Round 3: 鈴木 貴大(東京) vs. 三原 槙仁(大分)

更新日 Event Coverage on 2006年 8月 25日

By Yukio Kozakai

三原 槙仁

1勝1敗ながら、構築戦の雄同士のマッチアップが実現したのでお届けしよう。

鈴木に関しては昨年の世界選手権から、ずっと「ガジーの輝き」について語ってきているが、先日のGP広島TOP8が物語るように、デッキビルダーとして、リミテッダーとして、それ以上にプレイヤーとして。大きな飛躍を遂げた年になった事は言うまでもない。

間違いなく、今年の日本選手権で注目すべきプレイヤーの1人である。

対するは、3年連続で日本選手権TOP 8を誇る三原。昨年の日本選手権では、「0-3から怒涛の11連勝で3日目進出」という非常にインパクトのある話題を提供してくれた。序盤で躓いても決して諦めない精神を、結果と実際のゲームで示したその姿は、当時日本中に勇気と感動を与えたものだ。

その意味では既に今年は1勝をあげているわけで、ハードルは去年よりも低い。また、本人曰く「過去3年、毎回初戦で負けてるんですよ。それでTOP 8ですからね」という事らしく。奇妙なジンクスがあるものだな、と話していたら、三原はこう続けた。

「―――今年もなんですよ」

やはり、日本選手権では、この男から目が離せない。

Game 1

先手の鈴木が、2ターン目に三原の唯一の土地である《平地/Plains》を《ブーメラン/Boomerang》し、4マナ揃えて早々と《迫害/Persecute》。宣言は緑で3枚落とし、アドバンテージを確保する。

落ちたカードはほぼランドサーチだった事もあり、三原は落ち着いて《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を起動して有効カードを探す。ゲームを有利に進めていた鈴木だが《闇の腹心/Dark Confidant》プレイでさらにアドバンテージを取りに行き、《屈辱/Mortify》は《巻き直し/Rewind》で対処し、ドローを進める。

《迫害》で確認した除去である《屈辱》をかわした事で、鈴木は手札に抱えていた《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を解き放つ。カウンター呪文は無いが、除去も無いと読んで強行する。実際、三原には除去の類は手札に無く、《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》で返すのみ。

《占術の岩床/Scrying Sheets》でライブラリーを確認しつつ《闇の腹心》でドローを進め、メロクでのアタック。そして《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot》をプレイする。着実に手札とパーマネントを増やし、三原に対する鈴木。

《化膿/Putrefy》を通してメロクを失うが、場のダメージ源は5対5。しかも、続く腹心のドローで見えたカードは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》! 《化膿》を使ってしまった三原の、常に上を行くドローで、《師範の占い独楽》しか明確なアドバンテージ確保手段を持たない三原は、実質的な枚数差をカバーし切れない。

ついに《梅澤の十手》を装備する段になり、攻撃……と行きたい鈴木。しかし、そこは豪腕三原。《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well》にしっかりと到達しており、タップを強要。が、十手を装備した《ファイレクシアの鉄足》がアンタップ能力を持つので、鈴木はマナと引き換えに攻撃と十手へのカウンターを手に入れ、三原はライフとターンを得た。

返しの三原は《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》をプレイし、腹心で《撹乱する群れ/Disrupting Shoal》を手にした鈴木の残ライフは既に7。十手のカウンターがあるので、勝ち切るには1点足りない中、《明けの星、陽星》の効果で鈴木がフルタップの間に《けちな贈り物/Gifts Ungiven》を通して《よりよい品物/Greater Good》につなげるが、先ほど見えた《撹乱する群れ》が《巻き直し》を贄に発動。

久々のアンタップを迎えた鈴木が総攻撃で三原に襲い掛かり、《神の怒り/Wrath of God》もカウンターすると、30分にも及んだ第1ゲームは鈴木のものとなった。

鈴木 1-0 三原

Game 2

鈴木 貴大

三原のマナベース構築からの《悪夢の虚空/Nightmare Void》を《邪魔/Hinder》する鈴木。三原がビッグスペルを通せるかどうかが肝要になるマッチだが、2枚の《邪魔》を使い切った後の鈴木のアクションは、俗に言う「キレメロク」。フルタップでの《曇り鏡のメロク》召喚だ。

三原は一瞬目を疑いながらも《明けの星、陽星》をプレイし、続くターンには《よりよい品物》。そのレスポンスで《明けの星、陽星》を《ブーメラン》し、カードは引かせない鈴木。手札にある回答を次々に叩き付け、綱渡りながらも三原を抑制していく。

再び舞い降りようとする《明けの星、陽星》には《差し戻し/Remand》。ターンを稼いで《曇り鏡のメロク》で殴り続ける。

しかし、長くは続かなかった。3度目にしてコンボの叶った三原はドローを手にし、鈴木にタップを強いる。対応してトークンを生み出すが、《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》連繋モードに突入した三原が《夜の星、黒瘴》まで取り出すと、一通りの動きを確認した後に、鈴木は自分のカード達を一つの山へと戻し始めた。

鈴木 1-1 三原

Game 3

双方、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》《闇の腹心》という立ち上がり。鈴木が《真髄の針/Pithing Needle》プレイ(《桜族の長老》指定)で封じ込め、三原は《占術の岩床》起動のスキに《闇の腹心》へ《屈辱》を叩き込む、一進一退の攻防。

ところが、《桜族の長老》を止められているのが事のほか響いていた三原。虎の子の《けちな贈り物》で持ち出したのは3枚の土地と《悪夢の虚空》。

三原 「土地が止まったら勝てんやろ?」

それは鈴木も同じで、三原がマナを拡げるのと同じく、《占術の岩床》を必死に起動して氷雪地形を掘り当てていく。《師範の占い独楽》を出しているのも手伝って、鈴木のドローが加速度的に上昇し、《闇の腹心》プレイでそれは3倍速にまで到達。合わせて呼び出した《ファイレクシアの鉄足》でのビートダウンモードに入った。

三原はドローで負けてる分、1枚1枚のカードパワーで勝負に出る。《明けの星、陽星》を叩き付ければ鈴木は《差し戻し》、再びプレイすれば今度は《邪魔》。引き増してはいるが、徐々にハンドにカウンターの薄くなってきた鈴木は、次第に自転車操業を迫られ、《闇の腹心》によるライフ損失も深刻なレベルにまで達してきた。

《迫害》で三原の《喚起》を落とすものの、手札に来るのは《師範の占い独楽》や《真髄の針》ばかり。それでも《闇の腹心》のドローにすがるしかない。ライブラリーを掘って掘って、掘り進めた先に、ようやく見つけたのは環境最強のアーティファクト。

《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》―――――

鈴木 2-1 三原

Final Result:鈴木 Wins!

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