『』のメカニズム
テーロスの次元は混沌の渦中にあります。神々と定命の者たちは互いに対立し合い、恐ろしい怪物が大地を闊歩しています。英雄たちは栄光を求めて奮励し、夜空には新しくそして恐ろしい星座が形を作ります。あなたはどちらに立ちますか?
星座
星座能力を持つエンチャントは、テーロスの、夜空を、そして今や定命の世界をも埋めつくす、神聖な星座を表現します。
星座能力を持つエンチャントは、それ自身または他のエンチャントがあなたのコントロール下で戦場に出るたびに誘発します。『ニクスへの旅』に含まれる星座能力を持つエンチャントの大半はクリーチャー・エンチャントですが、すべてがそうではありません。
あなたのコントロール下で戦場に出るあらゆるエンチャントが、あなたのコントロールする各エンチャントの星座能力を誘発させます。それがオーラであっても、通常のエンチャントであっても、クリーチャー・エンチャントであっても、、トークンでさえもです。(つまり、授与を持つクリーチャーは、授与で唱えたかどうかにかかわらず星座能力を誘発させます。)
奮励
奮励能力を持つ呪文は、マナを追加することで対象の数を増やすことが可能です。
奮励を持つ呪文を唱えた場合、2つ目以降のそれぞれの対象について追加コストを支払うことで、あなたの望む数の対象を選ぶことができます。《アジャニの存在》を1体のクリーチャーを対象として唱えたい場合、必要なコストは のみです。2つ目以降のそれぞれの対象につき、《アジャニの存在》を唱えるためのコストは だけ増加します。したがって、2体のクリーチャーを対象とする場合のコストは、 となります。3体の場合は となり、それ以上も同様です。
《アジャニの存在》で好きな数のクリーチャーを対象とすることができますが、単一のクリーチャーを2回以上対象とすることはできません。対象を取る他の呪文と同様に、英雄的能力を持つクリーチャーを《アジャニの存在》の対象とすると、それらの能力が誘発します。
ニクスと授与
テーロスの夜空に瞬く星々の世界ニクスに、テーロスの神々は存在します。神々やそれに仕える者たちは、ニクスの力と威厳を宿しています。『テーロス』ブロックのすべてのクリーチャー・エンチャントは、ニクスの星界を描いた独自のカード枠を持ちます。
ニクスのカード枠には、特に関連するルールはありません。これは単に、これらのクリーチャーが同時にエンチャントでもあることの印です。『テーロス』ブロックの他のエンチャントには通常のカード枠が使用されています。
『ニクスへの旅』のクリーチャー・エンチャントの中には、授与のキーワードを持つものがあります。
授与を持つクリーチャーは、他のクリーチャー1体をエンチャントしてそのパワー、タフネスおよび能力を与えるオーラとして唱えることもできます。
授与を持つカードが手札にあるとき、あなたには2つの選択肢があります。マナ・コストを支払って普通に唱えるか、授与コストを支払って唱えるかです。授与カードを普通に唱えた場合、それはクリーチャー・エンチャント・呪文として解決し、戦場でクリーチャー・エンチャントになります。その授与能力および「エンチャントされているクリーチャーは……」という表記は無視します。
カードをその授与コストで唱えた場合、それはクリーチャー・呪文ではありません。《本質の散乱》などクリーチャーのみを対象にできる呪文は、それを対象にできません。それは代わりにエンチャント(クリーチャー)を持つオーラ・呪文となるので、クリーチャーを対象として唱える必要があります。それは《否認》などクリーチャーでない呪文のみを対象にできる呪文によって打ち消すことができます。その対象のクリーチャーが英雄的能力を持つ場合、他のオーラ・呪文同様、授与を持つこのオーラ・呪文はそれを誘発します。オーラまたはクリーチャーのいずれであっても、授与を持つカードは常にエンチャントです。
授与を持つカードをオーラとして唱えた後、呪文が解決する前に対象のクリーチャーが戦場を離れた場合、このオーラ・呪文は通常のオーラ・呪文のように打ち消されるのではなく、クリーチャー・エンチャントとして解決されます。このオーラ・呪文が解決されるときに対象のクリーチャーがまだ戦場にいる場合、そのクリーチャーをエンチャントするオーラとして解決されます。
クリーチャーをエンチャントしている間、授与を持つオーラはその文章欄に書かれた能力およびパワーとタフネスの変化をそのクリーチャーにもたらします。エンチャントしているクリーチャーが何らかの理由で戦場を離れた場合、このオーラは他のオーラのように墓地に置かれるのではなく、ただちにクリーチャー・エンチャントになります。
授与を持つカードは自分のクリーチャーを対象とすることがほとんどですが、対戦相手のクリーチャーもその対象とすることができます。これが役に立つこともあります。例えば、重要なターンに《節くれの傷皮持ち》を相手のクリーチャーに唱えることで、ブロックを妨げることができます。
英雄的
