4th Draft – Pod 3:

更新日 Event Coverage on 2004年 1月 17日

By 吉川 祐輔

Seating and player information
1. Alieksieiv, Andrii[UKR]
2. 藤田憲一[JPN] – 言わずと知れた「フジケン組長」。安定したドラフティングで上位を伺う。
3. Harding, Oyvind[NOR]
4. 鍛冶友浩[JPN] – Rookie候補の新鋭。ここまでのドラフトでは上手く協調ができている印象。
5. 藤田修[JPN] -
6. Lund, Kim[NOR]
7. Humpherys, David[USA]
Eigner, Nikolaus[AUT]

Pack 1-4

開幕パックで1番席Alieksieivは《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》から。2番席藤田憲一は《空狩人の若人/Skyhunter Cub》をピックし早々に白を宣言。《解体/Deconstruct》をはさんで、鍛冶は《ヘマタイトのゴーレム/Hematite Golem》を、藤田修は《屍賊の金切り魔/Nim Shrieker》をピックする。《ゴブリンの飛行艇/Goblin Dirigible》もありはしたが、この環境のロチェスターでは早めに色のついたカードを取っていく方が以降のドラフトがやりやすいといえるだろう。

これだけならば波風が立たなかったのだが、8番席のEignerは何故か《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》をピックし、いきなり不穏な空気が流れる。確かにカードパワーでは残った中で一番高いのだが…。

藤田憲一は続く自らの開封パックでも《空狩人の若人/Skyhunter Cub》を引き当て、白への道を確固たるものとしていく。藤田憲一が見向きもしなかった《鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem》は3番席のHardingが取り、鍛冶はちょっといやな感じを受けながらも《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》をピックする。

ここで藤田修は黒路線なら《血のやりとり/Barter in Blood》という選択肢もあったのだが、敢えて《急報/Raise the Alarm》を取り、早くも2色を固めてしまう。流した《血のやりとり/Barter in Blood》と《流血スリス/Slith Bloodletter》は7番席のHumpherysが取り、黒へ。

3番席Hardingのパックは《ファングレンの狩人/Fangren Hunter》→鍛冶《クラーク族の兵卒/Krark-Clan Grunt》→藤田修《空狩人の若人/Skyhunter Cub》という流れで、どうやらここは協調の流れができてきたようだ。返しの位置の藤田憲一は《魂の閃き/Soul Nova》を入手し、とりあえず2色目は保留しておく。

4番席鍛冶の開封パックには《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》があり、鍛冶はこれ幸いと青を主張し青赤を固める。藤田修は白に不可欠な装備品《バンシーの刃/Banshee’s Blade》を確保。8番席Eignerと1番席Alieksievが緑を巡って激しいバトルを繰り広げる横で、藤田憲一はまず《ニューロックの滑空翼/Neurok Hoversail》、加えて《兵士の模造品/Soldier Replica》を着々と集めていく。

ここまでの状況
1. GB
2. (藤田憲一)W
3. GR
4. (鍛冶)RU
5. (藤田修)WB
6. U
7. B
G

Pack 5-8

藤田修は自らの開封パックで《真珠の破片/Pearl Shard》を戦列に加える。続く6番席Lundが《恐怖/Terror》に手を伸ばすに至って、7番席Humpherysが《まばゆい光線/Blinding Beam》を取り白参入への動きを見せたのは白をやっている両藤田にとってはバッドニュースとなった。藤田憲一は《金のマイア/Gold Myr》を、鍛冶は《オーガの爆走者/Ogre Leadfoot》《機械仕掛けのコンドル/Clockwork Condor》をピックする。

先程黒への志向を見せた6番席Lundだが、開封パックには《手綱取り/Grab the Reins》が。《強奪する悪魔/Reiver Demon》も同梱されていたのだが、ここは《手綱取り/Grab the Reins》を取り、Humpherysと分け合う形に。5番目のピックとなる藤田憲一はいろいろな選択肢が考えられるところだったが、《コバルトのゴーレム/Cobalt Golem》を選び白青の構えを見せる。鍛冶は《物読み/Thoughtcast》と《ニューロックの使い魔/Neurok Familiar》を、藤田修は《等時の王笏/Isochron Scepter》と《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》を入手。

7番席Humpherysの開封パックはやや薄いものだったが、Dr.Humphは無難に《マイアの処罰者/Myr Enforcer》を取る。8番席Eignerはここに来てようやく白へと動き出したのか、《テル=ジラードの射手/Tel-Jilad Archers》を流して《金のマイア/Gold Myr》をピックする。藤田憲一にとってはいやな感じではあるが、まあ良いかと《急報/Raise the Alarm》を。鍛冶は《チス=ゴリアの鱗/Scale of Chiss-Goria》、藤田修は《屍賊の模造品/Nim Replica》と《モリオックのゴミあさり/Moriok Scavenger》を手に入れる。 

Eignerの迷走はまだまだ続く。やはり緑は捨てきれなかったのか、それとも《テル=ジラードの射手/Tel-Jilad Archers》が嫌いなだけだったのか、自分の開封パックではあっさりと《ファングレンの狩人/Fangren Hunter》をピック。まあそれでも、1番席のAlieksieivにとっては《鉄のゴーレム、ボッシュ/Bosh, Iron Golem》が手に入るのだから悪くはない。藤田憲一はバランス上《空狩人の若人/Skyhunter Cub》よりも《レオニンの円月刀/Leonin Scimitar》を優先し、これは藤田修の元へ。鍛冶は大した物がないと判断したのか、とりあえず色のついている《地護りの歩哨/Wanderguard Sentry》をピック。結果《供犠台の光/Altar’s Light》が8手目のHumpherysまで流れ、Dr.Humphはかなりいやな顔をしながらカット気味にこれをピック。

