マルドゥ・ミッドレンジ(スタンダード)

更新日 Daily Deck on 2014年 10月 30日

By 中村 修平

 「メタゲーム」という言葉は時として誤解や混乱を招く原因ともなってしまいます。

 というのも、言葉としての使われ方がとても広く、かつ曖昧ですし、大会全体の傾向と1プレイヤーが当たる対戦組み合わせというのも必ずしも一致しないからです。

 2011年の世界チャンピオン・彌永淳也はその点を指摘して、
「メタゲームを読むなどという行為は存在しない」
と言い切ったことすらあります。そして私もそれには部分的には同意です。

 「部分的には」と言ったのは、それが後からの検証、例えばプレイヤーがたどった痕跡としてならば、そのプレイヤーはどういう風に「メタゲーム」なるものを考えていたかを知ることができる、とも考えているからです。

 プロツアーから1週間を経てブラッド・ネルソン/Brad Nelsonがグランプリ・ロサンゼルス(リンク先は英語)に持ち込んだのは、白赤ではなく白赤黒、マルドゥ・ミッドレンジでした。

 最速ではなく、ややゆったりと深刻な脅威を展開していく。攻撃的な構成なのは変わりませんが、全体的なマナカーブは後ろに1~2マナほど移動していて、軽いカードは序盤での展開負けを防ぐ役割を担っています。

 1ターン目から対戦相手のライフを見るのではなく盤面の処理から入り、討って出るのは3ターン目から。お馴染みの《ゴブリンの熟練扇動者》から続く重量打線で戦場をすり潰し、どれかが生き残ればゲームに勝てるというゲーム設計です。

 黒が加わったことによって入れ替わった除去、《はじける破滅》や《残忍な切断》も、盤面の最も厄介なクリーチャーさえ除去できればあとはクリーチャーの質で上回れる、という意志が感じられますね。

 このようにメタゲームを読んだBradは、見事トップ8入賞を果たしたのです。

Brad Nelson's Mardu Midrange

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