第10回戦:活用、入り乱れ!
Frank Karsten(オランダ) vs. 彌永 淳也(日本)

更新日 Event Coverage on 2012年 10月 20日

By Tim Willoughby

フランク・カーステン/Frank Karsten vs. 彌永 淳也(ドラフト)

 フランク・カーステンはオランダの殿堂入りメンバーで、ハイランダーデッキと高い目標を持ってプロツアー「ラヴニカへの回帰」へとやってきた。昨日我々はその赤単アグロデッキを目の当たりにし、彼は3-2でその日の構築戦を終えた。最初のドラフトが2-1で、今日の第1戦を勝ち、カーステンはいまだ史上初を成し遂げる位置につけている。それは、基本土地は別にしてすべてのカードが単一であるデッキでプロツアーのベスト8に入る初のプレイヤーになることだ。厳密に言えば、彼のリミテッドデッキは少し例外がある。どうやら、ハイランダーをドラフトすることは極めて難しいようだ。フランクはその点を特に気にしていないようだ。

 カーステンの対戦相手である日本の彌永淳也は、昨年からマジックのジェットコースターに乗ったような感覚だ。彼は2011年サンフランシスコで開催された世界選手権で勝利し、また最近ではそのタイトルを防衛するため、シアトルで行われたマジック・プレイヤー選手権にも参戦した。

殿堂顕彰、フランク・カーステンが2011世界選手権王者、彌永淳也と激突。

ゲーム1

 彌永とカーステンはともにゴルガリデッキで登場し、カーステンは《短剣広場のインプ》のプレイから口火を切り、彌永は直ちに《忌まわしい回収》で《構脚のトロール》という1/1飛行への有効な回答を得る。彌永の《》が、単純なゴルガリ軍団ではなくギルドが組み合わせられたものだと示していたが、その日本人プレイヤーからラクドスのカードのうねりが直ちに来ることはなかった。

水路の蠍

 フランクから《死の歓楽者》と《水路の蠍》が出され、彌永も蠍を鏡打つ。しかし先にレッドゾーンへとそれらの脅威を進めたのはカーステンだった。カーステンは2匹目の蠍を続け、盤上は活用持ちの怪物でひしめき合う。当初《短剣広場のインプ》は平凡に見えていたが、それは制止できなくなるポテンシャルを秘めていた。まず《刈り取りの儀式》で《短剣広場のインプ》をパンプしつつ、彌永の蠍を殺す。彌永はフランクチームからの猛攻を受けることを選択。11点のダメージを前にして、彌永には《構脚のトロール》が1体だけ。飛行をブロックすることを選択し、そして《巨大化》を使って壁を維持した。

 日本サイドの《構脚のトロール》は《水路の蠍》の活用により3/6になった。それに加えて再生を持つため、まごうことなきパーフェクトブロッカーとなる。だがカーステンは恐れない。彼はパワー7点分のクリーチャーでレッドゾーンへと突撃し、与えられるだけのダメージを与えようとする。彌永は1体ブロックして残り6となる。

 彌永が《平地》をプレイした時、カーステンは対戦相手のデッキが4色であることに気が付きくすりと笑った。少しびっくりする《狩猟者の協定》が繰り出され、オランダ軍の執拗な猛攻に対するブロックチームが結成された。《水路の蠍》2体がケンタウルス2体と交換され、うち1体は戦闘後に《死の歓楽者》の餌となった。カーステンは大きな打撃を与えうる《危険な影》をも追加した。

 彌永は肘をついて思案にふける。別のブロッカーを用意するため、彼は解鎖なしで《謝肉祭の地獄馬》をプレイした。カーステンのライフ合計は減るどころか増えており(《短剣広場のインプ》のおかげで)、一方彌永の現在のライフはたったの6だ。彌永は防御を固める。

彌永はカーステンのゴルガリの猛攻から生き延るための方法を熟考中。

 カーステンは《水路の蠍》の活用能力を使用し、彌永の《謝肉祭の地獄馬》に2つの+1/+1カウンターを乗せる。解鎖しなかったにも関わらず、突如ブロックできないようになる。この相互作用は彌永にとって斬新だったようだが、これは今後このフォーマットで非常に重要なもののひとつであり、ラクドス対ゴルガリのマッチアップでは特に重要だ。

 《コロズダの監視者》が彌永から出されるも、カーステンは《石載りのクロコダイル》で応えた。クロコダイルにより、彌永はライフ1まで追い込まれる。彌永は状況を打破できるカードを引けず、カードをまとめるのだった。

フランク・カーステン 1-0 彌永淳也

ゲーム2

 ゲーム2で彌永は、マナ基盤が4色であることもあって後攻を選択した。両プレイヤーともに初手をキープし、カーステンは第2ターンの解鎖した《不気味な人足》から始める。《死の歓楽者》がそれに続き、カーステンは絶好のスタートだ。彌永から《下水のシャンブラー》がプレイされるも、このマッチアップではその沼渡りを大事にしたいのでブロックをためらう。

名高きデッキビルダー・カーステンはドラフトデッキよりも1枚差しが多いモダンデッキをプレイしている。

 次に来たカーステンのレア、それは《野生の獣使い》だ。この無害に見える1/1は序盤のカーステンの軍団を攻撃時に少し大きくし、パンプの類のものがあればそれは壮大なものとなる。《力の合唱》が《野生の獣使い》に+3/+3とトランプルを与えると、それは《死の歓楽者》や《不気味な人足》がそれぞれ+4/+4されることを意味する。今や彌永は極めて危機的な状況だ。攻撃を受けて彌永の軍勢は壊滅し、ライフは5になる。《野生の獣使い》と《水路の蠍》を交換してこれ以上の攻撃を受ける心配はないものの、ライフはわずか5、そしてパワー5点分のクリーチャーに直面している。カーステンは道を開くべきトリックを必要とすらしていないように思える。

 彌永は《コロズダの監視者》をプレイしてターンを返した。3/3は彼にいくばくかの時間を稼がせるだろうが、《忌まわしい回収》がカーステンにさらなる活用カードを与えていた。攻撃により彌永はライフ2、カーステンは《水路の蠍》をキャストする。これは日本人プレイヤーに何を意味するか?

 《斧折りの守護者》で彌永は2体のブロッカーを揃えたが、カーステンは3体のアタッカーを持っていた。彼はトリックの類を覚悟しながら、恐る恐るそれらをレッドゾーンへと進めた。だが、それは来ることなく、彌永は手を差し出したのだった。

フランク・カーステン 2-0 彌永淳也


(Tr. Shin'ichiro Tachibana)

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