先週、『ドミナリア』のカード個別のデザインの話を始めた。タイトルの「その2」が示すとおり、まだ終わっていない。

ホマリッドの探検者

 プレイヤーから面白いものが送られてくることがよくある。ペパローニでメッセージが書かれたピザが届けられたこともあった。「ヒント、ヒント」というメッセージが添えられたおもちゃの恐竜が送られてきたこともあった。ドーナツが届けられたこともあった。メッセージはなかったが、美味しかった。しかし、《ホマリッドの探検者》は、ジグソーパズルのおかげで作られたものだ。

 ある日、ケリー・ディグス/Kelly Digges、アリソン・ルース/Allison Luhrs、メル・リー/Mel Li、ショーン・メイン/Shawn Mainのもとに不思議な封筒が届いた。それぞれに、4分の1ずつのジグソーパズルが入っていたのだ。パズルの残りの部分を持っている人がいることに気づいて、彼らはそれを集めた。結果、できたのはホマリッドの絵が4種類と、「帝国は落ちるが流れは昇る」というメッセージだった。このパズルを作ったのはマジックのプレイヤーにしてホマリッドの大ファンなアンドリュー・ウィーゼル/Andrew Weiselだった。(参考記事:リンク先は英語)

 時は流れて『ドミナリア』のデザインのとき。我々は、何をセットに入れなければならないかという一覧を作っていた。その時の流れは次のようなものだったと思う。

:オーケー、入れなければならないものを列記せよ。
イーサン:ホマリッド。
:「入れなければならない」ものかね?
イーサン:ジグソーパズルが送られてきたことがあるんだ。
:オーケー、入れよう。

 『ドミナリア』にホマリッドを入れたことの全責任があのジグソーパズルにあるとは言わないが、現時点までのところパズルによる要求は100%通っているということは言える。


ウェザーライトの艦長、ジョイラ

 『時のらせん』のデザイン時に、私は土地でない任意のカードに待機4を与えるカードを作った。(このカードをあなたの手札からプレイするのではなく、(コスト)を支払って、その上に時間カウンターを2個置いた状態で追放してもよい。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、あなたはこれをマナ・コストを支払わずに唱える。それは速攻を持つ。)

 私はこれが非常にクールだと思ったのだ。数か月後、我々はデザインするための伝説のクリーチャー・カードの一覧を渡された。我々が伝説のクリーチャーを受け取った時に必ず最初にすることは、ファイルに目を通して既存のカードの中でそのキャラクターに相応しくなりうるものがあるかどうかを探すことだ。ジョイラは青赤で、待機カードは青赤だったので、私はそれをジョイラにしたのだ。

 ここで問題が1つあった。ジョイラは修理師なのだ。なぜ彼女は待機させるのか。そうあるべきではなかった。なぜかそれは指摘されることなく、我々はジョイラをそのまま印刷した。それ自体はいいカードだったが、ジョイラらしいものではなかったのだ。私は常に、これについて罪悪感を感じていた。

 数年後、統率者戦が確立して、プレイヤーが特定のデッキ・アーキタイプを表す伝説のクリーチャーを求めるようになった。なぜかまだ我々が作っていなかったのが、アーティファクトを扱う青赤のクリーチャーだったのだ。我々が作っていなかった理由の1つが、かつて完璧なタイミングがあったのに、私が失敗したからである。

 そして、一見伝説の青赤のアーティファクト関連のクリーチャーを作るのに最適に見える『カラデシュ』に到った。『マジック・オリジン』で、『カラデシュ』は青赤だと匂わせてすらいた。この問題を解決するための奇跡は起こりつつあったのだ。そのとき、このセットの顔となるプレインズウォーカーが必要となった。最終的にサヒーリになったのだが、彼女はすばらしいキャラクターではあったものの青赤の枠を使ってしまうことになり、伝説の青赤のアーティファクト関連のクリーチャーを作ることができなくなってしまったのだった。

