ジェイスの誓い

更新日 Perilous Research on 2015年 12月 31日

By Jacob Van Lunen

Jacob Van Lunen began playing Magic in 1995. He has participated in organized play at every level of competition and was a member of the winning team at Pro Tour San Diego in 2007, thanks to an innovative draft strategy. As a writer, Van Lunen has had more than three hundred Magic strategy pieces published

 『ゲートウォッチの誓い』プレビュー第1週へようこそ! 本日は、新たに登場する刺激的なエンチャントを調査していこう。

 歴史的に、コントロール・デッキはゲームを掌握するために2種のエンジンに頼ることになる。多くのコントロール・デッキが搭載しているのは、カードの「量」を生み出すものだろう。だが過去に大きな成功を収めているコントロール・デッキには、《強制》や《師範の占い独楽》のように、長期戦を見据えてカードの「質」を上げるプランも組み込まれているのだ。

 本日のプレビュー・カードは、ゲームを掌握したコントロール使いがそのまま勝利へ向かう、その助けになってくれる1枚だ。《ジェイスの誓い》をご覧あれ!

http://media.wizards.com/2015/ogw_239nCi30ks3/jp_D8yDNclPdq.png

 《ジェイスの誓い》は戦場に出るなりカードを3枚引いて2枚捨てる能力が誘発し、早速カードの「質」を高める機能を果たしてくれる。そして、プレインズウォーカーがある状態でターンを迎えることができれば、対戦相手にとってさらに苦しいものになるだろう。

 対戦相手としては、《ジェイスの誓い》を除去するためにカードを費やすのは悩ましいところだ。《ジェイスの誓い》に対処したところで、すでにこちらはカードの「質」の面で優位に立っている。そこがこのカードの見事なところだと言えるだろう――《ジェイスの誓い》はゲーム序盤に戦場に出るとすぐに手札を改善し、そしてゆっくりと小さなアドバンテージを積み重ねていけるのだ。また、《ジェイスの誓い》は《ジェスカイの隆盛》や《隔離の場》、《エメリアへの撤退》といった強力なエンチャントを、現在のスタンダードで最も多く見かけるエンチャント除去、《ドロモカの命令》から守る手段としても優れている。《ジェイスの誓い》は序盤にプレイすることで手札を改善し、その後占術を行える可能性を持ちながらも、これ自身が戦場に残ることで相手は《ドロモカの命令》で強力なエンチャントを除去することができない、という嬉しい機能も果たしてくれるのだ。

 加えて、《ジェイスの誓い》は墓地も肥やしてくれる。これは《時を越えた探索》や《黄金牙、タシグル》といった強力な「探査」カードを唱える助けとなり、《ヴリンの神童、ジェイス》を素早く「変身」させる力にもなる。

 このように、《ジェイスの誓い》のようなカードには多くのアドバンテージが隠れている。すぐに盤面に影響を与えたり直接的なカード・アドバンテージを生み出したり、というものではないが、現在のスタンダードにおいてはきっと多くの役目を持つことだろう。

 それでは早速、《ジェイスの誓い》を用いたデッキを作ってみよう!

 《ジェイスの誓い》のふたつ目の能力を活かすためにも、プレインズウォーカーは十分に採用したい。中でも最高の1枚は、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》だ。これは、スタンダードで指折りの力を持ちながらも《ドロモカの命令》が猛威を振るっているため活躍の機会に恵まれない《エメリアへの撤退》と、抜群の相性を見せてくれる。そこへ《ジェイスの誓い》が加わることで、厄介な《ドロモカの命令》から《エメリアへの撤退》を守ることができるのだ。また、《ジェイスの誓い》で墓地を肥やして《ヴリンの神童、ジェイス》を「変身」させたり、スタンダード最強のカード・アドバンテージ・エンジンである《時を越えた探索》を使ったりすることで、アドバンテージを獲得できるだろう。それからゲームの大勢が決まれば、《ジェイスの誓い》で余分な土地をライブラリーの底へ送ることもできる。これにより、《白蘭の騎士》や《巨森の予見者、ニッサ》といったカードが通常よりも使いやすくなるはずだ。以上を鑑みて、スタンダードのデッキリストにまとめるぞ!

ジェイコブ・ヴァン・ルーネンの「バント・プレインズウォーカー」

『ゲートウォッチの誓い』参入後のスタンダード
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 このデッキは、《ジェイスの誓い》の能力を余すところなく活かしたものだ。

 環境がミッドレンジ寄りでクリーチャー主体なら、このデッキは《エメリアへの撤退》によって戦闘を優位に進めることができ、最大の力を発揮するだろう。このデッキは特にプレインズウォーカーが戦場にいる状態でアンタップを迎えることに力を入れており、《ジェイスの誓い》はますます強くなっていく。しかし、《カマキリの乗り手》や《龍語りのサルカン》など、速攻を持つクリーチャーやそれに類似するカードには滅法弱い、という点には気をつけてくれ。

 《ジェイスの誓い》は、多彩な使い方が期待できる。コントロール使いたちにとっては戦場に出たときの能力でゲームを長引かせるのに必要なカードを探しつつ、ゲームを固める新たな手段となるだろう。『ゲートウォッチの誓い』の登場によりスタンダード環境は一新され、必ずや刺激的なものになる。君たちなら、どのようなデッキで《ジェイスの誓い》を使うかな?

 知は力なり!

(Tr. Tetsuya Yabuki / TSV Yusuke Yoshikawa)

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