このコラムを頻繁に読んでくださる読者の皆さんは、多元宇宙ファイルがすでに印刷されたマジックのカードや、デザインの初期、そしてその中間の物全てを記録する内部のデータベースであることをご存知でしょう。デザイナーやデベロッパーの職務の一つは、時々多元宇宙ファイルを見て回り、そしてコメントを残すことです。去年のファイルを振り返って、デザインとデベロップの過程の実態と少しの笑いをお届けします。
と、その前に出演者の紹介です!
そして今、ファイルにあるのは…
我々が開発部の中で行う好きな事柄の一つは、よくある戦略に対する安全弁をいろんな色に提供することです。《死体焼却》は、人々がリアニメイトデッキをプレイしているなら例えば《トーモッドの墓所》よりも弱いカードですが、そのキャントリップはフォーマットが必要とするときにメインデッキに入れることをより簡単にすることを意味します。ラヴニカへの回帰に取り掛かるころには、《瞬唱の魔道士》がどれだけ強いかはっきりしていましたし、フォーマットの進化によって不死と《墓所這い》の両方が《死体焼却》に豊富な対象を与えてくれることはわかっていました。活用は墓地のメカニズムで、それも念のために見逃しませんでした。
テストプレイ名:エンチャントされた鎧/Enchanted Armor
EVL 11/13:脱線デッキ:エンチャントです。
EVL 11/15:、+2/+2でも良かったのですが、私はより小さいほうが白に合ってると思うのでここから始めましょう。
BM 11/30:の対象にならんやつはこれとか活用でいい仕事するね。5マナで回避能力が無いのはありがたい。何にせよ私はこのバージョンが好きだね。+2/+2だとこれをやろうとする人が多すぎて脱線デッキにならないと思う。
EVL 12/6:先制攻撃つけました。
ラヴニカへの回帰はオリジナルのラヴニカそっくりに、エンチャントをサブテーマとして持っています。《拘引》、《封鎖作戦》、《騎士の勇気》、そして《麻痺の掌握》はデッキに自然に入れられる数少ないエンチャントです。そして突然《天上の鎧》や《安全の領域》の効果が劇的に跳ね上がり、何回かに一回のドラフトで小さなテーマを作り出します。これは偶然ではないのです。私たちがデベロップの時に探しているものにリミテッドを活気づかせる方法と「脱線デッキ」を戦略として可能にする鍵の投入があります。イニストラードの《蜘蛛の発生》やオリジナルのラヴニカでの赤青《ドレイクの使い魔》デッキなどは有名な例ですね。
マックス、そうさ。そうだとも。
テストプレイ名:ウーオー、犀/Uh Oh, Rhino
EVL 9/25:緑のデカいトークンをやってみましょう
Max 9/26/11:グオー!
KEN 9/26/2011:《サイの暴走》が帰ってきた!
MJ 10/6:このカードのプレイテスト名はプロテクション:デベロッパーがついてる。
ZH 10/19:これと超神話レアのワームはお互い近づいて行ってるね。
TML 10/19/2011:ウーオー!
EVL 10/20:トムの勝ちですね。
このカードのテストプレイ名は〈ウーオー、犀/Uh Oh, Rhino〉です。モンス(上記のMJ)が認識しているとおり、ユーモラスであるにも関わらず、セットに最終的に作り出されるカードへ影響を与えます。いい名前をつけることで、赤い《Mana Drain》が適合できるとは言いませんが、しかし芳醇な名前をつけることによって人々の注意を引き、より多くテストプレイの時にプレイされます。もしこのカードが「ベイロス2体」や「居住大鹿」や「ギブミー猪」だったら)印刷されてなかったかもしれません(ええ、作られたかもしれません)。
テストプレイ名:イゼットの彫像
Tabak 2/27:2/2の赤と青のエレメンタル・アーティファクト・クリーチャーで「このクリーチャーは防衛を持つクリーチャーによってはブロックされない」だったけど、新しいのに変わりました。
KEN 3/6/2012:ジャッジー!2回起動したら2回ルーターできますか?
Tabak 3/7:もはやそうではない。
我らが信頼するルール・マネージャー、マット・タバックは二つのことのためにここに来ています。ルールの質問への回答をするために、そして皆の楽しみをぶっ潰すために。
テストプレイ名:無鉄砲な砲撃/Madcap Cannonade
SM 8/1:《無垢の血》>改良型《死の爆弾》。
EVL 8/2:繰り返しですか?
KEN 8/2/2011:すっきりした《死の爆弾》だね。
KEN 8/16/2011: 3B -amp;gt; 4B.
EVL 9/12: 4B -amp;gt; 3B
Max 9/27/11:《忌まわしい最期》を考えたらおかしくない?
TML 9/31/2011:何枚かのカードは他より弱くない?
GSV: 9/25:ラクドス教団からしたら、生け贄に捧げるのは利点のあるメカニズムでしょ。
《死の爆弾》はプレーンシフトの時に「弱い」カードだとよく考えられていましたが、マジックではリミテッドの意図のために他より弱いカードが求められています。もしセットの全ての除去がベストなものなら、ドラフトは正しい順番でカードを取ってどのように券が落ちるかを見るのが全てになってしまいます。それにガヴィンが言うとおり、このカードはラクドスの雰囲気に合っています。
テストプレイ名:呪文の奇魔/Spell Weird
EVL 11/14:新作ですよ!新作!
