プロツアー『ニクスへの旅』調整編

更新日 Making Magic on 2014年 6月 4日

By 中村 修平

 前回、プロプレイヤーの「嵐に備えたがる習性」なんてことを書いていたら、早速グランプリ・ミネアポリスで遭遇してしまいました。
 バイ明け2連勝後に3連敗で初日落ち。
 思い返して勝てる要素が無い…いや既にマリガンしている手札を更にマリガンするかどうかくらいの判断はあったかもしれませんが、それはもう全然ゲームになる気配がない崩れっぷりでした。

 ということでそもそもあまりやる気の無かったグランプリはこれだけに留めて、本番であるプロツアーです。

プロツアーへのデッキ構築

 プロツアーに持っていくデッキを作るというのは非常に骨が折れる作業です。

 ただ自分が考える最も強そうなデッキを組み上げれば良いというだけではなく、プロツアー参加者が持ち込んでくるであろうデッキ、実際に自分の対面に座るプレイヤーがどういうデッキを持ってくるかを想定し、それに勝てるようなデッキを持ち込まなければならないからです。

 プロツアーに持ち込まれるデッキ全てを研究して、その上でそれらに勝てるデッキ、勝ち方をプロツアー前には既に検討済みである。
 こういった状態にまでもっていければ理想ですね。

 とはいっても、全てのデッキを研究というのはいくら時間が取れる我々専業マジックプレイヤーにも無理な話です。
 コンリー・ウッズや八十岡翔太が使ってきそうなデッキというのを想定することは、時間をかければおそらく可能かもしれませんが、プロツアー参加者は400人弱もいるものです。
 たった1人の参加者のためだけに何日もかける、しかもその想定が合っているかどうかは別問題である、ではお話になりません。
 そういう芸当が使えるのは、それこそ世界選手権だけでしょうね。

 ではどうするかというと、
 もっとざっくりと、プロツアーで持ち込まれるデッキ達をパーセンテージを考えるのです。

「このデッキは全体の何%」「あのデッキはこれくらい」「そのデッキはニッチすぎるので切っても良いだろう」などなど…
 プロツアーに現れるであろうデッキのほとんどを開発、対戦した上で、予測される使用率上位デッキに対して戦えるデッキを選択。その戦い方を予め研究していく。

 これが調整合宿で行われている概要です。

調整初期、ベガス前半

 環境を理解するために、まず必要なのは寄る辺となるものを見つけることから。

 ブロック構築の場合は、マジックオンライン上で開催されている、新セット『ニクスへの旅』「投入前の」ブロック構築の大会結果からスタートするというのは、どの調整グループでも同じでしょう。

 このプレ環境を支配していたのは白黒緑リアニメーター、黒単ビートダウンの2つ。
 それに続くのが赤単ビートダウンとエスパーコントロール。
 そしてナヤカラーのランプ=マナ加速から高コストのカードを連打するデッキでした。

 これらのデッキに新カードを投入するのが第一歩です。

 ちょうど当時の記録用の走り書きがあったので、それをそのまま載せてみます。

リア二メーター
払拭の光》などが入るが
環境が高速化した事により相対的に大幅弱体化
これまでの環境に適応しているデッキなので速度が足りない。

ビートダウン
概ね強化
黒単、前環境からで更に補強
赤単、前環境からで補強
白単、補強、ただし《船団の出航》は噛みあうようで噛みあわない。
青単、これまではカード不足から純粋に組めなかったが、ようやくカード枚数的に組めるようになる。

コントロール
何を持ってカードアドバンテージを稼ぎ戦場をコントロールするか
各色プレインズウォーカー、緑なら《クルフィックスの狩猟者》、青なら実質ドローの《予知するスフィンクス》。

環境の2大全体除去を使う
悲哀まみれ》と《神々の憤怒

2色であるなら
青黒、もしかして青赤?(試しておらず)

これらを占術土地のサポートで3色にまとめる。
代表的なのはエスパー。

しかしこれまでのコントロールと比べて
引きましが無い、タップイン土地が多い
カウンターが撃てない、

かなり苦しいデッキ。

現状でビートダウンが優勢ではないか?

