迷路にめろめろ その1

更新日 Making Magic on 2013年 4月 17日

By Mark Rosewater

Working in R&D since '95, Mark became Magic head designer in '03. His hobbies: spending time with family, writing about Magic in all mediums, and creating short bios.

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 ドラゴンの迷路プレビュー第1週にようこそ。今日はラヴニカへの回帰・ブロックの第3セット、最終セットについて話していくことになる。わずかな空間に大量のものが詰め込まれているので、今日はドラゴンの迷路のデザイン・チームが直面した大問題のいくつかについて、それからその解決法について語っていこう。準備はいいかね? では始めよう。

    迷宮走者(と、そのチーム)

 デザインの話を始める前に、最初にデザイン・チームを紹介するのがいつものパターンだ。

アレクシス・ヤンソン/Alexis Janson(リーダー)

 原初、まだ開発部が存在しなかったころ、マジックは外部のフリーランサーによってデザインされていた。ウェザーライトやテンペストから(先に発売されたのはウェザーライトだが、先にデザインを始めたのはテンペストだった)、デザインは社内で行われるようになった。それ以来、全てのセットのデザインは開発部の一員がリーダーを務めてきた。ほとんどの場合は、リーダーはフルタイムのマジック担当者であったが、稀に開発部内の他チームからリーダーを招くこともあった。その一例が、ブライアン・ティンスマン/Brian Tinsmanである。彼はいくつものセットでリーダーを務めたが、新たなビジネスのデザインが本業であった。この話をしているのは、アレクシスがウェザーライト以来となるあることをしたからである。彼女は、開発部員でないのに、マジックのセットでデザイン・リーダーを務めたのだ。

 アレクシスの来歴を知らない諸君のために言うと、彼女が初めてウィザーズ・オブ・ザ・コーストの一員となったのは、第1回のグレート・デザイナー・サーチ(リンク先は英語)に優勝したことによるデザイン・インターンとしてだった。このインターンの結果、彼女はデジタル・プロダクトの雛形作りという職を得ることになる。その後、彼女はマジック・オンラインのデベロッパーとなり、新カードのプログラム担当となり、やがてはマジック・オンラインの新クライアント(リンク先は英語)のリード・デベロッパーとなったのだった。

 その間に、アレクシスはいくつものマジックのデザイン・チームで一員となっていた。イーヴンタイド、アラーラの断片、アラーラ再誕、ミラディンの傷跡、ラヴニカへの回帰、そしてついに彼女自身がセットのリーダーを務めることになった。それがこのドラゴンの迷路である。これから見ればわかるとおり、ドラゴンの迷路はこのブロックでも一番難しいデザインだったが、アレクシスはその難題をやりとげたのだ。


ダン・エモンズ/Dan Emmons

 ダンはマジック・デザイン・チームの新人である。マジック・デザイン・チームというのは、マジックのデザインを本業としているメンバーのことだ(ダン、イーサン・フライシャー/Ethan Fleischer、マーク・ゴットリーブ/Mark Gottlieb、ショーン・メイン/Shawn Main、ケン・ネーグル/Ken Nagle、私)。ドラゴンの迷路のデザインを手がけた時点では、まだそうではなかった。ダンはグレート・デザイナー・サーチ2(リンク先は英語)に深く関わっていた。最終選考にこそ残れなかったが(101人には残っていた)、全ての受験者の中で熱心にカードを作っていた一握りのデザイナーとして名前が挙げられたのだ。

 ダンはゲーム・サポート(いわゆるカスタマーサービス)という職を得て、そして入社1週目にいつかはマジックのデザインがしたいと私のところに言いに来たのだ。私は、彼についての良い情報をGDS2で彼と一緒に働いたイーサンとショーンから聞いていたので、「穴埋めチーム」、つまりデベロップが作った穴を埋めるためにカードを作りたいときに使う内部チームの名簿に入れておくと答えたのだった。

 ダンは穴埋めチームの一員として見事な働きを見せ、そしてドラゴンの迷路ではついにデザイン・チームの一員となった。今、ダンがマジック・デザイナーの一員として位置づけられているのは、彼がドラゴンの迷路でいい働きをしたからだということはわかるだろう。


