ウィリアム・T・ライカー艦長: どう指揮するのが好みかね?

ウォーフ副長: 居心地がいい椅子で。

――『新スター・トレック』”愛の使者”より

次回、居心地がいい椅子から降りて統率者戦を遊ぶときには、最新の『統率者(2015年版)』でご提供する新たな武器で満載のゲームが楽しめることでしょう。 5種の敵対色のデッキがあり、56種の新カードと数々のエキサイティングな再版カードが含まれています。

数々、とは何枚くらいか、ですか? それは置いておきましょう。 これからプレイすることになる、新しいメカニズムをいくつか見ていきましょう。

経験カウンター

本セットには、各デッキに1枚の主たる伝説のクリーチャーが含まれており、それぞれが経験カウンターを用いた能力を持っています。 これは、毒カウンターに続いて2例目となる、プレイヤーが得るカウンターです。 毒カウンターを得ることはうれしいものではありませんでしたが、経験カウンターを得ることは素晴らしいことです!

5体の統率者は、条件が満 たされた場合、あなたに経験カウンターを与える誘発型能力を持っています。 《イズマグナスのミジックス》の場合、あなたが持っている経験カウンターの数より大きい点数で見たマナ・コストのインスタントまたはソーサリー・呪文を唱 えることが条件にあたります。 最初に唱えたインスタントまたはソーサリー・呪文で、能力が誘発してあなたは経験カウンターを得ることになるでしょう。 もう一度誘発させたいならば、点数で見たマナ・コストが2以上のインスタントまたはソーサリー・呪文を唱える必要があります。 次は3以上、以降も同じです。

はい、これで準備は整いました。 それでは、経験カウンターがあると何が起きるのでしょう? 《イズマグナスのミジックス》の場合(早口言葉で3回言えるようにしておきましょう)、その後唱えるインスタントまたはソーサリー・呪文で支払うマナを減 らすことができます。 コストの軽減は、その呪文の点数で見たマナ・コストを変動させないことにお気をつけください。 つまり、あなたが3個の経験カウンターを持っている場合、{3}{R}のコストを持つインスタント・呪文をわずか{R}の支払いで唱えることができ、しか もそれにより《イズマグナスのミジックス》の最初の能力も誘発します。

経験カウンターは、たとえそのカウンターを与えてくれたクリーチャー が戦場を離れても保持されます。 したがって、《イズマグナスのミジックス》を統率者としている場合、いくつかの経験カウンターをあなたに与えた後で、統率領域に戻ることがありえます。 次に彼女が戦場に戻ったとき、あなたはインスタントやソーサリーのコスト軽減をすぐに使い倒すことができるようになります。

すべての経験カ ウンターは、完全に同じように機能します。 もし、《イズマグナスのミジックス》と他の伝説のクリーチャーをデッキに入れていた場合、それらから得られる経験カウンターは、それぞれの能力に同じよう に適用されます。 その能力とは? 今しばらくお待ちください。

無尽

統率者製品の素晴らしい点は、通常のセットでは見られないような能力をデザインできることにあります。 無尽はそのような能力のひとつです。 無尽を持つクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤー以外の対戦相手1人につき、そのクリーチャーのコピーであるトークンを得て、それらは各対戦相手ま たはその対戦相手がコントロールするプレインズウォーカーを攻撃します。 これからは、どの対戦相手を攻撃するか頭を悩ませることはありません。 全員に攻撃しましょう! プレインズウォーカーへの攻撃でも無尽は誘発し、その場合はそのプレインズウォーカーのコントローラーが防御プレイヤーとなります。

それらのトークンは、基本的に無尽を持つクリーチャーに印刷されている内容のコピーとなり、それ以外に変わりはありません。 例えば、《戦慄聖歌隊のバンシー》にオーラや装備品がつけられていたとしても、それらはコピーされません。 同じことが、+1/+1カウンターや、パワー、タフネス、能力を変化させるもののうちコピー効果でないものにも言えます。 しかし《戦慄聖歌隊のバンシー》の場合、生み出されたトークンはすべて最後の能力を持っています。つまり、複数の対戦相手にそれぞれカードを1枚ずつ捨て させることができるのです。 戦闘終了後、トークンは追放されます。 それらは墓地に置かれず、クリーチャーが死亡したときの能力を誘発させることはありません。

もうひとつの重要な点は、トークンはタップ状態 で攻撃している状態で戦場に出るということです。 つまり、攻撃クリーチャーとして宣言されることはありません。 クリーチャーが攻撃したときに誘発する能力があったとしても、それらは誘発しません。 (言い換えれば、無尽は自身を誘発させません。 これもよいことです。 もしそうなってしまえば、無尽蔵のクローンの軍勢がゲームを引き分けにしてしまうだけでなく、全宇宙のあらゆる生命を駆逐してしまうからです。 そうなるのは分かっていましたからね。) 他に無尽を持つクリーチャーがいたとしても同じことです。 どうやってやっているのか、ですか? 素晴らしいご質問です。

もし他に対戦相手がいない場合、ゲームを経てプレイヤーが2人まで減った場合や、もともと2人で始めた場合、無尽は何もしません。 ともあれ、それでも十分でしょう。 ここに至っては、あと1人のプレイヤーを倒せば、完全なる勝利が見えているのです!

合流点

モードを持つ呪文は、別々の効果から選んで使うことができます。 その呪文を唱える際に、どのモードを使うかを選びます。 先日、私たちはモードを持つ呪文の新しく素敵なレイアウトを開発しました。 箇条書きです! 今、モードを持つ呪文は読みやすく処理しやすくなりました。そこで私たちはクールなことを加えることができました。 「合流点」のように!

あなたが合流点を唱える際に、3つのモードから選びます。そこであなたは、同じモードを2回以上選ぶことができるのです。 例えば《焦熱の合流点》の3番目のモードのように、そのモードが対象を取る場合、そのモードを選ぶ回数ごとに適正な対象を選べる必要があります。 そのモードを選ばない場合、対象を取ることについて心配することはありません。 したがって、1番目か2番目のモードに限定しているかぎり、あなたは《焦熱の合流点》を戦場にアーティファクトがなくても唱えることができます。

覚えておいていただきたいのは、どのモードを選んだかにかかわらず、効果はカードに書かれている順番に起こるということです。 同じモードを2回以上選んだ場合、それらの相対的な順番をあなたが選びます。 例として、《焦熱の合流点》を最初のモード2回、2番目のモード1回で唱えたとします。 これが解決されると、まず各クリーチャーに1点のダメージが与えられ、それから各クリーチャーに1点のダメージが再度与えられ、最後に各対戦相手に2点の ダメージが与えられます。