準々決勝 東野将幸 vs. 三津家和彦

更新日 Event Coverage on 2002年 6月 2日

By 能西圭一郎

ついに決勝ラウンドが始まった。

一回戦でぶつかり合うのは言わずと知れた元日本チャンプ東野将幸とグランプリ仙台とグランプリ静岡で 16位 入賞を果たしている三津家和彦。

前日にベスト 8 のデッキリストが決勝進出者全員に配られたためお互いのデッキの内容は知り尽くしている、サイカトグ同士の対決対決である。

メイン戦では、三津家のデッキには《記憶の欠落/Memory Lapse》が 3 枚入っているのに対して、東野は《調査/Probe》《ロボトミー/Lobotomy》が入っている分有利ではあるというのが筆者の見解だが、決勝ラウンドからは 3 本先取制のため更に重要になってくるのがサイド戦である。

しかしお互いサイドボードはほぼ同じ構成のため 2 人の引きの強さとプレイング技術が問われる勝負になりそうだ。

マスターズ以上の賞金額倍々ゲーム。果たして日本チャンプの名誉と賞金 2 万ドルに一歩近づくのはどちらのプレイヤーであろうか。

Game 1

先手東野は手札に 島が 2 枚と《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》 2 枚あるが、 2 ターン以内に黒マナを引かなければ苦しい展開になってしまうためじっくり考えた後、マリガンを選択。

しかしマリガン後の手札はさらに悪化し結局ダブルマリガンでのスタートとなってしまう。一方三津家は初手をそのままキープ。

東野はダブルマリガンながらも 4 ターン目《綿密な分析/Deep Analysis》をキャストすることに成功。

返すターンで三津家も《綿密な分析/Deep Analysis》を唱える。そしてさらにその返しで東野はメインフェイズ中に《嘘か真か/Fact or Fiction》を通し、三津家は《魔力の乱れ/Force Spike》+土地 2 枚と、《激動/Upheaval》+土地 1 枚に分け、東野は後者を選択する。

更にその返しのターンで三津家は《サイカトグ/Psychatog》を場に出す。

三津家はその次のターン更に戦線に《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を加えようとするが東野はこれに対して《堂々巡り/Circular Logic》をうつ。

三津家は《記憶の欠落/Memory Lapse》をそれに対してキャストし東野は《対抗呪文/Counterspell》でこれを切り返す。

次のターン三津家は《綿密な分析》で先ほどのカウンター合戦で失った手札を補充しようとするがこれを東野は《堂々巡り》で阻止する。

返すターンで東野はフラッシュバックで《綿密な分析》を撃ちこの時点でダブルマリガン分のディスアドバンテージはほぼ無くなる。更に東野は自分のメインフェイズ中に三津家の《サイカトグ》に《排撃/Repulse》を打ち込む。そして三津家が《サイカトグ》をキャストするのに対して東野は《嘘か真か》をうつのだが、これを三津家は《堂々巡り》で返し、再び三津家の場にサイカトグが出る。

更に三津家は《夜景学院の使い魔》を召喚する。東野は返すターンで《サイカトグ》を出すが三津家はメインフェイズ中にこれに対して《排撃》を打ち込みダメージを稼ぐ。

さらに《サイカトグ》をもう一体戦線に加えようとする三津家だが東野はこれを《対抗呪文》で阻止東野は手札に返された《サイカトグ》を場に出し次のターン更にもう一体を出すことで攻撃を止めた。

この時点で東野の場は《サイカトグ》が 2 体と土地が 6 枚、三津家の場は《サイカトグ》と《夜景学院の使い魔》が1体ずつと土地が7枚、東野の手札は《激動/Upheaval》と《綿密な分析》、三津家の手札は土地と《魔力の乱れ/Force Spike》。 

東野優勢ではあるがだが《激動》を決めるにはまだマナが足りずしかも場にはお互い1枚ずつ《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum》が出ており予断を許さない状況である。

そして次のターン東野はマナを寝かすのを嫌い、持っていた《綿密な分析》をサイカトグで捨ててから撃つ。

が、その2枚のドローは両方土地。更にそのターン、東野が自分のメインフェイズ中に三津家に《激動》をうたれることを嫌って通常ドローで引いていた《排撃》を《夜景学院の使い魔》にキャストした。

