最近の私たちは、ブースター製品について考えるときにある問いを指針としています。それは「ブースター製品を開封するときのワクワク感を生むのは何か?」というものです。

いたってシンプルな問いかけですが、その問いと長く向き合っていると、ブースターパックの包装の中身すべてが違った形に見てくるものです。長年にわたりブースター製品に封入されてきたものの中には、長年の慣習だったからという理由で封入されていたものもあり、それらが常にワクワク感を生み、有用だとは限りません。また、当時は適切な理由で封入されたものの、その理由が今ではあまり意味を成さなくなったものもあります。

私たちは、2027年最初のセットである『ノークティス:深淵の水府』より、プレイ・ブースターおよびコレクター・ブースターにいくつかの変更を行います。それらは、プレイヤーの皆さんがパック開封に期待するものの実態から私たちが学んだことが反映されたものになります。変更点には何かが加わるもの(フォイル仕様のジャパン・ショーケース版カードの封入機会増加やレアの出現率増加など)もあれば、何かが取り除かれるもの(コモンやアンコモンのフォイル仕様カードなど)もあります。いずれの変更も、同じ理念のもとで行われます。私たちは、皆さんが開封するブースター製品すべてがエキサイティングで有意義なものになってほしいのです。

なお、今回の変更によりブースター製品の価格を調整することはありません。メーカー希望小売価格を上げることなく開封体験を向上することこそ、今回の重要な目標だったのです。それでは、詳しく見ていきましょう。

新規要素

今回新たに追加される要素が多いため、まずはそちらからお話しします。

一番の目玉となるのは、マジックの多元宇宙を舞台とするセットすべてに導入される「ゴッドパック」でしょう。「ゴッドパック」をご存知ない方に説明しますと、これは封入カードすべてがレアや神話レアになっている最高に特別なパックです。

『ノークティス:深淵の水府』より、マジックの多元宇宙を舞台とするセットにおいて(ユニバースビヨンド・セットへの導入は2028年となる見込みです)、ブースターパック1,000個に1個の割合で封入カード14枚すべてがレアや神話レアとなります。封入カードの内訳は以下の通りです:

ゴッドパック記念カード
  • ゴッドパック記念カード 1枚
  • 非フォイル仕様のレアや神話レア 10枚
  • 非フォイル仕様のブースター・ファン版のレアや神話レア 2枚
  • フォイル仕様のブースター・ファン版のレアや神話レア 2枚

初めてゴッドパックを引き当てた方は、きっと正気ではいられないでしょう。それも当然のことです。

そしてコレクター・ブースターのゴッドパックはさらにエキサイティングです。コレクター・ブースターでは300個に1個の割合で、封入カードが以下のようになります。

  • ゴッドパック記念カード 1枚
  • フォイル仕様の土地 1枚
  • フォイル仕様の通常フレーム版のレアや神話レア 3枚
  • 非フォイル仕様のブースター・ファン版のレアや神話レア 3枚
  • フォイル仕様のブースター・ファン版のレアや神話レア 5枚
    • フォイル仕様のブースター・ファン版のカードが出現するこの枠が、1枚ではなく5枚になっています。つまりこの枠からヘッドライナー・カードが複数枚出現することも、理論的にはあるというわけです。現実的ではないものの、可能性はありますよ。

コレクター・ブースターのゴッドパックはコレクター向けの体験を念頭に設計されています。特別な仕様のカードや、セットを代表する見た目も刺激的なカードが詰まっているでしょう。

また、私たちはブースター体験の核心部分に立ち返り、コレクター・ブースター限定だったカード仕様の入手機会を広げます。これまでコレクター・ブースター限定であった美しいカード仕様「ジャパン・ショーケース版」が、ブースターパックの不特定枠からフォイル仕様で出現するようになります。さらに、ブースターパックにおけるフォイル仕様のレアや神話レアの出現率も上げます。これらの変更により、心躍るカードを引き当てる確率が上がるでしょう。ブースターパックの開封体験がもう少しエキサイティングになればと思います。

おっと、もう1つお伝えしなければならないことがあります。プレイ・ブースターは「ブースターパック」と呼称されるようになりました。すっきりと、シンプルになります。私としても入力しやすくなりました。

取り除かれる要素

ブースター製品の開封のワクワク感を再評価する中で、私たちは皆さんがあまりワクワクしないものや開封体験を損ねるものを取り除くことにしました。まずはブースターパックからフォイル仕様のコモンやアンコモンを取り除き、すべてのパックにフォイル仕様のカードが封入される保証をなくします。プレイヤーの皆さんからのフィードバックには、これらのフォイル仕様はかつてはあったかもしれない輝きを失っているという声が常に届いていました。今後ブースターパックからフォイル仕様のカードが出現する場合は、それはレアや神話レアのカードとなります。また前述の通り、それらの出現率は上がります。

同様に、コレクター・ブースターにおいてもフォイル仕様の枠からコモン2枚とアンコモン1枚を取り除きます。なおその3枚は、他のカードに置き換えられることもありません。コレクター・ブースターの開封体験においてコモンやアンコモンのカードは最も楽しくない部分であり、よくスキップされていました。とはいえブースターパックでは手に入らないカードのために、コレクター・ブースターからのフォイル仕様のコモンやアンコモンの出現自体は継続します。

果たして単にカードを取り除くことで、コレクター・ブースターの開封体験がより良くなるのでしょうか?正直に言いますと、そううまくはいかないでしょう。しかしながら、コレクター・ブースターを開封する人のほとんどはコモンやアンコモンのカードをほとんど見ずにスキップしていることを私たちは知っています。もちろん全員がそうではありませんが、多数派であることは間違いありません。実際に、あらゆるコレクター・ブースターの開封動画においてコモンやアンコモンの枠がスキップされているのが見受けられます。そういう枠を取り除くのは、体験を縮小させることにはつながりません。印刷工程の面でもプレイヤー心理の面でも余裕を持たせることができ、皆さんが本当に心躍るカードの提供につながるのです。

この変更はトレードオフの一環です。ブースター製品の印刷工程はますます複雑になっており、私たちは複雑さとキャパシティの両面でトレードオフを迫られています。ゴッドパックの導入とジャパン・ショーケース版カードのブースターパックへの封入を実現するためには、印刷能力に余裕を持たせる必要があります。今回取り除く要素はいずれも惜しむ人が少なく、そこを取り除くことでクールなことを実現するためのスペースが生まれるのです。

物事を大局的に見る

今回の変更が疑問を呼ぶことは私たちも理解しています。そのため、今後の発表に加えてDiscordでも質問にお答えする機会をご用意します。

今回の変更はすべて、同じ理念にもとづいています。それはすべてのパック開封をより意義あるものにすることです。ゴッドパックのチャンスに、ジャパン・ショーケース版カードのサプライズ、レアや神話レアの出現率増加。皆さんが開封するパックへの期待はもう少し高まることでしょう。それこそが最終的な目標なのです。