ちょっと!なんでコソコソと忍び寄るんですか?マジック:ザ・ギャザリング『Assassin's Creed』を通じて、歴史に名を刻む暗殺ゲームに飛び込もうっていうのに。ブラザーフッドとテンプル騎士団との長年の対決が、賞を総ナメにしたあのアクション・アドベンチャーシリーズそのままのキャラクター、武器、舞台で登場し、戦場を新たにして繰り広げられるのですよ?

このセットには新しいキーワード能力が1つと、この記事で改めて取り上げる注目の再録メカニズムがいくつかあります。あなたが干し草の山やらなにやらの影にコソコソ身を隠すその前に、それらのメカニズムについて簡単に説明しておきましょう。そうすれば万事安泰です。結局のところ、情報こそがあなたの最大の武器なのですから。えっ? レオニダスの槍を持ってる?それでもやっぱり注意は必要です。情報はあなたの2番目に強力な武器ですから。

新メカニズム:フリーランニング

暗殺を完璧にやってのけるには、建物やそのほか退路を阻むものすべてを軽々と乗り越え、華麗に逃げおおせる必要があります。フリーランニングは新たな代替コストで、あなたがそのターン、自分がコントロールしているアサシンや統率者ですでにプレイヤーに戦闘ダメージを与えていたなら、呪文を唱えるときのコストを少し節約できます。

0017_MTGACR_Main: タカの眼

フリーランニングはあなたが統率者をプレイしていなくても適用されます。暗殺者があればよいのです。あなたが統率者戦をプレイしているなら、攻撃させる統率者はあなたの統率者でなくても構いません。とくに裏切りそうな統率者のコントロールを得て、そいつをあなたの味方として行動させることができます。さらに言うなら、暗殺者や統率者は生きていたり、あなたのコントロール下になくたって構いません。それがそのターン、すでにプレイヤーに戦闘ダメージを与えていたなら、あなたはフリーランニングのコストを使用できるのです。

呪文をフリーランニングのコストで唱えても、そのマナ総量は変わりません。たとえば《タカの眼》のマナ総量は、たとえあなたがこれに{1}{U}しか払っていなかったとしても、つねに5なのです。呪文をフリーランニングのコストで唱えられる場合も、必ずしもそうする必要はありません。あなたはフリーランニングを無視できます。なぜかはわかりませんが、エレベーターか何かを使うんでしょう。通常通りのマナコストで呪文を唱えても良いのです。

再録メカニズム:歴史的

先ほど私は歴史に名を刻む暗殺ゲームといいましたので、このメカニズムがくることを予想できたのではないでしょうか。歴史的はアーティファクトや、伝説的の特殊タイプをもつもの、そして英雄譚を総称する再録のゲーム用語です。歴史的、という言葉はそれ自体が他のものを説明する形容詞として使われます。そのため「歴史的な呪文」、「歴史的なパーマネント」といった文言を見かけるでしょう。また、《アブスターゴ・エンターテイメント社》のようなカードには「歴史的なカード」と記されています。

0079_MTGACR_Main: アブスターゴ・エンターテイメント社

ただし、なにかしらが歴史的な呪文を唱えることを示す場合には、《アブスターゴ・エンターテイメント社》は役に立ちません。土地をプレイすることは呪文を唱えることとは別だからです。とはいえ《アブスターゴ・エンターテイメント社》が歴史的であることは変わらないので、あなたがこれをコントロールしていて、もう1枚が墓地にあるなら、そのうち1つの能力を起動することで、墓地の1枚を手札に戻すことができます。

再録メカニズム:変装

あなたはどこにもいない、だれでもない。匿名性は暗殺者にとって上位3つに入る武器です。おそらく情報や、かの見事な槍の次あたりに。2つの再録メカニズム、変装と偽装によって、あなたは対戦相手から正体を隠し続けることができます。

0050_MTGACR_Main: シワのバエク

カードが変装を持っていた場合、あなたはそれを裏向きで唱え、その正体を隠したままにすることができます。それは裏向きのクリーチャー・呪文になります。つまりそれは、無色で2/2で名前もクリーチャー・タイプも持たず、護法{2}以外に能力はありません。マナ・コストも持たないので、マナ総量は0です。ただし、それを唱えるには{3}の代替コストを支払います。

