マジックの様々な認定フォーマットはここで見ることができますが、マジックには他にも数多くの楽しみ方があります。 シングルパック対決から多人数対戦まで、マジックは様々な方法で、たくさんの友達と一緒に遊ぶことができるのです。

以下は一風変わった物から完璧にイカレたものまで、様々なカジュアルフォーマットを紹介したものです。 一部を除き、ここでのフォーマットは"公式ルール"ではありません――そもそも、それらの"公式ルール"は存在していないのです! 仲間内でルールを好きなように調整するのもいいでしょう。 新しいルールを足したり、独自の禁止カードを作ったり、あるはまったく新しいカジュアルフォーマットを作るのもありです。 すべてはカードをできるだけ楽しむためで、どうやったらそうなるかはあなたが一番知っているはずです。



リミテッド戦 | 構築戦 | 多人数戦 | キューブドラフト | その他



リミテッド戦

パックウォーズ(ミニマスター)

あなたと友達が、ちょうど今ブースターパックを買ったところだとしましょう。 これから中を見て、何かいいカードが出ないか期待が高まるところです。 でも、ちょっと待ってください――それなら、開けたばっかりのパックでマジックをプレイしてみてはどうでしょうか?

パックウォーズの準備は簡単です。 各プレイヤーは、マジックのブースターパックを1パックずつ準備します。 各自は中身を見ずにパックを開け、それに基本土地(平地、島、沼、山、森)を3枚ずつ足します。 その後、それを切り直して、いつものマジックの対戦を行います。 パックウォーズでは、プレイヤーは自分のデッキの中身を知りませんから、マジックの新パックのカードを開けたときと同じ驚きを見つけることができるでしょう。 出てほしいと思ったレアは、相手を倒す役に立ってくれるでしょうか? あるいは、ゲームには負けても、あなたのパックから出てきたカードに満足することができるでしょうか? パックウォーズは、新しいカードで遊ぶのと同時に、新しいパックを開けるときの興奮をそのまま楽しむことができるのです!

パックウォーズには様々なバリエーションがあります。 例えば、各プレイヤーはブースターを開けて、そのカード全てを最初の手札とする、なんてものもあります! 各プレイヤーは、自分のターンに、ゲーム外の基本土地から1枚を選んで場に出すことができます。 各プレイヤーにはライブラリーがありませんから、カードを引くことは意味がなくなりますし、カードを引けずに負けになることもありません。

ソロモンドラフト

ブースタードラフトの独自の発展であるソロモンドラフトは、マジックのプレイヤー2人だけで行うドラフトです。 各プレイヤーはブースターパックを3つずつ用意し、それらを中を見ずにそれらを開けます。 その後、すべてのパックのカードをシャッフルし、90枚のカードの山札を作ります。 これでドラフトの準備が完了です。

各プレイヤーは、どちらがドラフトで先に分割担当になるかを無作為に選びます。ダイスで決めるといいでしょう。 ドラフトで後攻のプレイヤーは、実際に対戦する最初のゲームで先攻か後攻かを選ぶことができます。 ドラフトでは、まず分割担当が山札の上から8枚のカードを表にします。 分割は4枚ずつ均等に行ってもかまいませんし、差をつけて5枚と3枚、6枚と2枚、7枚と1枚、8枚と0枚にしてもかまいません。

分割担当がカードを分けたら、相手は片方の束を自分のものとします。 もう片方の束は相手のカードになります。 その後、役割を交代し、分割担当は再び山札の一番上から8枚を表にしてそれを2つの束に分け、相手はそのうちどちらか一方の束を取ります。 この手順を、山札のカードがすべてドラフトされるまで交互に繰り返します。 (最後は8枚ではなく10枚のカードを分割します。) その後プレイヤーは、それらのカードと好きな枚数の基本土地(平地、島、沼、山、森)で40枚以上のカードによるデッキを組みます。

プレイヤーにとって、ソロモンドラフトは普通のブースタードラフトとは違った考えを求められるのが楽しい点です。 単に1つのパックからカードを1枚だけ選ぶわけではなく、相手の使う色を分析し、強力なカードと中程度のカードのバランスをとって、自分に回ってくる束に良いカードが入るように仕向け、自分と相手の両方が取ったカードを覚えなければいけないのです。 ソロモンドラフトは、相手が一人だけのときにドラフトを楽しむための素晴らしい方法です。

何でもドラフト

ラヴニカのカードを、ローウィンシャドウムーアのカードと一緒にドラフトするとどうなるか、興味はありませんか? 何でもドラフトは、ブースタードラフトに様々なパックを持ち込むことのできるバリエーションルールです。

何でもドラフトでは、ドラフト自体のやり方は普通のブースタードラフトと同じですが、一転だけ異なることがあります。プレイヤーは、最近のマジックのセットからパックを3つ使う代わりに、これまでに発売された好きなマジックのセットのパックを使うことができるのです。 なので、例えばあなたの左のプレイヤーがダークスティールラヴニカアイス・エイジを使う一方で、右隣はシャドウムーアを2パックと第10版を1パックなんてこともありえるのです!

