準決勝 : Jan-Moritz Merkel(ドイツ) vs. Bastien Perez(フランス)

更新日 Event Coverage on 2006年 10月 22日

By Yukio Kozakai

Bastien Perez

準決勝は、ヨーロッパ勢同士の対戦となった。

準々決勝でも記事を取ったが、Jan-Moritz Merkelは17歳の新鋭で、今回が初めてのプロツアー参戦との事。鈴木 貴大(東京)と同じくルーキーの資格を持つ彼は、ルーキー・オブ・イヤーレースに今年最後のプロツアーで名乗りを上げたのだ。そして、Bastien Perezも19歳と若く、ティーンエイジャー同士の対戦としても注目だ。

そして、このマッチが始まる前。準々決勝でPerez Bastienと対戦した津村 健志(広島)がこんなコメントを残している。

津村 「17歳に、19歳……。下の世代からの突き上げが……」

と、危機感いっぱいの津村。そんな彼だが、先日のGP広島で20歳の誕生日を迎えたばかりなのだ。若い世代が育っているというのは、非常に良い傾向だろう。

Game 1

先手のPerezが《明日への探索/Search for Tomorrow》待機でスタート。Merkelも《遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron》待機で順調に滑り出すが、3ターン目にして早くも4色4マナを揃えたPerez。

Perezが《ゴブリンの空切り/Goblin Skycutter》でアタックすると、Merkelが変異でブロック。その変異は《水深の予見者/Fathom Seer》で、戦闘には一方的に勝利するが、これで展開が一気に遅れてしまう。

《幻影のワーム/Phantom Wurm》《巣穴からの総出/Empty the Warrens》と数を揃え、マナ不足で変異を出すに留まるMerkel。《遍歴のカゲロウ獣》の待機が終わり、攻めに転じた返しに、《版図の踏みつけ/Tromp the Domains》で+4/+4したPerezの軍勢が、変異ごとMerkelを踏み潰していった。

Merkel 0-1 Perez

Perez vs. Merkel

Game 2

序盤から殴り合いが続くが、Perezの《サリッドの発芽者/Thallid Germinator》をMerkelが《神秘の蛇/Mystic Snake》でカウンターした所から均衡が崩れた。

Perezの手札には《ヘイヴンウッドのワーム/Havenwood Wurm》がいるにはいるが、そのマナには遠く、殴りかかってきた変異が《流水の海蛇/Slipstream Serpent》なのを確認すると、Perezはあっさり投了を宣言した。

Merkel 1-1 Perez

Game 3

Perezが《明日への探索》待機が解けたターンに《巣穴からの総出》ストームを決めて、一気に4体のトークンを生み出す。地上でのにらみ合いが続くが、待機の終わったMerkelの《遍歴のカゲロウ獣》と、Perezの《鉄爪のノスリ乗り/Ironclaw Buzzardiers》《ワームウッドのドライアド/Wormwood Dryad》がノーガードでパンチを浴びせ合う展開。

しかし、次から次へと変異を送り込み、《幻影のワーム/Phantom Wurm》までプレイしたMerkelが押し切って、決勝に王手をかけた。

Merkel 2-1 Perez

Scryb Ranger

Game 4

準々決勝、齋藤 友晴(東京)に見せた悪魔のコンボ。《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》+《放蕩魔術師/Prodigal Sorcerer》が早々と決まり、何も出来ないまま、PerezはMerkelが自分のライフを0にするのを待つほかに無かった。

Merkelは、目の覚めるような速さで決勝への椅子を掴み取ったのだ!

Merkel 3-1 Perez

さぁ、とんでもない事になってきた。

Merkelは、初参戦のプロツアーでいきなりの頂点に立とうとしている。これがいかに物凄い事なのかは、この記事を読んで頂いている諸氏もお分かりかと思う。日本勢の全滅で、すっかりお祭りムードがしぼんでしまったかと思いきや、俄然、盛り上がってきたここ神戸国際展示場。

いったい、どんな結末が待っているのだろうか?

Jan-Moritz Merkel

さて、ドラフトの話に戻ろう。Merkelの選択した青緑というタイプはこれまでにも多々存在はした。実際、初日全勝の齋藤が第3ドラフトで選択したカラーこそが青緑であり、見事に3-0を果たしている。

しかし、ここまで徹底してクリーチャーのCIP効果とFace Up(※変異からの反転)効果に特化したデッキというのは、ちょっと記憶に無い。新たなアーキタイプとして、充分すぎるほどのパフォーマンスを発揮している。本当に、見ていて楽しくなってくるデッキだ。

先程も少し書いたが、レアリティの問題もあるので上手くいくかどうかはまた別問題だが、ぜひぜひ試してみて欲しい。逆に言えば、「タイムスパイラル3パック」という環境だからこそ成り立つタイプとも考えられる。

筆者も、この原稿が片付いたら試してみようと思う。

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る