『タルキール龍紀伝』の登場をもって、『タルキール覇王譚』の世界は過去のものとなりました。それは、かつてのもの。あくまでも異なる時間線でのことです。とにかく、私たちはその世界を後ろに置いてきました。いや、それともすぐ隣にあるのでしょうか?
でも私たちには、時間線が変わることに多少の免疫がありますよね。カンとその象徴についてよく覚えているはずです。今やこの世界には、それによく似た龍の氏族の象徴もあります。ですがそれは、私たちが慣れ親しんできた象徴とまったく同じものではありません。
そこで、カンの世界をリア・ミラーのかなたに(それともサイド・ミラーのかなたに? 左右に別々の時間が流れているのでしょうか?)置いていく前に、もう一度カンの象徴をご覧いただき、現在の龍の氏族の象徴との違いを確かめてみてください。
忍耐
アブザンとドロモカの氏族はともに、龍の「忍耐」を信奉しています。ですが、その象徴にはわずかに違いがあるようです。ひし形の輪郭は残りながらも、ドロモカの象徴には上下にもうひと筆ずつ加わっていますね。

アブザン

ドロモカ
狡知
ジェスカイとオジュタイの氏族の両方にとって、「狡知」を表すのは目です。しかしその「目」がどのように見えるのかは、それぞれまったく異なるようです。

ジェスカイ

オジュダイ
残忍さ
牙は「残忍さ」を表し、それはかつてのスゥルタイと現在のシルムガルの氏族の両方が象徴に掲げています。わずかに違いが見られますが、どちらも紛れもない「牙」であり、今にも敵に突き刺さりそうですね……ときには仲間にも。

スゥルタイ

シルムガル
迅速
コラガンの象徴とマルドゥの象徴はどちらも「迅速」を表しているのですが、一見するとそれらはまったく違うものに見えます。それでももう一度よく見てみると、マルドゥの象徴にある「翼」の面影が残っていますね。現在はそこにもう一対の翼が加えられ、異なる形になっているのです。

マルドゥ

コラガン
獰猛さ
ティムールとアタルカの氏族が用いる象徴は、どちらも龍の「獰猛さ」を表しています。しかしこちらも、少し違いがあるようです。アタルカの象徴にもティムールの象徴と同様に「爪」のような模様が描かれていますが、その反対側にもよく目立つ模様が加えられていて、より野性的で、手に負えない様子が感じられますね。

ティムール

アタルカ