第4ラウンド。不戦勝が3つ明け、闘志を内に秘めていたプレイヤーたちがその力を開放するときが来た。
フィーチャー・マッチ・エリアに姿を現したのは、「殿堂顕彰者」津村 健志。慣れた様子で席に座ると、ときおり笑顔を見せながら対戦相手を待つ。
同様に不戦勝を3つ得て初陣を迎えるのは、愛知でマジックに親しむ日比野 泰隆だ。こちらは「観戦記事を書かれるなんて」と驚いた様子。殿堂顕彰者とマッチングしたプレイヤーに配られるバッヂを津村から手渡されると、感激したようにそれを胸に当てた。
デッキをシャッフルする日比野の手が震えている。フィーチャー・マッチの緊張と、大物相手の武者震いだろう。
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殿堂顕彰者を相手にし、カードを持つ手に熱がこもる日比野。 |
ゲーム1
先手は津村。2ターン目《緑側の見張り》からゲームを始めるが、日比野は返しに《肉貪り》で対応。津村は《神出鬼没の混成体》を続かせ、対する日比野は《ディミーアの魔鍵》を置いてターンを返す。
《神出鬼没の混成体》を進化させつつ展開する津村に負けじと、日比野は《ダスクマントルのギルド魔道士》、《欄干のスパイ》と続けて投入。両者の攻撃がお互いのライフを削っていくなかで、日比野は津村の《鍵達人のならず者》に《死の接近》を貼りつけた。しかし、津村の墓地には最初に除去した《緑側の見張り》のみで、《鍵達人のならず者》を墓地に送るには至らない。
ところが、日比野はさらなる《死の接近》を津村の《ドレイク翼の混成体》へ差し向けた。これで2体のクリーチャーが墓地に落ち、津村の戦場は心もとないものになる。
ドロー後、津村はしばらく考えて《神出鬼没の混成体》で攻撃した。返しの日比野の攻撃を《道迷い》で弱めたものの、日比野の展開は止まらず《聖堂の金切り声上げ》が繰り出される。
《キヅタ小径の住人》を盤面に追加した津村だが、日比野の飛行戦力を削ぐことができず、次第に追い詰められていった。
日比野 1-0 津村
ゲーム2
津村が初手の7枚をしばらく見据え、マリガンを選択。その後の6枚にも頭を悩ませるが、これをキープした。
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マリガンを悩む津村。 |
津村の初手は第1ゲームと同じ《緑側の見張り》。日比野は《大都市のスプライト》で津村の攻撃を受け止め、相討ちにした。
と、ここで日比野の土地が止まった。彼は2枚並んだ土地を前に首を振るが、それでも次のドローは《沼》で、致命的にはならなかった。
津村の戦場には《両生鰐》と《実験体》。日比野は《実験体》を《オルゾフの魔除け》で除去し、さらに土地を引き込んだ。返しのターン、津村は《ドレイク翼の混成体》を盤面に追加する。ところが、それは《両生鰐》共々《肉貪り》2枚の餌食となってしまう。
順調に土地を伸ばした日比野は《欄干のスパイ》から反撃を始めた。《夜帷の死霊》、そして5/5となった《第6管区のワイト》が彼の手札から次々と繰り出された。
津村も《鍵達人のならず者》と《旧き道の信奉者》で懸命に戦うが、《鍵達人のならず者》が《天使の布告》を受けて追放され、防戦を余儀なくされる。《第6管区のワイト》は《束縛の手》で動きを封じたものの、やはり飛行を止められない。
日比野の陣営に駄目押しの《欄干のスパイ》。なんとか突破口を探す津村だったが、ドローを確認すると静かにカードを片づけた。
日比野 2-0 津村