 スタンダードでは存在するのにこれまでカード不足から組めなかった青単がここでは新顔。

戦場の秘術師
難局

 とは言っても大分無理をして作っている感は否めません。
 ただというマナコストだからという理由で《精神奪い》が入っていたり、ここには《戦場の秘術師》+《難局》という代替案が投入されて、しかもなかなかに強かったのですが、代わりに《海の神、タッサ》が顕現しづらくなってデッキの枚数を減らさなければならないという、デッキそのものを否定するようなことになったりと紆余曲折を経て結局廃案に。
 ですが合宿初期で一番手をかけられていたデッキでした。

 それとニクスから加わった新キーワード能力「星座」を活かした黒緑or黒緑白のエンチャントレスデッキ。
 キブラー が延々と組み換えを繰り返していましたが、《森の女人像》+《クルフィックスの狩猟者》パッケージに、《開花の幻霊》と《破滅喚起の巨人》を組み合わせるデッキ。

クルフィックスの狩猟者
開花の幻霊

 《豊穣の泉》や《脳蛆》、《クルフィックスの預言者》でのドローが繋がる動きができ、可能性を感じさせるものがありました。

 ベガス到着から週末のみ参加のルイス パット 、キブラー、ポール がいたあたりでは前環境からの引き継ぎデッキと新デッキの試行錯誤、スクラップ&ビルドの繰り返しといったいつもの光景が繰り広げられつつ、ルイスパパが日曜日にみんなの分の肉を焼いてくれたのを貪るなどなど。

調整中期、ベガス後半

 平日に仕事がある面々、そして「ヒューイ」ウィリアム・ジェンセン がパンテオン(チーム「ChannelFireball: Pantheon」)調整のためにアトランタへと去って、残ったのはジョシュ オチョア パウロ シャハーラ イーフロウ と今回は権利がないブロック・パーカー、ちょくちょく顔を出すけどたぶん行かないっぽいディビッド・ウィリアムズ。

 ギリギリ8人と人数的にドラフトが成立しづらくなり、自然と構築の方にウェイトが大きくなっていきます。

 再び抜粋します。

2色ビートダウン

一応は《マナの合流点》のお陰で色が足せるが、環境最速クラスでないとデメリットが厳しすぎて運用が出来ない。
結局単色の方が多いのでは無いか?

リアニメーターからの着想で黒緑白コントロール

黒緑星座、《開花の幻霊》と黒巨人の組み合わせではどうか?
廻った時のやってやるぞ感は凄いがそんなに上手く廻らない。

クルフィックスの狩猟者》パッケージは強い
ただの黒緑白コントロール?

太陽の勇者、エルズペス

は強い、最強。
でも使うデッキがあまり良くない。

サイドボード用のカードがないような気がする

 このあたりから徐々に環境の基軸となるカード達が見えてきました。

 1つは前環境でもあった《森の女人像》+《クルフィックスの狩猟者》パッケージ。

森の女人像
クルフィックスの狩猟者

 占術土地のサポートもあり、単体での狩猟者の強さは際立っていますが、女人像によって更に補強されています。
 ビートダウンに対してはある程度壁としての信頼性があり、コントロールに対しては序盤のマナ加速、マナ補正に使える。
 3色以上のデッキであれば、このパッケージを使わなければ成り立たないと言っても過言ではないくらいです。

 もう1つは、走り書きにはありませんが黒の除去です。
 これまでも《胆汁病》、《英雄の破滅》、《金箔付け》と環境で圧倒的な優位性を持っていた黒ですが、《信者の沈黙》は《予知するスフィンクス》を除くほぼ全てのクリーチャーと、おまけに授与に対してまでも効果的という、化け物じみた性能のカードでした。

信者の沈黙

 日曜日にナヤ・ランプを作ったルイスが《信者の沈黙》4枚のデッキとテストプレイして、
「これ以上、ナヤはやる必要ないわ」
 と諦めてしまったくらいです。
 まあ、後から考えるともう少しナヤを調整しても良かったのではないかとも思いますがこれは蛇足ですね。

 この2枚を軸にしてそれを出し抜くデッキを考えるのが調整中期の主な作業です。
 2色にする価値のあるビートダウンを片っ端から試してみたり、《クルフィックスの狩猟者》パッケージから色の組み合わせを変更してみたり、はたまた違う軸のデッキを構築したり。

