マジック:ザ・ギャザリングの認定ジャッジになりたい方へ

更新日 Feature on 2014年 12月 10日

By testing

 マジック:ザ・ギャザリングの認定大会の主役は、もちろんプレイヤーです。そして大会の運営には、様々な役割をもったスタッフが携わっています。主なスタッフとは、大会の主催者である店舗関係者、イベントを電子的に管理するスコアキーパー、そして「ジャッジ」です。

 マジックにおけるジャッジは、ゲームの中立な仲裁者です。ジャッジの最も重要な役割は、全ての参加者にとって、ゲームを公平にすすめ、マジックを楽しんでもらうことです。

 きたる1月9日(金)〜11日(日)開催の「グランプリ・静岡2015」の初日にレベル1ジャッジ試験が行われます。この機会に、ジャッジに興味を持たれている方はもちろん、あなたもジャッジを目指してみませんか?

 今回の記事ではジャッジ試験はどのようなことを行い、そして合格するためにどのようなことを行えばよいかを簡単にまとめました。

ジャッジレベルとは?

 マジックの認定ジャッジにはレベルが存在します。これからジャッジになりたい方は全て候補生(レベル0)と呼ばれます。通常の認定大会であればジャッジレベルは不要です。それでもレベル持ちのジャッジが居ることによって、マジック・コミュニティがより充実したものになります。

 ジャッジレベルは1から5まであります。1から順番にレベルが上がっていくわけですが、それぞれについて試験に合格することが必要です。多くのジャッジにとって、「レベル2」がひとつの目標になるでしょう。そのためレベル3以上についてはこの記事では扱いません。

レベル1 — 地元ジャッジ (Local Judge)になるには?

 レベル1ジャッジは、地元、つまり「店舗で通常行われる大会」を管理します。レベル1ジャッジになるために必要な事項は以下のとおりです。

  • 認定大会にプレイヤーとして参加し、大会がどのように行われているかを理解している。
  • 直近6ヶ月以内に、2回以上、認定大会のジャッジを行ったことがある。
  • レベル2以上のジャッジと面接をする。
  • レベル1認定試験で合格点を取る

 この4点です。よく勘違いされていますが、「ルール・アドバイザーの取得」や、「ルール適用度『競技』でのジャッジ経験」は、レベル1ジャッジを目指す時点では必須ではありません。それらの経験は決して無駄ではありませんが、無くてもレベル1試験に合格することは可能です。

レベル1 ジャッジに期待されることは?

 以下のことがレベル1ジャッジに期待されます。

  • 店舗でのルール適用度(REL)が一般の大会を運営する。
  • 店舗でのルール適用度(REL)が競技の大会でフロアジャッジを務めることができる。
  • マジックのルール、DCIトーナメントルール、イベントの構造についての知識がある。
  • 大会の運営に関して店舗と協力することができる。

レベル1ジャッジになるための条件は?

 前述の通り、レベル1ジャッジになるためには4つの必要な事項があります。これらを順番に押さえていきましょう。いくつかは簡単にクリアできるものです。

1)認定大会にプレイヤーとして参加し、大会がどのように行われているかを理解している

 あなたがプレイヤーであるならば、この条件はもうクリアできていることでしょう。もしプレイヤーとして参加したことがない場合は、DCI番号を作成した上で、近隣の店舗で認定大会を経験しましょう。

2)直近6ヶ月以内に、2回以上、認定大会のジャッジを行ったことがある

 最近の認定大会は、店舗で主催されているものがほとんどですので、この条件を満たすには、自然と店舗に対して交渉をすることになります。

 あなたが店舗の店員であるならば、この条件は簡単にクリアできるでしょう。一方、あなたが店舗に遊びにきているプレイヤーであるならば、店舗で大会を運営している店員さんや店長さんに話を持ちかけてみましょう。その際には、大会運営を手伝わせてほしい、ジャッジになりたいという姿勢も重要ですが、お店の評判を落とさないようにすることや、コミュニティの雰囲気を楽しいものにしていくような姿勢もまた重要です。お店との信頼関係を築くことで、あなたの信用、ひいてはあなたの属するコミュニティの信用も上がっていきます。

3)レベル2以上のジャッジと面接をする

 レベル2以上のジャッジは、レベル1ジャッジを認定することができます。あなたが高レベルのジャッジと面接する時点で、色々なことを聞かれるでしょう。しかし、難しく考える必要はありません。彼らもまた、新しいジャッジ仲間ができることを心から歓迎し熱望しています。あなたをレベル1に認定することに対し様々なアドバイスをくれるはずです。近隣のレベル2以上のジャッジを探すには、ジャッジセンターから行えます。また、冒頭に書いたとおり、グランプリ・静岡2015のジャッジ試験には、レベル2以上のジャッジが面接を行ってくれます。

4)レベル1認定試験で合格点を取る

 レベル1認定試験は、実際に問題を解いてもらって、一定以上の正解率を取ることで合格となります。しかし、いきなり試験問題に挑戦しても、合格するのは難しいでしょう。よくある資格試験と同じく、どのような傾向の問題が出るのかを把握し、それによってジャッジに必要な知識を貯めていくことが重要になります。

 ルールの根拠となる文書は以下の3つです。

試験に必要なルール知識を身につけよう!