KEN 11/15/2011:ストーム! ターン終了時に《芽吹くツタ》をモグモグ。
DB 11/15:んー、ストーム、単に何かもっと良くしたいな。
AJ 12/1:何か注意書きが欲しい、「呪文」がどこから来るかでかなり混乱するだろうから。
MJ 12/19:願わくば追放領域から唱えられる呪文を。(例えば《霧虚ろのグリフィン》のような)
EVL 12/19:ソーサリーとインスタントだけです。そしてやはり1マナです。セットに1マナのレアが少ないので、これが楽しいかどうか見てみたいのです。
KEN 12/20/2011:これはフラッシュバックの呪文と相性がいいね。
MJ 12/21:どうだろう。「フラッシュバックした呪文のマナコストはいくつ?」って聞かれそうだね…
EVL 12/26:カウンターX個の代わりに2でテストしましょう。
EVL 2/1:タフネス上げます
これは呪文を食べるというフレーバーあふれるデザインから生まれて、その呪文のマナコスト分の+1/+1カウンターを得ていました。これについていくつかの懸念が様々なデザイナーとデベロッパーから出されました。スタックの上の違うカードの点数で見たマナコストを両方理解するためと、バランスのためです。《ゴブリンの略奪者》で有名な、奈落で最強のジョニーの一人であるモンス・ジョンソンが愛情を込めてデッキを作り、そして重度のスパイクには一見突飛に見えるかもしれないカードを壊します。この場合は、彼のデッキはエレメンタルはもはや《霧虚ろのグリフィン》を食べることがなくなり、そして奇跡が食べられた後、2個のカウンターが乗るように変更をもたらしました。
テストプレイ名:秘密の門/Secret Gate
EVL 10/7:新しいトップダウンのカードです。
TML 10/19/2011:これは楽しそう。
GSV 10/25:すごい楽しそう!このカードと「秘密の門」のアイデアは大好きだ。リミテッドで良さそうだけど、これは多色セットなのに無色マナしか出ないという隠れた弱点があるね。
Tabak 2/23:もう門ではない。新しい名前がもうすぐできるだろう。
デベロップの時点で、ラヴニカへの回帰には6個の門がありました。セットの主題の変化は《ならず者の道》を通常の基本でない土地にしましたが、多元宇宙ファイルは何があったかをほとんど思い出させてくれます。
EVL 9/1:新しいカード、神河救済からの再録です。
ZH 9/2:これは素敵だね。
TML 9/21/2011:このカードは常に私の思っているよりも悪くて、それはクールだ。この名前は自然について考えさせられる、とは言えそれはなんだか間違ってるな。
DB 9/21/2011:基調を変えよう。神河のこれは高貴な探索だ。ラヴニカのこれは言わば「あっちへ行け」だね :)
多元宇宙ファイルのコメントの中には、時々カードの役に立たなくて面白いものもあるんです。
EVL 9/25:5/5のハイドラを作って増やしたら、他の5/5のハイドラを得られるかな?
Max 9/26/11:うん、このカードは大好きだ。
EVL 11/28:ソーサリー>インスタント
EVL 12/4:インスタント>ソーサリー
反復はデベロップの重要な部分です。ソーサリーをインスタントにしてみる事は時々面白い新たな角度をカードに提供します。これは時々攻撃された時に緑の除去呪文を作り出します。試してみるまでは決して分からなかったでしょう。
EVL 9/8:新しいカードをテストしましょう。
MJ 10/6:素晴らしい。
EVL 12/9:提案された「対象のプレイヤー」バージョンを試してみましょう。これがさらに良くなる懸念がありますが(これで勝てるようになる)、状況を偏向するのはやってみる価値があります。
EVL 12/14:1マナ足してインスタントにしてみましょう。
KEN 1/9/2011:対象取りたいの?
Tabak 3/8:もう取らないことにした
私は多くの人がのソーサリーの方が良いと思うだろうと読んでいます。一時はそうでしたが、タップアウト・コントロールを過剰に奨励するよりも、インスタントの方が対応型コントロールにとってより良いと判断しました。
テストプレイ名:頑健なドレイク/Stalwart Drake
TML 9/21/2011:私は《塔のドレイク》を楽しんだから、これにも期待している。
EVL 11/14: 3/1 > 2/3
SM 11/14:うーん…白のグリフィンの隣ではやりにくいな。
EVL 12/2:OK、3/1に戻します。
EVL 12/4:今は2/1です。
Tabak 12/5:《塔のドレイク》であるな。
DB 12/6/2011:ふむ。よし、こいつはドレイクで、そして塔の近くを飛んでる…これが再録でも問題ないな。
EVL 12/7:これはすごい記録だ!
KEN 12/16/2011:《塔のドレイク》はピッタリの次元を見つけたね! :)
時々物事はこういう結果になります。これは3/1でコストはとして生まれ、そして時間をかけてそれが模倣しようとしたカードに近づいていきました。ラッキーなことに、セットのクリエイティブ・リーダーのダグ・ベイヤーが介入して、《塔のドレイク》はまさに《塔のドレイク》であることを指摘できました。必要でない時に一からやり直す理由はありません。やったね!
今週はこれで終わりです。他にもたくさんのすごいことがラヴニカへの回帰の多元宇宙ファイルには隠されていますが、それらはギルド門侵犯のカードやメカニズムを参照できる時まで待たないといけないかもしれません。
ではまた、次の出番まで。
サム
(Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)