「ギラプール・グランプリ」の開幕を控え、先頭集団に置いていかれまいと意気込む皆さん、ぜひ『霊気走破』の新規メカニズムと再録メカニズムを学び、さらなるスピードアップを図りましょう。ここでは、このレースにおける交通ルールの講習を一気に行います。修めるべき知識が怒涛のように押し寄せてきますので、置いていかれないよう注意してください。これからお伝えする新規メカニズムと再録メカニズムの解説が、2月7日のプレリリースと2月14日に公式発売日を迎える『霊気走破』に向けてギアを上げる助けになればと思います。

マジックの基本を学びたい方は、こちらのスピード感あるチュートリアルでショートカットしましょう。チューンアップを済ませたら、ぜひ「マジック・アカデミー」のような新規プレイヤー向けイベントに参加してみてください。あなたがどの乗り物を選んでもぴったりのコースが準備されています。


速度とエンジン始動!

突然だけど、クイズだ。最高にイケてる新規メカニズムは?答えは、プレイヤーが持つ新たな特性「速度」とそれに関連するメカニズム「エンジン始動!」です。(感嘆符もメカニズム名に含まれますよ)。「エンジン始動!」は、物事を動かす新たなキーワード能力です。この区間のペースカーは、《駆け抜ける油吸い》に務めてもらいましょう。

0107_MTGDFT_Main: Streaking Oilgorger

あなたがゲームで初めて「エンジン始動!」を持つパーマネントをコントロールすると、あなたの速度は1になります。これはただちに起こり、あなたが速度を得る前に対応してそのパーマネントを除去することはできません。あなたの速度が1以上になったら、その後速度を上げる能力が誘発するようになります。その能力のテキストは以下の通りです:「あなたのターンの間に1人以上の対戦相手がライフを失うたび、あなたの速度が4未満である場合、あなたの速度を1上げる。この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。」この能力は特定のパーマネントに依存しません。あなたがコントロールしているパーマネントに関わらず、残りのゲームの間、あなたの速度が4未満である限り誘発します。

0014a_MTGDFT_SpeedHlp: Start Your Engines!

ただし、いくつか規則や規制があります。あなたの速度が4になると、あなたは「最高速度」に到達し、それ以上速度は上がらなくなります。《駆け抜ける油吸い》のように、あなたが最高速度を持つかどうかを参照する能力を持つカードもあります。そういう能力は、「最高速度 — [能力]」と表記されています。これは、あなたが最高速度を持つ、つまりあなたの速度が4である限り、そのパーマネントはその能力を持つことを意味します。とはいえ、速度を参照するカードを活かすのに常に最高速度が必要になるわけではありません。現在のあなたの速度を参照し、それに応じた効果を発揮するカードもたくさんあります。なおエンジンを始動しておらず速度を持っていない状態では、あなたの速度は0です。

消尽

ときには手段を選ばず勝たねばならないこともあるでしょう。「ベタ踏み」の能力はありましたっけ?まだ?それは意外ですね。それならアクセルを踏み込みましょう! 「消尽」能力は、一度限りの強力なパンチを繰り出せる起動型能力です。 

0142_MTGDFT_Main: Prowcatcher Specialist

「消尽」能力には、ありとあらゆる種類の効果があります。+1/+1カウンターが絡むものばかりではありませんし、クリーチャーでないものが持つ場合もあります!それらには通常、「消尽」能力が起動済みであることを示す方法が用意されています。そのパーマネントにカウンターを置いたり、特定のトークンを生成したりして記録します。「消尽」能力を起動済みのパーマネントが戦場を離れ、その後戻った場合、それは新たなオブジェクトになります。「消尽」能力も新たに起動できます。

機体

『霊気走破』は、多元宇宙を舞台に壮大なレースが繰り広げられるセットです。なのでもちろん、「機体」が登場します。近年のセットで繰り返し姿を見せているアーティファクトのサブタイプですが、今回初めて計器に囲まれハンドルとシフトレバーを握るという方のために、軽くおさらいしておきましょう。

