アラーラのプレインズウォーカー
プレインズウォーカーと呼ばれる、多元宇宙の次元を渡ることのできる数少ない選ばれた者達は、アラーラに秘められた力を見てきていた。現在そこ に居を構えるのは四人、そのうち二人はアラーラの断片で生まれ、最近になってプレインズウォーカーの灯に火が入ったばかりの者達だ。

アジャニ その名をアジャニというナカティルのレオニンはナヤの断片の生まれだ。彼は生まれついての白子であったために除け者扱いであったが、彼の兄であるジャザルが王族の 長であったため、群れにはなんとか受け入れられていた。しかし、暗殺されたジャザルの死体を見つけたとき、彼の中で眠っていたプレインズウォーカーの灯に 火がついた。アラーラの世界は彼にとっては新たなものだったが、いずれにせよ彼には、心の中に渦巻く復讐の炎を叩きつける相手を見つける必要があるのだ。

テゼレット プレインズウォーカーになる前は、テゼレットはエスパーの前途有望な工匠であり魔道士だった。ヴェクティスの都市で生まれたテゼレットは、エーテリウムを 生み出す秘密を知っていると言われる秘密主義の団体、カルモット求道団の名を知った。テゼレットは求道団の仲間となり、謎めいたエーテリウム古書を一目見 ようとしたが、この企みはほとんど命がけになった。彼は生きてエスパーから逃げ出すのがやっとだった。

サルカン・ヴォル 衝動、憤怒、制圧......これらは全ての生命を動かす原動力だ ― 少なくとも、プレインズウォーカーのサルカン・ヴォルにとっては。生命の獰猛さの究極の象徴としてドラゴンを進行するサルカンは、彼のプレインズウォー カーとしての力を使って多元宇宙のドラゴンを追求している。最近になって、彼はドラゴンが支配する世界、ジャンドを発見した。そこでなら、彼は最強の捕食 者を見つけることができるだろうと信じているのだ。

エルズペス・ティレル 彼女の仲間は気づいていないだろうが、エルズペスという名の騎士はバントの生まれではない。実際は、彼女は バントを第二の故郷と決めたプレインズウォーカーなのだ。エルズペスの生まれた次元は暗く過酷な場所だった。彼女は十代の若さでプレインズウォーカーとな り、さらに良い世界を求め、故郷を離れ多元宇宙へと旅立ったのだ。彼女の願いは、バントのさらに向こう側にうごめく邪悪から、彼女の新たな故郷を守ること だけだ。