『コンスピラシー』のメカニズム

更新日 Making Magic on 2014年 5月 19日

By Matt Tabak

Senior editor. Game designer. Writer. Bon vivant. Matt wears many hats inside Magic R&D, but they're hard to see as he's so tall.
目次


権力の追求は危険を伴うゲームです。謀略渦巻くフィオーラで生き残るためには、力と共に影響力が必要です。頼もしい味方を得ることができれば、財力を手に入れることができますが、絶妙のタイミングでの裏切りが玉座に到達するための近道となります。最後に勝ち残るのはたった1人です。それは、あなたとなるのでしょうか?

コンスピラシー・ドラフト

コンスピラシーとはマジックにおけるドラフト戦と多人数戦に焦点を当てた新しいセットです。統率者戦などのフォーマットの貢献により、マジックの多人数戦の人気はますます高まっています。数人の友人と一緒にテーブルを囲んで、1人が勝ち残るまで戦い続けるという体験は、他では味わえないものです。コンスピラシーではこの実績あるコンセプトをさらに改良し、ゲームが刺激的になるように多人数戦を前提としたメカニズムをふんだんに盛り込みました。それともう一つ……なんとドラフトそのものに影響するカードも登場します!それについては後ほど説明します。

コンスピラシー・ドラフトは8人でプレイするのが最適となっています。この場合、ドラフトが終了した後に4人ずつのグループ2つに分かれます。しかし、何人でプレイしても楽しいことは変わりありません。1回のドラフトで8人以下、1つのゲームで5人以下のプレイヤーでプレイすることが推奨されますが、どの組み合わせがあなたのグループにとって最適なのかを試してみてください。

各プレイヤーは、20点のライフでゲームを始めます。多人数戦では、最初にマリガンした時にカードを6枚ではなく7枚引きます。ゲームでは無差別戦のルールを使用します。よって戦闘時には複数のプレイヤーあるいはプレインズウォーカーを攻撃することができます。この場合、各防御プレイヤーはターン順にブロックします。プレイは時計回りに進行し、他のすべてのプレイヤーを退場させれば、あなたの勝利です!

ドラフト能力

コンスピラシーではこれまでのマジックにはなかった要素が登場します。ドラフトそのものに影響を及ぼす能力を持つカードです。


ドラフト能力を持つカードには様々な種類の効果がありますので、それぞれの内容をよく読んで、何をするべきなのかを理解するようにしましょう。ドラフト能力を使用する際には、はっきりと宣言して、他のプレイヤーに、何が起こっているのかが分かるようにしましょう。ドラフト中はスタックやターン順、優先権などはありません。2人以上のプレイヤーが同時にドラフト能力を使用したい場合は、それらは無作為の順番で使用されます。ドラフト中は、すべてのプレイヤーが同時にドラフトしてブースターパックを渡すように徹底したほうがいいかもしれません。つまり、ある特定のプレイヤーの場所にブースターパックが「溜まる」ような状況が発生することは避けるべきです。

ある能力がカードを表向きにしてドラフトするよう指示した場合、すでにドラフトした裏向きのカードの束の隣に表向きの状態でそのカードをあなたの前に置きます。そのカードはあなたが再び裏向きにする(カードがそれを行うタイミングを指示します)、あるいは別の場所に行く(たとえば、再びブースターパックに戻されるなど)までは表向きの状態で置かれます。ある能力があなたにドラフトしたカードを公開するよう指示した場合、ドラフトしたカードを他のプレイヤーに見せます。さらに、そのカードには追加で指示がある場合もあります。多くのカードでは、何らかの情報(たとえば、数字やカード名やプレイヤーの名前など)をメモしておくよう指示があります。このため、手元に筆記用具とメモ用紙を用意しておきましょう。ここでメモした情報はゲーム中で使用されます。

策略・カード

コンスピラシー』では「コンスピラシー・ドラフト」でプレイする際に使用する「策略・カード」が登場します。今のでご理解いただけたでしょうか?素晴らしい。策略・カードをドラフトした際には、それがどのように作用するのか知っておく必要があるでしょう。では、1つ例にとって見てみましょう:


ここで、マナ・コストが無いことに気付くかもしれません。それは、策略・カードは唱えられるものではないからです。また、デッキに加えられることもありません。策略・カードは(統率者戦における統率者と同様に)ゲーム開始時は統率領域に置かれます。プレイヤーはゲーム開始時に、それまでドラフトしたすべての策略・カードを統率領域に置くことができます。それらはデッキ枚数にはカウントされませんので、それらを除いた最小40枚のデッキを構築する必要があります。

