第9回戦:山本 賢太郎(埼玉) vs. 樋口 証(神奈川)

更新日 Event Coverage on 2013年 12月 20日

By 矢吹 哲也

 混迷を極める現スタンダード環境においても、戦いが繰り返されるうちにプレイヤーたちはふるいにかけられ、収束していく。1784人を集めた今回のグランプリも、初日を突破するのは200人ほどだ。

 だがその中に、山本 賢太郎が入らないことがあろうか。

山本 賢太郎
 

 山本は今年、プロツアー「テーロス」トップ8入賞に加え、直近の日本開催のグランプリでも2大会連続でトップ8入賞を果たしている。今間違いなく「脂の乗った」プレイヤーだ。グランプリ・北九州での「黒緑コントロール」、プロツアーでの「黒単信心」を経て、今回は「白青赤コントロール」を携えての登場だ。

 一方、神奈川でPWCを中心に活動する樋口 証が使用するのは、「黒単信心」から派生したオルゾフ。このデッキを選択した理由として、彼は「受けの広さ」を挙げた。

「ほとんどのデッキに対応できるのが『黒単』で、その黒単に向けてメインから《ヴィズコーパの血男爵》を採用できるので」試合後、樋口はそう語った。

 7勝1敗で迎える最終戦、ともに初日抜けは確定しているが、ここでもうひとつ歩みを進めておきたいところだ。

 

山本 賢太郎(白青赤コントロール) vs. 樋口 証(白黒)

 両者とも初手に恵まれず、最終的に山本6枚、樋口5枚でゲーム・スタート。タップインの土地を並べて様子見を終えると、樋口は《思考囲い》で山本の手札を攻める。1枚目は《解消》で防ぐ山本だが、2枚目が解決され、残る呪文が《今わの際》のみというハンドを明かされてしまう。

 一方ダブルマリガンを喫した樋口だが、しかしその後のドローは好調だ。盤面へ《冒涜の悪魔》を繰り出すと、これは《アゾリウスの魔除け》でライブラリー・トップへ送られるものの、《地下世界の人脈》を続け、山本に息をつかせない。

 山本も《思考を築く者、ジェイス》で突破口を探る。ジェイスは[-2]能力を一度使った返しの攻撃で落とされたが、山本は《太陽の勇者、エルズペス》を盤面へ。空から襲い来る《夜帷の死霊》は《今わの際》で対処する。

 続けて引き込んだ2枚目の《思考を築く者、ジェイス》が[-2]能力を起動すると、公開されたのは《スフィンクスの啓示》、《至高の評決》、《拘留の宝球》という強烈な3枚。樋口は苦しい表情で《スフィンクスの啓示》とその他2枚を分け、山本は手に入れた2枚と強力な2体のプレインズウォーカーで盤面を制圧する。

 

 攻撃を通すのが困難になった樋口だが、《アスフォデルの灰色商人》を2ターン続けて繰り出し、山本のライフを6まで落とした。山本は一度[+1]能力を挟んだのちに《思考を築く者、ジェイス》の[-2]能力を起動。ふたたび《スフィンクスの啓示》が現れ、山本の手札に加わる。

 樋口は《変わり谷》2体を含めた全軍で《太陽の勇者、エルズペス》へ攻撃。しかし、すでに8体と膨らんでいた山本の兵士たちがそのすべてをシャット・アウトする。

 《スフィンクスの啓示》により完全に息を吹き返した山本。《至高の評決》が決まると、樋口は投了を余儀なくされた。

樋口 0-1 山本

 

 2ゲーム目は樋口の《生命散らしのゾンビ》からスタート。《スフィンクスの啓示》2枚を含む「濃い」ハンドを公開する山本だが、しかし土地に不安が残る。

 心配は的中。山本の土地は青マナが出ないもの3枚で止まってしまう。「手札破壊がある相手にマリガンはリスクが高くて......」と試合後に述べた山本だが、《凱旋の神殿》がもたらす占術は彼を助けなかった。

 続く《罪の収集者》で《至高の評決》を抜き去る樋口。《罪の収集者》は《今わの際》で除去されるものの、《地下世界の人脈》が続く。

 返しの山本のドローは《平地》。青マナ源を引けない。樋口の盤面に《アスフォデルの灰色商人》が追加され、次のドローを確認すると、山本はカードを片付けた。

樋口 1-1 山本

 

 3ゲーム目を前にしても、あくまで冷静にシャッフルを行う両者――ただ、戦う。最後の最後まで。

 山本が2ターン目《管区の隊長》を繰り出すが、樋口はそれを《異端の輝き》で即除去。樋口の《夜帷の死霊》は《解消》を受けたものの、《罪の収集者》が山本に突き刺さる。山本はこれ以上打ち消し呪文がないこと、そして脅威に対処する手段がないことを公開してしまったのだ。山本は《凱旋の神殿》の占術で見たカードをライブラリーの上へ。

 前方確認を終えた樋口は《ヴィズコーパの血男爵》を着地させ、さらに《冒涜の悪魔》も盤面に加えた。

 先ほど山本がライブラリーに残したのは《スフィンクスの啓示》だった。X=3で樋口の盤面への解答を探しにいく。《冒涜の悪魔》は《拘留の宝球》に収めたが――《ヴィズコーパの血男爵》が止められない。次第にライフ差が開き、山本は追い詰められる。

 樋口の《思考囲い》に対応して、自身のクリーチャーへ《今わの際》を差し向け命を繋ぐ山本。残る手札は《平地》のみだ。樋口は《ヴィズコーパの血男爵》で攻撃後《アスフォデルの灰色商人》。山本のライフは残り1点に。

 樋口の次のターン、《変わり谷》を含めた全軍での攻撃を見届けると、山本は投了の意思を示した。

山本 1-2 樋口

樋口 証

Yamamoto, Kentaro

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Higuchi, Akashi

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