アーロン・フォーサイス/Aaron Forsythe

 マジック開発部のディレクターであることには様々な特典がある。一方、問題点の1つに、デザイン・チームやデベロップ・チームに入る時間が取れないということがある。アーロンは毎年わずかな時間を捻出するようにしており、今年彼が選んだセットはドラゴンの迷路だった。

 アーロンについてはそう目新しい話はない。彼についての話は何度も何度も話してきたし、デザインへの寄与もそうだ(彼のデベロップや全体のマネジメントについては私は触れてすらいない)。いつも通り、アーロンは素晴らしい仕事をした。




エリック・ラウアー/Erik Lauer

 我々はいつも、中核デベロッパー1人をデザイン・チームに招いている。ドラゴンの迷路ではエリックがその役目を務めた。エリックはデザイン(やデベロップ)に独特の視点をもたらしてくれる、有為な人材である。彼は他の誰も思いつかないような質問をし、他の誰も思いつかないような解決策を見いだすのだ。ドラゴンの迷路は解かなければならない問題が山積していたセットだったので、エリックは本当に役に立った。




ショーン・メイン/Shawn Main

 ショーンは、グレート・デザイナー・サーチ2の準優勝者として開発部の一員となった。彼はデザイン・インターンを勝ち取ることはできなかったが、彼のインタビューは人々の心を動かし、彼は開発部内の、デジタル・チーム(マジック・オンラインやデュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズの担当)のインターンとなった。ドラゴンの迷路は、彼が初めてデザイン・チーム入りするエキスパート・エキスパンションである(ショーンはギルド門侵犯でもデザイン・チームとして名を連ねているが、これは彼が大隊と強請をデザインしたことによるものであり、実際にデザイン・チームの一員だったわけではない)。このドラゴンの迷路のデザインをした時点では、彼はまだインターンだったと思う。ダンと同じく、ショーンも今はデザイナーであり、その事実が彼のドラゴンの迷路への貢献を物語っていると言えよう。




マーク・ローズウォーター/Mark Rosewater

 それから私。最近、私は全てのエキスパート・エキスパンションに関わっている。私のこのチームでの大目標は、初めてのリード・デザイナーとなるアレクシスの手伝いをすることだった。アレクシスをプールに投げ込んだのだとすれば、私の役目はライフセーバーということになるだろうか。



    迷路の作成

 ドラゴンの迷路のデザイン初日のやるべきことを理解するために、最初にこのセットにどうたどり着いたかについて説明しよう。この話については、ラヴニカへの回帰のプレビュー第1週に詳しく書いてあるので、興味がある諸君はそちらを読んでくれたまえ。

〈迷路の終わり〉 アート:Cliff Childs

 ブライアン・ティンスマンが、ラヴニカへの回帰・ブロックで6/4/10にギルドを分けるというアイデアを出してきた。当時、大型/小型/小型のブロックになる予定だったのを覚えておいて欲しい。我々は数回のプレイテストを行い、今日の大型セットでは6つのギルドを扱うのは量が多すぎるというのがわかった(旧ラヴニカ・ブロック当時の秋セットはもう少し大きかったのだ)。私は、2つ目のセットも大型セットにして、5/5/10というモデルにしたらどうかと考えた。誰もがそれをエキサイティングだと考えたので、そのモデルで行くことにしたのだった。

 ここからが語っていない話だ。私は、5つのギルドでも今日の大型セットには多すぎるのではないかと少々疑念を抱いていたので、アーロンに言われて数週間かけてブロック全体の計画を見直し、基本デザインがきちんと働くか確認することになった。そして私はアーロンに、厳しいが可能だろう、と答えたのだ(ちなみに、後には、ラヴニカへの回帰やギルド門侵犯を少しだけ大きくして、そして少しの余地を与えることになる)。

 より大きな心配ごとは、第3セットにあった。それについてこれから話していこう。

#1: ギルドの問題

 5/5/10計画のポイントは、各ギルドにもう一度カードを手に入れられる機会を与えることだ。つまり、全てのギルドがこのセットには存在しなければならない。小型セットなので、156枚しか枠は存在しない。そして、その中の11枚は土地なのだ(ギルド門10枚、神話レア土地)。ここで「ショックランド」はイラストもエキスパンション・シンボルもそのままのラヴニカへの回帰やギルド門侵犯のカードなので例外とする。つまり、10個のギルドで145枚。ギルドあたり14.5枚。充分とは言えない。

