射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」第1回:統率者戦とは…プロレスだ!?

更新日 Feature on 2014年 10月 13日

By 射場本 正巳

 こんにちは! ウィザーズR&Dの射場本です。いよいよ、11月7日(金)に『マジック・ザ・ギャザリング 統率者(2014年版)』が発売されます。そこで発売まで隔週で統率者戦についての記事を書かせていただくことになりました。しばらくの間よろしくお願いします!

 この製品は2011年版、2013年版に続き3つ目となる統率者の製品になります。今回は今までのように3色ではなく単色デッキ。単色であることでやりたいことをシンプルにできるので、初めて統率者戦をされる方にとっては覚えやすいと言えるかもしれませんね。このコラムを書いている時点で公開されているカードをまずはご紹介します。

 この『イニストラード』で頻繁に登場していたギサとゲラルフの姉弟も満を持してのカード化。姉弟だけあってマナ・コストもパワー/タフネスも同じ。それぞれ別の方法でゾンビを作るんですが、解体するより縫合するほうがコストがかかるっていうのが面白いですね。

 さらに史上初となるプレインズウォーカーの統率者(しかもテフェリー!)の登場には驚いた方も多いでしょう。最初見た時に勝手に瞬速がついていると思い込んでいてすげーなと思いましたが、さすがにそんなことはなかったですね。

 他にもどんな新規カードが入るか楽しみですね。今までの統率者の製品にも《狼狽の嵐》や《真の名の宿敵》、《毒の濁流》といったレガシーで活躍するカードが含まれていましたし、こちらも期待がもてます。

~そもそも統率者戦って何?!~

 さて、連載の第1回目は統率者戦が何かわからない方もいると思いますので、基本に立ち返って統率者戦とは何かについてお話したいと思います。まずは統率者戦の簡単なルールのご紹介から。

<ルール>

  • 初期ライフは40。
  • ゲーム開始時に「伝説のクリーチャー」1体を指定し、統率領域に置く。この「伝説のクリーチャー」を統率者と呼ぶ。
  • デッキは統率者を含めて100枚。基本土地・カードを除き、同名のカードを複数デッキに入れることは出来ない。
  • 統率者の固有色に含まれない固有色を持つカードをデッキに入れることはできない。(固有色とはそのカードのマナ・コスト、ルール文章に含まれるマナシンボル、色指標、特性定義能力によって定義されている色を参照する。ただし、注釈文は無視する。)
  • 統率者が統率領域にある場合、オーナーはそれを統率領域から唱えることができる。統率領域から統率者を唱えるときは通常のコストに加えて、それ以前に統率領域から唱えられていた回数につき追加でを必要とする。
  • 統率者が墓地や追放領域に置かれるとき、オーナーは代わりにそれを統率領域に置くことができる。
  • 通常のマジックの敗北条件に加えて、統率者が与えたダメージを別個に記録して、同一の統率者から21点のダメージを与えられたプレイヤーは敗北する。

※より詳しいルールや禁止推奨カード一覧については、こちらのページを参照してください。(英語)

 ルールを見ておわかりのとおり統率者戦は「基本土地カード以外のカードすべてデッキに1枚しか入れられないこと」を基本としています。そのため、毎回デッキの違った側面を楽しめるのに加え、多人数戦による独特の駆け引きがボードゲームのような感覚でカジュアルにプレイしやすい環境といえます。必要なカードは1枚あればよいというのもカードを揃えやすいので、はじめやすいと思います。

 もちろん、カードの引きに左右されずに使える統率者のカードやサーチ効果のあるカードによってデッキの安定性を上げることも可能です。ただ、個人的にはその時々の揺らぎを楽しみたいので、サーチは極力入れないようにしていますね。毎回同じような展開になってはせっかくの統率者戦の醍醐味がなくなってしまうと思っています。

 僕の中での統率者戦はプロレスなので、特定の技は持っていても相手に合わせてアドリブで試合を進めたいですね。相手の大技を受けつつ踏ん張って自分の大技で切り返したときに最高にカタルシスを感じます。この辺は完全に個人の趣味ですので、皆さんそれぞれ自分の楽しみ方を見つけてみてください。

 ちなみにこの統率者戦の発祥は、プロツアーの傍らでジャッジによって考案されたものとされています。公式にはカジュアル変種ルールとして扱われており、詳細なルールの管理はファンの手による独立したルール管理委員会が行っていて、ウィザーズ社は管理していません。こういったユーザー発祥の遊び方が公式の製品でもサポートされるというのは面白いですよね。そういった背景にはウィザーズ社内にカジュアルにマジックを楽しむ人が圧倒的に多くいるからと言えるかもしれません。

 そのルール管理委員会による統率者戦の理念をざっくり言うとこんな感じです。

統率者戦は社交的なマジックを推奨するものです。

遊び方は個々人の自由ですが、基本的には多様性のあるゲームを楽しむためのものであり、紳士協定によって成り立ちます。推奨する禁止カードはありますが、基本的には参加する皆さんの望む方法で遊んでください。

 つまるところ、遊び方は各人の自由であり、カジュアルにのんびりまったり遊んでも、ガチで競技性を追い求めてもいいのです。究極的な目的は社交的なマジックの遊び場を作ること、すなわちコミュニティを作ることですから、その中で受け入れられるものであれば何でもかまいません。

 今からはじめるには敷居が高いなーと感じている方も、このフォーマットの初心者同士であれば同じレベルからのスタートができます。『マジック・ザ・ギャザリング 統率者(2014年版)』の発売が一緒に始めるいいチャンスなので、ぜひこの機に始めて新たなコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか?

 次回からはプレイ風景を交えながら、具体的にどのようにゲームをするのかを見ていきたいと思います。それではまた。

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