ここまでの状況
1. GBr
2. (藤田憲一)WU
3. GR
4. (鍛冶)RU
5. (藤田修)WB
6. BRu
7. BUw
GW

Pack 9-12

方向が変わって再び8番席Eignerのパック、ここで初の爆弾といえる《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》が出現。混乱し厳しいドラフトになっていたEignerにとっては流れを変えるピックになるか、といったところ。

以下波瀾もなくドラフトが続いていくが、7・10手目のピックになる藤田憲一のところで、ひとつの隠れたキーポイントがあった。このドラフトを別の角度から見ていた真木孝一郎の分析によると、ここで藤田憲一は《オーリオックの貫通者/Auriok Transfixer》ではなく《コバルトのゴーレム/Cobalt Golem》をピックしておくべきだったという。下、即ち1番席のAlieksieivは「アーティファクト以外なら」あまりカットをしないプレイヤーらしいことが見えていたので、敢えて《オーリオックの貫通者/Auriok Transfixer》を流してもほぼ確実に戻ってくる、ということなのだ。

結局流してしまった《コバルトのゴーレム/Cobalt Golem》は適当に取られてしまい、藤田憲一のデッキは少しの弱体化を余儀なくされてしまったのだった。

その後も1巡目で形成された色配分に従って、波瀾も少なくドラフトが進んでいく。特に藤田修~藤田憲一までのラインは住み分けがしっかりしている印象があり、逆にHumpherys周辺はいわゆる「ぐちゃった」ドラフトになってしまい、Humpherysの険しい顔だけが印象に残ったものだ。

大きなカードの流れとしては、藤田修が《肉体の裏切り/Betrayal of Flesh》と《魂の閃き/Soul Nova》、そして《機械仕掛けのドラゴン/Clockwork Dragon》を流しての《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》を、鍛冶がその《機械仕掛けのドラゴン》と《バンシーの刃/Banshee’s Blade》を入手している。藤田憲一は藤田修の流した《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》を美味しくゲットし、《花崗岩の破片/Granite Shard》をカット気味にピックしている。

ここまでの状況
1. GBr
2. (藤田憲一)WU
3. GR
4. (鍛冶)RU
5. (藤田修)WB
6. BR
7. BUw
GW

Pack 13-16

色の流れは変わらず、ある種淡々としたドラフトが続いていった。鍛冶は《水晶の破片/Crystal Shard》、そして藤田憲一は《忘却石/Oblivion Stone》(!)をそれぞれ自らのパックで引き当て、戦力を大幅に強化している。よく言われることだが、《忘却石/Oblivion Stone》を引き当てたときの藤田憲一の「悪そう」な表情は、やはり印象的なものだった。

藤田憲一は「白に優しいパックだった」と振り返ったが、やや質は低いながらも装備品が多く出ていたため、両藤田はそれで白デッキの基盤を強化し、鍛冶はそれを意識して《無効/Annul》を早めにピックしていた。

Pack 17-20

この辺りでは鍛冶のデッキが大幅に強化されたのが印象的だった。装備品過多の中での《選別の秤/Culling Scales》、さらには2手目の《氷の干渉器/Icy Manipulator》(初手は《板金鎧の金屑ワーム/Plated Slagwurm》)、青のAffinity系デッキには不可欠の《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》。まとまりは良かったものの今一つ押しに欠けていた鍛冶のデッキにはかなり朗報だった。

その陰で、藤田修も強めのパックの恩恵にあずかり、地味ながらもデッキを強固なものとしていた。しかし、これは藤田憲一にも言えることだが、《レオニンの居衛/Leonin Den-Guard》や《ヨーティアの兵/Yotian Soldier》といった「地上がっちり系」クリーチャーがほとんど出ていなかったため、不安が残るとすればその辺りである。

Pack 21-24

青赤は往々にしてそうなるのだが、それにしても鍛冶のところには《呪文爆弾/Spellbomb》が集まったものだ。実に赤3枚、青1枚。しかし、もうひとつの柱となるアーティファクト土地が全く取れなかったことが、本人の懸念材料である。

藤田修は自らのパックで《彫り込み鋼/Sculpting Steel》を加え、デッキのパワーを上げていった。藤田憲一また《無効/Annul》を相当早めに取っていたのが印象的である。
上下に翻弄されるHumpherys御大は、結局黒青白のド3色デッキになってしまっていた。

最終的なデッキの状況
1. GBr – アーティファクト破壊もあり、カードパワーもありだが、やはりこの組み合わせの3色は安定性に欠けるところが難点といえるだろう。
2. (藤田憲一)WU – 飛行も多く、《忘却石/Oblivion Stone》入りとパワーは高いながらも、地上を止めるクリーチャーに欠け、サイズへの対応には不安を残す。本人曰く「2勝は御の字」。
3. GR – 鍛冶と赤が被ってはいるが、どちらかというと緑に寄った構成なのでお互いに上手く行った模様。
4. (鍛冶)RU – かなりまとまったデッキに仕上がった。マナマイアとアーティファクト土地が無いのが気がかりだが、かなり楽しみが持てる。
5. (藤田修)WB – 色の組み合わせの関係上、カードパワーが高くパンチ力はありそう。しかし色事故と《屍賊の金切り魔/Nim Shrieker》のパワーは心配ではある。
6. BR – 黒に挟まれているため、かなり厳しい構成かと思いきや、《恐怖/Terror》2枚などカードパワーはそこそこ。緑に当たらなければそれなりにいけそう。
7. BUw – Humpherys御大の苦労が窺い知れる一作。果たして《強奪する悪魔/Reiver Demon》は出るのか?
GW – ドラフト中もかなり緊張していた様子で、デッキも《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》頼みとしか言えない。 

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