射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」第5回:デザインチームインタビュー!

更新日 Feature on 2014年 12月 8日

By 射場本 正巳

 どうも!ウィザーズR&Dの射場本です。この連載では11月7日(金)に発売した『マジック:ザ・ギャザリング ― 統率者(2014年版)』を通して統率者戦の魅力をお伝えしていきます。


 こんにちは! みなさん統率者戦遊んでますか?

 僕はというと、ここ2週間ほど引越しやら何やら大わらわでぜんぜん遊べていませんでした。しかしこれからは日本勤務となるのでどこかでみなさんと統率者戦できるかなと思うとわくわくしています。

 私事はさておき、今回は『統率者(2014年版)』をデザインした面々が実際の製品で対戦する機会があったので、ちょこっとお邪魔してきました。その対戦の模様とインタビューをお届けしたいと思います!

『統率者(2014年版)』デザインチームの紹介

イーサン・フライシャー(リードデザイナー) - 赤デッキ担当

 イーサンはちょっと変わった統率者を使うのが好きなデザイナー。彼の《二の足踏みのノリン》デッキに負けたのはいい思い出です。入社以来の彼の密かなミッションが『ポータル三国志』のカードを再録していくことだったのですが、『統率者(2014年版)』でそのミッションはほぼコンプリートしたようです。

アーロン・フォーサイス - 緑デッキ担当

 いわずと知れたマジック開発部のボス。さすがプロプレイヤーだっただけあって基本のプレイ&駆け引きがうまく、大体最初に狙われます。

ダン・エモンズ/Dan Emmons - 青デッキ担当

 ダンはもうウィザーズを退職しているのですが、今回は「統率者(2014年版)が出た!」ってことでオフィスに遊びに来てくれました。実はダンとは統率者戦で遊んだことはなかったなぁ。

ジェームス・ハタ/James Hata - 黒デッキ担当

 ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが開発しているトレーィングカードゲーム『デュエル・マスターズ』の同僚デザイナー。席が隣同士だったのでよくサシで統率者戦を遊んでいました。彼のとっておきのプレインズウォーカーデッキは必見!

チャールズ・ラプキン/Charles Rapkin - 白デッキ担当

 社内でも屈指の統率者戦好き。僕が統率者戦始めたときもいろいろ教えてくれました。《アニマのメイエル》や《Phelddagrif》などの統率者をよく使っています。

それでは早速レッツプレイ!

 と、いうことでさっそく対戦開始! もちろんみな自分のデザインしたデッキを使います。デザインした時からデベロップを経て変わっている部分が結構あるみたいで、みな興味深くデッキをチェック。「ああ、このカード作ったなあ」、「このカードこんな風になったんだ」など思い出トークに花が咲きます。

 ダイスロールでジェームスが先攻を取ります。統率者はお気に入りの《グール呼びのギサ》。

 イーサンは《屑鉄の学者、ダレッティ》を相棒に選んだようです。あれ? 《第三の道のフェルドン》大好きっていってたのに!

 アーロンの統率者は《アルゴスの庇護者、ティタニア》。どうやら土地を破壊する気満々の様子。

 チャールズは《黄金のたてがみのジャザル》を統率者に据えました。

 最後はダン。統率者は《時間の大魔道士、テフェリー》。なにか企んでそうです。

 序盤はみな「大メダル」などのマナ加速をそろえていく静かな立ち上がり。どうやらチャールズだけが順調に土地が展開できず取り残されてしまったようです。

 そんななか、先攻のジェームスがいち早く《グール呼びのギサ》を着地させます。すると即座にイーサンの《火炎舌のカヴー》が対処。最初に登場する統率者の宿命のようなものですね。続いてアーロンが地道にクリーチャーを展開。他の皆の出方を伺いながら防御を固めます。依然として土地を引けないチャールズはついにディスカードに突入。これは苦しい!

 そこへダンがキャストしたのは《発想の井戸》。これによって場が一気に加速。

 まずはジェームスが《深淵からの魂刈り》、《スカースダグの高僧》を展開し一気に制圧ムード。さらに再びの《グール呼びのギサ》とのコンボで盤面を支配しかけます。誰かこれをとめるものはいないのか?

