突かれたに違いない。しかし、それは嬉しい意表だ。素通しの《生き埋め/Buried Alive》を使用し、《憤怒/Anger》《全能なる者アルカニス/Arcanis the Omnipotent》《アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator》を墓地へ埋葬する。

 ここで Jeff は《アクアミーバ/Aquamoeba》を召還するが、それは逆に残りの手札が全く変わって無い事を意味してしまう。そこで石田は安心して《全能なる者アルカニス/Arcanis the Omnipotent》を《ゾンビ化/Zombify》。勿論これは能力の起動後にすぐさま手札へと戻されてしまうが、この起動により石田は次のアクションに十分な手札を手に入れた。

 《最後の儀式/Last Rites

 力を発揮する事無く、Jeff の手札からカードがこぼれ落ちていく。

 同時に勝利も。ぽろりと。

Final Results:Ishida Itaru -2, Jeff Cunningham 1

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