何でもドラフトのバリエーション 各プレイヤーはブースターパックを3つずつ用意しますが、それらはすべて一箇所にまとめられます。 各プレイヤーは、ブースターのカードをドラフトする前に、どのブースターを自分が開けるかをドラフトして決めるのです! 各自がどのパックを使うかを決めたら、通常のドラフトを行います。 3つのパックのどれから開けるかは、各プレイヤーが決めます。

何でもドラフトはあらゆるドラフトのフォーマットに対応させることができます。これまでに出てきたフォーマットに、マジックの歴代の好きなパックを持ち込めばいいだけですから。

デュプリケートシールド

普通のシールドデッキ戦では、各自はそれぞれ独自のカードプールでデッキを組みますが、デュプリケートシールドでは各プレイヤーはまったく同じカードプールでデッキを組むのです!

デュプリケートシールドを行うには、まずブースターパックを5つ開け、その中のすべてのカードをメモし、それを書くプレイヤーに渡します。 各プレイヤーは、自分のコレクションを使って、まったく同じカードプールから通常のリミテッド戦のルールに従ってシールドデッキを組みます。 基本土地(平地、島、沼、山、森)は何枚足してもかまいません。

デュプリケートシールドを行うことで、同じカードプールからそれぞれの友達がどういうデッキを組むのかを垣間見ることができます。 普段一緒にマジックを楽しんでいる友達は、あなたの同じクリーチャーを使うでしょうか? それともまったく違う結論に達するのでしょうか? デュプリケートシールドでそれを確かめてみましょう!

ウィンストンドラフト

相手が一人しかいないときでも遊べるリミテッド戦のフォーマットをお探しですか? それなら、ウィンストンドラフトをお試しください!

各プレイヤーはブースターパックを3つずつ用意し、それらを中を見ずにそれらを開けます。 その後、すべてのパックのカードをシャッフルし、90枚のカードの山札を作ります。 各プレイヤーは、どちらがドラフトで先に分割担当になるかを無作為に選びます。ダイスで決めるといいでしょう。 ドラフトで後攻のプレイヤーは、実際に対戦する最初のゲームで先攻か後攻かを選ぶことができます。

ドラフトの開始時に、先攻プレイヤーは山札の一番上から3枚のカードを横に並べて、3ヶ所のカード置き場を作ります。このとき、中身を見てはいけません。 まず先攻プレイヤーが手番プレイヤーとなり、以下のようにドラフトを行います。

手番プレイヤーは、一番目のカード置き場のカードを見て、それを自分のものにするか、パスするかを決めます。 手番プレイヤーがそのカード置き場のカードを取る場合、その後にそこには山札の一番上のカードが(裏向きに)置かれます。 そのカードをパスする場合、山札の一番上のカードをそのjカード置き場に追加します(カードは2枚になります)。 その後、手番プレイヤーは二番目のカード置き場についても同様に取るかパスするかを決め、パスした場合三番目のカード置き場について同様のことを行います。 手番プレイヤーがどのカード置き場のカードも選ばなかった場合、そのプレイヤーは山札の一番上のカードを手に入れます。 手番プレイヤーがカード置き場か山札の一番上のカードを取ったら、相手も同様にカードを取ります。

カード置き場からカードを取ったら、そこに山札の一番上からカードを1枚置くのを忘れないでください。 カード置き場のカードをパスした場合も、山札の一番上のカードを追加するのをお忘れなく。 カード置き場に置かれるカードの枚数には制限はありません!

その後プレイヤーは、それらのカードと好きな枚数の基本土地(平地、島、沼、山、森)で40枚以上のカードによるデッキを組みます。

ウィンストンドラフトは、今買ったばかりのマジックのパックで楽しむ素晴らしい方法です。しかも、相手が一人だけでもリミテッド戦が楽しめるのです! また、ここでは他のドラフトのフォーマットには無い考え方が要求されます。今のカードをパスして見知らぬカードを取るリスクを負うのか、強力なカード1枚と、中程度のカード数枚のどちらを選ぶかなど、決断することはたくさんあるのです。

バックドラフト

いつもの仲間と遊ぶドラフトで、どれが最強のカードかを考えるのに飽きてきましたか? あるいは、普段ならドラフトでは絶対に取らないようなカードを取ってみたいですか? バックドラフトはマジックブースタードラフトを逆に行うバリエーションで、まさにその通りの内容を行うことになります。

準備は普通のブースタードラフトと変わりません。 しかし、ブースタードラフトとは違って、プレイヤーは自分が選んだカードではプレイしません。 代わりに、プレイヤーが誰と対戦するかを決めた後、そのプレイヤーは互いに対戦相手とカードプールを交換するのです!

どういうことになるか、ですって? つまり、あなたはドラフトで最悪のカードを集めることになるのです! カードの強さとか、色のすみわけとかマナカーブなど、普通のドラフトとは全然違った結果が出てくるでしょう。 このフォーマットは、実はびっくりするほど技術が必要です。目の前のカードの価値を常に考えつつ、そもそもデッキ構築が難しくなるように作られたカードプールでデッキを組まなければいけないのですから。 バックドラフトは、いつものドラフトにちょっとスパイスを利かせる最高の方法です。

ロティセリードラフト

セット全体を見通すようなドラフトをお探しですか? それなら、ロティセリードラフトをお試しください!