 そして『ドミナリア』の話になる。ストーリーはまだ作られている途中だったが、ジョイラが重要な役割を果たすということはわかっていた。それはつまり、ついに、ついに伝説の青赤のアーティファクト関連のクリーチャーを作る機会が来るということなのだ。我々は今回はその機会を逃すつもりはなかった。歴史的のメカニズムを作った後には、ジョイラがそれを使うことになるだろうことが明らかになった。そして、ファイルの中にはすでに、歴史的な呪文を唱えるたびにカードを1枚引くことができるという青赤のクリーチャーがあったのだ。(当時「歴史的」は、歴史的な呪文が唱えられるときに誘発するというだけの能力語だった。詳しくは先週の私の記事を参照のこと。)

 まず私は、前回の失敗は既存のデザインを使ったことだったことを踏まえて、一歩引いて考えることにした。しかし、展望デザイン・チームが考えれば考えるほど、これがそのキャラクターと統率者戦にふさわしい完璧なデザインだとわかってきたのだ。歴史的はその後いくらかの変更を経たが、ジョイラはずっと強く、そして変更もされなかったのだ。(もしかしたらちょっと数字が変更されているかもしれない。)そして、私のメールボックスは新しい要求を受け入れる準備が整ったのだった。


リッチの騎士、ジョス・ヴェス

 ドミナリアはリリアナの故郷の次元である。そして、彼女の第4にして最後の悪魔のいる次元でもある。それだけでも彼女が来る理由として充分だと思えるかもしれないが、そうではない。リリアナは、彼女のオリジン・ストーリー(文字通り、我々が『マジック・オリジン』で語ったストーリー)に関わる大きなことをドミナリアでやり残しているのだ。

 そのストーリーをまだ読んでいない諸君のために説明すると、リリアナにはジョスという非常に病弱な兄がいた。当時癒し手だったリリアナは、彼を救う方法を探し求めていた。最愛の兄を失う恐れから、彼女は暗黒の魔法を試すことになった。しかし、その魔法で彼を救うことはできず、彼をゾンビにしてしまうことになったのだ。このトラウマ的な出来事からリリアナの灯が点火した。(そしてイニストラードに渡ることになったが、それは別の話だ。)

 リリアナを彼女の故郷の次元に戻すのであれば、このやり残しを始末しないのは恥ずかしいことに思えた。大きな疑問は、ジョスは何をすべきか、だった。彼がリッチの騎士になったことは知っているので、それに最もふさわしいメカニズムはどのようなものか、ということになる。

 いろいろなバージョンを試した結果、彼が大量のゾンビを作るというものに落ち着いた。ジョスとその妹が、それぞれにゾンビを作っていたという共通点はテーマ的に考えさせられるものだと感じたのだ。初期のバージョンではゾンビを作るのは起動型能力だったが、やがて、このセットにキッカーが入っていることを利用することに決まった。4マナで4/5で、ただし後になって10マナで唱えれば追加で8体の2/2のゾンビを得るのだ。1枚で、合計パワーは20点(タフネスは21点)になる。

 これでリリアナの気分になって、姿を現した《リッチの騎士、ジョス・ヴェス》にしぶしぶ出会うことができるのだ。


ウルザの後継、カーン

[注記:私はカーンを伝統に則って男性として扱っているが、実際のところカーンには性別はない。]

 マイケル・ライアン/Michael Ryanと私がカーンを作ったのは、ウェザーライト号の乗員としてアーティファクト・クリーチャーが欲しかったからである。やがて、我々は彼と《レガシーの兵器》、さらにジェラードの運命を結びつけることを決めた。(ウルザの影響は後から出てくる。)キャラクターをアーキタイプと密接に関連付けたいと考えていたので、我々はカーンを「優しき巨人」と位置づけ、平和主義者になるという経歴を与えたのだ。

 カーンが初めて登場する予定だったのは、『ウェザーライト』の《鋼のゴーレム》(もともとは「銀のゴーレム」と呼ばれていた)だったが、アーティストへの説明不足による混乱で、上がってきたイラストは「優しき巨人」にふさわしいものではなかったのだ。我々はカード名を《鋼のゴーレム》に改め、これがカーンではないということを明らかにした。