それを唱えることによって生まれるクリーチャーは、おそらく驚きはしないでしょうが、なんと裏向きのクリーチャーです。それはまだ名前もクリーチャー・タイプも持たず、護法{2}以外に能力はありません。マナ・コストも持たず、マナ総量は0です。それでもそれはクリーチャーなので、攻撃したり、ブロックしたり、装備品を装備したり、その上にカウンターを乗せたりといった、クリーチャーの行動を行います。あなたは自分がコントロールしている裏向きのパーマネントを、いつでも見ることができます。他のプレイヤーはあなたの裏向きのパーマネントの表を見ることができません。また、なにかしらによってあなたが見れるようにならないかぎりは、あなたも他のプレイヤーの裏向きのパーマネントの表を見ることができません。

あなたに優先権があるときはいつでも、その裏向きのパーマネントの変装コストを支払って、それを表向きにすることができます。これはただちに発生しスタックを用いないので、対応することができません。これを行うには、まずカードを公開し、その変装コストがいくらなのかを全員に明かしましょう。その結果表向きになったパーマネントは、ただちに真の特性を持つことになります。それは対戦相手にとって、ブロックするほどの価値もない、無害な2/2のクリーチャーだったでしょうか?とんでもない! それはただちに(ええ。私はこの段落では、このアクションに対してあなたが対応できることがどれだけ少ないかを強調するため、“ただちに”を連呼してます)《シワのバエク》となり、確実な(まあ、それほどただちにではないんですが)6点のダメージを与える者となるのです。

パーマネントを表向きにしても、それは戦場に再び出たことにはなりません。それは以前と同じパーマネントです。ですからそれについていたオーラや装備品、カウンターは残り続けます。そのパーマネントが攻撃していたり、ブロックしていた時も同様です。それが何らかの呪文や能力の対象となっていたなら、それが現在も適正な対象であるか否かに関わらず、引き続きその対象となります。

あなたが裏向きのパーマネントを複数コントロールしている場合、いつ何時も容易に区別できる状態でなければなりません。それらの位置を入れ替えたりして対戦相手を混乱させることは許可されていません。それらが戦場に出た順番は常に明確でなければなりません。たとえば、あなたが前のターンに3体の裏向きのクリーチャーのうち1体で攻撃した場合、どれが攻撃したのかを、全員に対して明らかでなければなりません。

ゲームが終了した、あるいはあなたが多人数ゲームから退出する場合は、裏向きのパーマネントを全員に公開して、それらが適正に裏向きにされていたことを明らかにする必要があります。これは、競技的なイベントのゲームでは重要です。

再録メカニズム:偽装

あなたの戦力の素性を隠したまま突き進むもう1つのやり方が、再録のキーワード処理、偽装です。あなたがカードを偽装するように指示されたなら、そのカードを裏向きで戦場に出します。そうなった裏向きのパーマネントは、無色で2/2の、カード名やクリーチャー・タイプ、マナ・コストを持たないクリーチャー呪文です。護法{2}以外に能力はありません。

0014_MTGACR_Main: 群衆紛れ

重要なことは、偽装によって出てきたクリーチャーの見た目は、「変装」を用いる呪文を唱えた結果として出てくるクリーチャーとまったく同じであり、この裏向きのパーマネントに適用されるのとほとんど同じルールが適用されることです。相違点のひとつは、偽装したパーマネントをどのようにして表にするかです。変装コストを支払わなくても、あるいはたとえそれが変装コストを持っていなくても、偽装したパーマネントが実際にはクリーチャー・カードであるなら、それのマナ・コストを支払うことで、いつでもそれを表にすることができます。

運が良い、あるいは用意周到なあなたなら、あなたは変異や変装などの、カードを表にする他の能力を持ったカードを、偽装することができます。もしそうしたなら、あなたは該当するそれらの能力を好きなように使えます。たとえば、変装を持つクリーチャー・カードを偽装した場合、あなたはそれをそれの変装コストを支払うことでも、偽装を使ってそれのマナ・コストを支払うことでも、表にすることができます。

0008_MTGACR_TokenBst: 謎の生物

上記の補助カードは、裏向きのパーマネントがその正体を明らかにされるまでの間、多少なりとも目立たせるために使用できる任意のゲームアクセサリーです。


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