ロティセリードラフトでは、マジック:ザ・ギャザリングのいずれかのセットのコンプリート版(各カードを1枚ずつそろえたセット)が必要です。参加する各プレイヤーあたり40~50枚のカードがいきわたるように、必要ならコンプリート版を2セット準備してください。 各カードは、テーブルの上にコレクター番号順(コレクター番号が無い場合は、色別五十音順)に並べます。 各プレイヤーはダイスを振るなどして、カードを取る順番を決めます。 最初にカードを取るプレイヤーは、エキスパンション全体の中から1枚のカードを選び、それを裏向きにして自分の前に置きます。 他のプレイヤーも同様に、順番に1枚ずつカードを選んで自分の前に置きます。 その後、ドラフト順は逆回りになります。最後のプレイヤーが2枚目のカードを選び、その前のプレイヤーが次にカードを選び、以下同様です。 それが最初のプレイヤーに戻ったら、そのプレイヤーから再び次のカードを選び、同様に進めてください。 例えば、ABCDの4人のプレイヤーがいる場合、カードの選択順はABCD、DCBA、ABCDとなります。 この行ったり来たりの順番を交互に繰り返し、全部のカードが取られるまで続けます。その後、各プレイヤーは基本土地(平地、島、沼、山、森)を好きな枚数だけ足してデッキを作り、プレイを行います。

ロティセリードラフトは準備が大変ですが、一度でもそれを試してみたひとは、これが今までプレイしてきたどんなリミテッド戦のフォーマットとも違う素晴らしい体験だったと言っています。 レアが全部登場するというのも面白いことですが、それがコモンと同じ程度の出現確率だというのも重要なことです! ドラフトで使うカードも、他のプレイヤーが使うカードも全部見えている状況で、プレイヤーは新たな挑戦と楽しみを見つけることでしょう。

紙レアドラフト

これはニューヨークのプレイヤーが考え出した風変わりなフォーマットで、使ってみようとも思わなかった自分のレアカードで遊ぶ素晴らしい機会を与えてくれます。 各プレイヤーは、自分のコレクションから45枚のレアを寄付します。 そのカードはすべて合わせてシャッフルされ、各プレイヤーに15枚ずつの仮パック3つとして配られます。 ここからは、普通のブースタードラフトと一緒です。 通常のリミテッド戦のルール(デッキは40枚以上で、平地、島、沼、山、森は何枚入れてもいい)には従います。

紙レアドラフトは、これまで構築戦フォーマットで使ってみようと思わなかったカードを実際に使ってみる素晴らしい機会です。 さらに、これは普通ならコモンやアンコモンが幅を利かせるリミテッド戦とは全然違ったものになります。 紙レアドラフトの世界では、あらゆることが起こりえますし、次に何が起こるか誰にも予想できないのです!

ドラフトが終わったら、手元にはちょっと代わったレア45枚が残りますが、そもそも持ち込んだカードも同じようなものだったでしょう。 カードの内容自体は代わっていますが、言ってみればこれはレアカードの交換会のようなものなんですね! (もちろん、自分の持ち込んだカードを手元に戻したければ、あらかじめリストを作っておいてそうしても一向に構いませんよ。)

コンティニュードラフト

これは文字通り、"連続する(コンティニュー)"ドラフトで楽しむフォーマットです。特に決まった終わりはありません。 プレイヤーが何人でも楽しめますし、マジック:ザ・ギャザリングのパックならどんなパックでも行うことができます。

各プレイヤーはブースターパックを3つあけ、そのうちの1枚を次のドラフトのためにはずします。 ドラフトのためには、各プレイヤーは44枚のカードを持つ相手をもう一人見つける必要があります。 どちらが先にカードを取るかを無作為に決めたら、88枚のカードをすべてシャッフルして山札にします。 先攻は山札の上から4枚のカードを表にし、そのうち1枚を選んで自分のカードにします。 相手は残りから2枚のカードを選んで取り、残ったカードは最初にカードを選んだプレイヤーが取ります。 この手順を、先にカードを選ぶプレイヤーを交代しながら、山札のカードがすべてドラフトされるまで繰り返します。 それが終わったら、そこに好きな枚数の基本土地(平地、島、沼、山、森)を加え、40枚以上のデッキを組んでゲームを行います。

対戦は3本勝負で行ってください。 対戦が終わったら、足した基本土地を抜いて元の44枚に戻し、再びドラフト相手を探してドラフトとゲームを行います。これが続くのがコンティニュードラフトです。 こうすることで、カードプールは常に変わり続け、常に新しいドラフトのデッキで楽しめるようになるのです。

最初の3パックからは1枚だけカードを除いておくのですが、これは重要な選択肢です。真剣に強力なカードをよけておくか(相手に使われる危険がなくなりますが、自分でもそのカードは使えません)、使えなくても惜しくない弱いカードを取り除くのか、それはあなた次第です。 その選択は、その後に続く様々な選択肢のほんのはしりに過ぎません!



キューブドラフト

キューブフォーマットは、構築とリミテッドの両方の要素や、トレード、対戦など、マジックの面白い側面をまとめあげたものです。 このフォーマットを行うためには、プレイヤー(仲間内全体でもかまいませんが)が"キューブ"――あらかじめ選んでおいた360枚以上のマジックのカード――を準備する必要があります。 普通は720枚程度のカードを準備して、ドラフトごとにバリエーションができるようにするのが一般的です。

キューブが出来上がったら、あとはどんなドラフトでも行うことが可能です。 最も一般的なのは、無作為に15枚のカードを選んで仮の"ブースターパック"をつくり、それでブースタードラフトを行うことでしょう。 もちろん、キューブを使ったウィンストンドラフトやソロモンドラフトや、その他のドラフトを行うのもいいでしょう。

お気に入りのカードでキューブを作るのは実に楽しいことですし、こうすることで構築戦では陽の目を見ないカードを使うこともできるようになります。 なにより、自分の好きなようにカードを選べるのが重要です。 キューブはそれぞれ異なりますから、どんなカードをドラフトするかはまさにあなた次第というわけです。 アーティファクトだけのドラフトがどんな風になるか考えたことはありますか? それなら、アーティファクトだけのキューブを組めばいいのです! 赤いカードだけのドラフトとか、スタンダードのトーナメントでは使えないカードだけを使ったドラフトをやってみたいと思ったことはありませんか? キューブがあれば、そんな体験を友達と楽しむことが可能です。 プレイヤーの中には、マジックの歴代最強カードを選んだリストを作り、そのカードを1枚ずつキューブに入れた人もいます。 それじゃ、あなたのキューブは? 決めるのはあなたです!

