決勝 小野田倫久 vs. 三津家和彦

更新日 Event Coverage on 2002年 6月 2日

By 丸山智寛

今年の日本選手権もいよいよ最後のラウンドを迎える。

三津家のマジック活動の中心地は、「新たな聖地」八王子。「八王子組」とも親しい関係にあるが、デッキ構築に関しては独自路線を歩むタイプだという。その地道な研鑚こそが彼をここまで導いてくれたのだろうか。

一方、「迎え撃つ」といった風格すら感じる小野田。 2 年前の日本選手権で鮮烈なデビューを飾った小野田は今、あのときよりもう一段高い場所に立っている。相変わらずプレッシャーを表に出さない表情だが、ずいぶん柔らかになったようにも思う。

日本の頂点に位置するテーブルに付いた両者は和やかに言葉を交わしている。両者共に程よい緊張感に包まれながらも、気負いは感じられない。すばらしい勝負を期待しよう。

Game 1

先攻三津家が島を置き、静かに決勝戦がスタート。小野田《強迫/Duress》《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》と激しく手札を攻め、《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》とたたみかけるがこれは《堂々巡り/Circular Logic》。手札を攻められながらも三津家、一方的にライフを失う最悪の事態は免れる。

小野田《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》を召還。これを通した三津家は《嘘か真か/Fact or Fiction》。さらに《綿密な分析/Deep Analysis》で手札を補充。このスキに小野田は《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》を召還。プレッシャーを高める。 2 体のクリーチャーにさらされながらも三津家はフラッシュバック《綿密な分析/Deep Analysis》でじっと耐える。

三津家の忍耐は報われ、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》、《サイカトグ/Psychatog》と展開。戦線の構築に成功する。

一方、先に土地の供給が止まったのは小野田。やむなく《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》を生贄にささげていく。三津家の攻撃にさらされながらも小野田は戦線を構築しようとするが、三津家は《魔力の乱れ/Force Spike》をよく引き、それを許さない。

三津家、《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum》を起動し手札を整えると《サイカトグ/Psychatog》での攻撃を重ねる。徐々にライフが危険域にまで落ち込んだ小野田は《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》と召還しチャンプブロックを繰り返す。今度は小野田が耐える番だ。

小野田の《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》召還に対し、三津家は追加の《サイカトグ/Psychatog》を召還。 2 体で小野田に襲い掛かる。小野田は《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》で一方の《サイカトグ/Psychatog》を止め、もう一方を《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》でブロック、全力でパンプアップ。

三津家はこれを殺し《サイカトグ/Psychatog》を救うため、墓場を大量に消費。小野田はこれで即死圏内から逃れるが、三津家はさらなる《サイカトグ/Psychatog》を召還。依然として小野田の危機は去っていない。

小野田はここで《イチョリッド/Ichorid》を掘り当て、奇襲気味に反撃開始。

三津家は殴り合いに応じ、 3 体の《サイカトグ/Psychatog》で総攻撃。小野田、戻ってきた《イチョリッド/Ichorid》とともに、さらに《イチョリッド/Ichorid》を召還。これは《対抗呪文/Counterspell》されたものの、次のターンには 2 体の《イチョリッド/Ichorid》が襲ってくる。

ライフ 6 点の三津家、《サイカトグ/Psychatog》2体で攻撃。ブロッカーとして残された《サイカトグ/Psychatog》は《イチョリッド/Ichorid》と相打つがライフ 3 。小野田、《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》での牽制からの《よろめく大群/Shambling Swarm》。

緊張感のみなぎる中、三津家はデッキに 1 枚きりの《仕組まれた疫病/Engineered Plague》をトップデッキ。指定はもちろん「ホラー」。《イチョリッド/Ichorid》攻勢を止める。だが小野田の引きは衰えない。《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》を召還。これは次ターンの攻撃で《サイカトグ/Psychatog》と相撃ち、三津家の墓地と手札を空にする。

7 マナに達した小野田は《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》をフラッシュバック。しかし三津家、《古き泉/Ancient Spring》を生贄に捧げながらの《堂々巡り/Circular Logic》でこらえる。

小野田《よろめく大群/Shambling Swarm》で攻撃。ライフ 3 の三津家、これをスルー! 一瞬場をどきりとさせるが、《仕組まれた疫病/Engineered Plague》の指定は「ホラー」。この《よろめく大群/Shambling Swarm》は 2/2 なのである。三津家、ライフ 1 。

次の《よろめく大群/Shambling Swarm》の攻撃を手札と墓地を総動員してしのいだ三津家は再び《サイカトグ/Psychatog》で殴り始める。

小野田は《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》で応じるが、三津家は《排撃/Repulse》で回避。しかしカウンター手段のない三津家はフラッシュバック《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》を避けるため、《サイカトグ/Psychatog》を再召喚できない。

膠着状態を先に突破したのは三津家。引いてきた《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を召還し、《サイカトグ/Psychatog》と展開。小野田をはついに投了に追い込んだ。