#2: メカニズム数の問題

 通常、秋の大型セットには4〜5個のメカニズムが存在する。冬の小型セットではそのほとんどを残し、1つか2つ新しいものを追加する。春の小型セットでは、1つか2つを追加するが、1つか2つを取り除く(あるいは、出る頻度を落とすために高レアリティのカード1枚か2枚だけにする)。つまり、小型セットには通常7つまでしかメカニズムが存在しないものなのだ。

 ラヴニカへの回帰・ブロックはギルドがテーマである。どのギルドにもキーワードが存在する。つまり、それら全てのキーワードが第3セットに存在することが期待されている。10個だ。上記の上限をはるかに超えている。

#3: 新規性の問題

 このセットは、10個のギルドと10個のキーワードを満載することになる。大型セットに5つを入れるのも問題だったのに、10個を小型セットに入れるのだ。もしそれが問題でなかったとしても、他にも問題はあった。プレイヤーが新しいセットに触れるときは、新しいもの、特に新しいメカニズムを求めるものだ。既に10個ものメカニズムがあって一杯一杯なのに、さらに新しいものを入れるにはどうしたらいいのか?

#4: 独自性の問題

 新セットには新しいものが必要というだけでなく、セットの独自性というものが必要である。このエキスパンションが他のエキスパンションと違うのはどこか? そして、ブロック内の2つのセットの要素を使うので手一杯のこのセットにどうやって独自性を持たせれば良いのか?

#5: ドラフトの問題

 ラヴニカへの回帰は、それだけでドラフトした。ギルド門侵犯もそうだ。ドラゴンの迷路では、その両セットが戻ってきて、そして合わせてドラフトを行うことになる。ドラゴンの迷路はドラフトを成立させるつなぎの役割を果たさなければならない。(ラヴニカへの回帰、ギルド門侵犯でそれぞれ種を蒔いてはあった)。上記のすべてのことをこなすだけではなく、このセットにはドラフトを成立させるための道具を入れなければならなかったのだ。

#6: 新世界秩序

 それすべてに加えて、我々は、新世界秩序を守らなければならない(幸いなことに、新・新世界秩序ではない。まだ気付いていない諸君のために言っておくと、アレはエイプリルフールのジョークだったのだ)。

 上のすべてを満たすことは可能だったろうか? 正直なところ、私もわからなかった。私は楽観主義者なので、いつも通り、できると思ったが、ドラゴンの迷路はこのブロックで一番難易度の高いセットだとアーロンに主張した。アーロンも同意したので、我々はこのデザインを特に早く始めることにした。そして、その判断に基づいて、アーロンもセットに参加することになったのだ。

アート:Mathias Kollros

 これらの問題にどう取り組んだのか? これから説明しよう。

#1: ギルドの問題

 我々が最初にしたことは、「顧客の予想は何だろうか」という自問だった。ドラゴンの迷路は各ギルドに新しいおもちゃを与えるものになるはずだ。我々は、そのおもちゃをプレイヤーが予想し、望んでいるものにするか、それともプレイヤーの予想を裏切り、でも気に入るものにするかしなければならなかった。

 予想されていたのは:

  • ギルドの勇者

 旧ラヴニカ・ブロックでは、各ギルドに2体ずつ、ギルドの指導者とギルドの勇者という伝説のクリーチャーがいた。ラヴニカへの回帰・ブロックにも各ギルド2体ずつの伝説のクリーチャーが必要だろうと考えた。旧ラヴニカ・ブロックの発売よりあとで、統率者戦フォーマットが出来、伝説のクリーチャーには新たな価値が見いだされていたのだ。特に多色の伝説のクリーチャーが求められていたので、2体より減らすということは考えていなかった。枚数的な問題で30体を置くことはできなかったので、3体という選択肢もなくなった。ギルド間で均一にする必要はあったのか? ギルドという構造から、全てのプレイヤーにある程度公平にしなければならなかったので、ギルドが何であれ構造自体は公正だと感じられる必要があったのだ。

 ドラゴンの迷路の分を考えて、ラヴニカへの回帰やギルド門侵犯にはギルドの指導者だけが入ることになった。ギルドの勇者はドラゴンの迷路に取っておくことになったのだ。ドラゴンの迷路にギルドの勇者が入ることはいいことだったが、新たな問題が持ち上がった。最初は、ギルドの勇者を伝説のクリーチャーらしく全て神話レアにしようと考えていたが、すぐに問題に直面した。

