ブロールはMTGアリーナに欠かせない一部となりました。はじめは小規模だったこのフォーマットも近年人気が急上昇し、いまやMTGアリーナで2番目に多くプレイされているフォーマットになっています。この成長ぶりは目をみはるほどのものであり、多くの方にとってマジックの楽しみ方が増えているのは素晴らしいことです。しかしながら、そこには課題もいくつかあります。

0011_MTGOTJ_CrimeBns: Mana Drain 0040_MTGEOE_BonusLnd: Strip Mine

プレイヤー数の増加にともない、ブロールにはさまざまなカードが導入されてきました。 《マナ吸収》 や 《露天鉱床》 といった強力なカードは99枚の枠に多大な力を与え、また『モダンホライゾン3』のようなセットは強大な統率者をもたらしました。これを、自分のデッキに刺激的な可能性が開かれたと捉えるプレイヤーもいるでしょう。しかしその一方で、あらゆるデッキに組み込まなければならないカードやあらゆる対戦で目にすることになると予測されるカードが増え、多様性が損なわれたと感じるプレイヤーもいます。

ブロールはMTGアリーナをカジュアルに楽しめるフォーマットとして生まれ、当初はプレイヤーの大部分がファン・デッキやお気に入りのデッキを使用していました。それから時が流れてカードパワー(特に99枚の枠に入るカードの強さ)が高まっていくにつれて、当初のカジュアルな雰囲気が追いやられはじめました。もちろんそれに魅力を感じるプレイヤーもいますが、ブロールの素晴らしさが失われたと感じるプレイヤーもいます。

ブロールのように大きく成長を遂げたフォーマットが、さらなる成長のために変化を必要とするのは自然なことです。そこで私たちは、そのための第一歩を踏み出すことにしました。私たちは特に強力なカードをいくつか禁止して、カジュアル寄りのフォーマットであることを維持しました。これからも、皆さんがお気に入りの統率者で対戦を楽しめる場所であり続けられるようブロールの改良を続けていくつもりです。しかし一方で、より強力で競技志向のブロールに強く惹かれる気持ちもあります。直近の「メタゲーム・チャレンジ:ブロール」イベントでも、普段と異なる競技志向のブロールに興味を引かれるプレイヤーがいることが示されました。そこをさらに掘り下げて探検する余地があると私たちは感じているのです。

そこで、ブロールの新たなメタゲーム・チャレンジを行います。ブロールに競技性を持たせる方法は色々と考えられます。タイムレスのような「なんでもあり」のフォーマットにするか?それとも禁止リストを拡大してデュエルコマンダーに近づけるか?私たちはこれから数か月にわたってさまざまなテストを行い、皆さんが特に興味を引かれている体験を見極めていくつもりです。

0306_MTGTLA_SpBndlBF: Flawless Maneuver 0307_MTGTLA_SpBndlBF: Fierce Guardianship 0309_MTGTLA_SpBndlBF: Deadly Rollick 0311_MTGTLA_SpBndlBF: Deflecting Swat 0313_MTGTLA_SpBndlBF: Obscuring Haze

次回の「メタゲーム・チャレンジ:ブロール」は、第1回で桁外れなパワーを示した統率者を排除した環境で試します。 《ナカティルの最下層民、アジャニ》 をはじめ、強力な統率者が第1回の「メタゲーム・チャレンジ:ブロール」を圧倒し、デッキの多様性を狭めていました。それらのカードは、統率者としてもデッキに採用するカードとしても禁止されます。また、99枚の枠に採用するカードについては対応を緩和し、パワーレベルを理由とする禁止は行いません。通常のブロールと異なり、 《マナ吸収》 や 《露天鉱床》 のような強力なカードも、あなたが統率者をコントロールしているとマナ・コストを支払うことなく唱られる 《完璧な策略》や 《激情の後見》、 《致命的なはしゃぎ回り》、 《偏向はたき》、 《ぼやかす薄霧》の5枚も使用可能です。