 カーンが初めてカードになったのは、『Vanguard』のカードとしてだった。

 彼が最終的にアーティファクトをクリーチャーにする能力を持ったのは、そのカードが誰を表すものなのかを知らずにデザインしたからであったが、ウェザーライト号の乗員にするということが決まると、我々はキャラクターと既存のデザインをすり合わせることができるかどうか試した。カーンはアーティファクトの集まりであるレガシーに関連していたので、我々はアーティファクトに関連する能力は問題ないと判断した。1年ほど後の『ウルザズ・サーガ』で、我々は伝説のクリーチャーとしてカーンを作った。

 プレイヤーは『Vanguard』カードのカーンに馴染んでいたので、我々は伝説のクリーチャーとしてのカーンにも、アーティファクト1個ごとに起動する能力ではなく自軍の(クリーチャーでない)アーティファクトすべてに影響するようにした同じ能力を与えた。彼のデザインにおける大きな課題は、彼をその大きさ通りの大きなものにすると同時に、ストーリー上重要な平和主義者としての姿を表すものにしなければならないということだった。解決策は、彼を4/4として作るが、戦闘中は0/8になる、とすることだった。

 カーンは(ミラディンという次元の生成など)さまざまなストーリーで重要な役目を担い、そしてプレインズウォーカーになった。カーンは『ミラディンの傷跡』ブロックのストーリーに深く関わっており、ストーリー・チームは、カーンがファイレクシアの手に落ちて〈機械の父/Father of the Machines〉と呼ばれる伝説のクリーチャーになるか、それともファイレクシアから逃れてプレインズウォーカーになるかの選択を迫られることになった。彼らは我々に、プレイヤーがどちらの展開を好むと思うかを尋ねてきた。我々はプレインズウォーカーを選び、そして『新たなるファイレクシア』ではこのカードを作るに到ったのだ。

 これは史上はじめての無色のプレインズウォーカーなので、クールでフレイバーに満ちていて、その一方でどんなデッキにでも入れられるようなものでないものを見つけるため、我々はかなりの時間を費やしたのだ。また、カーンをアーティファクト・プレインズウォーカーにしないことにした。プレインズウォーカーに他のカード・タイプをもたせるのは面倒を起こすだけだと思ったからである。我々は、プレインズウォーカーであるということは他の性質に優越すると決めたのだ。

 確か、奥義([-14]の能力)を最初に決め、それから上2つの能力をそれと噛み合うようにデザインしたのだと思う。カードのコストを7マナにしたのは、強力なものにはしたかったがゲームの最序盤に起こるようなものにはしたくなかったからである。これがスタンダードやモダンで唯一の毒カウンターを除去する方法だということは気に入っている。

 そして『ドミナリア』だ。カーンがストーリー上重要な役割を果たすことはわかっていたので、もう一度プレインズウォーカー・カードを作ることになるのは明らかだった。このカードのデザイン上の目標は2つあった。1つ目が、カーンのこのストーリーにおけるフレイバーを再現すること。2つ目が、もう少し軽くプレイできる無色のプレインズウォーカーを作ることだった。7マナのカーンは存在し、モダンでプレイされているのだ。我々は少し違う何かをデザインしたいと考えた。

 最初の決定が、カーンに伝統的な奥義(一般的に重い忠誠度コストを持ち、ゲームを終わらせる助けになるような強力な効果を生むような最後の能力)を持たせないということだった。代わりに、カーンには時間をかけて準備をした時に強力になる能力を持たせたいと考えたのだ。

 我々は最終的に、カーンの源に遡り、そして最後の能力をカーンのアーティファクトとの繋がりに関するものにすることにした。アーティファクト・トークン同士でも強化することになるので、この能力は単体でも働くが、アーティファクト・デッキを作ればこの能力はさらに強力なものになるということがわかっていた。また、もう1つ、不特定マナ・コストを持つ軽いカードがすべてのデッキに入るわけではないので、それらの必要性が特に重要視されるようにしたいと考えたことからも重要だったのだ。

 また、カーンの知識に関する面も描きたいと考えた。このセット同様、ストーリーも歴史と強いつながりを持っているのだ。カーンの上2つの能力は、[+1]の能力ではカードの量で、[-1]の能力ではカードの質で助けることによって、カードを引くという「知識」を扱うことができるようになっている。