キューブドラフトフォーマットに関するさらに詳しい情報は、キューブの経験者のサイトを訪れることをお勧めします。こちらのサイトが参考になるでしょう。



構築戦

トライバルウォーズ

マジック:ザ・ギャザリングではエルフがものすごいお気に入りだったりしますか? 作るデッキがいつでもゴブリンデッキになったりしてませんか? トライバルウォーズ・クラシックは、クリーチャー戦を前面に押し出したカジュアルフォーマットです。各デッキの3分の1は、特定の1つのクリーチャー・タイプを持っている必要があります。

トライバルウォーズは構築戦フォーマットですので、デッキのカードは60枚以上で、さらにスタンダードなりエクステンデッドなりレガシーなりヴィンテージなりのデッキ構築すルールに従う必要があります。 このフォーマットでは、マジックのお気に入りの部族同士で戦ってもらい、どちらがより強いかを競ってもらうのが狙いなのです!

Magic Onlineのトライバル・ウォーズに関するさらに詳しい内容や議論に関しては、Magic Onlineのトライバルウォーズ掲示板(英語のみ)で

スター(「ペンタグラム」や「レインボー」と呼ばれることも)

マジックの5つの色が互いに戦ったらどうなるか、考えたことはありませんか? スターフォーマットは、その決着をつけるのにいい機会です! スターでは、5人のプレイヤーがそれぞれマジックの色のうち1つ(白、青、黒、赤、緑)を担当し、その色のデッキを組んできます。 デッキには、他の色や他の色用の基本土地を参照するカードは入れられません。

プレイヤーは、テーブルの周りにマジック:ザ・ギャザリングのカードの裏に書いてある順番に並んで座ります。 白デッキを担当するプレイヤーが最初のプレイヤーとなり、以降は時計回りにゲームが進みます。

ある色を担当しているプレイヤーは、自分の敵対色を担当している2人のプレイヤーが退場することで勝利します。だれがとどめを刺したかは関係がありません。 したがって、自分が退場してしまったとしても、その後でゲームに勝つ可能性もあるのです! 各プレイヤーは(味方を含め)どのプレイヤーを攻撃することもできますし、あらゆるプレイヤーやパーマネント、呪文、その他諸々を対象に取ることができます。 通常はデッキはスタンダードのデッキ構築ルールに従いますが、仲間同士でエクステンデッドやレガシーやヴィンテージ、あるいは他のフォーマットのデッキ構築ルールを採用することもできます。

マジックのどの色が最強かで議論になっている仲間がいるなら、スターは完璧なバリエーションになるでしょう。 そしてゲームが終わったなら、勝者が果たしてその座を維持できるのか、再戦すればいいのです!

シングルトン

シングルトンフォーマットでは、基本土地(平地、島、沼、山、森)以外のカードは、デッキに各1枚ずつしか入れられません。 デッキ構築は、スタンダードやエクステンデッドやレガシーやヴィンテージのルールに従ってください。 カードを重複させずに安定したデッキを組むのは頭を使いますし、レアカードを複数持っていなくても組むことのできるデッキは、あまりコレクションの多くないプレイヤーにとっては完璧なフォーマットでしょう。 シングルトンデッキでのゲームは毎回大きく変わりますし、非常に興味深いものですし(普段使わないカードをよく見ることになるでしょうから)、何よりも――ずっと面白いでしょう!

プリズマティック

プリズマティックは、分厚くて面白い5色デッキのファンのためのフォーマットです。

プリズマティックのデッキは250枚以上のカードで組み、各色のカードが最低20枚入っていなければいけません。 カードが多色であれば、各カードはどれか1色のカードとして数に数えられます。 例えば、赤緑のカードは、赤のカード20枚のうち1枚か、緑のカード20枚のうち1枚に数えられます。両方に数えることはできません。

プリズマティックでは、"ビックデッキマリガン"のルールが採用されます。 各プレイヤーは、最初に配られた手札の土地の枚数が0枚か1枚か6枚か7枚であった場合、(通常の6枚ではなく)新たに7枚のカードを引き直します。 そして、誰かがそれを行った場合、各プレイヤーは自分の手札の土地の枚数に関係なく、同様に7枚のカードを引き直すことが可能です。 誰かが宣言したこのマリガンが終わったら、次のプレイヤーが同様にビッグデッキマリガンを行うかどうかを決めます。 そのプレイヤーがそうした場合、他のプレイヤーもそれを行うことができ、以下同様です。 すべてのビッグデッキマリガンが終わったら、各プレイヤーは通常の(1枚ずつ減っていく)マリガンが行えます。

