三位一体のリミテッド

更新日 Event Coverage on 2013年 8月 2日

By Nate Price

A longtime member of the Pro Tour and Grand Prix coverage staff, Nate Price now works making beautiful words for all of you lovely people as the community manager for organized play. When not covering events, he lords over the @MagicProTour Twitter account, ruling with an iron fist.

原文を読む

 ここアムステルダムでは、ワールド・マジック・カップが進行中だ。中国やアメリカのような大国からフィリピンやキプロスまで、世界中から70を超えるチームが一堂に会し、世界一の座を巡って熱戦を繰り広げているのだ。当時の優勝メンバーから再びこの場へ戻ってきたのはキャプテンであるゴールド・レベルのプロ、クオ・ツーチン/Tzu Ching Kuoだけではあるものの、前大会覇者の台湾チームは、そのタイトルを守るべく大会に臨んでいる。再び王者となるために、彼らはこの大会特有のフォーマット3つにわたり、その技術を示さなければならない。すなわち『基本セット2014』チーム・シールド、チーム共同デッキ構築・スタンダード、『ラヴニカへの回帰』ブロック・チーム・シールドの3つだ。

 これら3つのフォーマットは、プロ・レベルのイベントでは採用されなかったものの(チーム・リミテッドのグランプリ自体は毎シーズンごとに3つほどある)、友人たちと仲間内でやってみるには実に優れたフォーマットで、マジックの楽しさを新たな側面から得ることができる。

 この週末最初に行われるのは、『基本セット2014』チーム・シールドだ。このフォーマットでは、各チームに『基本セット2014』のブースター・パックが12個配られ、それをカード・プールとする。『ラヴニカへの回帰』ブロック・チーム・シールド・ラウンドでは、『ラヴニカへの回帰』、『ギルド門侵犯』、『ドラゴンの迷路』がそれぞれ4パックずつ配られる。これらのパックを使い、各チームは制限時間内に最高のデッキを3つ組み上げるのだ。デッキを作ったら、プレイヤーをA、B、Cの3人に振り分ける。その後3人は各ラウンドで、相手チームの同じアルファベットに振り分けられた者とマッチアップすることになる。それぞれの試合が進み、そのうちふたつを先取したチームがそのラウンドの勝者だ。

 例えば前回の決勝では、3つ目の試合が終わる前に台湾が2勝を挙げ、3つ目の結果を待たずして台湾チームの優勝が決まった。もし、ガブリエル・ニエベス/Gabriel Nievesがヤン・ユウミン/Yu Min Yangを下してふたつ目の試合を取っていたら、各チーム1勝ずつで並ぶことになり、クオ・ツーチンとホルヘ・イラマイン/Jorge Iramainは、優勝チームを決めるためにその試合を最後までやらなければならなかっただろう。

昨年、台湾は初開催となったワールド・マジック・カップで優勝した。現時点では、クオ・ツーチンと彼のチームメイトがタイトルを保持しているのだ!


 チーム・シールドは、多くのプレイヤーが慣れ親しんだリミテッドとは一線を画す怪物だ。これまで組んできたシールド・デッキを、どれか思い浮かべみて欲しい。個人戦でシールド・デッキを組む場合、使えるカードはチーム・シールドの半分だ。つまり、チーム・シールドでは《破滅の刃》や《反逆の行動》、《放逐する僧侶》の枚数が倍になる、ということだ。赤いデッキの使う《ショック》の枚数が倍になり、さらに《ルートワラ》の枚数が倍になり、戦闘はより厳しいものになるだろう。このように、チーム・シールドでは君たちが見慣れたものとはまるで違ったデッキができる。君たちがこれまで見た中でも最高のドラフト・デッキに迫り、構築デッキにまで迫る勢いなのだ。こうしたパワー・レベルの飛躍を理解することが、チーム・シールドを理解するための第一歩と言える。

 チーム・シールドにおいては、忘れてはならない大切なことがもうひとつある。5色すべてを活用しなければデッキ3つは作れない、ということだ。わかっているかもしれないが、色をばっさりと切って分けるということではない。デッキを分ける手段は豊富にあり、また各フォーマットにも独自の方法があるのだ。例えば『ラヴニカへの回帰』では、ギルド単位で構築すれば10のギルドは比較的スムーズに3つのデッキに分かれ、これが近道になるだろう。『基本セット2014』チーム・シールドでは、いくつか選択肢がある。《夜の群れの雄叫び》3枚入りの緑単、という風に単色のデッキを組むのもいいし、白ともうひとつ相性の良い色、という風に自然に色分けをするのもひとつの手だ。白には《天使の壁》や《グリフィンの歩哨》といったコントロール向けのカードと、《陽動の達人》や《突進するグリフィン》のようなアグレッシブなデッキ向けのカードがどちらもある。戦略に沿ってデッキを調整するというのは、チーム・シールドのデッキの色を分ける上で非常に合理的なやり方だろう。他にもとれる戦略はまだまだ多くあり、そしてそれらを発見するための最良の方法は、週末の午後、友人たちとチーム・シールドで戦うことなのだ。

 さあ、やってみよう! チーム・シールドは、ワールド・マジック・カップのようなイベントに採用されるほど楽しさと挑戦に満ちたフォーマットであり、友人たちとマジックで遊ぶ時間が楽しくなる遊び方のひとつだ。必要なものは1チームごとに12個のパックと、3人ひと組のチームがいくつか、あとは時間だけだ。そこは世界最高峰の舞台と同じだ。パックを開けて、素晴らしいデッキを組み上げ、友人たちを打ち破ろう。今週末はこれで遊ぶか、アムステルダムで行われている試合の観戦で決まりだ!


(Tr. Tetsuya Yabuki)

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る