『サンダー・ジャンクションの無法者』メカニズム
よおぅ、新人。ここら辺じゃ見かけねぇ顔だな。今や領界路がサンダー・ジャンクションを多元宇宙に繋げちまって、昔ほど秘密にしなきゃいけねぇってもんでもなくなった。いきなりのお客さんに焦ってる奴らもいるみてぇだが、俺は違うぜ。新たな出会いには、新たなチャンスが付き物だ。けどな、チャンスってなぁ、準備しとかねぇと後悔ばかりが残っちまうもんだ。
お前さんもサンダー・ジャンクションに向けて備えとかなきゃいけねぇ。新たなカード、新たな能力、そして潤沢なお宝がお待ちかねだぜ。
セットの内容
OTCエキスパンション・シンボル
OTPエキスパンション・シンボル
BIGエキスパンション・シンボル
SPGエキスパンション・シンボル
新しいメカニズムに取り掛かる前に、リミテッドの話をしよう。例によって、シールド・デッキやドラフト・イベントで開封したカードは全てお前さんのカード・プールの一部としてプレイすることができる。それはOTJ、BIG、OTP、SPG、OTCのどれだろうと問題ねぇ。それはお前さんのもんだし、入れたきゃデッキに入れることができる。これらのエキスパンションの略号はどういう意味かって?良くぞ訊いてくれたな。
『サンダー・ジャンクションの無法者』には、タンブルワグの賞金首並みに値打ちのあるカードが含まれている。OTJの略号を持つメインセットは当然として、それとは別に「ビッグスコア」のサブセットも存在する。みんなが何を企んでるのか、ちらっと見えるかもな。この30枚からなるカードはBIGの略号を持つ。OTJとBIGはスタンダートのプレイでも、統率者戦などの他の構築フォーマットでも使用可能だ。
おっと!まだあるぞ。カード65枚入りの「速報」ボーナスシートだ。ここに含まれる速報記事風の再録カードはどれも悪さをしそうなものばかりだが、詳しくは後にしよう。こちらの略号はOTPだ。
スペシャルゲストカードがお前さんを訪ねてくることだってあるかもしれねぇ。この10枚からなる再録カードの略号はSPGだ。OTPとSPGのカードは統率者戦やレガシー、ヴィンテージで使用可能だ。これらのセットに含まれるカードはそれぞれ、もともと使用できるフォーマットであればそこでも使用可能だ。
最後を締めくくるのは、略号OTCを持つ新たな統率者カード。これは統率者デッキや一部のコレクター・ブースターから見つかることがある。略号OTCの再録カードでこれらの統率者デッキの出来上がりってわけだ。これらのカードはもちろん、統率者戦やレガシー、ヴィンテージで使用可能だ。再録カードはもともと使用できるフォーマットなら使用可能だ。
無法者
この次元で上手くやれるかどうかってのは、付き合う連中によって決まる。まぁ、他の次元でも変わんねぇと思うがな。このセットに含まれる数多くのカードが「無法者」であるかどうかを参照するんだ。
無法者は名詞であり、暗殺者、傭兵、海賊、ならず者、邪術師のクリーチャー・タイプのうち1つ以上持っているパーマネントのことを指して用いられる。《小粋な仲間》が持っているような「あなたがコントロールしている無法者」を参照する能力を、お前さんは頻繁に目にすることになるだろう。この文言は戦場にあるパーマネントのみを参照する。呪文や他の領域にあるカード、じゃないぞ。無法者は十中八九クリーチャーだが、適切なクリーチャー・タイプを1つ以上持つ同族のパーマネント(以前は部族と呼ばれていた、あまり見かけないカード・タイプ)も無法者になりうる。驚きだな。
