イニストラード:真紅の契りのメカニズムは、話題となっている吸血鬼の結婚式を連想させるものです。新しいもの、古いもの、借りたもの、血まみれのもの。愛は素晴らしいと思いませんか?これからバージンロードを通ってゲーム店に入って来るものを見ていきましょう。

訓練

この恐ろしい世界で生き残るのは、人間にとって簡単なことではありません。常に気を抜けないのです。新規メカニズム「訓練」は、そんな人間たちの集中力を表現しています。訓練は攻撃時にクリーチャーを強化する誘発型能力です。

Apprentice Sharpshooter

訓練を持つクリーチャーがそれより大きなパワーを持つクリーチャーと攻撃するたび、その訓練を持つクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置きます。攻撃クリーチャーのパワーは、攻撃した瞬間にのみ参照されます。訓練の誘発後にもう1体のクリーチャーに何か起きても、クリーチャーのパワーに何か起きても、問題ありません。訓練を持つクリーチャーが戦場にいてその訓練能力が解決されれば、+1/+1カウンターは置かれます。たとえその時点でパワーがもう1体のクリーチャー以上になっていても、攻撃状態でなくなっていても、もう1体のクリーチャーが戦場からいなくなっていてさえ、問題ありません。

Gryff Rider

なお訓練役が複数いても訓練が複数回誘発することはありません。《名射手の弟子》がそれより大きなパワーを持つクリーチャー1体と攻撃しても、50体と攻撃しても、訓練の誘発は1回だけです。ですがもしそんな状況になったら、50体と一緒に攻撃しましょうね。

切除

マジックのカード編集者という人生は素晴らしいもので、新規キーワード「切除」はそんな素晴らしい人生の一端と、カードから言葉を切り取るという信じられない体験を楽しませてくれます。

Dig UpAlt Dig Up

切除はインスタントやソーサリーのカードに見受けられ、代替コストが提供されています。あなたは切除を持つカードを通常通りマナ・コストを支払って唱えることができます。その場合は、通常通り呪文の効果が処理されます。つまり、ルール文に書かれた内容が一字一句読んだ通りに適用されるということです。

一方、マナ・コストではなく切除コストを支払って唱えた場合、あなたは角括弧の中にあるすべての記述を無視することができます。これにより、カードの効果の鍵となる部分が変化します。例えば《掘り起こし》の場合、{G}で唱えるとその効果は「あなたのライブラリーから基本土地・カード1枚を探し、公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。」です。しかし、{1}{B}{B}{G}で唱えると、その効果は「あなたのライブラリーからカード1枚を探し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。」として扱われるのです。

カードを切除で唱えても通常通り唱えても、その呪文の色やマナ総量はマナ・コストに基づきます。《掘り起こし》の場合でいうと、切除コストで唱えてもマナ総量1の緑の呪文です。いつものように、イニストラードにはあなたが抱えるトラブルを切除するチャンスがたくさんあるのです。

血・トークン

『イニストラード:真紅の契り』では、新しい定義済みトークンが登場します。それが「血・トークン」です。血・トークンは無色のアーティファクト・トークンで、「{1}, {T}, カード1枚を捨てる, このアーティファクトを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。」を持ちます。

Blood token

血・トークンはシンプルで多用途に使えるトークンです。ゲーム後半では不要なカードをより良いカードに換える方法になります。その時点ではゲームに影響を与えられない土地や軽いマナ域のカードが、手札にあふれているかもしれませんから。また、アーティファクトをたくさんコントロールしていることを活かせるかもしれません。さらに、血・トークンによってより大きな利益を生み出すカードもあります。

Gluttonous GuestShowcase Gluttonous Guest

血。それはもはやただの食事ではないのです。とはいえもちろん、多くの者にとっては最高の食事であり続けますけどね。

日暮&夜明

前作で登場した「昼」と「夜」のメカニズムも、まだ日没を迎えてはいません。いや……「永遠の夜」を迎えたので日は落ちましたかね?せっかくの隠喩が台無しです。それはさておき、再び登場です!この狼男のメカニズムは返信する両面カードが持ち、ゲーム自体が持つ昼と夜の状態を中心に機能します。

Weary Prisoner
Wrathful Jailbreaker

おさらいをしておくと、ゲーム開始時点では昼でも夜でもありません。ほとんどのゲームでは、まず昼になります。これはだいたい、日暮を持つパーマネントが戦場に出ることで起こります。一度昼か夜になると、ゲームはそれらの状態のうちのいずれか一方だけであり続けます。つまり、ゲーム終了まで昼と夜を交互に迎えながら進行していくのです。どちらでもない状態に戻ることはありません。