それにスタックで三津家は《セファリッドの円形競技場》を起動。見事《堂々巡り》と《嘘か真か》を引き込み《堂々巡り》でそれをカウンター。

更に東野のエンドステップに《嘘か真か》をうつ。

カウンターを持っていない東野はそれを通すしかなく、そこで出た 5 枚を《対抗呪文》+土地 2 枚と《綿密な分析》+土地 1 枚に分け三津家は《対抗呪文》側を選択。

さらに三津家は《嘘か真か》によってパワーを高めた《サイカトグ》で攻撃を仕掛ける。

東野はこれを自分の《サイカトグ》でブロックしてサイズアップのため《セファリッドの円形競技場》を回すのだが引いてくるのは土地 2 枚と《魔力の乱れ》という悲惨な3枚。

結局東野は手札に《魔力の乱れ》を残し、これで東野の手札は《激動》《魔力の乱れ》と土地と 1 枚となる。ぶつかり合った《サイカトグ》はお互いほどほどにパンプアップしあって生き残ることとなった。

そして戦闘終了後三津家は《嘘か真か》によって墓地に落ちていた《綿密な分析》をうち、手札を更に補充する。そしてついにここで《激動》を引き込んだ。

何とか有効なカードを引きたい東野だが返しのターンのドローはまたも土地。

そしてついに次ターン、三津家の《激動》が通ってしまう。

が、とりあえず何も出来ない東野はブラフで4マナを出すことで三津屋の警戒心をあおることで、三津家に《夜景学院の使い魔》を出すだけにとどめさせた

引きの弱さの割には大健闘している東野だが、お互い3枚のランドが並んだ時点で三津家がキャストした《嘘か真か》により《枯渇/Mana Short》がめくれてしまい、三津家に安全に《サイカトグ》を召喚されてしまう。

東野はやれることは返しのターンにブロッカーとして《サイカトグ》をキャストすることだけであり、これが《対抗呪文》された瞬間東野は投了を宣言。

長かった1本目が終了した。

東野 0 - 1 三津家

サイド

東野
out
2 《排撃/Repulse》
4 《魔力の乱れ/Force Spike》
2 《サイカトグ/Psychatog》
in
2 《チェイナーの布告/Chainer's Edict》
2 《反論/Gainsay》
3 《強迫/Duress》
1 《枯渇/Mana Short》

三津家
out
1 《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
2 《記憶の欠落/Memory Lapse》
4 《魔力の乱れ/Force Spike》
in
2 《反論/Gainsay》
3 《強迫/Duress》
1 《消えないこだま/Haunting Echoes》
1 《枯渇/Mana Short》

Game 2

再び東野の先手で今度はお互いマリガンもなく始まった。

東野は 2 ターン目《夜景学院の使い魔》を召喚。その返しでランドにいまいち恵まれていない三津家は、 2 ターン目《ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs》を使用して無理やり《脅迫》をキャストする。

これにより東野の《調査》が落ちるが、まだ東野の手札には《堂々巡り》と《綿密な分析》が残っている。

しかも返すターンで《嘘か真か》を引き込み即それをキャスト。めくれた 5 枚は《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚と土地2枚そして《綿密な分析》。三津家は《チェイナーの布告》2枚とそれ以外に分け、東野は前者を選択。三津家がブロッカーを出すことさえ許さない。

だがそれ以前に,いつまでたっても 3 枚目の土地を引かない三津家は毎ターンキャストされる東野のドロー強化カードの前に 5 ターン目で投了を宣言した。

東野 1 - 1 三津家

Game 3

先手三津家。今回はお互い土地に恵まれた静かな立ち上がりとなった。

そして 5 ターン目にゲームが動き出す。

三津家がキャストした《サイカトグ》を東野が《反論》で撃ち落す。返すターンで東野がうった《綿密な分析》に対して三津家は《対抗呪文》をうち、そしてその返しのターン。三津家の《消えないこだま》が炸裂した。致命傷ではないものの東野のデッキから《反論》《綿密な分析》が抜け落ちる。そしてじっくりライブラリの中身を見てある程度手札の予測をする三津家。