無法者は、呪文や戦場以外の領域にあるカードなどを言い表すための形容詞としても使われる。例えば、「あなたが無法者である呪文1つを唱えるたび」に誘発する能力や、「あなたの墓地にあり無法者であるクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す」、てな具合にな。
悪事を働く
この次元で上手くやれるかどうかってのは、欲しいものを手に入れるためにどこまでやれんのかで決まる。まぁ、これも他の次元でも変わんねぇ。新たなルール用語「悪事を働く」は、ゲーム中によく行う処理を幅広く網羅するものだ。セットの中の一部のカードは、そうすることで褒美にあずかれるってわけさ。
以下に挙げるもの1つ以上を対象として呪文を唱えたり、能力を起動したり、誘発型能力をスタックに置いたりすると、お前さんは「悪事を働いた」ことになる。
- 対戦相手
- 対戦相手がコントロールしている呪文や能力
- 対戦相手がコントロールしているパーマネント
- 対戦相手の墓地にあるカード
呪文や能力が上に挙げたものを一切対象としない場合、たとえそれが追放領域にある対戦相手のカードなどを対象としようが、多くの地域で重罪に問われそうな邪悪な響きを持つ名前の持ち主であろうが、それは悪事じゃない。
ひとたびお前さんがそういった呪文を唱えたり、能力を起動したり、誘発型能力をスタックに置いたりしたら、悪事を働いたことになる。その時点より後に、呪文や能力(やその対象のいずれか)に何が起ころうとも関係ない。
放題
この次元で上手くやれるかどうかってのは、全てを手にできるときに妥協しねぇかどうかで決まる。まぁ、これも他の次元でも変わんねぇか。「放題」は新しいキーワードで、このセットの中のモードを持つカードの一部に記述がある。
各モードはそれぞれ、呪文を唱える際に必ず支払わなければならない追加コストを持つ。放題を持つ呪文を唱える時は、1つ以上のモードを選ばなければならない。ただし、同じモードを複数回選ぶことはできない。マナ・コストを支払わずに放題を持つ呪文を唱えた場合もモードを1つ以上選んで、その追加コストを支払う必要がある。まぁマナ・コストは無くなってんだから、それでもまだ得しているはずだ。
放題を持つカードは、マナ・コストの位置にプラス記号が付いた枠に変わっている。これは単なる目印で、実際のルール上での意味は無い。どのモードを選んで、どの追加コストを支払ったとしても、放題を持つ呪文のマナ総量はそのマナ・コストにのみ基づくから忘れんなよ。例えば、《最後の決戦》のマナ総量は、3つのモードをすべて選んだとしても常に1だ。
乗騎と騎乗
この次元で上手くやれるかどうかってのは、いかに立ち止まらずにいられるかで決まる。まぁ、うん、これも他の次元でも変わんねぇ。気の置けない乗騎を見つけ、荒野を駆けようじゃねぇか。サンダー・ジャンクション、待ってろよ!