Magic Onlineのシングルトンに関するさらに詳しい内容や議論に関しては、Magic Onlineのトライバルウォーズ掲示板(英語のみ)で

ヴァンガード

ヴァンガードフォーマットでは、プレイヤーは自分のゲームを変更する特別な"カード"を使ってゲームを行います。 ヴァンガードのゲームでは、プレイヤーは構築のフォーマットを一つ選んでデッキを組み、そこにヴァンガードのカードを1枚追加します。 あらかじめどのフォーマット(スタンダード、エクステンデッド、レガシー、ヴィンテージ)でデッキを組むかは決めておきましょう。

ヴァンガードのカードは、あなたの初期手札の枚数(および手札に残せる最大枚数)と初期ライフの点数を変更します。 そして、さらにあなたには追加の能力が与えられます。 あなたがゲーム中にプレイする能力もありますし、単にゲームの状況を変えてしまうものもあります。 ヴァンガードのカードに書かれている能力は、マジックの場に出ているカードと同じように機能します。 ただし、ヴァンガードのカードは無色で、パーマネントではなく、場にあるわけではなく、実際のカードとしても扱いません――なので、それは呪文や能力の影響を受けません。

ヴァンガードのカードのほとんどは、テンペストの発売当時に出版されたものです。
これまでに実際に紙の形で印刷されたヴァンガードのカードリスト(英語のみ)。
Magic Onlineでは、各アバターがヴァンガードのカードをかねています。詳しくはこちらをご覧ください

自家製スタンダード

第5版とミラディンの両方が使えるスタンダードだったらよかったと思うことはありませんか? あるいは、ラヴニカブロックとローウィンブロックを一緒に使いたいと思ったことは? 自家製スタンダードでは、その願いがかなえられます!

各プレイヤーは基本セット(第10版第9版等)1つとブロック(時のらせんブロック、アイス・エイジブロック等)2つを選びます。 自家製スタンダードは、あなた自身の世界を作り出す機会を与えてくれる完璧なフォーマットです。

自家製ブロック

自家製ブロックは、自家製スタンダードと同様に、自分独自のブロック構築環境を作り出して、異なるブロックのセット同士がどう絡み合うかを発見するフォーマットです。 各プレイヤーは、いずれかのブロックの第1セット(ローウィンアラーラの断片等)を1つと、第2セット(ギルドパクトモーニングタイド等)を1つと、第3セット(スカージ未来予知等)を1つ選びます。 その後、そのプレイヤーは選んだ3つのセットのカードで構築デッキを組みます。 そして、同様にセットを選んでデッキを組んだ相手(あなたと同じセットとは限りませんよ!)と戦うのです。

自家製ブロックは、ローウィンの部族がレギオンスカージの部族と絡み合うとどうなるかとか、ミラディンのアーティファクトがウルザズ・レガシーとどうか見合うかを見つける、楽しいフォーマットです。 このゲームの数多くのエキスパンションから画期的な新デッキを見つけるのは、あなたの手にかかっています。

ブロックパーティー

ブロックパーティーは、ブロック構築と自家製ブロック のちょうど中間のようなフォーマットです。書くプレイヤーは自分の好きなブロックを1つ選んで、そのブロックのブロック構築デッキを組みます。 ただし、各プレイヤーは自分の好きなブロックを選べるところが重要なのです! なので、ミラディンブロックの最強デッキがオンスロートブロックのデッキと戦うとどうなるかを見ることができることになります。 あるいは、ラヴニカブロックの二重土地がマスクスブロックの住人達とどう戦うかをみることもできます。 プレイヤーは自分が選んだブロックのブロック構築ルール(禁止/制限カードを含みます)に従ってデッキを組み、通常のブロック構築ルールに従って対戦を行います。



多人数戦

無差別戦

無差別戦の多人数戦では、プレイヤーは個人個人が他のプレイヤーと同時に対戦します。 プレイヤーは無作為に順番を決めて輪になって座り、ターンは最初のプレイヤーから始めて時計回りに進んでいきます。

ゲームが始まる前に、各自は攻撃をどういう風に行うかをあらかじめ決めておきます。 プレイヤーが「左翼への攻撃」を選んだ場合、攻撃を粉得るのは自分の左隣のプレイヤーだけです。同様に「右翼への攻撃」を選ぶこともできますし、「複数への攻撃」を選ぶこともできます。 「複数への攻撃」を選んだ場合、プレイヤーは1回の攻撃で複数のプレイヤーに対して攻撃を行うことができます。 この選択肢は、ゲーム中のすべてのプレイヤーに対して適用されます。

どの攻撃方法を選んだ場合でも、プレイヤーは好きなプレイヤーやパーマネントや呪文を対称に取ることができます。

無差別戦では、他のプレイヤーがすべて負けた場合か、呪文や能力によりゲームに勝利した場合に勝ちになります。

カオスマジック

カオスマジックは無差別戦のバリエーションで、ゲームに「カオスデッキ」と呼ばれるものを追加することで、ゲームを斬新でより面白いものにします。 カオスデッキには、あらかじめ無差別戦に参加する誰かが選んだ20~30枚のデッキを入れておきます(全員で決めてもかまいません)。 最初にターンを行うプレイヤーが「カオスプレイヤー」になります。そのプレイヤーのターンの開始時、そのプレイヤーがカードをアンタップする前に、そのプレイヤーはカオスデッキの一番上のカードを表向きにしてテーブルに置きます。 そのカードは、次にカオスデッキの新たなカードが表にされるまで、ターンを超えて「効果を発揮している」状態になります。 また、カオスデッキのカードは場に出ているわけではなく、呪文や能力の影響を受けません。 プレイヤーは、そのカードにより与えられた能力があれば使うことができますし、特定の効果を持っているなら、各プレイヤーは直ちにそれを解決します。

カオスプレイヤーがゲームから退場したら、次に本来であればそのプレイヤーがターンを迎える段階で、順番が次に来るプレイヤーにカオスプレイヤーの役割が回ってきます。

カオスデッキに入れるカードのサンプルとしては、《ハルマゲドン》(すべてのプレイヤーの土地を破壊する)や《山伏の長、熊野》(各プレイヤーはでクリーチャーかプレイヤーに1ダメージ)や《吠えたける鉱山》(各プレイヤーは追加で1枚カードを引く)等がいいでしょう。 あなたのカオスデッキにはどのカードを入れますか? それはあなた次第です!