 ここで頭角を現してきたのはそれぞれ別軸の3つのデッキタイプです。

●青白英雄

 マジックオンライン上のデッキリストから、私が何気なく『ニクスへの旅』のカードを追加して廻してみたのですが、とにかく速い。

 廻った時の感覚はモダンの親和のような流れです。
 《層雲歩み》と《タッサの試練》が引き増し、《液態化》が擬似引き増しとして作用するので、連発して対処を迫られる複数のクリーチャーを作り出すか、《神々の思し召し》で弾く。
 ビートダウンに対しては《ヘリオッドの試練》でライフの優位に立てます。
 環境で間違いなく最速なので《マナの合流点》が有効に機能できるのも良いです。

イロアスの英雄
層雲歩み

 成り行きから私が担当していたのですが、これまでに制作されたビートダウンデッキをほぼ駆逐、コントロールデッキに対しても黒が入っていない相手に対してはかなりの有利が付く。
 このタイプのデッキはサイドボード後に厳しい戦いを迫られることを踏まえる必要がありますが、メイン戦のスコアを考えると調整する価値が充分にありそうでした。

青白英雄(最初期バージョン)

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 そこから派生形として生まれたのが赤白英雄です。

 ヨーロッパのグランプリに参戦してから合流予定のカースティン ジュザ が開発したデッキ。
 《予言の炎語り》を使えるのはかなり強いのですが、青白英雄が持つ「引き増しの繋がり」と「ブロックの難しさ」というメリットには代えがたい印象。
 ただし赤がメインカラーになったことで、サイドボード戦で青白英雄とは違った戦い方ができそうな期待があったので、引き続き候補としては残りました。

赤白英雄

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予言の炎語り

ラプターの青黒神啓デッキ

 ラプター、ことジョシュ・アター=レイトンが青単の次に開発したデッキ。
 従来であれば1セットのみなのに、何故か『ニクスへの旅』にもあるキーワード能力「神啓」をフィーチャーしたギミック感溢れるデッキです。

 鍵となるのは《欺瞞の信奉者》で、このカードから状況によって最も必要な1マナ域、あるいは2マナ域、場合によっては3マナ域をライブラリーから探してくるというのがデッキの強み。

欺瞞の信奉者

 個々のカードパワーは低いものの、気がつけば擬似ロック状態になっており抜け出せそうで抜け出せずに勝ててしまっているという状況になる、なんとも不思議なデッキです。

 前述の「対戦相手として座っている可能性」は少なそうでそれがチャンスに、つまり相手にとっては戦い難く、こちらにとって戦いやすいというメリットが発揮できそうなデッキです。

青黒神啓(抜粋)

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青黒緑

 環境の強いカードを良い所取りした欲張りデッキ。

 もともとは青緑白のバントカラーコントロールでしたがビートダウンに対してあまりに分が悪く、《クルフィックスの狩猟者》パッケージをそのままに他に良い組み合わせでないものかとして出てきたのが黒の除去、《思考囲い》、そして《悪夢の織り手、アショク》でした。

 《悪夢の織り手、アショク》は環境に君臨する《クルフィックスの狩猟者》への強力なアンチテーゼとなります。

悪夢の織り手、アショク

 狩猟者のおかげで常にライブラリーの上が公開されているため、それが邪魔であればアショクで掃除してやり、邪魔でなければそのまま放置すれば良いのです。
 もちろん早々と対戦相手の《クルフィックスの狩猟者》を奪ったり、《世界を喰らう者、ポルクラノス》のような怪物、《予知するスフィンクス》にするのも良いでしょう。

 そしてそれをサポートする除去。
 軽いところを《思考囲い》で誤魔化しているため立ち遅れてしまう時はあるものの、勝率という点では群を抜いていると言ってよく、ほとんどのデッキに対して勝ち越せる。また苦手な自分よりも遅いデッキに対してもそこまで絶望的な勝負にはならない、という点が評価できます。

青黒緑(初期バージョン)

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 調整用のデッキから本戦に持ち込んでも良さそうと思えたのはこの3つ+α。

 当時の課題としては、赤系のデッキ、《神々の憤怒》を使ったデッキで良い印象があるものが作れなかったのと、あまり意義のあるサイドボードらしきカードが無さそうだなという認識だったことを覚えています。

 ちょうど前回の原稿を書いている頃はこのような感じでしたね。

調整後期、アトランタ

 ベガスを発つまでに用意できたのはこれらの3候補。
 ここから戦前での予想デッキ分布をもとにサイドボード戦を行い、本命デッキへと絞り込みます。
 私の予想は以下のようなものでした。