英雄的能力を持つクリーチャーは、あなたがそれを対象とする呪文を唱えるたびに強力な恩恵をもたらします。
英雄的能力は、あなたがその英雄的クリーチャーを対象とする呪文を唱えるたびに誘発します。他のクリーチャーを同時に対象とする呪文も含みます。ある呪文が複数の英雄的能力を持つクリーチャーを対象としている場合、それらすべてを誘発します。例えば、その呪文が奮励能力を持っている場合などです。装備などの起動型能力や、《水跳ねの海馬》が戦場に出るときの能力などの誘発型能力は、英雄的能力を誘発しません。
インスタント・呪文やソーサリー・呪文に「対象」という単語が含まれる場合、その呪文は対象を取ります。オーラ・呪文も、そのエンチャント能力が示す対象を取ります。これには授与を持つオーラ呪文を唱えたときも含みます。クリーチャー・呪文や、オーラ以外のパーマネント・呪文は対象を取りません。
英雄的能力は、そのクリーチャーのコントローラーがそれを対象とする呪文を唱えたときにのみ誘発し、他のプレイヤーが唱えたときには誘発しません。
占術
占術メカニズムによって、あなたは自身の運命を操ることができます。
占術はキーワード処理であり、常にある数字が定められています。占術を行う際には、ライブラリーの一番上からその数字の枚数のカードを見て、そのうち望む枚数だけライブラリーの一番下に置き、残りを望む順番で一番上に置きます。占術1を行うとは、ライブラリーの一番上のカードを見て、それをライブラリーの一番上に置くか一番下に置くかを決めるということです。占術2やそれ以上の場合、より多くの選択肢があります。
怪物化
テーロスの自然には怪物が徘徊し、敵対するものを容赦なく襲います。
怪物化は起動型能力で、コストを支払えるときならいつでも起動できます。怪物化が解決されるとき、そのクリーチャーがすでに怪物的であるかどうかをチェックします。怪物的でなければ、怪物化により一定数の+1/+1カウンターがそのクリーチャーの上に置かれ、そのクリーチャーは怪物的になります。つまり、怪物化の能力が二度目に解決されるときには何も起こりません。何らかの形で怪物化の能力が打ち消された場合、そのクリーチャーはカウンターを得ることも怪物的になることもなく、怪物化の能力は再び使うことができます。
怪物化の能力を持つクリーチャーの多く、例えば『テーロス』の《石殴りの巨人》などは、怪物的になったとき、つまり怪物化の能力が初めて解決されるときに誘発する誘発型能力を持ちます。
《石殴りの巨人》の誘発型能力は、怪物化の能力が初めて解決されるときに誘発します。その怪物化の能力が解決されるときに《石殴りの巨人》が戦場に出ていなかった場合、その誘発型能力は誘発しません。
怪物化を持つカードの中には、例えば『テーロス』の《百手巨人》のように、怪物的である限り能力を得るものもいくつかあります。
一度怪物的となったクリーチャーは、戦場を離れない限り怪物的であることを止めることはありません。《百手巨人》の怪物化能力が一度解決されると、それは到達と(ブロックできるものであれば)追加で99体のクリーチャーをブロックできる能力を持ちます。たとえ、怪物化能力によって置かれた+1/+1カウンターが何らかの理由(例えば《生体変化》など)で取り除かれた場合でもそれは変わりません。
信心と神々
『ニクスへの旅』では、5柱の神々が、神というクリーチャー・タイプを持つ伝説のクリーチャー・エンチャント・カードとして登場します。『ニクスへの旅』の神々は2色で、これにより万神殿の15柱の神々が出揃います。その2色へのあなたの信心が十分に高まることで、2色の神はクリーチャーとして戦場に顕現することができます。
あなたの2色への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コスト内に含まれる、それらのいずれかの色のマナ・シンボルの総数です。各色のマナ・シンボルのそれぞれが特定の数以上である必要はなく、合計のみを数えます。
混成マナ・シンボル、たとえば は両方の色に数えられますが、二度は数えられません。言い換えれば、混成マナ・シンボルはあなたの特定の色もしくは色の組み合わせへの信心について、最大1回のみ数えることができます。両方の色に該当していたとしても、その色の組み合わせへの信心には1しか加えられません。
『テーロス』ブロックの神々同様、『ニクスへの旅』の神々はすべて破壊不能を持ち、あなたのその神の色への信心が十分な場合にのみクリーチャーとなります。神が戦場に出たときにあなたのその色への信心が必要数未満だった場合、クリーチャーが戦場に出たときに誘発する能力は誘発しません。戦場の神がクリーチャーであるときにあなたのその色への信心が必要数を下回った場合、それはただちにクリーチャーではなくなります。戦場に出たときにはクリーチャーでなかったとしても、速攻を持たない限り、神は戦場に出たターンには攻撃できません。
神々は常に伝説のエンチャントであり、クリーチャーであるかに関わらずその能力は機能します。