鈴木は「PWC」を中心とした草の根大会で活躍しているプレイヤーで、昨年の「PWCチャンピオンシップ2012」では遠藤と優勝を争ったのが記憶に新しい。対する石村は今回のグランプリの記事で既に何度かに登場している通り。
ここまでの16回戦を14勝2敗(42pt)の鈴木はインテンショナルドローでTOP8入りを確定させることができるのだが、対戦相手は13勝2敗1分(40pt)の石村。下当たりとなり戦わなければならない。
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勝者がTOP8入りという天下分け目の戦いがいま始まる。 |
ゲーム1
持っている4つのダイスをすべて振るという珍しい提案をする石村、ほかにも対戦時にすべてのカードを相手の方に向けるプレイスタイルがあり何かと独特のキャラクターを持っている。
これを鈴木が承諾して石村が先に振るが、合計9を出して思わず苦笑い。鈴木がダイスロールに勝ち先手を選ぶ。
《雲ヒレの猛禽》《旧き道の信奉者》《殺戮角》と1ターン目の「進化」クリーチャーから並べてシミックの理想的な展開を見せる鈴木に対し、石村も《徴税理事》からの「強請」つきの《カルテルの貴種》と、こちらもオルゾフらしさを見せる。
鈴木の《雲ヒレの猛禽》がダメージを重ねるが、石村も《炎まといの報復者》、《航行隊の猛士》と強力なクリーチャーを展開。
《道迷い》で《航行隊の猛士》をライブラリーに戻して時間を稼ぐ鈴木、これを引きなおした石村が展開したのは《ボロスの魔鍵》と《聖堂の金切り声上げ》。
横に並べて《炎まといの報復者》の「大隊」能力が機能するかに思えたが、鈴木は戦闘前に《急速混成》で《炎まといの報復者》を除去する。
石村の展開を凌いだ鈴木が《雲ヒレの猛禽》で攻撃、石村はブロックするかを考えたが通すことを選択。
だが、これを《ザル=ターの豚》の「湧血」で強化するのをみて、「あったかー」と呟き素早くカードを片付けたのだった。
鈴木 1-0 石村
ゲーム2
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鈴木 明由 |
石村はキープ、鈴木はマリガンで6枚の手札でスタート。
2ターン目に石村が《聖堂の金切り声上げ》、鈴木が《旧き道の信奉者》と出し合う展開。
石村は《ボロスの魔鍵》でマナ加速、それならばと鈴木も《新緑の安息所》でマナ加速。
このマナを活かして石村は《ボロスのギルド門》をタップインしつつ《炎まといの報復者》を、鈴木も5マナの《ザル=ターの豚》を唱える。
先手で先に攻撃でき、飛行という回避能力を持っているクリーチャーの多い石村が《影切り》を唱えて《聖堂の金切り声上げ》に暗号化。そして《炎まといの報復者》の「大隊」と《影切り》の「暗号」で、鈴木のライフをぴったり削りきって星をイーブンに戻す。
鈴木 1-1 石村ゲーム3
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石村 信太朗 |
「天使ひかなくてもいいからマリガンはなしで」とお願いする石村。願いが通じたのか7枚でスタート。
3ターン目の《殺戮角》がファーストアクションとなり、4ターン目には《新緑の安息所》から《ザーメクのギルド魔道士》を出す鈴木。
石村は《徴税理事》で《殺戮角》を相打ちに取って、《ザーメクのギルド魔道士》も《肉貪り》で除去する。
鈴木が《くすぶり獣》を出すにとどまるのに対し、石村は《重要人物のペット》、《排水路潜み》と展開しながら「強請」で鈴木のライフを奪っていく。
その後は引けども引けども土地ばかりをドローする鈴木は《交通渋滞》で一度攻撃を防ぐのが精一杯、最後のドローまで土地でそれを見て投了を宣言した。
鈴木 1-2 石村
土地を引きすぎて事故にあってしまった鈴木は「土地16では多かったのか」と呆れ気味に嘆く、石村も「3ゲーム目はひどかったですね」と続け、2人は感想戦を始めた。