策略・カードの能力は統率領域から発揮されます。それらの能力は、ゲームに奇抜な方法で影響を与えることがあります。たとえば、《権力行使》があれば、開始プレイヤーを決めるのにサイコロをふる必要がなくなります。なぜなら、あなたが開始プレイヤーになるからです。そして、それはあなたにとって都合が良いはずです。というのも、多人数戦では開始プレイヤーは最初のドロー・ステップを飛ばすことが無いからです。

秘策

策略・カードのなかには「秘策」と呼ばれる能力を持つものもあります。


これらの策略・カードには、ゲーム開始前にあるカード名を秘密裏にメモしておくよう指示があります。これを行う一番簡単な方法としては、そのカード名を紙片にメモして、裏向きに置いた策略・カードと一緒に置いておくのがいいでしょう。できれば、複数ドラフトしたカードの名前をメモしておくようにすればいいでしょう。ゲーム中にあなたが優先権を持っている時に、いつでもその策略・カードを表向きにして事前に選んだカード名とその名前を持つカードに対してその策略・カードが付与するボーナスを公開することができます。あなたのクリーチャーたちが、実は速攻や他の秘密の能力を持っていたと知った時、対戦相手たちはさぞかし驚愕するでしょう。

廃位

王座を目指すには、まずはすでにそこにいるプレイヤーを排除する必要があります。


廃位は、廃位の能力を持つクリーチャーが、最多あるいは最多と同点のライフを持つプレイヤーを攻撃した際にその効果が誘発します。能力の解決時に、そのクリーチャーの上に+1/ +1カウンターを1個置きます。これはブロック・クリーチャーが宣言される前に行われます。そして一度能力が誘発すれば、他のプレイヤーのライフ総量がどのようになろうと関係なくなります。能力の解決時に防御プレイヤーが最多のライフを持っていなくなっていた場合でも、そのクリーチャーは+1/+1カウンターを得ることができます。ただし、廃位はそれを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合は誘発しないことに気を付けてください。目指すは王冠であり、その助言者たちではないのです。あなたが最多のライフを持っている場合は、あなたのクリーチャーの廃位能力は誘発しませんが、そのような状況を回避するための手段を用意しておくのも一つの手です。

議決

新しい議決能力は、次に何が起こるかをテーブル上で決めさせます。


それぞれの議決能力は、プレイヤーに投票するよう指示します。あなたから始まり、各プレイヤーはターン順でそれぞれが投じる票を宣言します。全員投票しなければなりません。投票の棄権は認められません!また《真価の宗匠》の「恩寵」と「糾弾」のように、2つの効果から選ぶ場合もあります。クリーチャーや色やその他様々なものを対象に投票するよう指示するカードもあります。全員が投票した後に、その結果を集計して次に何が起こるかが決定されます。一度投票が開始したら、プレイヤーは他に何もすることができません。つまり、あなたは唱えられた《真価の宗匠》に対して対応することはできますが、その解決が始まったら、呪文を唱えたり能力を起動することで投票を妨害することはできません。

全員が1票を投じることができます。平等ですね?まあ、不満があるのはわからないでもありません。


あなたが複数の票を持った場合、通常投票する時にそれらをまとめて投じます。注釈文にもありますように、それらの票を複数の選択に分けて投じることも、一つの選択にまとめて投じることもできます。《敵対の大天使》のカードのように、プレイヤーに選択をさせるカードがこれまでに登場しましたが、それらには「投票」という文言は使用されませんでした。《ブレイゴの名代》はその能力の文中に「投票」という文言が使用されていた場合のみ適用されることに気を付けてください(つまり、今のところはそれは議決能力にのみということになります)。

協議

戦いの真っ最中であっても、時には膝を突き合わせて話し合うことで得られるものがある場合もあります。また、敵を困惑させる効果も期待できます。


協議能力は、各プレイヤーにライブラリーの一番上のカードを公開するよう指示します。その後、これにより公開された土地でないカードの枚数によって追加で効果が発生します。最後に、各プレイヤーはそのカードを引きます(先ほど公開されたカードです)。議決能力と同様に、あなたは協議能力に対応することはできますが、その解決が始まったら、それが解決するまで誰も何もすることはできません。

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