大乱闘戦

あなたは、マジックを10人以上のプレイヤーで、しかも同時に対戦してみたいと思ったことはありませんか? 大乱闘戦は無差別戦のバリエーションで、まさにそれを可能にします! 大乱闘戦のフォーマットは、通常は10人以上のプレイヤーで行います。 ここでは、通常の無差別戦よりも若干複雑なルールを用います。

プレイヤーは無差別戦と同様に、無作為に順番を決めてテーブルの周りに座ります。 ただし、このバリエーションでは、各プレイヤーの「影響範囲制限」は1です。 これはつまり、呪文や能力は1つ先の席までしか影響を与えないということを意味します――普通は右隣と左隣のプレイヤーだけです。 ほとんどの場合において、ゲーム中は他のプレイヤーはいないものとして扱われます。 例えば、あなたが《神の怒り》をプレイした場合、それはあなたとあなたの両隣のプレイヤーのクリーチャーのみを破壊しますし、あなたが《合同勝利》をプレイした場合、敗北するのはあなたの両隣のプレイヤーだけです。 さらに、プレイヤーは自分の左隣のプレイヤーにしか攻撃できません。

さらに大乱闘戦では、多人数が同時にターンを行うために、さらに革新的なルールが追加されます! 現在、どのプレイヤーがターンを行っているかは、順番に移動する「ターンマーカー」で示します。 各ターンマーカーはコインやボタンなど手近なものを用いてください。これで、現在のアクティブプレイヤーを示すのです。 プレイヤーが4人参加するごとに、ターンマーカーは1つ使用されます(端数切捨て)。したがって、参加人数が16人ならターンマーカーは4つ使いますし、15人なら3つです。

最初にターンを開始するプレイヤーは、ターンマーカーを自分の前に置きます。 さらに、そのプレイヤーの4つ先の席のプレイヤー(5番目のプレイヤー)の前に2つ目のターンマーカーを置き、以下同様にすべてのターンマーカーを配置します。 これで各ターンマーカーの行き先が決まりました。 その後、ターンマーカーを持っているプレイヤーは、同時にターンを開始します。 プレイヤーは自分のターンを終了したら、自分の前のターンマーカーを左隣のプレイヤーに渡します。 ただし、自分の左隣から3席以内にターンマーカーがある場合、そのプレイヤーはターンマーカーを受け取れません。 この場合、そのターンマーカーは、4席目から先に次のターンマーカーが移動するまで、直前のプレイヤーの前に置かれたままになります。 何らかの効果で、現在ターンプレイヤーであるプレイヤーが追加ターンを得る場合、ターンマーカーはそのままで次のターンを行います。 現在そのプレイヤーのターンでない状態で追加ターンを得た場合、そのプレイヤーの追加ターンは、次にそのプレイヤーのターンが回ってきたときに、その直前に追加されます。

プレイヤーが退場して、使用するターンマーカーの数が減った場合、ターンマーカーが一つ取り除かれます。 ただし、これは直ちには実行されません。ターンマーカーはターンとターンの間でのみ取り除かれます。 取り除くターンマーカーは、退場したプレイヤーの右側に一番近いマーカーになります。 複数のプレイヤーが同時に退場し、取り除くべきターンマーカーが複数該当してどれを取り除くか決められない場合は、ゲーム開始時に一番最初のプレイヤーに近かったマーカーを取り除きます。

最後まで生き残ったプレイヤーが勝利です!

全部を一度に見ると複雑そうですが、とにかく一度やってみるのが、ルールを理解するには手っ取り早いでしょう。 週末の午後を何か奇抜なイベントですごしたいとお思いなら、友達を集めて大乱闘戦を大騒ぎしながらやるのも悪くないんじゃないですか?

皇帝戦

皇帝戦は、3人プレイヤーによる2チーム対抗戦です。 各チームは、テーブルの一方に並んで座ります。並ぶ順番は各チームが決めます。 各チームはあらかじめ「皇帝」を1人決め、そのプレイヤーをチームの中央に座らせます。 残りのプレイヤーは「将軍」となり、皇帝を守り、相手の皇帝を倒すのが目的になります。 ゲームの開始時に、皇帝同士でじゃんけん等で先攻を決め、先攻チームの皇帝から開始してターンは左隣に進んでいきます。

皇帝の「影響範囲制限」は2です。なので、呪文や能力が影響するのは、自分の席から2つ先の席までです。 言い換えれば、ゲームの開始時点では、皇帝が影響を与えるのは相手の皇帝以外の全員ということになります。 将軍の影響範囲制限は1です。 ゲーム開始時には、彼らは相手の皇帝に影響を与えられません。 相手の皇帝に手を出すためには、向かい合った敵の将軍を倒さなければいけないのです!