 イゼットのプレインズウォーカーでラヴニカを本拠とするラル・ザレックは、ドラゴンの迷路に入る予定になっていた。各セットには最低1人のプレインズウォーカーが入るものであり、彼は第1セットに入るよりも第3セットに入るほうがふさわしいと思われた(ギルド門侵犯にはイゼットがないのでここに入るのはあり得ない)。プレインズウォーカーは神話レアでなければならず、ギルドの勇者は10人いる。しかし、神話レアの枚数は全部で10枚である(〈迷路の終わり〉は11枚目の神話レアだが、これは土地シートにあるので関係ない)。最終的に、我々はギルドの勇者をレアにすることにした。

  • マナ安定化サイクル

 多色ブロックには、プレイヤーが必要とする多くの色マナを出せるようにするアーティファクトや土地が必要である。大抵はカード単体だが、多色ブロックではマナを出すためのサイクルがいくつか存在するものだ。ラヴニカへの回帰とギルド門侵犯にはそういうサイクルが3つずつ存在した。コモンのギルド門、アンコモンの魔鍵、レアのショックランドである。

 ドラゴンの迷路では、これに少なくとも1つサイクルを加えることが期待されていた。様々なことを試してみたが、最終的にはアンコモンのサイクルでおちつくことになった。このマナ安定化に関する様々な決定については、デザインと言うよりもデベロップの話なので、Latest Developmentに譲ることにしよう。

 もう一つ、土地スロットをギルド門に使うという決定もなされた。ストーリー上も重要であり、マナ安定化にも役立つからである。なぜこれが重要なのかは、来週語ることにしよう。ショックランドをレア土地に、〈迷路の終わり〉を神話レア土地に置くことで、土地枠は今までにない形でエキサイティングなものにすることができた。

  • ギルドの完成

 最後に挙げるべきは、いくぶん曖昧だが、デザイン・チームもデベロップ・チームも対処しなければならない問題だった。5/5/10モデルを使うことで、ドラゴンの迷路はギルドに必要なものを提供してくれるという期待を生み出したのだ。つまり、各ギルドに足りないものが何なのかを探すのに時間を費やす必要がでてきた。デベロップも後に同じことをするのだが、実際のデッキ構成を見て、足りないものが何なのかを見付けるのだ。

 上記それぞれを解決するための鍵は、我々の成果物を期待にそぐうようにする、ということだった。

シミックのギルド門》 アート:Svetlin Velinov

#2: メカニズム数の問題

 これは解決が難しい問題だった。10個のギルドのメカニズムに関する選択肢は、最初から我々にはなかった。入れなければならなかったのだ。10個すべてを入れなければならないか疑問に思ったが、すぐに各ギルドにはそれを望むプレイヤーがいるということに気がついた。一部のギルドにだけキーワードを与え、他のギルドに与えないということをどう擁護できようか?

 次に浮かんだアイデアは、キーワードをアンコモン以上でだけ使うというものだった。これによってリミテッドに存在するキーワードの数を減らすことができる。不幸にして、セットを組み上げてみると、各ギルドを輝かせるためにはギルドに割り振られたわずかな空間を最大限に使う必要があるとわかった。ギルドのキーワードを使うのは、単純なカードでギルドを輝かせるための方策なのだ。

 最終的に、鍵は多くのキーワード・カードを可能な限りエレガントな形にして低いレアリティに入れることだった。言ってしまえば、この問題の解決策は、我慢してプレイヤーがラヴニカへの回帰とギルド門侵犯で得た経験が理解を助けてくれることを信じるということになる。ただ祈るだけとも言う。

#3: 新規性の問題

 これは面白い話なので、来週の話題に取っておこう。

アート:Clint Cearly

#4: 独自性の問題

 この問題の解決策は、5/5/10モデルの採用だった。ドラゴンの迷路の独自性? 全てのメカニズムを再録していることだ。旧ラヴニカ・ブロックはよくできていたが、どのギルドも1度しか出ないことに苛立ちを覚えたプレイヤーがいたのも事実である。自分のギルドは1つのセットで出て、そして、それで終わりだ。必要なものはそこにしかないのだ。

