ラヴニカは、大聖堂、老朽化したスラム街、古代の廃墟、何層にも積み重ねられた石造りの建物、そして張り巡らされた数々の陰謀などがつなぎ合わされた、世界を覆うひとつの巨大な都市です。
この世界の数え切れないほどの市民の中心に、ひとつの強大な存在があります。大都市であるラヴニカは、そのあまりの巨大さゆえに、いつしか次元自身を指すようになって久しくなります。この迷路のような通りとそびえ立つ古めかしい尖塔では、ギルドが権力を争って戦い続けています。
10個のギルドはそれぞれ5つのマナのうちの2つの色を極め、それぞれが独自の文化的個性と機能を持つようになりました。
軍隊式のギルドであるボロス軍(赤白)は高潔さの証である炎と、そこからもたらされる正義の証である光を重んじています。ドラゴンに率いられるイゼット団(青赤)は精霊の魔法と技術を融合させることによって、その団員は誰もが認める技術革新の旗手となっています。
セレズニア議事会(緑白)の選ばれたメンバーは、自身を無私無欲で成長を目指す精霊の信徒だと考えていますが、他は彼らを自然に根ざす洗脳カルトだとみなしています。死を崇拝するギルドであるゴルガリ団(黒緑)は、ラヴニカの地底街に数多くのアンデッドと労働者を従えています。秘密主義的なディミーア家(青黒)にはネクロマンサーの相談役だの、幻の暗殺者だの、黒くぬめぬめした恐ろしいものが迷宮と化した地底の街を這いずり回っているなどといった怪談話が尽きません。
オルゾフ組(白黒)は虚飾や儀式、奴隷の売買や貨幣を中心とした厳格な階級を形成しています。グルール一族(赤緑)は本能と衝動に基づき行動する、物乞いと悪党と襲撃隊のギルドです。
アゾリウス評議会(白青)はラヴニカにおける主要な立法者です。それと対照的なのが悪魔によって率いられたラクドス教団(黒赤)であり、彼らは楽しみのために人を殺し、享楽だけを追い求めています。この政治的駆け引きと混乱の中で、シミック連合(緑青)の研究員たちは自然を保護し、その生存のために調整させることを精力的に行っています。
各ギルドの力は、大昔に結ばれた ギルドパクト という契約により抑制されてきました。しかし、この契約が破られることで、紛争が再度勃発します。