ビートダウン系黒系ビートダウン15%
英雄系ビートダウン15%
赤系ビートダウン10%
コントロール系黒緑系コントロール20%(リアニメーター、星座を含む)
エスパー、青黒15%
赤緑系コントロール10%
その他15%

 単に強化されているだけではなく、手札破壊、除去重視、中速へもシフトと選択の幅すらある黒単ビートダウンが環境で最も目にかかることになるアベレージデッキ。
 英雄デッキはメインボードの強さからその黒単と同じくらいの人数が使用し、その他は多くても10%程度。
 ただし黒緑系コントロールというように系統でまとめると黒単より多いアーキタイプは存在し、最大勢力は《森の女人像》+《クルフィックスの狩猟者》パッケージである。

 これを念頭において調整を進めた結果、予想通りというか真っ先に脱落したのは青白英雄です。

 この環境のもう1つの特徴としては、ろくなサイドボードがないというのは大きな問題でした。
 特にマジックオンラインからのリストは酷く、追加の除去と追加のエンチャント破壊、何に対して入れれば良いのか本当に解らないぼんやりとしたカードの群れが並んでいるだけといったものだらけなのです。

 ところが青白英雄はそんなぼんやりとしたサイドボードを相手にすら苦戦を強いられてしまいます。

 あまり除去の枚数にスロットを割きたくないメインボード戦と違い、除去の連打が可能なくらいの弾数を追加できるサイドボード後では、青白英雄は相当な苦戦を強いられてしまいます。
 特に黒系デッキとの相性は最悪で、《白鳥の歌》、《アジャニの存在》等で除去を弾こうにも、「歌を構えているところに《荒ぶる波濤、キオーラ》」「存在を構えているところに《信者の沈黙》」など打たれてしまうと目もあてられません。

アジャニの存在
信者の沈黙

「呪禁なし呪禁デッキ」

 とは私の命名ですが、除去を構えている相手にオーラ戦略というのはそもそも不利以外の何者でもないのはベガスにいる頃から解っていたことでした。
 アトランタ滞在中はそれに対するメタ戦略として、クリーチャーサイドボードとして《オレスコスの王、ブリマーズ》や《予知するスフィンクス》を入れるというアプローチを試してみましたが、結果は期待には添えないもの。
 クリーチャーを増量してオーラを減らすというコンセプトをするには、デッキが中途半端になるだけでなんら前進が見られませんでした。

 これは白赤英雄についても同じ、ジュザとカースティンも赤白には音を上げてしまい、この方向は捨てざるを得ませんでした。
 環境のクリーチャーは、小さかろうが大きかろうが《英雄の破滅》と《信者の沈黙》の前には屠られるしかないのです。

 先ほどの予想分布では、50%のプレイヤーが何かしらで黒いカードを使ってくるのです。
 5割以上で不利な戦いとなるのなら、残念ながら英雄の道は諦めざるを得ません。

 一方でラプターも自作の青黒神啓デッキを諦め青黒緑にシフトしていました。
 曰く、ただ単純に青緑黒の方が強い。とのこと。

 それどころか、《倒れた者からの力》というベガス中には気が付かなかったカードで星座デッキというコンセプトに再び火を灯していたキブラーですら、諦めて青緑黒を使うようです。

青緑黒(後期型)

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 チャネル内ではめったにない、全員同じデッキを使いそうな情勢。

 総勢10名を超える大所帯で、キブラーやパット・コックスのようなビートダウンユーザーまでが青緑黒を選択するとなれば、私としてはいささか消極的ですがやはり選択肢は絞られました。
 この後、実はビートダウン党のカースティンとジュザも加わって、晴れて全員青緑黒に。

 ここからは専らサイドボード戦用の調整に充てられます。
 メインボードの《思考囲い》、《解消》と《悪夢の織り手、アショク》の何枚かは対ビートダウンにはサイドアウトしたいので、7枚ほどはビートダウン向けサイドボードに。
 《胆汁病》、《霊気のほころび》、《信者の沈黙》はコントロールには概ね抜くので、やはり7枚ほどをコントロール向けのサイドボードへと振り向けるということは早々と決定しました。

