第4回戦:中村 修平(東京) vs. 竹林 友(大阪)

更新日 Event Coverage on 2014年 4月 11日

By 小山 和志

プレイヤー紹介

 今回のグランプリ・名古屋2014で初の試みとなる「King of the Hill」。その最初の「King」に選ばれたのが中村 修平(東京)だ。殿堂入りプレイヤーであり、長年にわたり世界のトップ・プロとして活躍を続けており、日本マジック界の「King」と言っても差し支えはないだろう。もちろん、この百戦錬磨の男はフィーチャーマッチにも呼ばれなれており、その落ち着いたたたずまいには風格すら感じられる。

 この「King」中村に挑戦するのは竹林 友(大阪)だ。中村とは知り合いとのことで、フィーチャーマッチという舞台でも緊張感はあまり見られず、むしろかなりリラックスしているように見える。

 果たして、中村が「King」を防衛し貫禄を見せるのか、あるいは竹林によるジャイアント・キリングか。King of the Hillここに開幕。

ゲーム1

 ダイスロールで勝利した竹林が先手を選択。オープニングの7枚を見ると少しうなずき、即マリガンを選択した。次の6枚も、すぐさまダブルマリガンを選択。5枚まで減ってしまったハンドを悩みながらキープする。

 竹林は《》と《平地》の2枚で土地が1ターン止まってしまうも、すぐさま《》を引き込み《キオーラの追随者》をキャスト。返す中村は《信条の戦士》をキャスト。

 竹林は《海檻の怪物》をキャストし、一瞬盤面のサイズでは上回るものの、中村の返す刀は《信条の戦士》に《狼育ち》をエンチャントというもの。「英雄的」が誘発し、6/6という、怪物も驚くサイズの戦士へと成長する。

 だが、竹林は《海檻の怪物》を対象に《撤回のらせん》をキャストし、《信条の戦士》を中村の手札に戻すと、《キオーラの追随者》でこれをアンタップし、狼トークンも1体バウンスする。それにとどまらず、《食餌の時間》で一気に中村の盤面を更地へと変える。ダブルマリガンとは思えない完璧な動きだ。

 これで中村は苦しくなったかと思いきや、慌てず急がず盤面を再構築していく。《ニクス生まれのトリトン》に《ケイラメトラの好意》をつけ、長期戦に持ち込む構えを見せる。

 だがダブルマリガンの竹林は長期戦に持ち込まれたくはない。《海檻の怪物》が怪物化して攻撃、次のターンには《ヘリオッドの使者》を《キオーラの追随者》に授与することで攻め手をつないでいく。

 だが、老獪な中村は簡単には主導権を渡さない。《保護色》で《ニクス生まれのトリトン》をアンタップすると、《キオーラの追随者》をブロックし、先ほどのお返しとばかりに《撤回のらせん》で《海檻の怪物》を手札に戻す。そして逆に《ナイレアの使者》を《ニクス生まれのトリトン》にエンチャントすると、ダメージレースをひっくり返す。この時点でライフは中村12-竹林9だ。

撤回のらせん
保護色

 中村に傾いた天秤を戻すべく、竹林は先ほどの攻勢から一転し、まずじっくり《予言》を打ち、ダブルマリガン分の手札を補填しにかかると、《サテュロスの道探し》を召喚する。

 ここで中村は《ニクス生まれの狼》を《ニクス生まれのトリトン》に授与し、アタック。これを対処できなければ厳しい竹林だが、《キオーラの追随者》と《サテュロスの道探し》でブロックし、《キオーラの追随者》に《定命の者の決意》をキャストする。中村からも《定命の者の決意》が飛び出したことで、《ニクス生まれのトリトン》は破壊できず。2点は貫通するものの、なんとかライフとクリーチャーを守りきる。

 返す竹林は先ほど手札に戻された《海檻の怪物》と《羊毛鬣のライオン》を一気に展開し、地上を一気に固める。

 中村は巨大な《ニクス生まれのトリトン》でアタックし、竹林の《海檻の怪物》が墓地へと送られることとなる。《ニクス生まれのトリトン》に授与されていた《ニクス生まれの狼》と《ナイレアの使者》はクリーチャーとして戦場へと残り、さらに《地平の識者》を追加することで、このシーソーゲームの一気決着をもくろむ。

