Round 12: 森田 雅彦(大阪) vs. 山口 祐一(埼玉)

更新日 Event Coverage on 2006年 8月 26日

By Daisuke Kawasaki

山口 祐一

昨年末のThe Finalsで初日を全勝しTop 8入賞、その年の「登竜門」をくぐったプレイヤーとして華々しく紹介された山口 祐一。スタンダードでは「歴伝」エクステンデッドでは「ハートビート」と非常にパワフルなデックを操った構築屋の彼は、まだ、ギリギリTop 8の目を残すこのラインで、構築の維持を見せるべくパワフルな連勝からの日本代表入りを虎視眈々と狙っている。

使用しているデックは、今大会で大流行している「蛇」デックだが、構築屋の山口のこと、きっと一筋縄ではいかないチューンが施されている事だろう。

そんな山口の前に立ちはだかるのが、森田 雅彦。そういえば、森田こそが「Finalsデビュー組」の代表格として名前をあげられるひとりである。むしろ、その後の森田の活躍が、現在、The Finalsが「登竜門」と呼ばれるようになった要因となっていると言っても過言ではないだろう。

その森田、山口のデビュー戦となったThe Finals'05でも、《さまようもの/Wandering Ones》入りのバベルという話題を提供しつつ、きっちりTop 8入りという成績を残している。

森田が使用するのは、山口のお株を奪うかのように「マガシュー」ことハートビート。

さて、「今大会初のフィーチャリングっすよ」と森田自身が語るように、森田ほどのプレイヤーが、なぜこの終盤戦にいたるまでフィーチャリングテーブルへと呼ばれなかったのだろうか。

昨日を5-2というベストとはいえないまでも、グッドな成績で折り返した森田だったが、2日目最初の第8ラウンドでいきなりケチがつく。いきなり5-3と貯金を使い果たした形になった森田だったが、そこは、森田。きっちり4連勝を果たし、この波にのって一気にいけるかな、というところでのフィーチャーリングだったという事だ。

などという話を森田が筆者にしているところで、山口が一言。

山口 「自分もそうっすよ」

そう、この対戦、The Finalsデビュー組の先輩後輩対決であると同時に、今日エンジンがかかり始めたスロースターター同士の5連勝をかけた対決でもあるのだ。

Game 1

先手は山口

森田の初手は

《差し戻し/Remand
《紅蓮地獄/Pyroclasm
《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top
《森/Forest
《森/Forest
《森/Forest
《島/Island

と、《師範の占い独楽》によるドロー操作もできるし、《差し戻し》で時間を稼いだり、《紅蓮地獄》でビートダウンを牽制したりと、そこそこ手を広げられるそこそこのもの。

だが、そこそこはそこそこでしかない。

対戦相手がビートダウンでなかった場合の《紅蓮地獄》の腐りっぷりは激しいし、《師範の占い独楽》で見た3枚にリシャッフル手段がなかった場合の停滞具合も想像するだけで身の毛がよだつ。

もちろん、悪い手ではないのだが、だが、不安要素も目立つ初手。

森田は長考に長考を重ねた上で、最終的にマリガンを選択する。

そして、マリガンした森田に与えられた2回目の初手。

《差し戻し/Remand
《紅蓮地獄/Pyroclasm
《森/Forest
《森/Forest
《森/Forest
《沼/Swamp

試合終了後に森田は語る。

森田 「逆に笑いこらえるのに必死でしたわ」

山口 1-0 森田

Game 2

森田 雅彦

気を取り直して先攻の森田。

土地1枚という選択肢のない初手をまたもマリガンし、《森》セットからの《師範の占い独楽》と一応は順当なスタート。続いて《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》と、土地1枚のまま終わったGame 1に比べれば天国のような展開。

一方の山口は、《繁殖池/Breeding Pool》《シミックの成長室/Simic Growth Chamber》《低木林地/Brushland》と潤沢にマナをそろえる。《低木林地》?まぁ、いい。話を続けよう。

山口は、《とぐろ巻きの巫女/Coiling Oracle》《桜族の斥候/Sakura-Tribe Scout》といった蛇デックの基本クリーチャーを並べつつ、《そう介の召喚術/Sosuke's Summons》の召喚術を連打連打連打。連打と3回書いたように、3枚の《そう介の召喚術》が墓地に手札にと縦横無尽に蛇トークンを生み出し続ける。まさに蛇デックの真骨頂。

そんな蛇の群を《大竜巻/Savage Twister》《紅蓮地獄/Pyroclasm》でさばき続ける森田。一見うまく回っているようだが、その台所事情は火の車だ。手札に《交錯の混乱/Muddle the Mixture》《早摘み/Early Harvest》と微妙にスタートできそうな雰囲気を匂わす手札を抱えたまま、2枚目の《島》がでてこない。ひいてくるのは何故か《山》、そして《沼》。今日の森田は《沼》に愛されている。

さらに、リシャッフル手段が手に入らない。毎ターン《師範の占い独楽》を起動しても、情報が増えるのはたったの1枚。もう、存在している意味がない。気がつけば、ライブラリーのトップが3枚とも《師範の占い独楽》になっている。これがポーカーならエースのスリーカードで結構強いのにとか思ったり思わなかったりだが、マジックなのだから仕方がない。

だが、完全に不遇な展開を強いられている森田に最後のチャンスがやってくる。

森田の《紅蓮地獄》に《マナ漏出/Mana Leak》をうち、森田にタップアウトをさせた上で、今度は山口がタップアウトして蛇デックのキーカードである《旗印/Coat of Arms》をキャストする。

山口のリアクションを気にせずに動けるチャンスであると同時に、このターンに動かなければ森田は最後なのだ。森田は《師範の占い独楽》でライブラリーのトップに温存していた《奇妙な収穫/Weird Harvest》を手札に入れ、2マナを残してキャストする。

そして、残った2マナで《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》。

森田の生存を1ターン伸ばすブロッカーとなり、待望の2枚目の《島》をサーチし、見飽きたライブラリートップ3枚をリフレッシュする。そんな森田の夢と希望が託された《桜族の長老》。

しかし、その《桜族の長老》は、山口の秘密兵器の輝きに制圧される。
山口が《低木林地/Brushland》から1ダメージくらいつつキャストしたのは

《制圧の輝き/Glare of Subdual》。

山口 2-0 森田

Masahiko Morita

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Artifact (4)
4 Sensei's Divining Top
Enchantment (4)
4 Heartbeat of Spring
Land (22)
12 Forest 8 Island 1 Swamp 1 Mountain
Other (1)
1 Bound/Determined
60 Cards
Sideboard (15)
1 Bound/Determined 3 Carven Caryatid 1 Viridian Shaman 1 Research/Development 1 Crime/Punishment 2 Counterbalance 3 Bottled Cloister 2 Savage Twister 1 Gigadrowse

Yuuichi Yamaguchi

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