いつものように、この点についても皆さんの意見をぜひ聞きたいと私たちは思っています。次回の「メタゲーム・チャレンジ:ブロール」 について語る声に耳を傾け、どんなプレイヤーが参加しているかを注視していきます。ここでさらなる教訓を得て、また新しいブロールの選択肢をプレイヤーの皆さんへお届けできる日を楽しみにしています。皆さんにはあらゆる選択肢を試していただきたいと考えています。


メタゲーム・チャレンジ:変則ブロール(オールアクセス)

2025年12月16日~2026年1月6日に、MTGアリーナにて新たな禁止リストとイベント形式で行われる競技志向の特別なブロール・イベントを開催します。このイベントはランク戦で行われ、ランク戦でのマッチメイク方式が適用されます。また、オールアクセスが適用されます。通常のブロールと異なり、このイベントではフリーマリガンがありません。

このイベントは、競技志向のブロールを定めるための探索の一環です。今回は前回の「メタゲーム・チャレンジ:ブロール」イベントにおいて特に活躍した一部の統率者が禁止されます。私たちが目指すのは、統率者の選択肢を増やしてプレイヤーの皆さんの構築の幅を広げることです。残る99枚の枠は幅広く受け入れ、ブロールにおける禁止措置は撤廃されます。 《真髄の針》 や 《ドラニスの判事》のような長きにわたり禁止されていたカードも、 《露天鉱床》などの直近に禁止されたカードも、 《偏向はたき》 のように新たにMTGアリーナへ導入されたカードも、このイベントではすべて使用できます。またこのイベントではオールアクセスが適用されるため、プレイヤーの皆さんはすべてのカードを自由に駆使して新たなスタイルやアプローチのデッキを構築できます。


禁止カード

このイベントでは、以下のカードを除くMTGアリーナ実装済みカードをすべて使用できます。

  • 《王冠泥棒、オーコ》
  • 《ナカティルの最下層民、アジャニ》
  • 《時計技師、ルスコ》
  • 《年老いたスリ》
  • 《レンと六番》
  • 《敏捷なこそ泥、ラガバン》
  • 《A-有翼の叡智、ナドゥ》
  • 《呪文追い、ルーツリー》

注:以上がこのイベントにおける禁止カードの一覧です。通常のブロールでは禁止されている 《真髄の針》や 《露天鉱床》、 《偏向はたき》 などのカードはこのイベントで使用できます。


イベントの詳細


  • イベント開始:2025年12月16日8時(日本時間25時)
  • イベント参加受付終了:2026年1月6日8時(日本時間25時)
    • 参加済みのイベントを完了するための時間はまだありますが、この時間以降はイベントへの参加ができません。進行中のマッチは最後までプレイできます。
  • イベント終了:2026年1月6日11時(日本時間28時)
    • この時間以降、新たにマッチを始めることはできません。進行中のマッチは最後までプレイできます。

参加費:5,000ゴールドまたは1,000ジェム

フォーマット:変則ブロール(BO1)

イベント形式:7勝または2敗するプレイできます。

賞品

  • 参加賞:カード報酬(以下の12種類から1枚)
    • 《悟りの教示者》
    • 《完璧な策略》
    • 《激情の後見》
    • 《神秘の教示者》
    • 《致命的なはしゃぎ回り》
    • 《納墓》
    • 《ギャンブル》
    • 《偏向はたき》
    • 《俗世の教示者》
    • 《ぼやかす薄霧》
    • 《秘儀の印鑑》
    • 《速足のブーツ》
  • 1勝:なし
  • 2勝:ヒストリック使用可能範囲のパック2個
  • 3勝:250ジェム&ヒストリック使用可能範囲のパック4個
  • 4勝:450ジェム&ヒストリック使用可能範囲のパック4個
  • 5勝:900ジェム&ヒストリック使用可能範囲のパック8個
  • 6勝:1,350ジェム&ヒストリック使用可能範囲のパック16個
  • 7勝:1,800ジェム&ヒストリック使用可能範囲のパック24個