むかしむかし、私たちの住む世界とそう変わらない世界でのこと。そこでは騎士やフェアリー、巨人、魔女などが楽しく暮らしていました……ジンジャーブレッドマンも?そう、エルドレインは私たちの世界とちょっと違う世界ですが、同時に極めて馴染み深い世界でもあります。誰もが子供の頃に読んだおとぎ話からアイデアを得た『エルドレインの王権』が、間もなく発売されます。このセットの新たなメカニズムを見てみましょう。あなたの物語は、始まったばかりです。

出来事

行方不明の王を探す旅から豆の木を大きく育てて高所から世界を眺めることまで、エルドレインに住む人たちにはさまざまな出来事が待ち受けています。「出来事」はエルドレインの目玉となる新要素であり、かなり目立つものになっています。スタイリッシュで新しい出来事カード枠の《豆の木の巨人》をご覧ください。

《豆の木の巨人》

『エルドレインの王権』に収録されるクリーチャーの中には、個人的な出来事を持つものがあります――それはカード左下に、インスタントやソーサリーの形で表現されます。出来事はそれぞれ固有の名前とマナ・コスト、タイプ行(新たなインスタントやソーサリーのサブタイプ「出来事」も含む)、ルール・テキストを持ちます。クリーチャーとしての名前とマナ・コスト、タイプ行、パワーおよびタフネス欄は、これまでと同じ場所に印刷されています。また、クリーチャーとしてのルール・テキストはカード右側に印刷されています。

あなたはこの不気味なのに奇妙に美しいカードを唱えるに際し、クリーチャーとして唱えるか出来事として唱えるか選びます。《豆の木の巨人》として唱えた場合、それはクリーチャー・呪文としてスタックに移動し、通常通り打ち消されたり対応されたりして、そして(解決されれば)あなたのコントロール下で戦場に出ます。素敵ですね。

出来事として唱えた場合も同様です。《肥沃な足跡》として唱えた場合、それはソーサリー・呪文としてスタックに移動し、通常通り打ち消されたり対応されたりして、そして(解決されれば)テキストに書かれている効果が発揮され……ここで物語には初めての山場が訪れます。出来事・呪文が解決されたら、それをあなたの墓地に置くのではなく、追放します。そしてそれは「進行中の出来事」となります。わくわくしますね!

そして出来事メカニズムの面白いところはここからです――その出来事の当事者が無事戻ってきます!あなたがオーナーであり追放されているカードが進行中の出来事であるなら、あなたはそれをクリーチャーとして唱えられます。出来事として唱えたターン中でも、以降のターンでも唱えられます。これは、出来事・呪文が解決され、そのカードが追放領域にある場合のみ機能します。あなたが唱えた出来事・呪文が打ち消された場合は機能しません。もちろん、必ずしも出来事として唱える必要はありません。今すぐ強打が欲しい場合や《肥沃な足跡》が打ち消されるリスクを嫌うなら、《豆の木の巨人》として唱えることもできます。

《豆の木の巨人》が戦場にいる間は、出来事の側に書かれていることはすべて無視します。出来事を持つカードがあなたの手札や墓地、ライブラリー、さらに追放領域にある間は、出来事ではなくクリーチャーの特性のみ持ちます。例えばあなたのライブラリーからクリーチャー・カード1枚を探す呪文を唱えた場合、《豆の木の巨人》を選ぶことができます。しかしあなたのライブラリーからソーサリーやインスタントであるカード1枚を探す呪文を唱えた場合は、《肥沃な足跡》を選ぶことができないのです。

さあ、いらっしゃい。素敵な出来事が待っていますよ。

一徹

エルドレインには5つの宮廷があり、それらが「王国」を成しています。各色に対応した宮廷はそれぞれの「美徳」(忠誠、知識、忍耐、勇気、力)に傾倒しており、その美徳に身を捧げた者へ惜しみない報酬を与えます。新たに登場する「一徹」を持つカードは、その呪文を唱えるために特定の色マナが3点以上支払われていたなら、追加の効果を発揮します。

《エンバレスの聖騎士》

これはエンバレス城の勇敢な騎士《エンバレスの聖騎士》です。4/1速攻の《エンバレスの聖騎士》は、立ち止まることなく戦場へ突撃するでしょう。戦場に出た《エンバレスの聖騎士》は、唱えられた瞬間の平穏な日々を懐かしく振り返るかもしれません――わずか10秒か15秒前のことですが。これを唱えるために支払ったマナのうち少なくとも3つが赤マナなら、+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出ます。

一徹はインスタントやソーサリーも持つことがあり、大抵は追加の効果をもたらします。アーデンベイル城の《銀炎の儀式》をご覧ください。

《銀炎の儀式》

数は少ないながらも、元の効果をより強力な効果に置き換える一徹能力もあります。《殺戮の火》のようなカードがそれにあたりますが、一徹能力に「代わりに」という言葉が含まれているかどうかで判断できるでしょう。

《殺戮の火》

一徹は、呪文を唱えるために支払ったすべてのコストを参照します。つまり、追加コストや代替コストも含まれます。もちろん、コスト軽減やマナ・コストを支払わずにカードを唱える効果も参照されます。例えば、何らかの方法で《殺戮の火》をそのマナ・コストを支払わずに唱えた場合、それを唱えるために赤3マナ以上支払うことは恐らくないため、一徹の効果は発揮されません。

あなたが常に真実を語り、宮廷に献身を示せば、真珠貝から真珠を取り出すように王国での成功を掴めるでしょう。おっと、貝といえば……

食物

ジンジャーブレッド。ポリッジ。マジックビーンズ。美味しいものが詰まったピクニックバスケット。そしてとっておきのパイ。おとぎ話に食べ物はつきものです。私たちの物語にも少しは食べ物を出さなければ、物足りない気分になるでしょう。

《パイ包み》

『エルドレインの王権』には「食物・トークン」が登場します。以前の宝物・トークンと同様に、食物・トークンはこのセット内のいくつかのカードによってのみ生成される固有のトークンです。食物・トークンは、「{2}, {T}, このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つ無色のアーティファクト・トークンです。食物・トークンを食べ……生け贄に捧げるとライフを得られるというのも嬉しいですが、食物・トークンの使い道は他にもあるようです。

Food 1Food 2

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食物はアーティファクトのサブタイプであるため、アーティファクト・カードについてもおかしくありません。できれば手に入れてみましょう。

王国のために!

『エルドレインの王権』にはすべてが詰まっています。剣術、決闘、復讐、巨人、怪物、追跡、脱出、真実の愛、奇跡……他にも盛りだくさんです。それでは皆さん、プレリリースでお会いしましょう!