 一言添えておこう。ラヴニカ・ブロックの次の夏に出たセットは、コールドスナップと言う。アイスエイジ・ブロックの「失われた」セットだ。このセットがどうあるべきだったか、いくつものアイデアを練った。マジックのクリエイティブ・ディレクターのブレイディ・ドマーマス/Brady Dommermuthは、10個のギルドすべての必要なものを詰め込んだ4つめのラヴニカ・ブロックのセットにしようと尽力したのだ。

 今回、我々はそのアイデアを採用し、ドラゴンの迷路は全てのギルドに何らかのおもちゃを与えるセットになることになった。

#5: ドラフトの問題

 この問題はブロックの計画によって部分的には解決されていた。5/5/10モデルでは、各ドラフト環境は独自のものになる。ラヴニカへの回帰、ギルド門侵犯はそれぞれ単体でドラフトされる。その後、ドラゴンの迷路が発売されると、この2つのセットは初めて組み合わせてドラフトされるのだ。デザイン・チーム、デベロップ・チームのためのワザは、それぞれが違う形でプレイされるようにする、ということだった。

 ドラゴンの迷路のドラフトを試してみて、我々は重要な違いは色の集中にあるべきだと理解した。ラヴニカへの回帰やギルド門侵犯では、3パック全てが同じ5つのギルドのものであり、プレイヤーは簡単に2色デッキを狙ってドラフトすることができる。3種類を組み合わせるとなると、2色デッキをドラフトするのは難しくなるが、3色デッキはより楽しいものになる。その主たる理由は、3色の組み合わせには3つのギルドが関わるからである。例えば、青黒赤ならディミーア、イゼット、ラクドスの3つの組み合わせである。ここで面白いのは、ブロックの構造上、3色の組み合わせならどれもラヴニカへの回帰とギルド門侵犯にまたがっているということだ(これは各色が各エキスパンションで2つのギルドにしか存在しないようにしていることの産物である)。

 ドラフトで3色がより巧く働くよう、我々は環境を遅くした。3色デッキは立ち上がりが遅いものであり、動くのには時間がかかるものだ。3色デッキを有効にするためには、環境を遅くしなければならなかったのだ。3つのドラフト環境の中でドラゴンの迷路をもっとも遅くするため、その対照として、先の2セットは多少速い環境になった。

 もう1つ、ドラゴンの迷路のデザインやデベロップではなくラヴニカへの回帰やギルド門侵犯のデザイン・デベロップで行われた重要なことがある。各セットに、他方のセットのカードと組み合わせたときに巧く働くカードを入れるということだ。そして、ドラゴンの迷路では、他のギルドとのシナジーを持つ新しいカードを作ったのだった。

#6: 新世界秩序

 この最後の問題には、一言でまとめられる答えは存在しない。複雑さのレベルが上がりすぎないようにするための細かな話の積み重ねである。そして、ここではっきりさせておくと、10個(あるいは11個? 来週のお楽しみ)のメカニズムを小型セットに入れれば複雑さはどうしても上がってしまうものだ。我々はその上昇を少しに抑えるために尽力した。

アート:David Palumba

    まとめ

 私は、ドラゴンの迷路の出来に非常に満足しているが、このセットはブロック全体のことを考えて作り上げたものなのだ。いくつもの要求があり、入れられる空間はわずかだった。プレビューを通して諸君が我々の努力に触れてくれることを喜ばしく思っている。

 話を締めくくる前に、ここでやっておかなければならないことがある。そう、プレビュー・カードの公開だ。見たいカードは何かと聞けば、諸君の多くはラル・ザレックと言うに違いない。

 ラルが誰だか知らない諸君のために説明しよう。我々はデュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズのために数人のプレインズウォーカーを作った。そして、プレイヤーは彼らをカードにしてほしいと言っていたのだ。私はラルがドラゴンの迷路の先陣を切ることを嬉しく思う。ラヴニカ次元のイゼット人である彼が、このブロックにいないわけがあろうか?

 それでは、レディース・アンド・ジェントルマン。紹介しよう、これがラル・ザレックだ

 さて、今日の話はこれで終わりである。いつもと同じように、諸君のこの新セットに関する感想を聞きたい。メール、掲示板、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrGoogle+)で待っている。

 それではまた次回、今日記した全ての条件を満たしながら新しいものを加えていった方法について話す日にお会いしよう。

 その日まで、あなたの探しているギルドの宝物があなたとともにありますように。


(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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