 このデッキの長所の1つは、環境で珍しく豊富にサイドボードの選択肢が取れることです。

闇の裏切り
骨読み

 先ほど「黒にだけはデッキの幅を選べる余裕がある」と書きましたが、メインボードで取らなかった違う系統の戦略をサイドボードに置くことで、例えば黒単ビートダウンがサイドボード後に除去を全て手札破壊に入れ替えるといった具合に、そのまま有力なサイドボードへと転用することができます。

 これは『テーロス』ブロックでは黒を使っているデッキだけに許された特権であり、ましてや多色コントロールであるこのデッキならば、ただの黒単よりさらに幅を持ったサイドボードを取ることが可能なのです。

 サイドボードらしいサイドボードを探すのに手間取っていたこれまでと違い、青緑黒の調整に入ってからはサイドボードの空きスロットを埋めるのでは無く、候補から15枚に、もっと具体的に言うならば対コントロール用の7~8枚のカードを選別するための討議に費やされることになりました。

 ビートダウンに対しては充分すぎるくらいに勝率を確保できるのですが、課題は自分より遅いデッキ。
 調整初期に遅すぎるとして切られたリアニメーターや、マナ基盤が弱すぎて普通には回せないエスパーデッキに対しては、1周廻って相性が悪くなってしまっているからです。

 特にエスパーに対してはかなりの相性の悪さが浮き出ており、そもそも重点的に対策を施すかどうか、というラインで話し合いが持たれました。
 その中で私が選択したのは「ちょっとは意識するけどだいたい無視」シフト。
 ちなみにジュザやカースティンの完全無視シフトになると、同系に強い《霧裂きのハイドラ》が3枚となります。

中村 修平

Download Arena Decklist

 と、比較的順調にデッキリスト構成は決まっていったのですが、
 同時にバレンシアの二の舞いにならないかという不安が胸中にもありました。

 たしかにスコア的に抜きん出ている、思った以上に負けないデッキではあるのですが、負けてしまう時のあまりに酷い負け方…「占術土地を3ターン連続で置き続けて、初動は4ターン目にすぐ壊れるアショクから」みたいなゲームをしてしまうと、
「現在のメインボードでは早いデッキに対して遅すぎ、遅いデッキには早いデッキ用のカードが腐って負けてしまうのではないか?」
 特に前回のプロツアーではそれで失敗しているだけに、その疑念は拭えないままの当日朝でした。

 後付けで感想を言うならば、
 土地を少し多めにして、メインの《胆汁病》はパンテオンの構成のように割りきって《悲哀まみれ》にした方が良かったのではないかと思います。

 さて、ここからはプロツアーです。

(後編は明日、6月5日掲載予定です)


脚注:(プロツアー・プレイヤーズ・クラブ・レベルは2014年5月22日現在、世界ランキングは2014年5月29日現在)

ブライアン・キブラー/Brian Kibler
プラチナ・プロ、プロツアー殿堂顕彰者 (戻る)

ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargas
プラチナ・プロ、プロツアー殿堂顕彰者、チーム・チャネル・ファイアーボール・リーダー (戻る)

パット・コックス/Patrick Cox
ゴールド・プロ、プロツアー・名古屋2011トップ8 (戻る)

ポール・リーツェル/Paul Rietzl
世界ランキング9位、プラチナ・プロ、プロツアー・アムステルダム2011優勝 (戻る)

ウィリアム・ジェンセン/William Jensen
プロツアー殿堂顕彰者、愛称は「ヒューイ」 (戻る)

ジョシュ・アター=レイトン/Josh Utter-Leyton
世界ランキング4位、プラチナ・プロ、2013年プレイヤー・オブ・ザ・イヤー (戻る)

デイヴィッド・オチョア/David Ochoa
プラチナ・プロ、チャネル・食の伝道師 (戻る)

パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosa
プロツアー殿堂顕彰者、プロツアー・サンファン2010優勝 (戻る)

シャハーラ・シェンハー/Shahar Shenhar
世界ランキング13位、プラチナ・プロ、現世界王者 (戻る)

エリック・フローリッヒ/Eric Froehlich
世界ランキング16位、プラチナ・プロ、ポーカーの世界でも著名 (戻る)

フランク・カースティン/Frank Karsten
プロツアー殿堂顕彰者、世界選手権2005(日本開催)トップ4 (戻る)

マーティン・ジュザ/Martin Juza
プラチナ・プロ、2011年グランプリ・広島優勝、日本の牛丼とカルピスをこよなく愛する (戻る)

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