Live Coverage of 2004 Pro Tour Seattle

更新日 Event Coverage on 2004年 7月 9日

By 森 慶太

Cosmic Tones for Mental Therapy (USA)
Player A:Eugene Harvey Affinity
Player B:Andrew Cuneo
Player C:J. Gary Wise

Tomtom.com (Japan)
Player A:小室 修
Player B:横須賀 智裕 5cU SunBurst/Affinity
Player C:鍛冶 友浩

先ごろ、惜しまれつつもプロツアーサーキットを去ることになってしまったMichael Turianの代わりにTeam CMUつながりのAndrew Cuneoを投入して結成されたのがCosmic Tones for Mental Therapy。なんだかもうピンク・フロイドあたりの曲名のようなイメージのネーミングなわけで、Ron Foster氏などは「強引に和訳するなら『精神修養のための宇宙的調律』とか?」という見解を出してくれている。あまりにも名前が長いので、本稿では彼らはCTFMTとでも省略させてもらうことにしようか。

Spikeshot Goblin

ともあれ、そんなインテリゲリチアな名前の北米トップチームとマッチアップされることになったのが日本から送り込まれてきた「鍛冶友浩とその仲間たち」ことTomtom.comだ。ここまでお互いに3連勝であり、つまるところここで勝利したチームは初日突破確定というわけである。

ところで、このマッチアップのC卓がランダムデッキチェックに引っかかることとなり、Wiseと鍛冶という双方のキャプテン抜きでゲームが始まることになった。いや、CTFMTの中核は流石にHarveyか。

小室 修 vs. Eugene Harvey

Game 1

先行をとったEugene Harveyはいつもどおりの涼しいポーカーフェイスながら、開幕ターンにセット《山/Mountain》から《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》を置いた上で、先手2ターン目に《炎歩スリス/Slith Firewalker》を走らせてくるという最高の立ち上がりを迎える。

小室はここで《薄黒爪のコウモリ/Grimclaw Bats》を召喚してターンを返すのだが、さらにHarveyはここで《スリス》アタックから《血清の水槽/Serum Tank》設置とノリノリ。小室は2ターン目に《薄黒爪のコウモリ/Grimclaw Bats》をプレイして3ターン目に《トゲ撃ちゴブリン/Spikeshot Goblin》を展開できるという素晴らしい初手に恵まれながらも苦戦してしまうという破目になる。

Harveyの《スリス》の三度目のアタックを小室は《コウモリ》でチャンプブロック。戦闘後にHarveyは《ウィザードの模造品/Wizard Replica》を戦線に加え、次のターンにはさらに《マイアの処罰者/Myr Enforcer》がこのビートダウンスタッフに加わることになった。

もちろん小室も必死の抵抗を見せる。彼は召喚したばかりの《オキシダのゴーレム/Oxidda Golem》と《トゲ撃ちゴブリン/Spikeshot Goblin》の2体で《スリス》をダブルブロックして《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》を使わせる。その上で、続くターンには《等時の王笏/Isochron Scepter》に《粉砕/Shatter》を刻印。《マイアの処罰者/Myr Enforcer》をさっそく破壊してみせた。

しかし、"Eubroken"は涼しい顔で《ヴァルショクの狂戦士/Vulshok Berserker》をトップデッキしてゲームを終わらせたのだった。

Eugene Harvey 1-0 小室修

Game 2

残念ながらHarveyの勢いはとどまることを知らない。

3ターン目キッカリに登場した《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》の継続的なプレッシャーに加え、小室の展開した最初のクリーチャーが《屍賊の嫌悪者/Nim Abomination》であり、それが《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》でバウンスされてしまった挙句に再召喚せねばならない状況となって…ライフレースに着々と差がついてしまう展開に。

Isochron Scepter

そんな中、頼みの《粉砕/Shatter》を刻印した《等時の王笏/Isochron Scepter》で3/3となって登場したHarveyの《太陽に触れたマイア/Suntouched Myr》と《ウィザードの模造品/Wizard Replica》を破壊してみせる小室。しかし、《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》への解決にはならないし、《ヴァルショクの狂戦士/Vulshok Berserker》を筆頭にHarveyは次々と後続を展開してくる。

小室としては生命線のつもりでブロッカーの《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》をプレイグランドへと送り出したのだが、そこへ双呪の《とげの稲妻/Barbed Lightning》が突き刺さってしまい、防衛線は崩壊したのだった。

Eugene Harvey 2-0 小室 修

横須賀 智裕 vs. Andrew Cuneo

Eugeneが小室を一蹴したと表現するなら、その頃横須賀はCuneoを手玉にとっていた。

青いスペルを中心にアーティファクトを核として烈日(Sunburst)と親和(Affinity)をテーマとしたヘヴィ・フライヤーデッキの横須賀は、一本目を《頭蓋骨絞め/Skullclamp》と《ヴィダルケンの大魔道士/Vedalken Archmage》の2枚による圧倒的なアドバンテージによってあっさりと蹂躙している。