乗騎は新たなクリーチャー・タイプだ。それと関連する特別なルールはないが、新たな能力「騎乗」を持つことが多いってだけだ。実際、乗騎と騎乗の間にはフレイバーたっぷりということ以外の繋がりはない。乗騎が他のクリーチャー・タイプになったとしても騎乗を持ったままだし、乗騎ではないクリーチャーが効果によって騎乗を得ることもある。
騎乗は、ソーサリーとして(つまり、自分のメイン・フェイズの間かつスタックが空の時に)起動できる起動型能力だ。お前さんがコントロールしているアンタップ状態のクリーチャーのうち騎乗を持つこの乗騎・クリーチャー以外を、パワーの合計がN以上になるように望む数をタップすることで起動できる。Nは騎乗のキーワードに含まれている数字のことだ。
騎乗能力が解決されると、ターン終了時までこの乗騎は騎乗された状態になる。これは本来なんの意味も無いが、カードに書かれた別の能力が何らかの形で、騎乗された状態の乗騎を参照することがある。多くの乗騎は、《訓練されたエイリンクス》が持っているような、単純な誘発型能力を持っている。これらの能力は、乗騎が騎乗された状態で攻撃すると誘発する。だが乗騎の中には、お前さんの荒馬により大きな見返りをもたらすものがある。古くからの友であるギトラグは、あまり乗り手には優しくねぇが、お前さんはその恩恵を受ける絶好の立場にいるはずだ。
計画
この次元で上手くやれるかどうかってのは、いかに計画を立てるかで決まる。......、これも他の次元でも変わんねぇや。「計画」は新しいキーワードで、コストを前払いしてカード1枚を手札から追放できる。するとそのカードは計画された状態になる。後のターンで、お前さんは計画されたカードを追放領域からマナ・コストを支払わずに唱えることができる。どちらも特殊な処理になるが、手札のカードを計画するときも、追放領域から計画された状態のカードを唱えるときもソーサリーとして行う。繰り返しになるが、自分のメイン・フェイズの間かつスタックが空の時だけだ。
計画は、将来のターンに備える上で素晴らしい手だてになる。これ以上マナを投資せずに呪文が使えるってことを知っているんだからな。《強奪の計画》を最大限に活用するためには、解決時に手札が空になっていた方がいいだろ。あるいは、2点目の青マナの発生源を探している途中かもしれんしな。なんであれ、カードを計画することで、将来に強力なターンを準備することができるわけだ。
計画カードの中には、計画するコストが少なめに設定されてるものがある。後のターンに唱えるまで待てるってんなら、マナを節約させてやろうって計らいだ。一部は誘発型能力を持つクリーチャーで、戦略に合わせてタイミングよく出したい奴かも知れない。さらに、計画のキーワードだけが「計画された状態にする」手段ってわけじゃない。時には……こういったものが必要になる。
そのカードに何が起きていたとしても、計画された状態のカードには同じタイミングのルールが適用される。それは計画された同じターンの間は唱えることができない。最終的にその呪文を唱える際には、お前さんはそれをソーサリーとして行わなければならない。
賞金首 (統率者戦用ミニゲーム)
この次元で上手くやれるかどうかってのは、めざとく報酬を狙えるかどうかで決まる。これも他の次元でも......って、もういいか。「賞金首」カードは統率者デッキに加わる特殊なカードで、捕物の対象となる興味深いキャラクターたちを表す。
お前さん方がゲームに賞金首を使うなら、賞金首カード全12枚のうち少なくとも6枚からなる賞金首デッキを、プレイヤー全員で共有する。賞金首デッキに、特定の賞金首カードは1枚しか使用しない。一度捕まえたんなら、次の懸賞金を出す道理なんて無えだろ?せっかく捕まえたのに逃がしたことになっちまう。
賞金首は開始プレイヤーの3度目のターンから始まる。逃亡者にも公正な機会を与えるってわけだ、わかるだろ?それぞれの賞金首カードには、プレイヤーがその賞金首を捕獲し、報酬を受け取るための条件が書かれている。報酬を受け取ることができるのはそのターンのプレイヤーだけで、1ターンの間に1回しか受け取れない。
賞金首には4段階の報酬レベルがあり、それぞれの賞金首には同じ報酬表が使われる。賞金首が提示された最初のターンに報酬を受け取った場合、宝物・トークンを1つ生成する。——レベル1の報酬だ。ターンの終了時までに賞金首が捕まらなかったら、最大レベル4が提示されるまで報酬のレベルが上がる。レベル4では宝物・トークンを2つ生成し、カード1枚を引く。
報酬を受け取ったなら、賞金首カードを脇に置く。お前さんの隣に置いて見せびらかしてもいい。次のターンの開始時に、次の賞金首カードを公開する。賞金首デッキが枯渇したなら、脱獄されたってことだ!賞金首カードをすべて加えて切り直し、賞金首デッキの作り直しだ。もう一度全員を捕まえに行こう。少なくともいくらか宝物が増えてるだろうし、カードを引いてるかもな。
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