 竹林は《羊毛鬣のライオン》と《海檻の怪物》がアタックし、《羊毛鬣のライオン》の攻撃が通る。これが「怪物化」して、中村は残りライフが8となる。

 中村は冷静にブロッカーを残しながらの《地平の識者》のみでアタック。これで竹林のライフは3となり、何もなければ次のターンには中村が竹林のライフを削り取る。

 だが、竹林は《波濤砕きのトリトン》を召喚すると、中村が最後のアタックをしようとしたところに《トリトンの戦術》! これで《波濤砕きのトリトン》の能力が誘発し、《地平の識者》がタップされると中村は後続を用意できない。

 竹林の攻撃を《ニクス生まれの狼》がチャンプブロックし、中村の残りライフはわずかに2。そしてダメ押しとばかりに《地平の識者》が《剥離》されると、仕方ないとばかりに頭を振って中村はサイドボードに手を伸ばした。

「King」中村 修平

 盤面が二転三転する非常に内容の濃いゲームだった。ダブルマリガンにも関わらず押し切った竹林がKingの座を一気に奪い取るのか、それとも中村が取り返し、反撃ののろしを上げるのか。

ゲーム2

 中村が先手、両者互いに7枚でキープする。最初のアクションは中村から、3ターン目に《ニクス生まれの狼》をクリーチャーとして召喚。次のターンには《信条の戦士》をキャスト、ビートを刻み始める。

 竹林は4ターン目に《剥離》で《ニクス生まれの狼》を除去、中村の攻め手をを抑えようとするが後手に回っている。中村は《スフィンクスの信奉者》を追加し、脅威を継続していく。

 竹林は《海檻の怪物》を召喚し、地上は押しとどめることに成功するが、中村の続くクリーチャーは《地平の識者》で、空からゲームを掌握しにかかる。ならば竹林は地上のサイズで勝負と、《黄金の木立ちの蛇》で中村に選択を迫る。中村は4点ライフゲインを選ぶ。中村が有する上空のクロックは6点ある。このまま押し切れるか。

 地上のブロッカーとして、中村は《ケンタウルスの武芸者》と《彼方の工作員》を召喚し、竹林の巨大なクリーチャーによる戦線を押しとどめようとする。飛行クリーチャーに殴りきられる前にと竹林は地上から一気に攻撃し、中村のライフを6まで落とし込む。そして、戦闘後に《キオーラの追随者》と《羊毛鬣のライオン》を追加し、中村に楽をさせない。

 なんとか飛行で削りきりたい中村だが、竹林の有する膨大なクロックに頭を抱える。それでも飛行でアタックし、何も竹林が持っていなければ次のターンには中村がこの微妙なダメージレースを制することができる計算だ。

 ダメ押しとばかりに中村は《突然の嵐》で《海檻の怪物》と《黄金の木立ちの蛇》をタップする。竹林は《乳白色の一角獣》と《波濤砕きのトリトン》を戦場に送り出し、残る手札は1枚、マナは青1マナ。さきほどの《トリトンの戦術》を想起させ、中村を幻惑する。

 だがそれを意に介さず、中村が手札から《ナイレアの使者》を提示すると、竹林はすぐさま戦場を片付けたのだった。

 竹林のストレートでの「King」奪取はならず。お互い最後のゲームへと気持ちを切り替える。ここで残り時間が10分を切り、サイドチェンジもそこそこに手早くシャッフルを済ませる。

「挑戦者」竹林 友

ゲーム3

 後手中村がマリガン。竹林は7枚をキープする。竹林が《キオーラの追随者》、《旅するサテュロス》というロケットスタート。中村も《旅するサテュロス》から、《ケンタウルスの武芸者》、《メレティスの天文学者》と負けず劣らず順調な滑り出しだ。だが、ここで竹林が力強く手札から繰り出したのは《予知するスフィンクス》!

 これが攻撃し始めると勝負にならないと、中村はすれ違いに殴りきるプランを模索する。果敢に《ケンタウルスの武芸者》で攻撃していくのだが、竹林の《海檻の怪物》で地上のサイズでも上回られてしまうと、中村は最早これ以上は無理だ…とカードを片付けたのだった。

中村 1-2 竹林

竹林が勝利し、「King」奪取!

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