コジレックの帰還

更新日 Reconstructed on 2016年 1月 18日

By Gavin Verhey

When Gavin Verhey was eleven, he dreamt of a job making Magic cards—and now as a Magic designer, he's living his dream! Gavin has been writing about Magic since 2005.

 コジレックの再登場は実に衝撃的なものだった。

 ゼンディカー全土が救われると思われたそのとき、大地が鳴動し、地の底で眠る怪物が目覚めた――コジレックが再び地表へと姿を現した。

 プレインズウォーカーたちが恐れていた最悪の事態が、現実のものとなったのだ。

 君たちももう、コジレックの姿をその目で見たことだろう。その血族や彼のもたらした荒廃、そして無色マナを扱う様々なものを目にしてきたはずだ。

 では、コジレック再登場の瞬間はどうかな?

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 壊滅的だね。

 『ゲートウォッチの誓い』の物語中で言うなら、まさに大地がひっくり返ってプレインズウォーカーたちが混乱の渦へと叩き込まれているシーンだ。壊滅的と言うほかない。このカードはそんなシーンにぴったりな1枚で、きっと戦場全体に壊滅的な打撃を与えるだろう。

 使い勝手もすさまじい。ちょっと詳しく見てみよう。

 基本となるのは、3マナで2点のダメージを与える全体除去だ。(コストが1マナ少ない《紅蓮地獄》の活躍ぶりを見ると)十分使用に耐えるものであり、クリーチャーの群れを効率良く片付けることができるだろう。

……え、なんだって?「インスタント」?! そうなんだ! インスタントの全体除去は滅多にお目にかかれるものじゃないけれど、こうして登場することになったぞ。インスタントの全体除去は戦闘を一変させるだけでなく、ソーサリーの全体除去では対処できないカードにも手が届く。《稲妻の狂戦士》が「疾駆」で迫ってきた? クリーチャー化した土地に頭を悩ませている? そんなときこそ、《コジレックの帰還》が欲しくなるね!

 さらに、このカードは最後の最後まで魅力たっぷりだ――大型のエルドラージを唱えると、なんともう一度全体除去ができるのだ。こりゃたまげたね。タップ・アウトで大型のクリーチャーを繰り出すデッキがアグレッシブなデッキを相手にすると、勝ち手段を着地させてもすでに手遅れで、返しの攻撃でやられてしまう、ということがよくある。

 でも《コジレックの帰還》があれば、その心配は少なくなる。

 《コジレックの帰還》は、ゲーム序盤に使えば小型のクリーチャーを一掃できる。そして、例えば《大いなる歪み、コジレック》をフィニッシャーとして繰り出せば、再び《コジレックの帰還》で盤面を一掃できるのだ――《大いなる歪み、コジレック》の場合は、さらに手札が7枚になるまでカードを引いて、続く対戦相手の動きを打ち消せるね。その状況を打破するためには、かなりの苦労を要することだろう!

 おっと、そして何より、こいつは無色のカードだ! もし君が《コーの火歩き》のようなカードに長年苦しめられてきたなら、《コジレックの帰還》がそれを解消してくれるだろう。

 《コジレックの帰還》は、みんなの期待を決して裏切らない強力なカードだ――残る問題は「どこで使うか」だけだろう。

 よし、それでは《コジレックの帰還》が持つ可能性をふたつのフォーマットにまたがって見てみよう。まずは――スタンダードだ!

コジレック、スタンダードを掌握す

 スタンダードでは、白が全体除去を持っている。黒も全体除去を持っている。そして赤にも《光輝の炎》がある――それでも、《コジレックの帰還》は新しい戦略を生み出してくれるだろう。

 例えば、こんな感じの青赤コントロール・デッキを想像してみてくれ。

ガヴィン・ヴァーヘイの「青赤エルドラージ・コントロール」

スタンダード
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http://media.wizards.com/2015/ogw_239nCi30ks3/jp_8RX7iG06cB.png

 こういったコントロール・デッキは、とりわけクリーチャー主体のデッキに効果的だ――軽くて干渉力の高い除去を大量に持ち、全体除去も6枚を数えるこのデッキを相手にしては、赤単からアブザンまでどんなデッキでも、盤面に強いプレッシャーをかけ続けるのは難しいだろう。

 《粗暴な排除》は今のところまだ多く見かけるカードではないものの、このデッキでは極めて強力な1枚だ。テンポ面で大きな優位を取ることでゲームの主導権を握ることができ、同時に《破滅の昇華者》の能力を使うための準備もできる!

