決勝: 藤田 剛史 vs. 津村 健志

更新日 Event Coverage on 2004年 6月 13日

By 小堺 透雄

-藤田 剛史

世紀をまたいでの日本代表。

藤田にとって久々となる日本選手権での決勝ラウンドでは、三原と亀井の挑戦をまさに横綱相撲で退け、大げさではなく瞬きしている間に決勝へと駒を進めた。

00年GP京都以来の戴冠を目指して、視界は良好だ。

日本を代表するプレイヤーとして、名実ともにNo.1として自らの名を刻みたいところで地元関西での初めての選手権開催だ。そして関西の第一人者が勝ち名乗りを上げる。これが絵になる男は藤田以外には考えられない。

周囲の期待を一身に集め、開始の合図を待つ。

-津村 健志

オープン予選から日本王者へ。

カイザーロードを爆進する津村は、ついにナショナルチーム入りを確定させた。この時点で相当な快挙達成なのであるが……

―――――過去の日本選手権では、オープン予選を勝ち抜いた勢いそのままにベスト8まで駆け上がったプレイヤーはいたものの、そこから王者は誕生していない。

ただ1人、「4日間戦う事を許された男」に休息は無い。勢いだけでなく、実力が無ければここまでは勝ち上がれない。自分を信じて突き進むのみである。

藤田と同じく、決勝ラウンドでのパフォーマンスは圧倒的過ぎる津村。デッキは藤田がゴブリンで津村が親和。最序盤から激闘が繰り広げられるのは必至だ。

最高の舞台でより力強く躍動するのは、どっちだ?!

Game 1

ダイスロールで先攻は藤田。
超速攻デッキ同士の対決において、先手を取れるのは大きい。しかし、マリガンを選択するリスクもまた大きい。藤田はマリガンスタートとなる。

しかし…

津村は何と手札を公開して「さすがにびびった」と、オールランドマリガン。お互い苦笑い混じりの笑顔のまま、少しほぐれた状態で決勝は開幕した。

藤田の《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》に対して、津村は《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》《金属ガエル/Frogmite》と連続召喚。《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》は《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》で除去に成功するが、藤田は土地が1枚で止まってしまう。

さらに津村の場には《頭蓋骨絞め/Skullclamp》が現われ、これが回り始めるともう止まらない。

そのまま《電結の働き手/Arcbound Worker》《マイアの処罰者/Myr Enforcer》《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》と連打。《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》プレイのスタックで《マイアの処罰者/Myr Enforcer》を《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》で除去するが、藤田の土地は2枚で止まっていて非常に厳しい。

そんな藤田の事情はお構いなしの津村は、アタックをした後に追加の《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》と《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をプレイ。これで藤田の残りライフ9をあっという間に削り切って、まずは。

藤田 0 – 1 津村 

Game 2

お互いに入念なシャッフルからの第2ゲーム。藤田はキープを宣言。津村もキープを宣言するが、その中には《紅蓮地獄/Pyroclasm》が3枚。デッキの機能よりも相手への対策を選んだ津村の選択はどう出るか。

藤田の《火花鍛冶/Sparksmith》がアタックを始め、津村の《溶接の壺/Welding Jar》を《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》で破壊すれば、津村は《紅蓮地獄/Pyroclasm》でまとめて排除。

津村が《マイアの処罰者/Myr Enforcer》を出せば、藤田が《帰化/Naturalize》と、一進一退の攻防が続く。

が、今回《頭蓋骨絞め/Skullclamp》をコントロールしているのは藤田。

土地しか並ばない津村は、藤田の《つつき這い虫/Clickslither》に苦い表情。やむなく《爆片破/Shrapnel Blast》でご退場願うものの、本来の《爆片破/Shrapnel Blast》の使い道ではもちろんない。

十分な手札を抱えた藤田が戦線に送り込んだのは《ゴブリンのうすのろ/Goblin Goon》。万策尽きた津村に、次のゲームへ向かう以外の選択肢は残されていなかった。

オープンハンドの誘いから、一瞬後ろを振り向いてしまった津村。
悔恨のゲームとならなければ良いが……

藤田 1-1 津村

Game 3

初めての先攻となった津村は、土地1枚《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》《金属ガエル/Frogmite》《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》などが見えるハンドで熟考。

強烈な親和キラーのシフトを敷く藤田相手に、これでは始められない。
マリガンを選択するが、続いて開いた6枚を見るやなんとノーランド。再シャッフルを開始する。しかし、これが一瞬後ろを振り向いてしまった代償か。再びノーランドでトリプルマリガンからのスタートとなってしまう。

津村は、1枚の土地である《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》から《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》、続くターンには《電結の働き手/Arcbound Worker》と、一応の展開をしてみせる。

しかし、次々と《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》を起動して圧縮をかけ、《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》《火花鍛冶/Sparksmith》と並べてプレッシャーをかける藤田は、とどめとばかりに《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》で《溶接の壺/Welding Jar》を破壊。

除去して殴ればそれで十分。

藤田が《頭蓋骨絞め/Skullclamp》を出したのを見て、津村は投了を宣言した。
先に王手をかけたのは、第1ゲームを落とした藤田の方だった。

藤田 2-1 津村

Game 4

2人の表情から笑みが消えたのはいつからか。真剣勝負の舞台は第4ゲームへ。
王手をかけた以上は逆王手を許したくない藤田と、もう後が無い津村。これがラストゲームとなるのだろうか。

先手の津村が《彩色の宝球/Chromatic Sphere》経由でドローを進めるが、2枚目の土地が見当たらない。それでも《電結の働き手/Arcbound Worker》《溶接の壺/Welding Jar》《頭蓋骨絞め/Skullclamp》と展開して、一方的なものにはしないようゲームメイクに必死で動く。

藤田も《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》から《火花鍛冶/Sparksmith》で津村のクリーチャーを封じ込めにかかり、《頭蓋骨絞め/Skullclamp》を《酸化/Oxidize》で破壊して自らは《頭蓋骨絞め/Skullclamp》を出す磐石の態勢に。

《頭蓋骨絞め/Skullclamp》が無い、土地が無い。無い無い尽くしで苦悶する津村を尻目に藤田の進軍は止まらない。

《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》が津村の最後の土地である《大焼炉/Great Furnace》を破壊し、さらに《ゴブリンのうすのろ/Goblin Goon》を陣営に加えると、津村は諦めと共に笑顔を取り戻した。

そして、ゆっくりとその右手を藤田へと差し伸べたのだった。

「実感無いなぁ……」
これが王者の第一声。しかし、誰もが認めるチャンピオンの誕生だ。おめでとう!藤田剛史。

そして、

さようなら、《頭蓋骨絞め/Skullclamp

藤田 3-1 津村

Final Results : 藤田 剛史 Win

Tsumura Kenji

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Fujita Tsuyoshi

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