そして、横須賀は続く2本目にも後手1ランドながら《彩色の宝球/Chromatic Sphere》とマナマイアが搭載されている初手をキープ。そこで自分の第2ターン目にはきっちりと2枚目の土地を引き当てるという勝負強さを魅せ、2枚の《厳粛な空護り/Somber Hoverguard》と2枚の《空に届くマンタ/Skyreach Manta》を擁する航空戦力を整えた。

Cuneoも《停滞の繭/Stasis Cocoon》やらで必死に盤面をごまかそうとはしたのだが、そこに横須賀は淡々とX=2の《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を炸裂。

かくて両チームの勝ち星の数がならぶことになった。

横須賀 智裕 2-0 Andrew Cuneo

鍛冶 友浩vs. Joseph Gary Wise

Game 3

僚友達が1勝1敗というスコアを残し、両チームの主役同士の直接対決が勝敗の行方を決定することとなった。そして、Wiseと鍛冶もどちらも一歩も譲らすに1-1というマッチスコアを計上することになった。

そして、肝心要の3本目を迎える。

Nim Shambler

後手ながら白青ビートダウンの鍛冶は《レオニンの古老/Leonin Elder》を開幕ターンに展開し、3ターン目には《エルフの模造品/Elf Replica》を続けるという序盤を演出した。土地だらけのハンドをキープしていた赤黒のWiseの最初のノンランド・パーマネントは4ターン目の《屍賊のシャンブラー/Nim Shambler》。そしてこれは《模造品》のアタックを相打ちに仕留める役目となる。

4ターン目にも《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》を送り出した鍛冶は序盤のライフレースで優位を築いたわけだったが、Wiseは5ターン目に《選別の秤/Culling Scales》を引き当ててこれを展開。ハンドに《まばゆい光線/Blinding Beam》や《ニューロックの神童/Neurok Prodigy》といったカードを抱えていた鍛冶はここでは《スパイ》アタックのみでターンを返すことに。

続くWiseの6ターン目に《秤》は《レオニンの古老/Leonin Elder》を葬り去り、Wiseは都合2匹目になる《屍賊のシャンブラー/Nim Shambler》を召喚。この返すターンに鍛冶は《ニューロックの神童/Neurok Prodigy》を召喚し、Wiseは《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》の次のターゲットとして《秤》でこの《神童》を破壊しにかかる。

鍛冶はそこにレスポンスで《急報/Raise the Alarm》をプレイし、1/1トークン2体の出現によって「適正な対象」でなくなった《神童》が破壊を免れる、というテクを。
…これにはWiseも感嘆の声を隠さなかった。"Nice Play !!"

そして鍛冶はここで《神童》と2体の1/1トークンでアタック宣言。Wiseは《シャンブラー》とトークン1体との交換をうけいれ、ライフレースはWise:12-鍛冶:22という様相になる。

Wiseはこの次のターンを《秤》で残ったトークンを始末するだけでターンエンドとし、返すターンに鍛冶はコンボのメインパーツである《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》をトップデッキ。そう、あとは《呪文爆弾》さえ引ければ…。

しかし、Wiseも絶妙のタイミングで《メフィドロスの吸血鬼/Mephidross Vampire》を引き当て、さらに続くターンにはとうとう《ニューロックの神童/Neurok Prodigy》を《選別の秤/Culling Scales》で破壊した上で《鏡のゴーレム/Mirror Golem》を召喚。鍛冶の墓地の《エルフの模造品/Elf Replica》を刻印したこの石像はアーティファクトとクリーチャーへのプロテクションをもったパーマネントとなった。

8、9ターン目にも何も出来なかった鍛冶を尻目に、Wiseは攻勢に転じつつ《屍賊の模造品/Nim Replica》召喚。役目を終えた《秤》は静かに自身を対象として選択した。

そして、実質的にラストチャンスとなった第10ターン目に…鍛冶は待望の呪文爆弾をドロー! その《陽光の呪文爆弾/Sunbeam Spellbomb》がかわるがわるゲインライフとカード・キャントリップのための材料として「廃品回収」されだしたのだった。

結局、「白ボム」がまわりだしたためにWiseがビートダウンで勝負を決めるという展開がかなり非現実的なものとなってしまい、しかしながら「青ボム」こと《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》を鍛冶がなかなか引き当てられなかったためにWiseの戦線が一気に瓦解してしまうこともなかった。そんなこんなで、双方がともかく自陣にクリーチャーをひたすら並べていくちょっとした膠着状態に。

結局、最終局面で《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》を引き当てた鍛冶がバウンス数回のサイクルからの《まばゆい光線/Blinding Beam》で勝負を決めにかかったのだが、鍛冶が行動を起こすまでの時間が長かったために、Wiseも十分な対抗策を用意できていたのだった。そう《残響する衰微/Echoing Decay》と《鋳潰し/Unforge》とで鍛冶のアタッカーたちは凪ぎ払われてしまう。

そして、Wiseが諸悪の根源である《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》を除去すべく《手綱取り/Grab the Reins》を双呪プレイしたことによって…この勝負は時間切れによる両者引き分けという結果を導いた。

また見てみたい。そんな好試合だった。

鍛冶 友浩 1-1-1 Joseph Gary Wise

Final Results: Draw Game

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