Top 8:Kai Budde

更新日 Event Coverage on 2002年 5月 4日

By Kim Eikefet<break />translated by Keita Mori

「以前ほどの興奮とか感動はないですけど、そりゃ嬉しいですよ。この Top 8 のおかげでさらに一年間の Masters 出場権が確約されたわけですからね。そりゃもう、すごくすごく嬉しいですよ」

と、Kai Budde はいつも通りに仕事を成し遂げてから淡々と語った。連勝街道をひた走った Budde はあっさりとドローして決勝ラウンド進出を確定させ、比類なきその戦歴にあらたなる一節を付け加えようとしている。

ハンブルク在住の 22 歳の大学生を、誰がストップさせることができるだろうか? プロツアーを優勝すること 5 回、運の要素が大きく結果を左右するはずのゲームにおいてあまりにも圧倒的な力をもって彼はこの世界に君臨し続けている。彼を世界一幸運な男と呼ぶ者たちや、それどころか、彼を世界最強のイカサマ師呼ばわりする者もいるのだ。

「僕は決してイカサマなんかしてないよ」とKai Budde はナンセンスな中傷を一笑したが、その一方で「もちろん、僕は幸運なプレイヤーだね」と、自らの剛運を認めたのだった。

しかし、事実として Kai Budde が実際にかなりの時間をマジックに費やしているのだということを無視してはならない。多くの人々が寝静まる深夜でさえもしばしば彼は Magic Online でドラフトしているし、そもそも実際のプレイテストに費やしている以外の日常の時間がマジックの練習になっているのだと彼は主張する。ちなみに、彼は今回の Masters Series のためにわずか 20 試合分くらいしかプレイテストを行っていないのだという。シングルエリミネーションフォーマットにはそれだけの時間と労力を割く意味はないだろうというのが彼の考えだからだ。もちろん、Budde はこのゲームの根本的な部分を実に深く理解しており、様々な状況下で複雑な選択を要求された場合に正しいプレイをすることができる...という前提があるからこそかもしれないが。

さらに付け加えるなら、かの German Juggernaut は Odyssey/Torment の Draft に精通している。彼は GP ハイデルベルグで Top 32 に入賞し、GP アントワープと GP ナポリでは見事に優勝を果たしているではないか。

「私見だけど、このフォーマットは運の要素が大きくモノを言うね。特定のカードがオーバーパワー過ぎるというのと、なんてったって Torment というエキスパンションそれ自体がリミテッド向きじゃないデザインだからね。黒いデッキをドラフトしたところで Torment をあけるまで見通しがたたないしね。 やっぱりギャンブルになっちゃうから」と、Kai はこのフォーマットを語った。

彼の戦略はともかく可能な限り青をとることだったそうだ。実際問題彼は 4 回のうち 3 回青いデッキを構築してみせた。ちなみに、唯一青くなかったとき彼は 2 枚の《ピット・ファイター、カマール/Kamahl, Pit Fighter》をドラフトしていたのだ。「2 枚目はセカンドパックの 4 手目のピックだよ」と Kai は嘘のような本当の話を明かしてくれた。

German Juggernaut は Masters でも準決勝まで駒を進めた。もしも彼がこの PT ニースを優勝した場合、彼は凄まじい金額を獲得することになる。「銀行口座は大喜びだよね」と語る彼は 22 歳の学生だ。しかし、彼は我々が思うほどに裕福な暮らしはしていないだろうということを指摘した。ほとんどの人々と同じように彼は賃貸物件に住み、車を持っているからその維持費がかかる生活を送っている。ちなみに、彼はそろそろ Jon Finkel の生涯獲得賞金総額記録を追い抜こうとしているという段階だ。

「かなり勝ち目はあるとおもいますよ。」と Kai は決勝ラウンドの行方を淡々と予想した。彼のこれまで達成してきた偉業を思えば、控えめなくらいかもしれない。彼はドイツ選手権の前に学業の関係でハンブルグで缶詰にならなければならないそうだ。誰もが学業とマジックを両立するスーパーマンだと Budde のことを考えているようだが、実は Budde も Nice とドイツ選手権のために数学か情報処理のどちらかの単位を諦めざるをえないそうだ。

「Nationals は一年で一番おもしろいイベントだからね。仕方ないかな(笑)。」

とBudde は微笑む。

波乱が起こらなければ、Kai はおそらくドイツ代表に選ばれるだろう。そして、少なくとも彼のチームメイトになるであろうプレイヤーたちは素晴らしい世界選手権を送ることができるはずだ。
そう、なぜなら彼こそがベストなのだから。

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