週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」第2回:グランプリ・千葉2015 結婚式編

更新日 Feature on 2015年 6月 5日

By 瀬尾 亜沙子

 世界中で2千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』。この記事では、5月末開催の記念すべき「モダンマスターズ・ウィークエンド」から、8月末開催の「世界選手権2015」まで、「あなたにとってマジックとは?」というインタビューをまとめた記事を毎週連載していきます。

 『マジック・オリジン』、この夏発売の新セットでは、5人のプレインズウォーカーが何故プレインズウォーカーになったのかという理由が明かされます。プレイヤーの象徴でもあるプレインズウォーカーにも、それぞれ違った人生背景が隠されているのです。では、「マジックプレイヤーは何故マジックプレイヤーになったのか?」そこにはどんなストーリーが隠されているのでしょう......この連載記事でその謎を明らかにしてみます。

 世界3か所で開催されたグランプリをつなぐ一大祭典、「モダンマスターズ・ウィークエンド」。グランプリ・千葉2015でも、さまざまな方に「あなたにとってマジックとは?」という質問を投げかけました。

 そして今回は、グランプリ・千葉2015の会場で結婚式を挙げた2組のカップル、そして当日のサプライズ企画として結婚式のラストにプロポーズを行なった男性、計3名の新郎(&未来の新郎)にお話を聞きました。はたしてマジックが結ぶ人生の縁とはどんなものでしょうか?

※インタビューは結婚式の前に行なっています。

グランプリ・千葉2015の会場に3組のカップルが並んだ

荒木 洋平

――あなたにとってマジックとは?

荒木人生を照らしてくれた「ともしび」です。
 人生でふらついたり、迷うことがあっても、マジックの光が導いてくれたというか……。この先どう生きていくかを、マジックが明確にしてくれたと思っています。

――おお、深いですね。

荒木:自分は非常に飽きっぽい性格で、今まで何をやっても続かなかったんですけど、マジックだけは続いたので、結局マジックを仕事にしちゃいました。

――マジックはいつごろからやっているんですか?

荒木:中学2年の頃、『ストロングホールド』からですね。当時剣道部だったんですけど、マジックやってた先輩が「この箱の中からなんでも好きなカードあげるから、マジックやんない?」って言って、当然余ったコモンばっかりなんですけど、僕は単純だから「カード何でもくれるんなら、やろうかな」って思って、それがきっかけでした。
 みんなが飽きてやめちゃったあとも、僕だけ中学高校大学とずっとやってましたね。17年くらいになるから、人生の半分くらいはやってることになります。

――なるほど。今回、もともとご結婚の予定があったんですか?

荒木:ぼちぼち結婚しようかとは言ってたんですよ。ただ結婚式はそんなにやりたいと思ってなかったんですけど、ウィザーズから今回のお話をいただいたときに、3秒で「やりたいです」って言いました。こういうメモリアルなグランプリの場で結婚式ができるなんて、すごく貴重ないい機会だと思ったので。

――じゃあ今回のイベントが結婚のきっかけになったんですね。

荒木:少し前までは結婚するビジョンもなかったくらいで、こんな形になるとは考えてもなかったですね。でも、こんないい話をもらったのも何かの巡り合わせかなって思います。

――ちなみに、美緒さんとはどうやって知り合ったんですか?

荒木:友だちの紹介で知り合って、ずっと前から友だち関係ではあったんですけど、去年の6月から付き合いだしました。7月くらいに「マジックってどんなゲームなの?」と言われてカードショップに連れてきたら、そこからハマってしまって、今ではモダンもレガシーも、ドラフトもやってますね。今回は会場でリリアナのコスプレしてます。背景世界もかなり好きで、僕よりストーリーに詳しいと思いますよ。

――すごいですね。じゃあ一緒にマジックを遊んでるんですか。

荒木:こないだ夜中にぼけーっとしてるから、「どうしたの? 眠いの?」って聞いたら、「マジックしたい……」って言いだして対戦したり(笑)

――ステキですねー。それでは、末永くお幸せに!

片寄 真吾

――あなたにとってマジックとは?

片寄ビジネスです!
……って一度言ってみたかったんですよね(笑)

――「マジックはビジネス」は、昔からよく言われる名言ですね。

片寄:昔はプロツアー行ったりして精力的にやってたんですけど、就職してからは仲間うちで少しやるくらいでほとんどプレイしてないので、やっぱり今はビジネス、仕事になりますね。
 ただ、トーナメントに出る機会は少なくてもゲームの魅力は変わらないですし、マジック自体に惚れ込んで今までやってきているので、みんなにもっとこのゲームを楽しんでほしいと思っていて、今のお店で自分の力をうまく発揮しながら、お客様にマジックの魅力を発信できたらなと思っています。

――なるほど。マジックはいつごろ始めたんですか?

片寄:トーナメントに出始めたのは『オデッセイ』からです。高校くらいのときに友達から誘われて、近場のショップに出入りするようになって、草の根大会に参加するようになって……みたいな感じですね。

――それでは結婚式の話ですが、奥様の理恵さんとはどういう出会いだったんですか?