 《破滅の昇華者》は、スタンダードの主力とは到底思えないかもしれない。だが《コジレックの帰還》と手を組むことで、このカードは一気に魅力的なものになる。それから《粗暴な排除》で対戦相手のカードを追放して《破滅の昇華者》を繰り出すことで、赤のデッキに対してもゲーム中盤に多くのライフを残しながら戦う助けになるだろう。

 現在のスタンダードでは強固なマナ基盤を扱えるため、このデッキの色も青と赤に限る必要はない――色を足すのも簡単だ。除去や、あるいは手札破壊を加える方向へ行くなら、やはり黒を足すのが定石だろう。

 もうひとつ、緑を足すのも面白いね! コントロール・デッキで《揺るぎないサルカン》が使えるようになるのはとても素敵だし、特に『ゲートウォッチの誓い』には《コジレックの帰還》の能力を誘発させられる《世界を壊すもの》という7マナの緑のエルドラージもいるから、ぜひ使ってみたいね。

 おっとそれから、このデッキではまだ「無色マナ」の可能性を深く追求していない! 「無色」はこのデッキの「第三の色」になるだろうか? ぜひ君たち自身の手で試してみてくれ。

 オーケー、以上がスタンダードでの例だ。ではモダンだとどうなるだろう? そうとも――私にはこのカードをモダンで使う大いなる計画があるのだ。その計画を君たちにお見せしよう!

コジトロン

 《コジレックの帰還》は、モダンの「赤緑ウルザトロン」デッキとの相性が完璧だ。このデッキでは《紅蓮地獄》が採用され続けてきたが……ついに無色の《紅蓮地獄》を手に入れたのだ!

 「無色」であることに意味があるのかって? 例えば、《コジレックの帰還》は《古きものの活性》で探すことができる――本当に欲しい場面で探しにいけるというのは、大きな利点と言えるだろう。《古きものの活性》の使い勝手がさらに向上するというわけだね。

 そして《コジレックの帰還》を採用するなら、エルドラージの採用も検討する意味がある。「ウルザトロン」デッキにおける「勝利の数字」は7――ウルザトロン3種が揃ったときに生み出されるマナの数だ。つまり、ウルザトロンから7マナのエルドラージを唱えれば、ついでに盤面も一掃できるのだ! この条件にぴったりなエルドラージを見つけ出すためにも、『ゲートウォッチの誓い』からは目を離せないね。とはいえ7マナちょうどというのを差し置いたとしても、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えたときに対戦相手の盤面を一掃できるのは勝負を決める一手になるはずだ。

 デッキの例を見てみよう。

ガヴィン・ヴァーヘイの「コジトロン」

モダン
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 覚えていてほしいことがある――ウルザトロンは単に7マナを生み出すだけじゃない。「無色マナ」を7つ生み出すのだ。つまり、『ゲートウォッチの誓い』で登場する無色マナを用いた呪文の数々が、このデッキに入る有力な候補になるということだ! ここでは、《大いなる歪み、コジレック》が非常に頼りになるカードとして採用されているぞ。

 手札が7枚になるまでカードを引ける能力は、このデッキが息切れに陥る心配をなくし――さらに対戦相手から繰り出されるであろう干渉手段を防ぐこともできる! モダンでは(例えば《流刑への道》など)1マナの干渉手段が多いのだが、このデッキにも1マナの呪文が多く採用されているため、《大いなる歪み、コジレック》は相手の1マナ呪文をしっかりと止めてくれるはずだ。

 おまけに、ひとつのデッキにエムラクールとウラモグとコジレックが一緒に入っているのは、それだけでもうたまらないよね。

 『ゲートウォッチの誓い』導入後は、間違いなくこのデッキに警戒すべきだろう。このデッキにぴったりな無色マナの呪文は他にもまだまだあるから、ぜひ試してみてくれ!

変化の帰還

 今回の《コジレックの帰還》のプレビューは楽しんでもらえたかな! こいつは様々なフォーマットでの活躍が期待できる強力な1枚だ――このカードを使う準備、あるいは使われる覚悟を今からしておいてくれ。

 さて、もうひとつお知らせしていいかな?

 来週より(編訳注:原文掲載時。1月11日の週から変更が実施されました)、ここDailyMTGはちょっとだけ形を変えることになる(もちろん、より良いものにね!)。具体的にどう変化するのか発表してブレイク・ラスムッセン/Blake Rasmussenのお株を奪うようなことはしないけれど、私の記事に限って言うなら、ひとつお知らせしたいことがあるんだ――今後は、読者から投稿されたデッキを調整する記事を書く機会は減ると思う。

 でもどうか覚えておいてほしい。私自身は(オンライン上で)いつでもみんなの話を聞くよ。デッキ構築についての質問でもいいし、もっと広くマジック全体の話でもいい。どうか気軽に声をかけてくれ。TwitterTumblrで質問を投げかけてくれれば、必ず目を通すよ。

 それはさておき、みんな『ゲートウォッチの誓い』プレビューを楽しんでくれたかな! このセットを作るのはとても楽しかったよ。その活躍を見るのが待ちきれないね!

Gavin / @GavinVerhey / GavInsight

(Tr. Tetsuya Yabuki / TSV testing)

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