プレイヤーは、自分の隣にいるプレイヤーしか攻撃できません。 これはつまり、ゲームの開始時には、皇帝は誰も攻撃できないことを意味します。隣には敵はいませんからね。

各プレイヤーは個別にゲームを行います。 各プレイヤーは互いの手札を見せ合って作戦を相談することができますが、各プレイヤーのライフ(最初は20点です)、手札、ライブラリ-、場のカード等は各自のものです。 一つ異なるのは「クリーチャー」配置ルールです。 皇帝の各クリーチャーは「{T}:チームメイト1人を対象とする。そのプレイヤーはこのクリーチャーのコントロールを得る。 この能力は、あなたがソーサリーをプレイできるときにのみプレイできる。」の能力を持ちます。 あるプレイヤーがゲームから退場した場合、そのプレイヤーがオーナーであるカード(他のプレイヤーがコントロールしているものも含む)は、ゲームから取り除かれます。 そのプレイヤーが他人がオーナーであるパーマネントをコントロールしている場合、それはただちに本来そのパーマネントをコントロールしているべきプレイヤーに戻されます。

皇帝戦の勝敗条件は通常とは異なります。 チームは、相手の皇帝を退場させればゲームに勝利します。 将軍が残っているかどうかは関係がありません。 つまり、将軍が退場したとしても、残ったチームメイトがゲームに勝てば、その将軍もゲームに勝ったことになるのです!

皇帝戦フォーマットは、3チーム以上でも行うことができます。その場合、無差別戦ルールを採用するのが望ましいでしょう。 さらに、各チームの人数が同じである限り、4人以上のメンバーによる対戦も行えます。 増えた人数は、追加の将軍になります。 この場合、最初の段階で隣に敵がいない(チームメイトの間に座っている)将軍がいることになり、結果としてそのプレイヤーは当初は誰も攻撃できないことになります。 また、影響範囲制限を変更するのもお忘れなく。

コマンダー戦(「エルダードラゴン・ハイランダー」と呼ばれることも)

コマンダー戦は、場所によっては「エルダードラゴン・ハイランダー」とも呼ばれ、当初は個別のプレイヤーが互いに競い合う無差別戦の多人数戦ルールとして誕生しました。 このゲームはシングルトンフォーマット(基本土地を除いてデッキに同一カードを1枚しか入れられない)で行われ、開始時のライフは通常の20点ではなく40点です。 そして最も重要なのこととして、各デッキには中心となる伝説のクリーチャーがいて、そのデッキのコマンダーとなることがあります。

デッキを組む際には、まず「コマンダー」や「ジェネラル」と呼ばれる伝説のクリーチャーを1体選び、そのカードを中心として残りの99枚のカードを選んでデッキを組みます。 デッキに入れられるのは、コマンダーの色のカードか、無職のカードだけです。 (分割カードや混成カードは、カードの全ての色がコマンダーの色でなければいけません。) さらに言えば、カードのどこかにマナ・シンボルが描かれている場合、それがコマンダーの色に含まれない場合、そのカードはデッキに入れられないのです! ゲーム中、プレイヤーが自分のマナ・プールに自分のコマンダーに含まれない色のマナを加える場合、代わりに無色マナが加えられます。

フォーマットの名前が示すとおり、このゲームは伝説のクリーチャーがチーム全体を引っ張る構成になっているため、ゲーム中もコマンダーは他のカードと異なる働きをします。 ゲームの開始前、各プレイヤーは自分のコマンダーをゲームから取り除いておきます。 各プレイヤーは、自分のコマンダーをゲーム外領域(どういる理由で取り除かれたかは問いません)から、通常のコストと、さらにこの手順でこれまでにプレイしたことがあるなら、その回数1回につき追加で{2}を支払ってプレイすることができます。 コマンダーがいずれかの領域から墓地に置かれる場合、プレイヤーは代わりにそれをゲームから取り除くことができます。 また、通常のマジックの敗北条件に加え、誰かが特定のコマンダーから累計で21点の戦闘ダメージを受けた場合も、そのプレイヤーはゲームに敗北します。

こんな強烈なフォーマットですから、これがアラスカの荒野で発明されたと言っても理解できますよね。 当初は、コマンダーはレジェンドのセットのものに限られていました。その中には(特に!)《クロミウム》や《ニコル・ボーラス》といったエルダー・ドラゴンがいたのです。 やがて、このフォーマットは世間に広がっていきました。 特にこれはジャッジ間で人気が出て、プロツアーやグランプリのきつい一日の後の夜になると彼らはわずかな時間でこのゲームを楽しんでいます。 (ルールに関する詳しい内容はこちらをご覧ください。) いまやこのフォーマットは、あらゆるカジュアルプレイヤーのグループ、それこそ家庭での対戦やMagic Online、さらにはウィザーズ・オブ・ザ・コーストの社内でも行われる人気フォーマットになっています

Magic Onlineの100枚シングルトン-コマンダー戦に関するさらに詳しい内容や議論に関しては、Magic Onlineの100枚シングルトン-コマンダー戦掲示板(英語のみ)で。



その他

ファットスタック

友達とマジックを遊びたいと思ったときに、デッキが無くても手っ取り早くできるゲームをお探しですか? それなら、ファットスタックがお勧めです。 このゲームでは、山札を2つ用意して、共有するライブラリーにします。 最初の山札にはマナを生み出さないカードのみを入れ、もう片方の山札には土地やマナを生み出すカード(《暗黒の儀式》や《極楽鳥》や《友なる石》等)のみを入れておきます。