 以下に、必要なルール知識を学ぶためのいくつかの方法を挙げます。総合ルールの中でも、特に重要である以下のルールについて復習しましょう。

  • 基本的なゲームルール
  • ターンの構造
  • 戦闘フェイズの流れ
  • 呪文を唱える手順/能力を起動する手順
  • 誘発型能力の扱い/誘発型能力の解決
  • 状況起因処理
  • クリーチャーのパワー/タフネスの計算
  • スタンダードにあるキーワード能力とキーワード処理の内容

 大会中に受けた質問をメモし、CR、MTR、JARのどこに答えが書いてあるかを探しましょう。答えがわからない質問であったならば復習は大事です。

 また、インターネット上にあるQ&Aを探してみましょう。それに自分なりの答えを出してみて、そしてルール文書で根拠を探しましょう。なお、ネット上の回答は古い場合もあります。最新のルールではどうなるかを考えることも、よい訓練です。

 まずは、ジャッジセンターの練習問題を解いてみましょう。『簡単練習』、『チャレンジ練習』の2つはいつでも受けることができます。解説も書いてあるので、間違った回答をした場合、何を間違ったのかを確認しましょう。

 次に一般イベント用ジャッジ法(JAR)の知識を増やしましょう。ほとんどのレベル1受験者は、JARに関する理解が不足しがちです。JARを理解することによって、「大会で起こったゲームルール以外でのトラブル」に対応できるようになります。例えば、以下の場合にどうすればよいかを考えてみてください。

  • プレイヤーが対戦相手のデッキをシャッフルしている最中に数枚のカードをうっかり表向きにした。
  • プレイヤーがゲームの開始時に間違えて8枚のカードを引いて、中身を見てしまった。
  • プレイヤーがラウンドの開始からしばらく経ってからようやく席についた。
  • 観客がマッチを行っているプレイヤーに対して、大声で口汚く罵った。

レベル2 — 地区ジャッジ (Area Judge)になるには?

 レベル1ジャッジが1店舗内でのジャッジとすれば、レベル2ジャッジは1店舗よりも大きい範囲を担当することになります。レベル2ジャッジは他のジャッジと共に働き、より高い水準で大会を運営できることが求められます。

 レベル2ジャッジになるためには、レベル1の時と同様に試験に合格する必要があります。また、試験を受ける前に、以下の項目を直近15ヶ月以内で満たしている必要があります。

  • レベル2以上のジャッジから推薦文を書いてもらう。
  • 2つ以上のグランプリ主催者または店舗のイベントでジャッジの経験している。
  • 他の認定ジャッジに対して建設的な意見を3つ以上書き、ジャッジセンターに投稿する。
  • ジャッジとして登録されたイベントが6つ以上ある。
  • 3回以上、他の認定ジャッジとともに競技性の高いイベント(プロツアー予選、プロツアー予備予選、グランプリ、地域の大イベント)でジャッジをする。
  • 他の認定ジャッジとジャッジをしたイベントのトーナメントレポート(経歴書)を書く。
  • 「L2 Practice試験」で70点以上を取る 。

 これらの項目を満たしていくうちに、必要な知識が蓄積されていくでしょう。イベントで他のジャッジと共に話し、経験していくことが一番大切です。

レベル2ジャッジに期待されることは?

 以下のことがレベル2ジャッジに期待されます。

  • マジックのルールや競技RELのポリシーについて、常に最新の知識を持っている。
  • 競技RELイベントでの活動(ペアリング、デッキチェック、DQ、レビューなど)についての知識を持っており、教えることができる。
  • プレイヤー、ジャッジ、主催者などとの交渉能力を示す。
  • ジャッジを指導し認定する意欲を見せる。
  • 日本国内のジャッジ活動に参加する。

 ジャッジはプレイヤーと大会主催者の間に立ち、両方の立場から大会を見ることができます。そのため、大会をより良くするためには、どうあってもジャッジは重要な役割を担うことになります。しかし、ジャッジは1人ではありません。あなたがジャッジである限り、他のジャッジはあなたを助けることをためらわないでしょう。あなたが紳士的に振る舞い、大会を公平に行うことによって、コミュニティの仲間はあなたを支えてくれることでしょう。

あなたもジャッジを目指してみよう!

 私個人のことを書きますと、他のジャッジの皆さんや主催者の方々から、ルールや大会についての質問が、頻繁にメールや電話で届きます。私はそれらにできうる限り応えるようにしています。私もまた他の方々から色々助けられています。そうすることによって、国内のマジック・コミュニティが良くなっていくのであれば、それは自分にとっても嬉しいことです。

 あなた自身のためと周りのコミュニティの向上のために、あなたもジャッジをやってみませんか?

 この記事がジャッジを目指す方々の助けとなれば幸いです。それではまた、どこかのイベントでお会いしましょう。


グランプリ・静岡2015 マジック:ザ・ギャザリング レベル1ジャッジ試験概要

実施期日:2015年1月9日(金)
 集合時間につきましては、別途担当ジャッジからメールにてご案内いたします。
出願期間:2014年12月1日~12月25日 正午まで
出願方法itohide@bigmagic.net へメールしてください。
 件名には、「ジャッジ試験希望」
 本文には、以下の内容を明記いただくようお願いします。

  • お名前、フリガナ、DCI番号 現在お住いの住所(市区町村名までで結構です)
  • よく参加する大会名(お店の名前などでも結構です)
  • これまでにジャッジをしたことがありますか?
  • ルールアドバイザー試験を受けたことがありますか?
  • もしあるのであれば、その点数を記載してください。

出願後の流れ:12月25日出願終了後に担当ジャッジからご連絡いたします。

参加費:無料

試験会場ツインメッセ静岡 中央棟4F 会議室408

グランプリ・静岡2015ジャッジ試験概要

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