Round 13: Tiago Chan(ポルトガル) vs. Bram Snepvangers(オランダ)

更新日 Event Coverage on 2006年 10月 21日

By Daisuke Kawasaki

Tiago Chan

2日間の長期に渡って行なわれているプロツアー神戸の予選ラウンドも、最後のドラフトを終え、残り3試合となった。

ここでは、1敗同士の、勝者がほぼトップ8を確定させる対戦をお届けしよう。

まずは、Tiago Chan。このプロツアーの結果いかんでは、いまや上位が日本人に独占されているPlayer of the Yearレースに絡んでくるという強豪だ。彼はプロツアー・ホノルルで「ハウリング・オウル」デッキによってベストエイト入賞を果たしている。

対するは、「Kai Buddeキラー」Bram Snepvangers。日曜日無敗を誇っていた当時のKai Buddeに初めて土をつけた人物だ。しかし、真木 考一郎によれば「2回目に日曜日に対戦した時は、ドラフトでむしろ優勝に貢献してしまってた」とのこと。

使用するデックは、Tiagoが「緑黒マッドネス」、Bramが白青の「待機」…というよりかはコントロールという非常にマニアックなアーキタイプの対決。

さて、マニアな筆者が期待に心躍らせてフィーチャリングテーブルへと向かうと、Tiagoは幸せそうな顔をしてケーキを食べていた。

ケーキ?

そう、このPT神戸の会場では、プロツアー10周年を記念して、ケーキが来場者に振舞われているのである。Tiagoが口にしているのも、そのケーキというわけである。

Tiago  "So good!!"

ケーキを食べて幸せそうな笑顔のTiago。

Game 1

先手はTiago。

Tiagoは2ターン目に《森/Forest》をセットから《明日への探索/Search for Tomorrow》という、ちょっとかみ合わないスタート。

それにあわせるかのように、Bramは《珊瑚のペテン師/Coral Trickster》を変異無しで。Tiagoのマナが詰まっているという判断か。しかし、これに対する対応策として、Tiagoも《サリッドの殻住まい/Thallid Shell-Dweller》をキャストする。

そして、《明日への探索/Search for Tomorrow》がTiagoの3色目である《山/Mountain》をサーチ。Tiagoは《クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero》をキャストするが、しかし、これは《取り消し/Cancel》。

そして、《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》が《サリッドの殻住まい/Thallid Shell-Dweller》を除去。一気にBramの攻勢ムード。Tiagoも《珊瑚のペテン師/Coral Trickster》の相打ち要員として《緑探し/Greenseeker》をキャストし、相打ちを果たすが、しかしBramも変異を新たにキャストし、攻勢を緩めない。

しぶしぶ、1点で《突風線/Squall Line》をキャストするTiagoなのだが、このターンのエンドに表返る変異は《巣立つ大口獣/Fledgling Mawcor》。とにかくかみ合わない印象がぬぐいきれないTiago。

続いて《愚鈍な自動人形/Mindless Automaton》が追加され、《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》によってブロッカーの《アーボーグの吸魂魔道士/Urborg Syphon-Mage》が手札に返されると、Tiagoは力なく首を振った。

Bram 1-0 Tiago

試合前の幸せな笑顔はどこへやら気難しげに眉をひそめ、盛んに首をひねるTiago。やはり、Game 1がどうにも納得できなかった様子だ。

Bram Snepvangers

Game 2

2ターン目に《緑探し/Greenseeker》という、やっぱり1ターンかみ合っていない感じのぬぐえないスタートのTiago。一方のBramは、2ターン目に《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》とこちらは順調。

かみ合っていないどころか、土地のないTiagoは、3ターン目に《緑探し/Greenseeker》の能力を起動して土地をサーチせざるを得ない。そして、4ターン目にも土地がなく、ふたたび《緑探し/Greenseeker》の能力を起動。

そこに、Bramの《計略縛り/Trickbind》がつきささる。

そして、Bramは2ターン続けて動かないで終了という不穏な動き。

やはり土地を引かなかったTiagoは、土地をサーチしてセットするものの、Game 1の《取り消し/Cancel》が頭にちらつき、アクションを起こせない。そんなTiagoにプレッシャーをかけるかのように《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》。