 カーンの共同制作者として、私はカーンが戻ってきたこと、そして諸君がカーンを使ってプレイしてくれることに興奮しているのだ。


善意の騎士》と《悪意の騎士

 この鏡像関係の2体は、『アルファ版』からいる有名な鏡像関係のクリーチャー2体、《白騎士》と《黒騎士》を思い出させるものである。

 それらを思い出させるようなものを作りたいと思っていたが、いくつか問題があった。1つ目に、プロテクションはもう常盤木ではない。2つ目に、『アルファ版』当時と比べてクリーチャーの質ははるかに向上している。

 1つ目の問題を解決するため、我々は開発部内で話題になっていたあることを試した。呪禁メカニズムをプロテクションの一要素に似たものとして使う方法はないだろうか。プロテクションには、その性質を持つものに対して(対象にならない、ダメージを0に軽減する、ブロックされない、エンチャントされない/装備しないという)4つの効果があり、その中で一番強力なのは対象にならないことだ。1色だけに適用される呪禁というのはどうだろうか。

 我々はそれを書き表す方法について議論した。最終的に「黒からの呪禁/hexproof from black」にしたのは、「protection from black」に似ていることと、それが一番理解しやすいバージョンだと考えられたことからである。(訳注:この機会に日本語版では注釈文と混同しうるカッコを使うのをやめました。)この記述によって、プロテクションを思い出すものになっているのも気に入っている。「[色]からの呪禁」を今後も使うか、あるいはそれ以外の性質にも拡張するのか。それはわからない。我々はこの2枚のカードを、観測気球として実験的に作った。

 その後、それらのクリーチャーを、2/2の人間・騎士で先制攻撃と敵対色からの保護を持つようにし、それぞれ{W}{W}、{B}{B}にした。それらは弱すぎたので、セットデザインはそれらを{1}{W}、{1}{B}に変更した。それでも弱すぎた。セットデザインはさまざまなものを試したが、最終的には対戦相手が敵対色のパーマネントを持っていたらパワーが強化されるというものになったのだった。

 最後に一言、お互いに戦闘でぶつかることができなかった(プロテクションの効果でお互いをブロックすることができなかった)《白騎士》や《黒騎士》と違い、《善意の騎士》と《悪意の騎士》は戦場でぶつかることができる。


新ベナリアの騎士

 長い間、白の(訳注:おそらく2マナの)コモン・クリーチャーのパワーは最大で2である、という決まりがあった。白は小型クリーチャーの色なので、それを表すためにはコモンには小型クリーチャーだけが存在するようにするのが最善だと考えていたのだ。これは何年もの間続いた。

 そして、『未来予知』のとき、私はミライシフトのコモンにフルアートのクリーチャー(ルールテキストのないクリーチャー)のサイクルをデザインすることにした。それらは可能性のある未来から来たものだと考えられていたので、私の目標は、それまで作ったことのないバニラのパワー・タフネスの組み合わせを見つけることだった。

 長年に渡り、コモンに3/1のバニラは可能なのではないかという議論があったのだ。白は{1}{W}で可能なのではないかと信じられていた。それを試すのに、ミライシフト以上に都合のいいところはあるだろうか。上手く行かなければ、それは、訪れなかった未来の可能性の1つにすぎないのだ。こうして、《第六隊の刃》が生まれたのだった。それを猫・レベルにしたのは、レベルが再録されるかもしれないという冗談を気に入っていたからである。

 そして、いざ現実になってみると、{1}{W}で3/1というのはいいバランスだったのだ。『ミラディン包囲戦』では《調和者隊の聖騎士》をアンコモンで作り、喊声(このクリーチャーが攻撃するたび、他の各攻撃クリーチャーはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。)を持たせた。

 その後、『ギルド門侵犯』では{1}{W}で3/1で、さらに今回は喊声ではなく大隊(《果敢なスカイジェク》と少なくとも2体の他のクリーチャーが攻撃するたび、ターン終了時まで、《果敢なスカイジェク》は飛行を得る。)能力を持つ《果敢なスカイジェク》をコモンで作った。

