準々決勝。
予選ラウンドを快調に飛ばし、いち早くベスト 8 を確定させた Olivier Ruel 。
Ruel と同じくフランス出身の「Les Plas Class」のメンバー、 Nicolas Olivieri 。
今回のプロツアー大阪は多くのフランス人がベスト 8 に残り、こういったフランス人同士の対決も大いにありえるのだ。
さて、この試合にはどんな結果が待ち受けているのか。
Game 1
先手 Ruel 。
3 ターン目に《ナントゥーコの影/Nantuko Shade》をキャストすると、返す Nicolas のターンに《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》を出してくるが、 4 ターン目に《よろめく大群/Shambling Swarm》が出てくると、《影魔道士の浸透者》の足は止まってしまった。
Nicolas も《よろめく大群》を出してブロッカーとするが、これは《ナントゥーコの影》と相打ちになり、 Ruel は手札から《ナントゥーコの影》を再キャスト。
試合は常に Ruel が押す形で進む。
さし当ってNicolas は《催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend》をプレイすると、《消えないこだま/Haunting Echoes》、《もぎとり/Mutilate》、《占骨術/Skeletal Scrying》となにを抜けば良いか全くわからない状況で、とりあえず《もぎとり》を抜くのだが、 返すターンに Ruel キャストしたのは、先程見なかった《魔性の教示者/Diabolic Tutor》。
多分、この時点で予想は立っていたと思うが、予定通り飛んできたのは《精神ヘドロ/Mind Sludge》。
完全に手札を破壊し、返しで《イチョリッド/Ichorid》に殴られはしたが、それもろとも《消えないこだま》で墓地も破壊しきってしまう Ruel 。
こんな調子で昨日から絶好調の回りを見せている Ruel に対して Nicolas も《影魔道士の浸透者》の力を借りながらではあるが、《ナントゥーコの影》など引き、今のところ Ruel の手札には《占骨術》しかないはずなので、これで勝負あったかと思われたが、なんと Ruel のライブラリの上には《もぎとり》が!
昨日、今日と、トップデッキを続ける Rule 。
やはりマジックは楽しくやっている者が勝つのだろうか。ライフが少なくなってきた Ruel は Nicolas にキャストされた《精神を刻むもの/Mindslicer》を除去せざるを得なく除去し、めくりあいを始めると、《ラクァタスのチャンピオン/Laquatus's Champion》、《よろめく大群》と Ruel が引き、 Nicolas が《ナントゥーコの影》と引くが、それを軽く《チェイナーの布告/Chainer's Edict》で除去し、《ラクァタスのチャンピオン》が 2 度攻撃すると、勝負は決した。
Ruel 1 - 0 Nicolas
Game 2
先手が Nicolas に移り、初手を開くと《ダークウォーターの地下墓地/Darkwater Catacombs》が 2 枚と、沼が 1 枚で微妙な手札。
この初手でゲームを開始すると、初手からいた《ナントゥーコの影》を 2 ターン目とは言わないが、 3 ターン目にはなんとか沼を引いて、これをキャストすることに成功。
それを Ruel は《チェイナーの布告》で除去するが、 4 ターン目に Nicolas が出すのは《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》。
先に《陰謀団の先手ブレイズ》を出されてしまい、更なる除去を必要としている Ruel だが、引くのは沼ばかり。
その間に Nicolas は《よろめく大群》を場に追加し、 Ruel の制限時間を残り 3 ターンにし、そこで Ruel の引いたカードは 3 枚の沼。
3 枚から動かない Ruel の土地は、恨めしそうに、手札に残った《もぎとり》を見せ、 Ruel は投了する。
Ruel 1 - 1 Nicolas
Game 3
その中、 Ruel が 5 ターン目に放つのが《精神ヘドロ/Mind Sludge》。
一気に 5 枚のもカードアドバンテージを得て、そのまま良い流れに身をを任せる Ruel は、そのまま《消えないこだま》を Nicolas の墓地に叩きつける。
完全にデッキが崩壊した Nicolas に対して、 Ruel はそのまま《陰謀団の先手ブレイズ》と《ナントゥーコの影》をキャストすると、そのまま Nicolas は投了した。
Ruel 2 - 1 Nicolas
Game 4
再び先手が Nicolas の元に移り、少し考えた上でマリガンを宣言。
6 枚にし手札をキープすると今度は Ruel がダブルマリガンを行う。
2 人がマリガンを終え、先に動くのは 2 ターン目の Nicolas 。《ナントゥーコの影》を出し、除去する手段を持たなかった Ruel は少々のダメージを食らう事となるが、 4 ターン目にキャストした《よろめく大群》でなんとか対応する。
次は《影魔道士の浸透者》を出してアドバンテージを稼ごうとするが、 Ruel が《陰謀団の先手ブレイズ》と、《ナントゥーコの影》を同時にキャストした事により、土地を守りたかった Nicolas は《影魔道士の浸透者》を生贄にすることを選択する。
《陰謀団の先手ブレイズ》の能力がお互いの土地を蝕み出した矢先に、 Ruel は起死回生の《占骨術》を 6 でキャストし、これで勝負あったかと思ったが、ここから Nicolas は Ruel の《占骨術》後に出した《ナントゥーコの影》などを除去した後に《消えないこだま》を決め、 Ruel の主力を抜き去り、Nicolas が《ナントゥーコの影》、《ナントゥーコの影》、《よろめく大群》と出してきたのを Ruel がなんとか 1 匹ずつ除去して行く。
完全に勝ったと思っていた Nicolas の表情が少し曇るが、次のターンのドローで、再び瞳に輝きが帰ってきた。
《イチョリッド/Ichorid》である。
もちろん、インスタントでこれをどうにかする方法を持っている訳の無い Ruel はこのデュエルを落とす事となる。
Ruel 2 - 2 Nicolas
Game 5
カウントは 2 対 2 。
これで決着がつく 5 本目は Ruel が先手を取る。
薄く笑いを浮かべながら、初手について少し思案する Ruel 。
だが、結局この初手をキープして開始し、後手 2 ターン目に Nicolas が《催眠の悪鬼》で手札を除くと、そんなに悪くない手札がそこにあった。
《催眠の悪鬼》によってさし当って《チェイナーの布告》を抜いた Nicolas は軽快に攻めるが後のターンに Ruel が《腐臭の地/Rancid Earth》を Nicolas の沼に撃ったところで、 Nicolas の土地が 3 枚でストップ。
Nicolas の手札には《陰謀団の先手ブレイズ》が 2 枚と、《精神を刻むもの》が 1 枚あり、これらをキャストできすに展開に苦しむ。
その隙に《魔性の教示者》で《精神ヘドロ》を手に入れ、そのまま Nicolas の手札を 0 にすると、次のターンには《消えないこだま》で全てを消し去った!
流石にあきらめの表情が Nicolas の顔に現れるが、まだ希望の《イチョリッド》も残っているので、あきらめずにゲームを続ける。
そこへ Ruel は前のターンに引いていた、《占骨術》を使い、一気に 7 枚ものカードをドロー!
まだ《イチョリッド》の恐怖は残っているが、ライフはしっかりと 7 点残っているので、安心して《ナントゥーコの影》、《よろめく大群》と続いてキャストし、 Nicolas は次のドローをゆっくり行うと、 Ruel に握手を求めた。
Ruel 3 - 2 Nicolas
Final Result:Ruel Win