《消えないこだま》の返しで東野は《強迫》を撃ち三津家の手札を確認《堂々巡り》 3 枚と《夜景学院の使い魔》 1 枚で《堂々巡り》 1 枚が墓地に落とされる。

三津家はその次のターン《夜景学院の使い魔》と引いてきた《サイカトグ》を展開するがそこに東野は《チェイナーの布告》をうち《夜景学院の使い魔》が墓地に送られる。

次ターン三津家は《嘘か真か》をうち《対抗呪文》《夜景学院の使い魔》を手札にいれる。

そして東野が出そうとした《サイカトグ》に、三津家は《対抗呪文》をうつが東野はこれを《堂々巡り》で返す。

東野、次ターン《激動》をキャストするがカウンターを持っていない三津家はこれにスタックで《枯渇》を打って対抗した。これにより場は一掃される。

その後三津家は《夜景学院の使い魔》を出し。東野は《サイカトグ》召喚。さらにその返しで三津家も《サイカトグ》と展開する。お互い 1 発でほぼ致死ダメージに達するサイズのサイカトグが睨み合う中、三津家は《排撃》を東野の《サイカトグ》にうち勝負は決まったかと思われた。

が、三津家はここで焦って計算ミスをする。

《綿密な分析》をキャストせずアタックを仕掛けたため手札と墓地を全てパンプアップに使っても東野のライフが 2 ほど残ってしまうのだ。しかもそれに気づかず、ほぼ全開でパンプしてしまい万事休す。東野の逆転勝ちかと思われた。

だが、しかし所詮「マジック運ゲー」。

三津家は《排撃》再びを引きあて、何事も無かったように残り 2 ライフを削りきった。

東野 1 - 2 三津家

Game 4

もう後が無い東野の初手は 1 本目を思い出すような土地 2 枚と 2 体の《夜景学院の使い魔》。

だが今回は黒マナがあるためこの手札をキープ。三津家は 1 ランドのためマリガンを宣言した。

 

東野、 2 ターン目、 3 ターン目と連続で《夜景学院の使い魔》をキャストするものの初手の 2 枚のまま土地がとまってしまっている。対する三津家は 1 マリガンながらも順調に《夜景学院の使い魔》《サイカトグ》と展開している。

4 ターン目東野は何とか土地を引こうと《嘘か真か》をキャスト。三津家はこれを何とか阻止しようと《綿密な分析》を捨て《堂々巡り》をうつ。そして三津家は次のターン《綿密な分析》を墓地からうち、手札を補充。さらに場に《サイカトグ》を 1 体戦線に追加する。

この時点で、三津家の場には《サイカトグ》が 2 体と《夜景学院の使い魔》そして土地 4 枚、東野の場には《夜景学院の使い魔》 2 体と土地 2 枚という序盤ながら東野にとって非常に苦しい展開となる。

数ターン後何とか東野は 3 枚目 4 枚目の土地を引くも毎ターン攻撃を仕掛け続けてくる 2 対の《サイカトグ》が止めることが出来ずどんどんライフを削られる。

何とかランドを 5 枚並べ《サイカトグ》を場に出すのだが既に東野の残りライフは 11。 しかも《排撃》により《サイカトグ》は手札に返されてしまう。

そして三津家は返すターンで《サイカトグ》の能力を使用して《綿密な分析》を捨て、フラッシュバックでこれをキャスト。ここで《嘘か真か》を引き当て2体の《サイカトグ》でアタック。東野はどちらか 1 体でも通せば《嘘か真か》での《サイカトグ》のパンプアップにより致死ダメージを受けてしまう状況ではあるのだが、チャンプブロックしても未来が無いという詰みの状態に陥ってしまう。

仕方なくこの攻撃を全て通した東野だが当然のごとく、青い《樫の力/Might of Oaks》が炸裂し三津家は見事準決勝へと駒を進めた。

Final Result : 東野 1 - 3 三津家

Kazuhiko Mitsuya

Download Arena Decklist
クリーチャー (8)
4 Nightscape Familiar 4 Psychatog
ソーサリー (4)
2 Deep Analysis 2 Upheaval
エンチャント (1)
1 Engineered Plague
他 (4)
4 Fact of Fiction
60 カード

Masayuki Higashino

Download Arena Decklist
クリーチャー (8)
4 Psychatog 4 Nightscape Familiar
ソーサリー (8)
3 Deep Analysis 2 Probe 1 Lobotomy 2 Upheaval
60 カード

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