Gateway ラウンド 2: 森勝洋 vs. Helmut Summersberger

更新日 Event Coverage on 2002年 5月 2日

By 松井健治

 Gateway 2 回戦。
 1 回戦目はプロポイント上位の特権で不戦勝を得て 2 回戦から参加となる森と、 2000 年世界選手権でベスト 8 の実績を持つ Helmut との対戦。

 今回、森が選択したデッキは 2001 年の The Finals で使用した「Donate-Oath」。
 日本人以外にはこのデッキの内容がばれていないのが 1 番のデッキ選択要因であると森は語るが、今回の Helmut のデッキに対しては少々分が悪い。

Stasis
 そう、今回の Helmut のデッキは《停滞/Stasis》デッキなのである。

 森のデッキは《Illusions of Grandeur(IA)》と《寄付/Donate》のコンボの間に、対戦相手の足止め手段として《ドルイドの誓い/Oath of Druids》と言う明確な答えを出しているのだが、なにぶんこのカードは対クリーチャー用なので Helmut のとどめの一つであろう《変異種/Morphling》を止めるのが関の山。
 その上、 Helmut のデッキは当然の事ながら青単なので、カウンターも《妨害/Thwart》などを含め、森の上を行く量である。

 この大きな壁を森は乗り越える事が出来るのだろうか。

Game 1

 先手森。
 3 ターン目に《直観/Intuition》をキャストするが、軽く《目くらまし/Daze》で回避される。
4 ターン目に土地をセットできなかったので、ここでデッキの圧縮も兼ねての《直観》だっただけに、このカウンターは少々痛い。
 思うように土地を引かない森に対し、 Helmut は淡々と島を並べて森の動きを伺う。
 
 そうこうしている間に手札が 8 枚になり、メインステップを迎えた Helmut 。
 ここでキャストするのは《火薬樽/Powder Keg》。
 森のデッキには《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》を破壊される程度の影響しかないので、これはスルー。
 
 だがこの後にキャストされるスペルは、このデュエルで森を大きく悩ませる事となる。
 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》だ。
 (insert image of the Claws of Gix)

 《Illusions of Grandeur》で勝負をつける森のデッキに対し、この 1 枚は脅威のカードである。
 その上、このカードがメインに入っていると言う事は、 Helmut のデッキは《停滞》デッキであると確信した森は、一抹の不安を覚える。

 だが、相手のデッキが停滞デッキと解った以上、なりふりかまっていられない森は《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》を連続してキャストし、土地を並べて行く。

 お互い土地が 8 枚位並んだ所で、森は《サファイアの大メダル》をキャストし、《Illusions of Grandeur》を通すが、 Helmut は《Illusions》のライフゲインにスタックを積み、《ブーメラン/Boomerang》をキャスト!

 突然の死が目前に迫った森はこれを必死にカウンターし、《寄付》で《Illusions》を Helmut に贈るが、ここでゲームが終わった訳ではない。

 森が行動しきった次のターンに Helmut が動く。
 予想通り《停滞》だ。

 これを、即《Force of Will》で森はカウンターし、《停滞》は墓地に落ちるがここからが勝負所。

 2 人とも何もキャストせず、やる事と言えば土地を置く事のみ。
 既に 2 人の頭の中にはライブラリアウトしか無い。

 延々と続くセットランド。
 森は序盤に《蓄積した知識》を打っている為に、森のライブラリ枚数の方が少ないはずなのだが、《ガイアの祝福/Gaea's Blessing》によってなんとかライブラリ差では 1 枚差で勝っている。
 このままでは確実に Helmut は負けてしまうが、 Helmut も何も用意していないわけが無い。
 そして迎える最終ターン。
 Helmut は森に対して《天才のひらめき/Stroke of Genius》をキャスト!

 Helmut はこの時点で手札が 7 枚で、十分なマナがあり、森も殆ど同じ状況。
 だが、スペルの枚数差ではどうだろうか?
 
 この状況で普通に考えてプレイできるカウンターは、 5 回。
 通常のカウンターを 3 回に、 2 回の《Force of Will》と言うのが妥当な所だろう。

 もう一度言うが、《天才のひらめき》をキャストしている状態で、 Helmut の手札は 7 枚。
 森の手札も 7 枚。
 と言う事は!

 Helmut : 《天才のひらめき》
 森   :《対抗呪文/Counterspell》
 Helmut :《対抗呪文》
 森   :《対抗呪文》
 Helmut :《対抗呪文》
 森   :《Force of Will》
 Helmut :《Force of Will》
 森   :ピッチで《Force of Will》
 Helmut :ピッチで《Force of Will》
 森   :ピッチで《Force of Will》
 Helmut :ピッチで《Force of Will》

 ・・・・・・・・。

 正に計算通り。
Donate-Oath 対 Stasis 勝負、 1 本目は Stasis が一歩リードと言う形で勝負がつく事となった。
 

森 0 - 1 Helmut

Game 2

2 本目も先手でゲームを始める森。
 2 ターン目に出した《サファイアの大メダル》を《Force of Will》される所までは良かったのだが、返すターンに Helmut は《ダンダーン/Dandan》をキャスト!

 対青のトリック系デッキのサイドとして、しばしば見られる《ダンダーン》。
 効果覿面とは正にこの事である。

 これを通してしまった森は必死に 2 枚目の《サファイアの大メダル》から《直観》で
《蓄積した知識》を持って来てから 3 ドローとコンボを決めに行こうとするのだが、一向にコンボパーツを引かない。

 その間に Helmut の《ダンダーン》が森にプレッシャーを与え始め、森の残りライフは 4 にまで減ってしまい、最後の抵抗と《変異種/Morphling》をキャストするが、これを勿論 Helmut は《Force of Will》でカウンター。

 2 ターン目に死の宣告を始めた《ダンダーン》は、きっかり 5 ターン後に森の命を奪って行ったのだった。

 森のメタゲームは決して間違ったものではなかったのだが、当った相手が悪かった。
 これも「マジック」である。

森 0 - 2 Helmut

Final Result : Helmut Win

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