各プレイヤーは、カードを引く場合に好きな方の山札からカードを引くことができます。 (どちらがどちらの山札であるかは明確にして置いてください。) これは、最初の7枚のカードを引く場合も同様です。 なので、カードを使うためにマナを集める方向で行くのか、それとも溜まったマナを使うためのカードを引くのかは、実に悩ましい選択なるでしょう。 プレイヤーは両方の山札を共有のライブラリーとして使い、墓地も共有します。 ファットスタックは2人ゲームとしても楽しめますし、多人数による無差別戦でも楽しめます。

ファットスタックを楽しんでいるプレイヤーは、あらかじめカードをまとめておけば準備が非常に手っ取り早い点や、マジックのカードを大量にコレクションしていなくてもゲームに参加できる点が好きだということです。

メンタルマジック

マジックのトーナメント会場で、次の対戦が始まるまで時間がかかりそうですか? それなら、時間つぶしにメンタルマジックはどうでしょうか。 必要なものは、両方のデッキ代わりになる土地でないカードの山だけです。 各プレイヤーは、共通の山札から、通常のマジックと同様に7枚のカードを引いて手札にします。

カードの使い方は二通りです。

1. カードは伏せて置くことで基本土地になり、この土地からはどの色のマナでも生み出すことができます。 この土地は基本土地ですが、サブタイプは持ちません(例えば、沼としては扱いません)。 土地としてプレイできるのは、あくまで1ターンに1枚であることに注意してください。

2. あるカードは、同じマナ・コストを持つマジックのカードであれば、どのカードとしても使うことができます――ただし、そのカード自身としては使えません! 例えば、《脱走魔術師》(マナ・コストが)は、《呪い捕らえ》としても《送還》としても《Ancestral Recall》としてもプレイできますが、《脱走魔術師》としてはプレイできません。 カードを特定のカードとしてプレイするためには、他の助けを借りずに、そのカードの内容を説明できなければいけません。

あるカードが選ばれた場合、そのカードはゲームの残りの間、指名することができなくなります。 実際、あるカードが場から手札に戻されてまたプレイする場合、そのカードは以前に指定したカードとしてはもうプレイできないのです。 あくまで同じマナ・コストの違うカードとしてプレイしなければいけません。

メンタルマジックを仲間同士でプレイする場合、適宜ルールを調整してもいいでしょう。 手札のカードや墓地のカード、その他の場以外の領域にあるカードは、カード名を持ちません――ただし、タイプとサブタイプは持ちます。 例えば《死者再生》や《強迫》をプレイした場合、カードに書かれていることをそのまま採用します。 また、ライブラリーからカードを探してくることはできません。 呪文や能力によりライブラリーからカードを探すよう指示されている場合、その部分は無視されます。 メンタルマジックに関するさらに詳しい内容に関しては、マイク・フローレスのこちらのコラムを参照してください。

メンタルマジックでは、プレイヤーのマジックの知識が問われます。まさにラウンド前の時間つぶしにはうってつけです。 手札ののカードを《命令の光》として使うか、《幻影の軍団》として使うか、あるいは全色土地として使うか、大いに悩んでください!

逆メンタルマジック

逆メンタルマジックはメンタルマジックと同じルールを用いますが、一つだけ異なる点があります。あなたがプレイするカードは、対戦相手が指名します。 共有の土地でないカードの山をライブラリーとしてカードを引き、裏向きに出して全色土地とし、カードは自分自身としてはプレイできないということまでは、ルールは同じです。

唯一異なる点は、あなたは自分がプレイしたカードが何になるかがわからないてんにあります! 例えば、あなたの手札にのカードがある場合、土地を3つタップし、そのカードを相手に見せます。相手はそこで、そのカードのマナ・コストで自分にとって一番脅威でないカードを選んで、それを指定するのです。 プレイヤーにとっては、相手が弱いカードを考えるのに悩みまくり、そのうちいい選択肢が無くなって、うまくやると自分の役に立ってくれるカードを言ってくれるのを待つのは楽しいものです。 逆メンタルマジックは、普段からメンタルマジックに慣れ親しんでいるプレイヤーにとって、素晴らしいアイデアとなるでしょう。

DC10/タイプ4

DC10、あるいはタイプ4と呼ばれるフォーマットは、マジック:ザ・ギャザリングを派手なゲームへと変える多人数戦バリエーションです。 ゲームの開始時に、カードの山を切り直してテーブルの中央におきます。 その後各プレイヤーはカードを7枚引き、誰からゲームを開始するかを決めます。 ターンはその後時計回りに進みます。 ここまでなら、ごく普通のマジックに見えるかもしれませんが、ここからがちょっと違ってきます。

まず、DC10には土地がありません。 代わりに、各プレイヤーは毎ターン、好きな色の組み合わせのマナを無制限に得ることができます。 ただし、だからといって手札の呪文を全部使えるかというとそうではありません――このゲームでは、各プレイヤーは1ターンに1つしか呪文をプレイできません。 DC10では、大技はさらに大技で返されると相場が決まっています。なので、マジックに慣れたプレイヤーは互いに大声で相手をそそのかしてカードをプレイさせ、結果として実に派手なゲームが展開されることになるのです。

さらにこのゲームのバリエーションとして、プレイヤーの中にはキューブと同様にあらかじめ選らんだカードの山を使う人もいますし、毎ターンのアクション数を制限している(《火の玉》は10マナしか使えない、《マスティコア》は10回しか起動できない等)グループもあります。