Round 14: 齋藤 友晴(東京) vs. 射場本 正巳(東京)

更新日 Event Coverage on 2006年 10月 21日

By Yukio Kozakai

齋藤 vs. 射場本

「あれ、この光景さっき見た」

思わず筆者が声を漏らしたのも偶然ではない。ラウンド10と全く同じ顔合わせなのだから、むしろ当然の感想だ。ちなみに、今大会のフィーチャーマッチは英語版スタッフによって決められている(Wizards社のRandy Buehlerの選による)ため、日本語版スタッフはその中の4つのうちから選択してテーブルに着く形式を取っている。

わりとどうでもいい解説が済んだところで、今度は重要となる、この日2度目のマッチアップとなった2人の「今日の出来事」と「このマッチの見どころ」をおさらいしよう。

齋藤は、9連勝を飾った後、なんと3敗1分けと大失速。残り全部勝って、タイブレーカーか否か? というラインまで落ちてきてしまった。ところで、フィーチャーマッチに呼ばれ続けている齋藤は、中でも一番プレイヤーとライトに近い、4つのうち、真ん中手前のテーブルが好みだと言う。そう、いまここに座っているテーブルだ。

目立つし、眠くならないというのがその理由だそうだ。確かに、照明はこのテーブルが一番強い印象だ。デッキは赤白のビート。今日は青緑を続けていたが、心機一転。新たなカラーで日曜へとつなげられるか。

一方の射場本。途中まで10勝1敗も、2連敗を喫して崖っぷちに。「タイムシフトプレイヤー」の生き残りとしても、連勝して日曜日へと進みたい。第5ドラフトでは、「サリッド」を中心とした黒緑赤のデッキを構築しており、かなり高いレベルにまとまっている。

両者とも、3連敗するようなデッキではない。もちろん、引き分けもありえない。

齋藤 vs. 射場本。神戸における「名勝負数え歌」最終章が始まる。

射場本

Game 1

射場本が《サリッドの発芽者/Thallid Germinator》、齋藤が《流動石の媒介者/Flowstone Channeler》で始まり、続いて射場本は《スパイクの飼育係/Spike Feeder》をプレイ。土地は3枚で止まってしまっているが、カウンターの移動まで考えてゲームメイクしなければならない事を考えると、あらためて厄介なクリーチャーだ。

考えた末に、齋藤は戦闘の軸をずらす事を選択。《流動石の媒介者》に《グリフィンの導き/Griffin Guide》をエンチャントし、殴り合いを展開し始めた。

ところが、《沼/Swamp》を引き当てた射場本が《ワームウッドのドライアド/Wormwood Dryad》《精神攪乱/Mindstab》(待機)と続け、齋藤が《騎兵戦の達人/Cavalry Master》をプレイするも、《霊気の網/AEther Web》をコンバットトリックに使って退け、《ヘイヴンウッドのセロン/Thelon of Havenwood》で大きく膨れ上がった《サリッドの発芽者》で深く切り込む。このレジェンドの登場で、齋藤のプランに一気に狂いが生じた。

じっと場を見る射場本。齋藤の場には、《玄武岩のガーゴイル/Basalt Gargoyle》《遍歴の宿命語り/Errant Doomsayers》と並べられており、計算が難しい所だが、《ヘイヴンウッドのセロン》を残して攻撃。総員でブロックに参加した齋藤の場は、導き出されたグリフィントークンだけになるが、射場本の場も《ヘイヴンウッドのセロン》《ワームウッドのドライアド》だけとなる。

しかし、齋藤のハンドは眠りから覚めた《精神攪乱》が刈り取っていき、まだまだ強力な後続が控えていた射場本を前に、齋藤は静かに投了を宣言した。

齋藤 0-1 射場本

Game 2

マリガンとなったが、《緑探し/Greenseeker》の能力で土地を探し出せた射場本。齋藤は一気のビートとはならず、じっくりと《アイケイシアの触れ役/Icatian Crier》で応える。

《突然のショック/Sudden Shock》で《アイケイシアの触れ役》を排除されるも、2枚目を出して構える齋藤。だが、その土地は3枚のままストップしてしまっており、《コーリスの子/Children of Korlis》を「仕方ない」といった仕草で召喚する。その間にも、射場本は《明日への探索/Search for Tomorrow》《ヤヴィマヤのドライアド/Yavimaya Dryad》からマナを伸ばしてあっという間に3色揃えて6マナに到達。

やっと4マナに届いた齋藤は、《騎兵戦の達人/Cavalry Master》をプレイ。さらに生み出した市民トークンで守りを固めつつ、攻撃を始める。射場本は《ヴェク追われの侵入者/Trespasser il-Vec》《サリッドの発芽者》と並べて地上戦を展開し、齋藤は《ヴェク追われの侵入者》でのダメージを嫌って、それに《分解/Disintegrate》を叩き込む。

《分解》を確認してから《よじれた嫌悪者/Twisted Abomination》を召喚するものの、齋藤がトークンの量産から《補強/Fortify》を「攻撃強化」で打ち込めば、ブロックを免れたトークン達が射場本に致死量のダメージを与えるのに、何ら支障はなかった。

両者とも豪快に星を奪い合い、決着は最終ラウンドへ持ち越しとなった。

齋藤 1-1 射場本

齋藤

Game 3

《象牙の巨人/Ivory Giant》(待機)から、《ゴブリンの空切り/Goblin Skycutter》に《グリフィンの導き》エンチャントと、後手スタートながら完璧な回りを見せる齋藤。射場本は《ヴェク追われの侵入者》プレイから、マッドネスで《闇の萎縮/Dark Withering》を《ゴブリンの空切り/Goblin Skycutter》に打ち込んで対応するが……。

緑色に満ち満ちたハンドとは裏腹に、射場本の場に並ぶのは《沼/Swamp》と《山/Mountain》ばかり。逆に齋藤は息を吹き返して《騎兵戦の達人》×2に待機の解けた《象牙の巨人》。さらに、「攻撃強化」での《補強》で一方的に勝負を付けた。

齋藤 「疲れてました。途中、意識飛んでたトコもあったし」

9連勝して、「あと2勝」が見えた所からの1勝が遠かった齋藤は、疲れ切っていた。劣勢に立たされている時に、重く圧し掛かるのが「疲労」であり、この4ラウンドは齋藤にとってまさに地獄のような時間帯だった。だがそれに屈さず、今の齋藤にとってどんな劇薬よりも効用をもたらす「勝利」が注入された事で、再び上を向き始めた。

「連覇」へ向けて、齋藤が再び走り出す!

齋藤 2-1 射場本

Tomoharu Saito

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Masami Ibamoto

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