 そこで満を持してアーロンが《大竜巻の精霊》でこれをさばきます。次ターン、《アルゴスの庇護者、ティタニア》着地から《幽霊街》、《無限地帯》起動でエレメンタルを展開。アーロンが盤面を築いて一歩リード。

 しかしここで《グール呼びのギサ》が生き残ったのでジェームスにも今一度チャンス到来。召還したクリーチャーを生け贄に捧げ、ゾンビを量産して《スカースダグの高僧》からデーモン・トークンも増やしていきます。こうなると俄然ジェームスは魔王状態。ここに今まで耐えていたチャールズが土地を引き込み値千金の《軍部政変》!!

 と、いうところで僕がタイムアップになってしまいました…。ここまでにかかった時間は1時間強。さすが5人プレイは時間がかかりますね。後で聞いたところによると結局合計3時間プレイして、最後はジェームスが大量のゾンビトークンで殴り勝ったとのことでした。長い…!!

 それというのも、それぞれのデッキがシーソーゲームできるように丁度よくバランスがとられているからですね。これはこれでボードゲーム的で楽しいのですが、「毎回そんなに時間かけられないよ」という方は前回までにお話ししたようにコンボでの勝ち手段を用意しておくと、ある程度速めに終わらせることはできると思います。

 あと、状況が逆転を許さないようになっているのであれば早めに投了して次のゲームを始めるのも手です。その辺は参加者の合意を取りつつ仲良くやりたいですね。

リードデザイナーにインタビュー!

 と、デザイナー同士のゲームの様子を見ていただきましたが、今回はもうひとつデザイナーに直接統率者戦について聞いてみました。

射場本:イーサンは統率者戦でよく遊んでいる印象があるけど、どのくらいの頻度で遊んでる?

イーサン:週に1回は遊ぶようにしているね。いろいろなアイデアを試すようにしているよ。幅広いカードを使う統率者戦はデザインのアイデアを考えるときにもいい刺激になるんだ。

射場本:いろいろなアイデアっていうと相当デッキも持っているんじゃない? 今いくつくらい統率者戦のデッキがあるのかな?

イーサン:ぱっと思いつくだけでも13個かな? まだアイデア段階のものもあるからもう少し増えると思うよ。

射場本:結構多いね。その中でも一番お気に入りのデッキは何?

イーサン:ゾンビデッキかな? 統率者が《死体生まれのグリムグリン》のやつ。どっからでもゾンビが大増殖するのが楽しいよね。

射場本:そうなんだ。『統率者(2014年版)』では赤いデッキを担当してたから、てっきり赤い統率者が好きなのかと思ったよ。

イーサン:赤という色は混沌としていて大好きだよ。デッキではなくて統率者として一番好きなのは《特務魔道士ヤヤ・バラード》だね。僕はストーリーに沿ったカードでデッキを組むのが好きなんだ。

射場本:《二の足踏みのノリン》デッキは相当混沌としていたよね。あれは楽しかったな。

イーサン:《二の足踏みのノリン》と《兵員の混乱》のコンボが決まるとすごく不思議な勝ち方をするから面白いよね。ああいうカオスは自分が混沌を招く存在になっている感じがして好きだな。

射場本:『統率者(2014年版)』でお気に入りのカードはあるかな?

イーサン:何といっても《第三の道のフェルドン》だね。言っただろう? 僕は背景ストーリーが大好きなんだ。マジック史上最も悲しくて切ないストーリーをどう表現するかに苦労したけど、とてもいいフレーバーに仕上がったと思うよ。

射場本:そうだね、あのカードのストーリーを読んで僕もすっかりファンになったよ。デザイン大成功だね!では、最後に統率者戦の魅力を教えてもらえるかな?

イーサン:何といってもすべてのゲームが違うことだね。無限の可能性の中に飛び込むというのはプレインズウォークしている感じになるし、マジックをプレイしているときは自分がプレインズウォーカーだと再確認させてくれる。僕はビッグプレイが好きだし、さまざまな変化を楽しみたいから統率者戦は僕にぴったりのフォーマットだって思うね。

射場本:ありがとう!! また今度統率者戦で遊ぼう!


 いかがでしたか? 今回の取材でゲームデザイナーもすごく楽しんで『統率者(2014年版)』をデザインしていることが伝わってきました。

 ぜひみなさんも統率者戦で遊んでもらえたらなと思います。次回は日本に戻ってきた記念ということで、ウィザーズ日本オフィスのみんなと統率者戦で遊ぶ様子をお伝えできればと思います。

 それではまた!

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