黒田の戦歴は書くと長すぎるので省略。小室は2003年のグランプリ・横浜チャンピオンだが、その後はぱっとせずに一発屋とまで言われたがこのプロツアー・名古屋でようやく遅咲きの花が咲きそうだ。

2人の相性的にはグランプリ札幌と横浜で対戦しており、小室の2勝だとか。デッキの方も全体的には黒田のデッキが強いのだが、小室のデッキに入っている《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》が効きすぎるためにどうなるかわからない。
長い予選ラウンドも残すところあと5回戦。日本人5人が同卓となったために潰しあいとなってしまったが、是非とも頑張って欲しい。
Game 1
1マリガンした小室は少し悩みながらも6枚の初手をキープ。重い部分ばかり引いた手札だったが、2ターン目から《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》3ターン目には《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》と引きの方が好調。
それに対する黒田も2ターン目から《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》《大蛇の野伏/Orochi Ranger》《つぶやく神/Gibbering Kami》と展開して両者譲らずといった感じだ。
更に《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》を出して、次ターンには《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》を使って黒田の土地と《引き込み/Pull Under》を落とすと《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》でアタック。《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》を出してターンを返した。
小室の派手な動きで一時的にライフでは押された黒田だったが、《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》だけとなった小室に対してフルアタックを敢行。《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》が居るためにクリーチャーを墓地に落としたくない小室はこれを全部スルーして一気にライフが8になってしまう。
その際に勿論《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》をリムーブして《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》にすることも忘れない。
そして止めとばかりに《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》を追加してターンを返した。
一応黒田はフルタップでブロッカーが1体も居ない状態だが、どうアタックしても黒田が死なないために小室は《残忍な詐欺師/Feral Deceiver》を出してターンエンド。
その返しで黒田が《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》に《霊魂の奪取/Rend Spirit》を撃つと、畏怖と飛行が全く止まらないために小室投了。
《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》がアタックしなければ返しのフルアタックもこなかったために、小室が若干勇み足となってしまった感のある試合となった。
黒田 1 – 0 小室
Game 2
2本目も小室は1本目とほぼ同じ《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》>《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》と展開。黒田側も《武道家の庭師/Budoka Gardener》>《木霊の手の内/Kodama's Reach》と非常に順調。
小室は更に《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》を追加し、4ターン目から4/3が2体場にいるなかなかの状態となる。だが黒田側も負けてはおらず、《木霊の手の内/Kodama's Reach》と《武道家の庭師/Budoka Gardener》の能力で4ターン目には既に6マナとなり、《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》と《残酷な詐欺師/Cruel Deceiver》を出してターンエンド。
次ターン小室のダブル《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》パンチを《残酷な詐欺師/Cruel Deceiver》と《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》のダブルブロックで殺した黒田。徐々に場を落ち着かせたいところだが、小室が更に《残忍な詐欺師/Feral Deceiver》を追加してターンを返した。
そして黒田は《汚れ/Befoul》を《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》に撃って、一応詐欺師同士のお見合いとしたところでターンエンド。両者ともライブラリートップをちらっとみて小室がアタック、これを黒田が《残酷な詐欺師/Cruel Deceiver》受けて両者ともライブラリートップを公開してもちろん土地。
トランプルで4点食らい残り8まで減ってしまった黒田だが、既に場には7枚の土地があり、ライブラリートップには土地なので《武道家の庭師/Budoka Gardener》の反転まであと1枚というところまで来ていた。
それには当然気付いている小室は、攻撃の手を休めないように《大蛇の野伏/Orochi Ranger》を出してターンエンド。その際に黒田が《武道家の庭師/Budoka Gardener》の能力で土地を場にだしてこれであと2枚に。
黒田は当然土地を引くのでターンをそのまま返して、小室の攻撃を受けて残り6。更に小室の追加である《生相の否命/Iname, Life Aspect》に苦い表情を浮かべるが次ターンのドローも土地で遂に《武道家の庭師/Budoka Gardener》反転というところまでいく。
しかし、まってましたと言わんばかりに黒田の土地が9枚、手札に1枚ある状態で小室が《汚れ/Befoul》をキャストして《武道家の庭師/Budoka Gardener》を破壊。
サイズで完全に圧倒され、切り札をも殺された黒田は2本目を落とす。
黒田 1 – 1 小室
Game 3
《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》《木霊の手の内/Kodama's Reach》の内《汚れ/Befoul》《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》に土地が3枚と好初手となった黒田に対して、《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》《謙虚な武道家/Humble Budoka》と土地が5枚といまいちな初手な小室。小室はマリガンをするか非常に悩んだが、結局スタートすることを選択。
だが、もしもこれが《謙虚な武道家/Humble Budoka》ではなく、他の2マナクリーチャーだったら《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》>《汚れ/Befoul》>《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》という流れで完全に終わっていただけにまだ幸運だろう。
試合は4ターン目まで予想通りの展開で小室が《夜陰の本殿/Honden of Night's Reach》を出した返しで黒田が《呪われた浪人/Cursed Ronin》を追加したために、小室にとって非常に苦しい展開が続いている。
その返しで黒田の手札が2枚となったために、小室が《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》をキャスト。クリーチャーや除去が落ちればよかったのだが、手札2枚が《汚れ/Befoul》(場に全く影響しない)と土地だったために完全に裏目となってしまった。
そこで黒田は勿論《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》にして、自分のターンに《呪われた浪人/Cursed Ronin》がアタック。

なんとかしたい小室なのだが、手札を見てみると《汚れ/Befoul》《霊魂の奪取/Rend Spirit》と殺せるのは《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》くらいでどうしようもない。《呪われた浪人/Cursed Ronin》用のブロッカーとして《大蛇の卵張り/Orochi Eggwatcher》を出すくらいでターンエンド。
だが、その《大蛇の卵張り/Orochi Eggwatcher》さえも《引き込み/Pull Under》によって殺され、《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》で畏怖のついた《冒涜する者、夜目/Nighteyes the Desecrator》と《呪われた浪人/Cursed Ronin》でのアタック。これを全部通すのはさすがに辛いと《呪われた浪人/Cursed Ronin》を《謙虚な武道家/Humble Budoka》で、《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》を《霊魂の奪取/Rend Spirit》で殺して踏ん張る小室だが、後続続かずにゲームセット。
1本目、3本目共に《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》さえ引ければどうにかなった小室には悔しい敗戦となる。
Final Results : 黒田正城 Win