片寄:前職の会社に入社した時の研修で、隣の席に座っていたのが縁です。たまたま、すぐ隣の店どうしに配属になって、触れ合う機会が多くてお付き合いさせていただいて、という流れですね。

――じゃあ、マジックとは全然関係ないんですね。

片寄:昔少し教えようとはしたんですけど、妻いわく「ちょっと難しい」とのことでした。

――なのにグランプリ会場で結婚式ということになって、びっくりされたんじゃないですか?

片寄:半ば僕が強引に連れてきたところはあります(笑)。実はもう結婚して7年目で子どもも6歳、3歳、0歳と3人いるんですけど、結婚したのも急で、子どももすぐにポンポンできちゃったので今まで結婚式を挙げる機会がなかったんですよね。でもやっぱりウェディングドレスを着てみたいって話は以前からあったので、ちょうどいい機会だなと思って。

――お子さんが小学生ともなると、そろそろ一緒にマジックできそうですね。

片寄:僕の家にもカードが放置されていて、興味はあるみたいので、そろそろ教えたいなと。

――お子さんが成長されて、みんなでできると楽しそうですね。

萩原 玄太

左はプロポーズした翔子さん

――あなたにとってマジックとは?

萩原かけがえのない友人、みたいな感じですかね。

――始めたのはいつなんですか?

萩原:中2の時に幼なじみに勧められたのがきっかけです。『テンペスト』だったかな。当時は《ドラゴンプラズマ》がすごいカッコイイ!! ってはしゃいでました(笑)。 途中やめてた時期もあったんですけど、社会人になって復帰しました。
 三重に住んでたんですけど、プロツアー予選とかに遠征するようになってプロ志向に目覚めかけてたころに、2009年のグランプリ・神戸で齋藤(友晴)さんが優勝して、地元の友達がなぜか齋藤さんと知り合いで、お祝いの電話かけたんです。そしたら、優勝したその夜なのに何も予定がないっていうから、「じゃあ飲みに行きましょう!」ってなって、連絡先交換してもらったんですけど、当時の僕からしたらAKB48と連絡先交換したみたいな感覚でした(笑)

――それはおもしろい(笑)

萩原:それから、サラリーマンを辞めて、これから何しようかなって考えたときに、人生の中で好きなこと、のめりこめることがあんまりなかったんです。そのとき東京に遊びに行く機会があって、「そういえば晴れる屋ってあったな。上京して晴れる屋で働こうかな」って思いついたんです。なんだかんだで、今は成田店で店長やってます。

――マジックは友人という話でしたが、今は仕事でもありますよね。

萩原:そうですね、仕事のときと、遊びでマジックするのでは気持ちの上で違いがありますね。たとえばお客さんとマジック・リーグで対戦するのは仕事の一環としてで、自分が休みのとき、グランプリトライアルとかに出たりするときは楽しむマジックかなと。

――仕事マジックの時は、お客さんにも楽しんでもらおうという感じなんでしょうか。

萩原:そういうようにはしてますね。負けてあげようとかじゃないですけど、終わったあとに「あそこはこうでしたかねー」と感想戦したり、なかなか手は抜けないという感じですね。

――なるほど。ところで今回のプロポーズ企画、断られる可能性もゼロではないと聞いたんですけど、大丈夫ですか? てっきり台本が決まってるのかと思ってました。

萩原:いや本当にサプライズで、彼女には何も伝えてないです。
 こういうところに呼ぶこと自体、初めてなんですよ。プロツアー予選とかに一緒に行って、「終わるまで何かして待ってて」くらいはあったんですけど、こういう大きい会場に来ることはまったくなくて。すごくびっくりすると思うんですよね。

――ですよね。何も説明せずに「ちょっと来て」と言って呼んだんですか?

萩原:名目としては、同僚の結婚式とかもあるし、仕事仲間がみんないるから、軽く紹介するよという感じなんですけど、うすうす感づいてるかもしれないですね。
 自分的には9割くらいOKだろうと思ってるんですけど、残り1割くらいは不安が……。まあもし断られたとしても、俺はやばいんですけど、みんなは盛り上がると思うので(笑) そうなったら仕事投げ出して酒飲みに行きます(笑)

――どうなるか、ドキドキですね。ところで彼女さんとはどういうきっかけで?

萩原:友だちの紹介で知り合いました。付き合ってけっこう長いし、年も年やし……。でもあんまり自分から言い出すきっかけがなかったんで、今回の企画にのっかったら、総取りでおいしいかなって(笑)

――なるほど。彼女さんはマジックやってないんですか?

萩原:初心者体験会を受けてもらって、そのデッキで対戦してみたりはしました。ルールはちょっと難しかったけど、絵がきれいやって言ってましたね。
 プロポーズOKしてもらえたなら、マジックにももっと触れてもらいたいなと思います。

――いずれは仲良く、チーム戦とか出られたらいいですよね。

萩原:ですね。彼女のほうは土日が休みなんですよ。でも僕のほうは、どっちか片方休みとったとしても、やっぱりマジックしたいってなるから、2人で行動しようとすると、どっちかが犠牲になりがちなんですよね。それがいやなので、2人で一緒にマジックできないかなーとは思ってます。

――そうですね。ぜひプロポーズがうまくいくことを祈っています!

「めっちゃ突然やけど、俺と結婚してくれへん?」というプロポーズに対し、翔子さんは花束を受け取り承諾。

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