Gateway ラウンド 5: 岡本尋 vs. Stan van der Velden

更新日 Event Coverage on 2002年 5月 2日

By 森慶太

Gateway では日本勢唯一の生き残りとなった岡本尋。
 「Fireball Special」と銘うたれた「Donate Oath」の快進撃ははたしてどこまで続くだろうか。今回は Masters 本戦に招待されている日本勢が皆無であるため、岡本がまさしく最後の砦という状態である。

 対する Stan はオーソドックスな4 色の「Oath」であり、リスボン以降すっかりお馴染みとなったメイン《火薬樽/Powder Keg》タイプにチューンされている。

Game 1

 先手を選んだ岡本は《渦巻く知識/Brainstorm》でランドを調達し、《Merchat Scroll (HL)》で《直観/Intuition》をサーチした。彼はこれを《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》経由でプレイし、もちろん 3 枚の《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》を 3 枚のカードに指定した。

 淡々とセットランドを続けながら《衝動/Impulse (VI)》でハンドを整理していた Stan だったが、岡本がタップアウトの間隙にプレイしてきた X=3 の《蓄積した知識》は《嘘か真か/Fact or Fiction》をコストに《Force of Will (AL)》。しかし、岡本はハンドに隠していたさらなる X=4 の《蓄積した知識》によって序盤のハンドアドバンテージ獲得合戦をリードした。

 しかし、Stan もここから《嘘か真か》や《衝動/Impulse (VI)》を連発してハンドを充実させはじめた。Stan も岡本も淡々とドロー操作とセットランドを繰り返し、ハンドアドバンテージを巡っていくつもの小さな攻防が繰り返えされた。気がつくと、いつしか 30 分近く試合時間は経過しており、お互いが 15 枚前後の土地をならべている、という展開となったのだった。そう、双方とも《ガイアの祝福/Gaea's Blessing》が入っているだけに悠長な展開は得意分野なのだ。

Treetop Village
 そうなると、典型的な「Oath」スタイルの Stan のプレイした《樹上の村/Treetop Village》が大きな意味を持つようになってくる。そして、とうとう「Oath をトリガーさせない」毎ターン 3 点ずつのダメージクロックが岡本に襲いかかるようになった。これまで行動のタイミングを見計らっていた岡本は、このダメージクロックのサイズが 3 点から 6 点に拡大するにおよんで、ついに決起した。

ライフトータルが 11(岡本) vs. 16(Stan)という段階で Stan が 2 体の《樹上の村》を起動してアタック。ここで岡本は 3 枚の《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》のバックアップによる《転覆/Capsize》バイバックをプレイした(3マナ)。Stan はこれに《対抗呪文/Counterspell》で応戦し、岡本も2 マナ支払って《Force of Will (AL)》。Stan がさらに《対抗呪文》をプレイした段階で岡本はこの《転覆》を巡るカウンター合戦を諦めた。

 ただでさえ 2 体の《村》の起動で都合 8 マナを消費しているStan にカウンター合戦を強いた岡本は、Stan のエンドステップに《蓄積した知識》⇒《直観/Intuition》⇒その《直観》によって獲得したさらなる《蓄積した知識》...と、ハンドを充実させた。まさしく「ガードをこじ開ける」というプレイで、ともあれ一時的にマナとハンドの面で岡本が主導権を獲得したのだった。

 そして、返す刀の自ターン。岡本は《Illusions of Grandeur(IA)》をプレイし、これを即座に《寄付/Donate》しようとした。もちろん、Stan はここで必死の抵抗をみせ、熾烈なカウンター合戦が展開された。Stan の《対抗呪文》に岡本が 2 マナで《Force of Will (AL)》。最後の 2 マナを使って Stan がさらに《対抗呪文》(タップアウト)すると、岡本もスタックしての《直観》からサーチした《対抗呪文》...。

 そして、とうとう Stan も奥の手を出さざるをえなくなった。このカウンター合戦に終止符をうつべく、虎の子の《Force of Will (AL)》をコストに《Force of Will (AL)》!! 岡本はカウンター合戦の二連戦を強いたことで、Stan のハンドを丸裸にした。そのうえで、次なる策のために《ガイアの祝福》(対象は《寄付》、《Merchat Scroll (HL)》、《蓄積した知識》)をプレイしてターンを終えようとしたわけだった。そう「それでも岡本はトップデッキに賭けなければならない状況である」ということも事実なのだから。

 ただ、そのキャントリップはギャラリーを騒然とさせた。
 そう、そのドローこそが《寄付/Donate》だったのだ!!

 岡本はここでハンドに控えていた 2 枚目の《Illusions of Grandeur (IA)》までをプレイし、ライフレースを 45 対15 へと大逆転させた。

 消耗戦を強いられた上での岡本の《寄付/Donate》トップデッキによって、Stan の立場は一転した。そう、累積アップキープを支払いながら 45 点ものライフを削りきらなければならなくなったのだ。2 枚の《村》を起動してアタックを繰り返すことが最低条件で、そのビートダウンの間に追加のアタッカーを引き当てるしかないのだ。

 運良く、Stan のハンドには《変異種/Morphling》があったわけだったのだが...、岡本は返すターンにさらなる《寄付/Donate》をトップデッキし、その上《変異種/Morphling》を展開してみせた。

 そこに至るまでのお膳立ても完璧だったとはいえ、最終局面のトップデッキの嵐は取り巻くギャラリーの度肝をぬいたものだった。

岡本 1-0

Djin's Sideboarding

IN
《綿密な分析/Deep Analysis》3
《現実の修正/Alter Reality》2
《基本に帰れ/Back to Basics》3

OUT
《転覆/Capsize》1
《ガイアの祝福/Gaeas' Blessing》2
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》3
《スパイクの織り手/Spike Weaver》1
Aboshan, Cephalid Emperor》1

Game 2

Back to Basics
 麻雀よろしく、完全に場は出来上がっていた。

 後手岡本の《サファイアの大メダル》に反応するかのようにして先手 Stan が手拍子で《火薬樽/Powder Keg》をプレイしたところに、岡本は《基本に帰れ/Back to Basics》!!

 もちろん、Stan のデッキは基本的に all non-basic land である。
対照的に、岡本は 4 枚の《島》と 1 枚の《森》というベストに近い形でマナベースを構築し、5 マナ揃うやタップアウトで《変異種/Morphling》をプレイ。

5-1 へとパンプアップした史上最強生物が 4 回突撃し、わずか 3 分足らずでこのゲームは幕となった。そう、Oath ミラーマッチでは考えられないほどの瞬殺劇だったのである。

岡本 2-0

Final Result:岡本尋 wins 2 games to 0

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