Semifinal Feature Match Zvi Mowshowitz VS Chris Benafel

更新日 Event Coverage

By 森慶太

Zvi は稀代のデッキデザイナーであるだけでなく、自身の幅広く奥深い思考に基づいたプレイングスキルにも定評があるプレイヤーだ。多くのトッププレイヤーたちは彼の奇行に辟易しつつも、彼の理論的なデッキ構築には一目置いている。コロンビア大で数学を専攻しているというのもうなずけない話ではないだろう。
一方の Chris は、昨シーズンのプロツアー・ロスアンゼルスでの準優勝や、つい最近のグランプリ・アムステルダムでの優勝など、リミテッダーとしての活躍ぶりが印象深いプレイヤーで、純粋な意味でのマジックの「プロ」でもある。弱冠 18 歳にして全米が一目を置く存在であり、2000 年の US Nationals においてはアメリカ代表の座を勝ち取ったことでも知られている。

Zvi が考案したのは赤黒ヴォイド、赤緑ステロイドの類をメタの主眼においた青白のアグレッシヴなデッキであり、一方の Chris は最有力候補として前評判の高かったステロイドの独自チューンといったところだろうか。独自とはいっても、今大会を席巻している Team AlphaBetaUnlimited.com の総力を結集したマスターピースである。
これぞ、プロツアー。

ちなみに、プロツアー・イベントの決勝ラウンドのテレビ放映マッチのテーブル・ジャッジを日本人が担当したのも、これがはじめてのことであったそうだ。

Game 4

3 本先取制の決勝ラウンドの緒戦には、Zvi がこのデッキでもって何を目論んでいたのかがわかりやすく解説されているかのようであった。
一般的な赤黒系、ないし赤緑ステロイドへのアンチテーゼとして真っ先にあげられるのは《探索するフェルダグリフ》を中心に据えたデッキであろう。まさしくプロテクション・クリーチャーや《吸収》、《アルマジロの外套》でもってダメージレースにおけるライフ・アドヴァンテージを獲得していくものであるのだが、Zvi は青白という 2 色でもってそれを成し遂げたのだ。
それがもっとも象徴的であった第 4 戦を取り上げてみよう。

すでに 2 本をとられて後の無い先攻の Chris が 2 ターン目に《カブーのタイタン》を召喚すると、Zvi も《嵐景学院の弟子》で応戦。《嘘か真か》で《翻弄する魔道士》と《万物の声》を入手するなどしてアドバンテ-ジを重ねた。
しばらく《タイタン》に殴られつづけてライフが減っていくものの、後続のうちの《荊景学院の使い魔》は《除外》し、《ギトゥの火》を指定した《翻弄する魔道士》でもって《雷景学院の戦闘魔道士》も相打ちとしたのだった。

ここで、Zvi はさらに《火炎舌のカブー》を《除外》した上で、プロテクション:緑の《万物の声》をキャストした。Chris はしばし考えてからこれを除去すべく《火炎舌》2 号機を投入したのだが、肝心の 187 能力の前に《万物の声》が《排撃》でバウンスされてしまい、「自殺」を余儀なくされてしまった。前向きに考えればブロッカーを一時的にどかせたわけでもあるので、Chris はここで《タイタン》で攻撃して Zvi のライフを 6 点にまで追い詰めたのだった。ただ、ハンドアドバンテージの差を覆せるかどうかが問題だ。 8 ターン目、 Zvi はハンドから《万物の声》を再びプロテクション:緑で召喚し、Chris の《スキジック》を《除外》でカウンターしつつ、続くターンには《真紅の修行僧》と《嵐景学院の弟子》によって対赤緑シフトを着々と完成させる。手札には虎の子の《吸収》が控えており、ワンチャンスを逃すまいと Chris が召喚した 2 体目の《スキジック》もこれによってカウンターし、ライフを射程圏外といってよさそうな 9 点にまで引き上げたのだった。

機を見計らっての《スキジック》連打ですらまったくライフを削ることの出来なかった Chris のハンドは当然息切れ気味であり、一方の Zvi はここから攻勢に入ることになるわけだ。
《嘘か真か》からさらなる《吸収》と《弟子》を入手した上で、《ガリーナの騎士》、《万物の声》達で全面攻勢。 Chris は《ケルドの死滅都市》によってなんとか《天使》を除去することこそできたものの、誰の目にも明らかな優劣はくつがえらなかったのだ。

Zvi Mowshowitz 3-1

決勝戦で待ち受けているのは、日本の藤田剛史である。

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