Profiles by Brian David-Marshall, translated by Yoshiya Shindo
2007年のインビテーショナルの幕開けには、世界を飛び回る5人のプレイヤーの中から、もう一箇所着陸地点が増えるのが誰かを決めるのがいいでしょう。ロード・ウォリアー(遠征戦士)のカテゴリーは、まさしくプロツアーのライフスタイルを体現しているプレイヤーに与えられます。もっとも、今年の場合はグランプリのライフスタイルという方がいいでしょうか。というのも、今年の選出基準はGPへの参加が元になっているからです。今回の各候補者は、2006年のシーズンで、3大陸、10以上のグランプリに参加しています。そのために、彼らは目的地に腰をすえ、世界的な仲間のネットワークや友人とゲームの腕を磨き、世界を股にかけているのです。.
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ラファエル・レヴィ (Raphaël Lévy)(全投票の43.3%獲得)
今シーズンを迎えるまで、殿堂プレイヤーのラファエル・レヴィが最後に勝ったグランプリは、丸々10年前のリヨンにまで遡らなければいけませんでした。もっとも、その間は何もしていなかったわけではなく、レヴィのグランプリのトップ8はさらに10回を数えていました。2006年に12のグランプリに出た“ラフ”は、殿堂に名を連ねたことをきっかけに、2007年シーズンにさらに高みへと上りました。誰もが驚いたことに、ダラスとシンガポールで2週連続優勝の快挙を成し遂げたのです。二本目のトロフィーまでは十年も待ったというのに、三本目はそこから十日もかかりませんでした ― もっとも、そのためにはほぼ10,000マイルの長旅をしなければいけませんでしたが。彼は殿堂の一人として、その座に安住するつもりはなさそうです。今シーズンもすでに6つのグランプリに参加しています。
ティアゴ・チャン (Tiago Chan)(全投票の20%獲得)
ポルトガルのティアゴ・チャンは、プロツアー・ホノルルでトップ8に入ったことで、2006年の年間最優秀プロツアー・プレイヤーのレースで好ダッシュを決め、パリでの世界選手権で再びトップ8に入るというフィニッシュを見せました。ティアゴは、トップ8でのほとんど勝てないマッチアップに悩むだけでなく、土曜の夜にルームメイト共々ホテルを追い出され、疲れ果てた様子で会場に現れたのです。ティアゴは冗談っぽくもルーブルに宿を構えるところでした ― でも彼が本気でそうしたなら、誰が彼を責められるでしょうか? とにかく、彼はニュージャージー→山形→パリという四週間に渡る旅の終着点にいたのです。最終的に、この旅は ― 彼にとっても、Star Cityの彼のコラム“Leveling Up”の読者にとっても ― 報われる物となります。ティアゴは2007年のプレイヤー・クラブのレベル6へと到達したのです。2006年に10のグランプリに参加した彼は、2007年もすでに5つのグランプリに精力的に参加しています。
中村 修平(全投票の9.6%獲得)
中村修平は、今年の候補者の中でも2006-2007のグランプリ参加数ではトップです。当然、ここに並んでいない面々でもそれを超えることはできません。修平は2006年には13のグランプリに参加しました。ここでちょっと算数の時間です。2006年にはグランプリは全部で22回開催され、出場がそのうち半分を超えるだけでもかなり驚異的でしょう。さらに言うなら、そのうちいくつかのグランプリが同じ週末に複数開催されていたことを鑑みれば、プレイヤーが最大数参加できるグランプリが16なのです。これがどれだけとんでもないことかわかると思います。これにプロツアーや世界選手権、日本選手権やファイナルズなどを加えると、修平はほぼ毎週末に、世界の三大陸のどこかのマジックのトーナメントに出ていることになるでしょう。この流れは今年も続いていて、彼と健志は、グランプリのある週末は必ずどこかに出ています。
ユリエン・ナウテン (Julien Nuijten)(全投票の7.5%獲得)
オランダ人のユリエン・ナウテンは、世界選手権で優勝した2004年のグランプリ・ブリュッセルで3位に入って以来、グランプリサーキットでは常に成功を収めています。当時15歳のナウテンはすぐに世界を旅するプレイヤーとなり、オランダ軍団を率いてメキシコシティ、コペンハーゲン、ドルトムント、広島と旅をする中で通産5回のトップ8を記録し、いまや大陸を問わずグランプリには無くてはならない人になりました。地球を駆け巡るティーンエイジャーは昨シーズン12のグランプリに参加し(うち2勝)、2007年もすでに5回を数えています。ユリエンがフィーチャーマッチでプレイしていないという珍しい事態になったとしても、彼はその経験と実績を取材チームの一角として生かし、素晴らしいコメントを戦いの真横から語ってくれるでしょう。
津村 健志(全投票の19.6%獲得)
2005年の年間最優秀プロツアー・プレイヤーである津村健志の次のグランプリは、2006年シーズンの開始から数えて20大会目になります。彼のグランプリでのトップ8の回数は9回を数えますが、この2つのシーズンにおいてそのうち入賞5回と優勝2回を達成しています。彼はトゥールーズ(フランス)とクアラルンプール(マレーシア)で優勝した後、北米のグランプリ・セントルイスでトップ8に入りました。世界を飛び回りグランプリに参加する理由はただ一つ……勝って、勝って、勝つことです。8週間の間に3つの大陸でトップ8に入ることは、おまけみたいなものです。さらに付け加えると、これら3つのグランプリはすべて限定戦フォーマットでした。健志が年間最優秀プロツアー・プレイヤーを取った時は、そのポイントのほとんどは構築戦での成績で占められていましたが、彼は限定戦での腕を磨くため、カナダ人のリッチ・ホーエンに頭を垂れて教えをこうたのです。そして健志はリミテッドのゲームですぐに上達し、その結果、二人のプレイヤーは全然別な場所に住んでいるにもかかわらず、アムステルダムとマサチューセッツでの双頭巨人戦でのグランプリでチームを組み、リッチーは操縦を健志に任せるまでになったのです。
さて、遠征戦士(ロード・ウォリアー)にふさわしいのは誰でしょうか? 投票はこちらから!