この《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》こそ《虚弱/Feebleness》で対処するものの、待機が終了した《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》が登場。土地は戻され、マナも残されたままクロックを用意されるという非常に動きづらい状態に追い込まれてしまう。

だが、Tiagoもただのプレイヤーではない。

Bramのアップキープに《緑探し/Greenseeker》からのマッドネス《ベラドンナの暗殺者/Nightshade Assassin》でBramの《取り消し/Cancel》をおびき出す。Bramは変異を追加する。

ついにマナのなくなったBram。《奈落の守り手/Pit Keeper》で《ベラドンナの暗殺者/Nightshade Assassin》を回収し、《緑探し/Greenseeker》からふたたびマッドネス。

ここで、2枚の黒のカード(《闇の萎縮/Dark Withering》《暗殺/Assassinate》)を持つTiago。ここできっちり変異を対処しておきたいところ。

しかし、Tiagoの不安の種は、その変異が《水深の予見者/Fathom Seer》ではないかという事。

悩みに悩んだ末に、それはもう、苦虫を噛み潰すに噛み潰した顔で、変異を対象に指定する。

ためにため、Bramが開示したその変異は《珊瑚のペテン師/Coral Trickster》。Toagoは安堵のため息を。

この動きでずれていた流れをなんとか修正したTiago。さらに《ゴルゴンの世捨て/Gorgon Recluse》をマッドネスで場に追加する。

Bramは《イクシドロン/Ixidron》によってなんとか場を立て直そうとするが、場のパーマネントの数では圧倒的に優位なTiagoは、不利な交換もいとわずに、果敢にアタックを繰り返す。

お互い、スペルすら唱えずに、ただただ裏向きのクリーチャーを交換し続け、盤面がリセットされた時には、Bramのライフは8。

満を持してTiagoのキャストする《胞子撒きのサリッド/Sporesower Thallid》には《心霊破/Psionic Blast》という回答を用意していたBramだったが、続く《ヴェク追われの侵入者/Trespasser il-Vec》への回答は手札になく、あるのは土地だけだった。

Tiago 1-1 Bram

Game 3

Ancestral Vision

後手のTiagoが2ターン目に《奈落の守り手/Pit Keeper》をキャストすると、Bramも変異で応戦。

Bramが《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機させると、Taigoも《ナントゥーコのシャーマン/Nantuko Shaman》を待機。《奈落の守り手/Pit Keeper》は瞬速で登場し自身を対象にパワータフネスを入れ替えた《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》に対処されてしまうものの、こんどこそはと《クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero》。

この《クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero》には《心霊破/Psionic Blast》が飛んできて、《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》によるビートダウンが始まるが、《狩りをする恐鳥/Hunting Moa》をキャストし、《ナントゥーコのシャーマン/Nantuko Shaman》を強化。ここでBramのライフは7にまで削られてしまう。

《ジェディットの竜騎兵/Jedit's Dragoons》によって地上を止められてしまうと、今度は《ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad》によって、わたる《森/Forest》をプレゼント。クロックを緩めない。

だが、しかし、Bramのデックは青白の「コントロールデック」だ。2体目の《ジェディットの竜騎兵/Jedit's Dragoons》、そして《一瞬の瞬き/Momentary Blink》のフラッシュバックとライフを稼ぎブロッカーを用意する。粘りに粘る。

こうなってくると、もはや、優位なのはBramである。

目下の障害である《歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter》は《突風線/Squall Line》で対処したTiagoではあるが、《ジェディットの竜騎兵/Jedit's Dragoons》に殴られ始めると、ライフレースが逆転してしまう。

なんとか除去を駆使し、生き残りつつ《ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad》で削りきろうとするTiagoの前に降臨したのは《トリスケラバス/Triskelavus》。

《突風線/Squall Line》は、もうない。

Bram 2-1 Tiago

Tiago Chan

Download Arena Decklist

Bram Snepvangers

Download Arena Decklist

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る