 『神々の軍勢』では{1}{W}で3/1のレア、クリーチャー・エンチャントとしても使えて常在型能力(各プレイヤーは、各ターンに2枚以上カードを引くことができない。)を持つ《迷宮の霊魂》を作った。

 『ニクスへの旅』ではバニラ版を新しくコモンで作ることにしたが、それは猫・レベルではなく猫・戦士であり、《オレスコスの速爪》という名前になった。

 『運命再編』では、誘発型能力(放浪する勇者がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたが青か赤のパーマネントをコントロールしている場合、あなたはカードを1枚捨ててもよい。そうしたなら、カードを1枚引く。)を持つアンコモンとして《放浪する勇者》を作った。

 『タルキール龍紀伝』では再びバニラのコモンを作ったが、今回は猫・戦士ではなく人間・戦士にして、《ドロモカの戦士》となった。

 『戦乱のゼンディカー』ではさらに新しいコモンのバニラとして《コーの懲罰者》が作られる予定だったが、リミテッドで強化するため、ちょっとしたおまけ(エルドラージ・末裔によってはブロックされない)が与えられた。

 『イニストラードを覆う影』ではさらなるコモンのバニラを作り、これは《悪魔の棲家の狐》という狐になった。

 『霊気紛争』では{1}{W}で3/1が2体作られ、1体はコモン、1体はレアだった。コモンである《大胆な潜入者》は、同じくリミテッドで強化するためにブロックされにくくなっている(アーティファクト・クリーチャーによってはブロックされない)という点で《コーの懲罰者》と似ていた。レアである《霊気晶の鉱夫》は、このセットのエネルギー・テーマを扱っていた。(これが戦場に出たときにエネルギー・カウンターを2個得て、2個支払うことで自身を明滅させる、つまり自身を追放してから自身を戦場に戻す、ことができる。)

 『アモンケット』では{1}{W}で3/1のレアである《栄光半ばの修練者》が登場した。これは督励する(督励されたクリーチャーはそのコントローラーの次のアンタップ・フェイズにアンタップしない。)ことで、そのターン+1/+3を得ることができる。

 『破滅の刻』には同じく督励を持ったコモンの3/1(《オケチラの報復者》)がいたが、こちらは強化ではなく自身に与えられるダメージをすべて軽減するというものだった。

 『イクサラン』でも3/1のコモンのバニラを作っていて、これは《猛竜の相棒》という恐竜になった。この猛竜は『イクサランの相克』にも再録された。

 そして『ドミナリア』だ。《新ベナリアの騎士》は6つ目のバニラであり、今回は人間・騎士になっている。バニラでカード名が異なる組み合わせはこれが最多だと思うかもしれないが、実際に最多なのは{1}{G}2/2で、現時点で7つある。その一方で、ここに挙げた中にはまだ兵士がいないので、近いうちに{1}{W}3/1のほうが{1}{G}2/2よりも多くなると思う。


遷延する幻影

 これは、私が芳醇な歴史的カードを作ろうとしていたときにデザインしたカードである。

 私のデザインを広げるため、私は自分に各色の芳醇な空間を探すという課題を課している。黒については、私が執筆者として魅せられている話題、人々が知ることによって蘇ってくる古代の敵、というものに注目した。私は、知識や歴史というものが危険なことがある、という考えが大好きだ。このカードの最初の版は直接戦場に戻ってくるというものであったが、それは少し強すぎるということになった。手札に戻すようにしたことで、クリーチャーをもう少し大きくすることができた。(それは我々が描きたかったフレイバーにふさわしいものだ。)

2つ終わってあと1つ

 今日はここまで。これらの『ドミナリア』に関する話を楽しんでもらえたなら幸いである。いつもの通り、今日の記事や『ドミナリア』そのものについての諸君の反響を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrGoogle+Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、『ドミナリア』のカード個別のデザインの話のその3、最終節を紡ぐ日にお会いしよう。

 その日まで、あなた自身が『ドミナリア』の歴史を楽しく掘り下げていけますように。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)