小野田 0 - 1 三津家

Game 2

先攻小野田。小野田、《強迫/Duress》で《対抗呪文/Counterspell》を落としてスタート。三津家《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》、小野田《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》、三津家《サイカトグ/Psychatog》と、双方の場が充実を重ねる激しいい展開。

ここから三津家は《嘘か真か/Fact or Fiction》で手札を補充しつつ、《サイカトグ/Psychatog》で殴りつづける。小野田は《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》を引けず、《サイカトグ/Psychatog》に殴られつづける不利な展開。《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》からのダメージも累積し、瞬く間にライフが減っていく。

チャンプブロックですべてのブロッカーを失った小野田に対し、三津家は 3 体目の《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を召還。小野田、もはや巻き返せず。

小野田 0 - 2 三津家

Game 3

まさかの 2 連敗を喫した小野田。このまま押し切られてしまうのか。

先攻は小野田。《強迫/Duress》のないスタート。三津家、《硫黄孔/Sulfur Vent》からのスタートと少々不安な立ち上がり。

小野田、ここで《強迫/Duress》。《記憶の欠落/Memory Lapse》を抜く。さらに《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》で 2 枚の《堂々巡り/Circular Logic》を落とす。三津家が《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》と展開すれば、《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》。

苦しい三津家、《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》を除くべく《仕組まれた疫病/Engineered Plague》指定は「ミニオン」。少々疑問の残る対応だが、構わず《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》で攻撃。

小野田、すかさず《イチョリッド/Ichorid》を召還、殴り合いに応じる。土地を2枚まで減らした三津家、しかし《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》 2 体の利を活かし《嘘か真か/Fact or Fiction》。土地を確保する。一方の小野田も《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》を貼り、ドローを確保する。

三津家の《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》 2 体と小野田の《イチョリッド/Ichorid》が殴りあう展開の中、情勢は徐々に《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》を擁する小野田に傾いていく。

三津家の《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を除去した小野田は《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》を張り替え。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》 1 体で耐える三津家、《綿密な分析/Deep Analysis》で手札を補充するがタップアウト。すかさず小野田の《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》が刺さり、勝負あり。

小野田、逆転に向けてまずは 1 勝。

小野田 1 - 2 三津家

Game 4

先攻三津家。ここで決めるべく、慎重にシャッフルを行う。三津家、手札に《魔力の乱れ/Force Spike》《対抗呪文/Counterspell》とあったにも関わらず 3 枚ある土地から《硫黄孔/Sulfur Vent》を置くスタート。これが取り返しのつかないミスに発展した。

当然のように《強迫/Duress》を撃つ小野田。《魔力の乱れ/Force Spike》を落として三津家の手札を確認。安全に《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》を送り出す。

この脅威を前に三津家、選択に迷いつつも《サイカトグ/Psychatog》召還。しかしこれは小野田の注文通り。チェイナーの布告/Chainer’s Edict》でこれを除去、そして《強迫/Duress》と、一気呵成に攻め立てる。

ここで三津家の土地が 3 枚でぴたりと止まる。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を召還しつつ《魔力の乱れ/Force Spike》の構えを取るなど万全の手を打つものの挽回には及ばない。

小野田に《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》と連打され、投了に追い込まれた。

小野田 2 - 2 三津家

Game 5

気を引き締めなおした三津家、土地2枚の苦しげな手札だがこのままスタート。

小野田の《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》に《排撃/Repulse》《サイカトグ/Psychatog》を失うが、無事に土地を引き、もう 1 体の《サイカトグ/Psychatog》を場に送り出す。小野田さらなる《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》。三津家は《記憶の欠落/Memory Lapse》 2 枚をディスカード。

手札を失いながらも三津家は《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を展開。小野田は 3 発目の《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》で三津家の手札をすべて落とすと、《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》。三津家の攻勢に歯止めをかける。

小野田は《イチョリッド/Ichorid》で、三津家は《サイカトグ/Psychatog》で殴り続けるがクリーチャーを引けない小野田はこのライフレースに乗り切れない。三津家は 2 体目の《サイカトグ/Psychatog》、そして《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》と送り出し、この展開に加速をかける。

小野田はフラッシュバック《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》で応じるが、後続が続かない。三津家は 2 体の《サイカトグ/Psychatog》で攻撃を繰り返し、栄冠への道をゆっくりと、だが確実に歩み続ける。

小野田が《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》を召還するが、三津家の墓地も十分に肥えている。墓地と手札の枚数を何度も数えた三津家は《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum》を起動。慎重に処理を済ませ、最終確認。三津家が 2 体の《サイカトグ/Psychatog》での攻撃を宣言すると、小野田は投了を告げた。

Final Result 三津家 Win

Michihisa Onoda

Download Arena Decklist
Land (19)
14 Swamp 4 Tainted Field 1 Plains
Other (8)
4 Pyrexian Rager 4 Cave of Koilos
60 Cards

Kazuhiko Mitsuya

Download Arena Decklist
Creature (8)
4 Nightscape Familiar 4 Psychatog
Sorcery (4)
2 Deep Analysis 2 Upheaval
Enchantment (1)
1 Engineered Plague
Other (5)
4 Fact of Fiction 1 Sulfer Vent
60 Cards

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