昼である限り、日暮と夜明を持つ変身する両面カードは日暮の面を表にして戦場に出ます。夜である限り、夜明の面を表にして戦場に出ます。

昼/夜の状態の変更には2つの条件があります。ターンの開始時に昼であり、直前のターンのアクティブ・プレイヤーが直前のターンに呪文を唱えなかったなら、夜になります。同様に、ターンの開始時に夜であり、直前のターンのアクティブ・プレイヤーが直前のターンに2つ以上の呪文を唱えていたなら、昼になります。

昼と夜の移り変わりの記録用に、多くの『イニストラード:真紅の契り』のブースターパックにはこのような補助カードが含まれており、以上のルールを参照できるようになっています。

Day
Night

もう1つ、カードの効果に単に昼か夜になると書かれている場合もあります。昼になるに際し、夜明を持つすべての両面カードはその日暮の面に変身します。夜になるに際し、日暮を持つすべての両面カードはその夜明の面に変身します。

昼や夜の状態を含め、変身する両面カードについてもっと詳しく知りたい方は、イニストラード:真夜中の狩り』リリースノートをご覧ください。近日公開予定の『イニストラード:真紅の契り』のリリースノートをお待ちいただいても結構です。

降霊

イニストラード:真夜中の狩り』で初登場したメカニズム「降霊」も再録されます。あなたの墓地にありこのキーワード能力を持つカードは、変身させた状態で唱えることができます。前回の降霊は両面ともクリーチャー(さらに第1面がスピリット以外で第2面がスピリット)でしたが、今回は第1面がスピリットで第2面がオーラになっています。

Drogskol Infantry
Drogskol Armaments

ほとんどの変身する両面カードと異なり、降霊では第2面を唱えます。降霊で唱える際は、存在しない第2面のマナ・コストではなく第1面に書かれた降霊コストを支払います。オーラ呪文を唱えることになるので、唱える手順の一部として対象を選びます。

降霊を持つカードの第2面は、いずこかから墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する能力を持っています。これは事実上、第2面を表にして置かれることがあるスタックと戦場の2つの領域から、という意味です。つまり降霊で唱えたオーラ呪文が打ち消されたら、それは追放されます。戦場に出たあとに墓地に置かれる場合も、代わりに追放されます。

濫用

今回は再録メカニズムがもう1つあります。この次元で登場したものではありませんが、違和感なく溶け込む誘発型能力「濫用」です。今回は吸血鬼にスポットが当たりますが、それでも狼男は物語を「変身」させ続け、人間たちは戦いを続け、そしてゾンビもしっかり存在しお腹をすかせているのです。

Rot-Tide Gargantua

濫用を持つクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げることができます。それが濫用です。皆さん今回もありがとうございました!次は神河でお会いしましょう!

はい。もう少しご説明しましょう。濫用を持つクリーチャーは、クリーチャーを濫用、つまりその濫用能力でクリーチャー1体を生け贄に捧げると、追加効果を発揮します。

覚えておくべきことはそんなにありません。濫用で生け贄に捧げられるのは1体だけです。生け贄は強制ではありませんが、生け贄に捧げる場合は濫用能力の解決時に生け贄に捧げるクリーチャーを選択します。濫用能力を持つクリーチャーを、自身の能力のために生け贄に捧げることもできます。「(このクリーチャーが)クリーチャー1体を濫用したとき」に誘発する能力を持つ場合、自身の濫用で自身を生け贄に捧げてもその能力は誘発するのです。なお「(このクリーチャーが)クリーチャー1体を濫用したとき」の能力を誘発させるには、クリーチャーを生け贄に捧げる時点でその濫用を持つクリーチャーが戦場にいなければなりません。濫用の解決時に戦場にいない場合もクリーチャーを生け贄に捧げることはできますが、その能力は誘発しませんので、何か他の理由があるときだけにしておきましょう。

さあ皆さん、ご着席ください!

イニストラード史上最大の結婚式が間もなく行われます。あなたは式の参列者でしょうか?披露宴の参加者でしょうか?あるいはゲストの1人?食事を提供する方?それともあなたが食事?きっと一生忘れられない思い出になるでしょう。プレリリースに参加するにせよ自宅でプレイするにせよ、あるいはそれ以外のどこでプレイするにせよ、どうぞお楽しみください。