0050_MTGDFT_Main: Midnight Mangler

「機体」は、はじめはただのアーティファクトです。運転できそうですが、まだできません。ほとんどの機体は「搭乗」能力を持ち、その効果でターン終了時までアーティファクト・クリーチャーになります。「搭乗」能力を起動するには、パワーの合計が「搭乗」能力に書かれた数字以上になるようにあなたのコントロールしているアンタップ状態のクリーチャーをタップします。「搭乗」能力には (タップ・シンボル)が用いられていないため、あなたのコントロール下になったばかりのクリーチャーをタップして機体に搭乗させることもできます。機体は自身に搭乗することはできませんが、クリーチャーである機体をタップして他の機体に搭乗させることはできます。

《真夜中の圧搾車》が良い例ですが、「搭乗」以外にクリーチャー化できる能力を持つ機体もあります。いずれにせよ、何らかの効果によって機体がクリーチャーになり、パワーとタフネスが指定されていない場合、その機体に記載されているパワーとタフネスを用います。クリーチャー化する効果によってパワーとタフネスが指定されている場合は、そちらを用います。その機体に記載されているパワーとタフネスは上書きされます。

乗騎と騎乗

そいつに乗れれば、勝てますかね?たぶん。きっと?「乗騎」は、再録となるクリーチャー・タイプの1つです。それと関連する特別なルールはありませんが、乗騎・クリーチャーには同じく再録の「騎乗」能力がよく見受けられるでしょう。「機体」と「搭乗」の関係と同じく、乗騎と騎乗の間にメカニズム上のつながりはありません。騎乗を持つ乗騎が他のクリーチャー・タイプになったとしても騎乗は持ったままで、乗騎ではないクリーチャーが騎乗を得ることもあります。

0185_MTGDFT_Main: Venomsac Lagac

「騎乗」は、ソーサリーとして(つまり、あなたのメイン・フェイズの間かつスタックが空の時に)起動できる起動型能力です。騎乗能力を起動するには、パワーの合計が騎乗能力に書かれた数字以上になるようにあなたのコントロールしているアンタップ状態のクリーチャーをタップします(その乗騎・クリーチャー自身は除く)。能力が解決されると、ターン終了時までその乗騎は騎乗された状態になります。それが意味するところは、クリーチャーによって異なります。多くの乗騎は、騎乗された状態で攻撃するたびに誘発する誘発型能力を持っています。

0035_MTGDFT_Main: Valor's Flagship

それから、レースに向いたクリーチャーもいます。パワーが2大きいかのように乗騎に騎乗し、機体に搭乗できる操縦士・クリーチャーをぜひ探してみてください。その腕前をもってすれば、対戦相手がガレージを出るより早く機体や乗騎を駆って走れるでしょう。

サイクリング

最後の再録メカニズムは「サイクリング」です。これは、カードの流れを維持する小さなエンジンのようなメカニズムです。サイクリングを持つカードがあなたの手札にある場合、それのサイクリング・コストを支払ってそのカードを捨てることで、カードを1枚引くことができます。

0019_MTGDFT_Main: Lightshield Parry

サイクリングは、《光盾での受け流し》のように必要な状況が限られるカードとの相性が抜群です。有効な状況でない場合(例えばコンバット・トリックではなくクリーチャーが必要な場面など)に、必要なカードを探しにいけるのです。さらに、それをサイクリングしたときに誘発する能力を持つカードや、他のカードを捨てたときに誘発する能力を持つカードもありますので、どんどんカードを流していきましょう!ガス欠ではレースに勝てませんからね。


『霊気走破』は、どこでどのようにプレイしても(シカゴで統率者戦をしても、東京でドラフトをしても)ドライバーズシートに座る感覚を味わえます!『霊気走破』カードイメージギャラリーでプレビューを追い、2月14日の公式発売日に備えましょう。『霊気走破』は現在、お近くのゲーム店Amazon、その他マジックを取り扱う場所で予約受付中です。