マジックを健全に保つ鍵の一つは多様性です。イベントでプレイヤーが選択できる強いデッキが、必ず複数存在することが極めて重要です。なぜでしょうか? もしもプレイで使い物になるデッキが1種類しかなかったら、プレイヤーはそのデッキを使うか、それともそのデッキ専用に対策したデッキを使うかの二者択一を迫られ、イベントはたちまち停滞してしまうでしょう。そもそも、プレイヤーによって好みのデッキは様々です。有効なプレイの選択肢が多数あれば、多くのイベントに多くのプレイヤーが集まるでしょう。
マジック・イベントの環境を多様で健全なものに維持する一助として、禁止および制限リストが考案されました。それぞれのリストには、一切認められないカードか、あるいは、非常に制限された形でだけ認められるカードが記されています。
注意すべき重要な点がいくつかあります。まず、両リストは構築フォーマットだけに適用し、リミテッド・フォーマットには適用しないという点です。次に、禁止および制限リストはフォーマットごとに規定されるという点です。このため、モダン・フォーマットで禁止されているカードでも、スタンダード・フォーマットでは使用可能なこともあります。
禁止カード
選んだフォーマット用の禁止リストに含まれているカードは、デッキにもサイドボードにも入れてはいけません。そのカードをデッキに入れた場合、そのフォーマットのいかなる認定イベントでも、そのデッキをプレイすることはできません。
通常、カードが禁止されるのは、そのカードによってプレイ環境をひどく歪めてしまうようなデッキやプレイスタイルが生じる場合です。どういうことでしょうか? もしもそのカードが使用可能だったとしたら、競技で勝ちたいプレイヤーは必ずそのカードを使うか、そのカードだけを狙った対策をするか、どちらかしかなくなってしまうような場合です。
一部のカードは、単純に、該当するフォーマットで使うには強力すぎることが確認されたという理由で禁止されています。セットのリリース以前に何百時間も費やして徹底的なプレイテストを行っていますが、マジックは複雑なため、新しいカードと古いカードとの全ての相互作用を正確に予測することはほとんど不可能なのです。
Cards whose art, text, name, or combination thereof that are racially or culturally offensive are banned in all formats. This list is a work in progress. Click here for the list.
制限カード
選んだフォーマットの制限リストにあるカードを使いたい場合は、そのカードをメインデッキとサイドボードを通して1枚だけ入れることができます。現時点では、制限カードリストがあるのはヴィンテージ・フォーマットだけです。